カスミソウの花言葉は?ドライフラワーの作り方やギフトに最適なシーンも紹介
清らかで可憐なカスミソウは、小さな花がまとまって咲く姿が魅力的な植物です。
古くからブライダルブーケや花束の脇役として人気がありましたが、最近では主役級の存在感を放っています。また花言葉にも感謝や幸福を表すものが多く、プレゼントにもピッタリです。
この記事ではカスミソウの魅力や花言葉に秘められた意味、またドライフラワーの作り方まで紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
カスミソウってどんな花?
カスミソウはプレゼントの花束やブライダルブーケにもよく用いられているので、誰でも一度は見たことがあるのではないでしょうか。
丸くて可愛い小花をたくさん付けるこの花は、メインの花を引き立たせるのに重宝します。
しかし昨今ではカスミソウだけを束ねた花束も人気なのです。ではカスミソウとはどんな特徴を持っているのでしょうか。
ここでは基本情報や、七夕の花と言われる理由を紹介します。
基本データ
学名 | Gypsophila(ギプソフィラ) |
タイプ | 多年草(1年草の種類もあり) |
科/属 | ナデシコ科/ギプソフィラ属 |
英名 | baby’s breath(ベビーズ ブレス)/Gypsophila(ギプソフィラ)/Mist Flower(ミストフラワー) |
和名/別名 | 霞草(カスミソウ)/小米撫子(コゴメナデシコ)/花糸撫子(ハナイトナデシコ) |
原産地 | 多年草(地中海沿岸)/1年草(コーカサス地方) |
耐寒性/耐暑性 | 強い/やや弱い |
出回り時期 | 周年 |
草丈 | 20~100cm |
花の色 | 白/ピンク/ブルー系・パープル系(染めタイプ) |
開花時期 | 5~8月 |
花言葉 | 清らかな心/幸福/感謝/無邪気など |
誕生花 | 4月4日/5月21日/6月1日/11月30日 |
清楚なイメージのカスミソウは、地中海沿岸発祥の植物で日本には明治以降に渡来しました。漢字で「霞草」と書くようになったのは、細い枝先に無数についた小さな花びらが春に立つ霞のように見えたことが由来だとされています。ちなみに霞は春の季語(立春〜立夏まで)としても使われているようです。
また英名の「baby’s breath(ベビーズブレス)」は、直訳すると赤ちゃんの吐息と言う意味で、ベビーは愛しい人を表しています。これはフワフワと優しげに咲くカスミソウが、純真無垢なイメージと結びついたのでしょう。
そのため海外では赤ちゃんを出産したお母さんに贈る花として親しまれています。
宿根と1年草のカスミソウの違いについて
花屋さんでは1年中置いてあるカスミソウですが、それは切り花用としてハウスで栽培されているものです。ガーデニング用として出回っているカスミソウは1年草で、開花時期は5〜8月頃になります。
1年草としてよく知られているエレガンス種は、主にコーカサス地方原産で、草丈も20~50cmとコンパクトです。また地中海沿岸原産の多年草のパニクラータ種は切り花専用として栽培されるので、草丈も100cm以上になります。
カスミソウが七夕の花って本当?
カスミソウの花びらは夜空に咲く小さな星のようです。また無数に集まって咲く姿は七夕の言い伝えにもある「天の川(ミルキーウェイ)」にも見えます。
このことから7月7日は「七夕の日」と呼ばれているのをご存じでしょうか。星に願いを込めて大切な人に思いを伝えるのもロマンティックですね。
最近では色とりどりのカスミソウが展開されているので、ぜひ自分の気持ちにピッタリの花言葉を持つものを探してプレゼントしてみませんか。
カスミソウの色別の花言葉
花言葉が生まれたきっかけは諸説あります。そのひとつが17世紀のトルコ説です。
当時は花には神からのメッセージがあると考えられており、それぞれの印象にふさわしい花言葉が付けられました。文字や言葉に依存せずに思いを形にしたいという強い願いから生まれたのです。ではカスミソウはどんな花言葉を秘めているのでしょうか。詳しく解説します。
白
【清らかな心】
よくウェディングシーンで活用される白のカスミソウには、魅力的な花言葉が多いです。
そのひとつが「清らかな心」になります。まっ白な小花を無数に咲かせるカスミソウは、ナチュラルで清らかなイメージです。また華奢で今にも折れそうな茎も繊細でピュアな印象を受けることからこの花言葉が生まれました。
【無邪気】
無邪気とは偽りのない素直な気持ちを表しています。こちらは英名の「baby’s breath」から生まれた花言葉です。赤ちゃんの寝顔が、あどけなく可愛らしい様子から付けられました。出産祝いに贈るギフトにも最適です。
【幸福】
3つ目の花言葉に秘められた意味は「幸福」です。カスミソウは昔から花嫁さんのブーケに用いられて来ました。花嫁さんの満ち足りた笑顔は眩しいほどにきれいで、この花が持つイメージにピッタリです。
【感謝】
カスミソウは主役の花を引き立てる花として、あらゆるシーンで活躍してきました。このことから「感謝」の花言葉が生まれたと言われています。
花束には欠かせない存在として健闘してきたカスミソウにピッタリですね。
【親切】
親切とは好意を持ち人のために尽くしたり、相手の立場になり優しくしたりすることを意味しています。この花言葉も「感謝」から派生しており、さまざまなシーンのギフトとして大活躍してきたカスミソウにふさわしいと言えるのではないでしょうか。
赤の花言葉
【感激】
赤色のカスミソウには「感激」の花言葉が込められています。赤は熱や生命力を感じさせる色なので、気持ちの高ぶりを表現する際にピッタリです。
白色のカスミソウと組み合わせれば、愛の告白のシーンにも最適ですよ。
青/水色の花言葉
【清い心】
水色や青のカスミソウには、「清い心」という花言葉が秘められています。澄み渡るような川の流れをイメージさせるような清涼感のある花言葉です。
控えめでありながら清々しく、しっかりと主張する存在感を感じます。
ピンクの花言葉
【切なる願い】
切なる願いとは心からの願いごとを秘めていることを意味しています。ピンク色が持つ優しい雰囲気からは、頬をほんのり染めて、祈りを捧げているような可愛い女性をイメージすることができますね。白色と組み合わせてブライダルブーケにしても素敵です。
海外の花言葉
カスミソウの花は海外でも大変人気があり、それぞれ花言葉が付けられています。
アメリカではInnocence(純粋・無邪気)/Gladness(幸福感・喜び)などラッキーな花言葉が多いので、結婚式のブーケに人気です。
さらに韓国でも「愛の充実」「きれいな心」という花言葉が込められており、カスミソウだけのアレンジメントやドライフラワーを使用したリースなども注目されています。
カスミソウ/人気の種類
カスミソウは主にふたつのグループに分類されます。それは私たちの庭や寄せ植えに用いられる1年草のカスミソウと、花屋さんで切り花として販売される多年草のカスミソウです。
花屋さんでは品種までは書いていないことが多いのですが、実はこの花にはたくさんの種類があります。ここでは人気の品種を3種類紹介しますので参考にしてください。
ベールスター
最も流通量が多いのが「ベールスター」という品種です。この花は日本の中では主に和歌山県や熊本県で栽培されています。花径は大きいもので約1cmほどで、より白くなるように品種改良されているのです。メインの花を引き立てる脇役として取り入れても素敵ですが、カスミソウだけの花束でも豪華に決まりますよ。日持ちも7〜10日ほどと比較的長いのも魅力です。
ブリストルフェアリー
八重咲きの可憐な花びらと、ふんわりと咲く花形が人気の「ブリストルフェアリー」は、草丈が長く120cmくらいまで生長します。株を覆いつくすように豪華に咲くので、お部屋のインテリアにすると華やかさを演出できますよ。鉢植えで育てることも可能です。
ピレネーピンク
地面に這うように広がる草姿が魅力的な「ピレネーピンク」は、寄せ植えに人気の品種です。春〜初秋までと花期が長い点と、発色がいいピンクの花びらがセールスポイントになります。コンテナ栽培やロックガーデンにもおすすめです。
ドライフラワーの作り方
昨今のドライフラワーブームで最も人気がある花のひとつがカスミソウです。
可愛らしい小さな花を束ねたようなこの花は、他の花との相性も良くスワッグやリースとしても楽しめます。そこでここではドライフラワーにする方法を簡単に紹介しますので参考にしてください。ドライフラワーを作る方法は3つあります。
①ハンギング法
好きな植物を天井や壁などから下向きに吊るして自然に乾燥させる方法のことを言います。こちらは最もポピュラーな方法で、花材以外の道具も必要がなくおすすめです。
カスミソウの純白な色合いはやや色あせるものの、失敗も少なく初心者の方でも簡単に挑戦できます。
ハンギング法におすすめな時期は晴天が続く時期です。ジメジメしているとカビが発生することもあるので注意しましょう。
この方法で必要なものは花材と、麻紐とハサミです。ドライにする際には束ねずに1本ずつ干すようにしましょう。(※束ねるとあとから1本ずつ切り離すときに散ってしまいます。)
直射日光が当たらない通気性が良い場所で管理するのがおすすめです。2〜4週間自然乾燥させて完成させます。
②シリカゲル法
次に紹介するのは乾燥材を使ってドライにする方法になります。乾燥剤には色々ありますが、その中でも一番安全だと言われているのがシリカゲルです。
(シリカゲルは二酸化ケイ素を原料としており保湿性に優れており発火の危険もないので、よく食品などにも使用されています。)
シリカゲル法でドライを作る場合には、ハサミ、保存する容器、花材、粉末状のシリカゲルが必要です。まず花の下側を2cmほどにカットします。そして保存容器にシリカゲルを入れていきましょう。(目安は底から3〜4cmくらい)次に花が重ならないようにしてシリカゲルの上に並べていきます。最後に花びらの形を崩さないように優しくシリカゲルで埋めれば完成です。約1週間でできあがります。
③ドライインウォーター法
この方法はカスミソウを少量の水を入れた花器に入れて、少しずつ水分を蒸発させていく方法です。室内の風通しが良い場所に置いておけば、約10日前後で完成します。
この方法は型崩れをさせたくないカスミソウには最適な方法ですが、乾燥まで時間がかかるのでやや色あせが目立つのがデメリットです。吊るして乾燥させた場合と比較すると、ふんわりとしたフォルムがキープできるのがうれしいポイントですね。
ドライにするとカスミソウの花は小さくなります。したがって花のサイズが大きいものを選ぶと見映えが良くなるでしょう。枝の先に花がまとまって咲くタイプのカスミソウは、ドライにするとボリュームが出ますよ。
またリースなどを作る場合は、生花で作ってから乾燥させた方がきれいに仕上がるのでおすすめです。
オシャレな飾り方の秘訣
カスミソウは、あなたのアイデア次第でお部屋を彩る素敵なインテリアになるでしょう。
ここでは家にあるものを活用して、オシャレに飾るコツを紹介します。ぜひ参考にしてスタイリッシュな空間を作ってみてください。
カスミソウ×ガラス製フラワーベース
シンプルなガラスの花器は、植物が持つ本来の美しさを引き立ててくれます。
例えば口が広く活けやすいタイプなら、花を飾るのが初めての方にもおすすめです。
安定感があるので、枝ものや他の花と組み合わせて飾っても素敵ですよ。ドライにして床置きにするだけでも見栄えがします。
カスミソウ×小花をプラスしてファンタスティックに
カスミソウだけでも素敵ですが何か他の花とアレンジしたいときには、花嫁さんが持つブーケをイメージすると良いでしょう。
優しげなカスミソウと相性が良いのは、スプレータイプの小花たちです。
例えばミモザなら白×黄の鮮やかな組み合わせでパッと明るい雰囲気に、また青いブルースターなら大人っぽさを演出してくれますよ。丸く束ねたカスミソウに他の色を散らすことで、より純白さが際立ちます。小さめに作って寝室などに飾っても素敵です。
カスミソウ(ドライ)×リース
カスミソウのリースは生花で作り、乾燥させるのがおすすめです。たくさんのカスミソウが手に入ったらぜひ挑戦してみてください。
用意するのはカスミソウとお好みの大きさのリース、ワイヤーです。
まず作りやすい大きさにカスミソウをカットします。次に好きな大きさに束ねてリースに付けていきましょう。
ここではワイヤーで少しずつ付けていくのがポイントです。もし使う花の量が少なめなら作り始める前に4等分して置くときれいに仕上がります。
また、ワイヤーが緩いと完成したときに花が抜け落ちてしまうので注意してください。たっぷり巻くとフワフワにできあがります。
最後に後ろ側にワイヤーを引っ掛けて留めれば完成です。お好みでリボンなどを付けると華やかさが増しますよ。
カスミソウ(ドライ)×ハーバリウム
お好みの蓋つきのガラスの瓶を使えば、カスミソウのハーバリウムを作ることもできます。
(作る際には透明度の高いガラスの瓶と専用のオイルが必要です。)
小さな瓶に詰め、たくさん並べて窓際などに飾るとキラキラ光って美しいです。またカスミソウだけでは寂しい場合は、シサル麻などを活用しても良いでしょう。(シカル麻はリュウゼツランというメキシコ原産の植物から作られています。)
カスミソウ/プレゼントにおすすめのシーン
素敵な花言葉を秘めているカスミソウは、特別な日のプレゼントにピッタリです。
ではどんなシーンで贈ると喜ばれるのでしょうか。花言葉に想いを乗せて贈ってみてください。
母の日
感謝の花言葉が込められているカスミソウは、母の日ギフトにも最適になります。
例えばお母さんの好きな花と混ぜても良いですし、染めカスミソウを活用してレインボーカラーで贈っても喜ばれそうです。カラフルなので見た目も鮮やかでおすすめですよ。
愛の告白
繊細な魅力を持つカスミソウは気取らない愛の告白にもピッタリです。
白のカスミソウには「幸福」という花言葉がこもっているので、二人で幸せになろうという思いを込めることもできます。
他の花を組み合わせるなら青いバラなど、シックに決めるのもおすすめです。ちなみに青いバラには「夢叶う」という花言葉が付いています。
カスミソウは主役級の魅力がある花
枝の先端が細かく分岐して白く小さな花を無数に咲かせるカスミソウは、清楚でふんわりとした印象を受ける花です。その優しげな雰囲気から、花束のアレンジとして活用されることが多いでしょう。
しかし昨今カスミソウは、主役としても存在感のある花になりました。あなたもぜひ色んな場面でカスミソウの花を活用してみてくださいね。