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スワッグとは?ドライフラワーとの違いや作り方、おしゃれな飾り方などを解説

おしゃれなインテリアとしてドライフラワーは根強く人気ですが、最近ではスワッグと呼ばれるドライフラワーの飾り方が注目を集めています。スワッグとは、枝物や草花を束ねた壁飾りのことを指します。ドライフラワーをただ飾るだけでなく、アレンジすることで新たな雰囲気を演出できるでしょう。

スワッグは、飾る場所や向きを変えるだけでさまざまな表情を見せてくれます。お部屋に合わせて自分好みのスタイルを楽しめるのがスワッグの魅力なのです。

本記事では、スワッグとドライフラワーの違いやスワッグの作り方、作成する際の注意点、スワッグにおすすめの花材やおすすめの飾る場所を紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

スワッグとドライフラワーの違い

スワッグとは、主に木の枝や花、実などを束ねて作る飾り物のことです。一方、ドライフラワーは生花を乾燥させて作られた花のことを指します。スワッグとは、ドライフラワーのアレンジ方法の一つで、それぞれ素材、作り方、用途の点で異なります

まず素材の点では、スワッグは枝、葉、花、実などさまざまな植物素材を乾燥させ、組み合わせて作られます。ドライフラワーは乾燥させた花自体を指すのが一般的です。

作り方も異なり、スワッグは素材を束ねて形作るのに対し、ドライフラワーは生花を乾燥させるプロセスで作られます。

用途も異なります。スワッグは壁に掛けたり棚に置いたりと、空間を演出する装飾品として使われます。一方のドライフラワーは、生花と同様に花瓶に活けるなど、花そのものの魅力を楽しむ用途が主流です。

スワッグとは

スワッグは、主に植物の枝葉や花を束ねて作られる壁飾りのことを指します。その名称の由来は、英語の”swag”という言葉に遡ります。”swag”とは本来「垂れ下がっている」という意味があり、スワッグの特徴的な下がり気味の形状に由来しています。

スワッグは主に壁などに飾られますが、そのほかにもさまざまな場所で飾ることができる汎用性の高い装飾品です。自然素材を使っているため、落ち着いた雰囲気を演出できます。シーズンに合わせた花々を使えば、季節感あふれるスワッグに仕上がるでしょう。

スワッグの魅力は、乾燥した植物の自然な風合いにあります。さまざまな花や植物を組み合わせることで、オリジナリティ溢れるアレンジが楽しめます。

ドライフラワーとは

ドライフラワーは生花を乾燥させた植物のことを指します。乾燥させる方法には、自然乾燥や人工乾燥などさまざまな手法があります。

自然乾燥の場合は以下のような流れで行います。

  1. 花を切り取る
  2. 風通しのよい日陰で吊るす
  3. 2週間~1ヶ月乾燥させる

乾燥後の花は元の色や形を残し、長期間飾ることが可能です。ドライフラワーに向いている花はバラやカーネーション、ストックなどさまざまなものがあります。

ドライフラワーは生花とは異なり、長期間鑑賞できるのが特徴です。インテリアのアクセントとしても人気があります。

スワッグの作り方

次に、スワッグの作り方を紹介します。よく乾燥させたドライフラワーやグリーンを用意しましょう。

  1. 余分な葉を取り除く
  2. 花材を束ねて縛る
  3. 形を整える

自宅でも簡単に作ることができるので、ぜひ挑戦してみてくださいね。

1.余分な葉を取り除く

スワッグを作る際は、余分な葉を取り除くことから始めましょう。花材の葉は乾燥すると縮んだり、色あせたりして見映えが悪くなるため、できるだけ取り除いておくことをおすすめします。

取り除く際の手順は以下の通りです。

  1. 花材を机の上に並べる
  2. 1本ずつ手に取り、茎から葉を丁寧に取り除く
  3. 花の部分に近い葉は残す

花びらの近くにある小さな葉は残し、茎の下半分にある大きな葉や枯れかけている葉は丁寧に取り除くことが大切です。この作業により、スワッグ全体のバランスが整い、乾燥後も美しい仕上がりになります。

2.花材を束ねて縛る

次に、選んだ花材を束ねて縛りましょう。綺麗に仕上げるコツは以下のようなものが挙げられます。

  • 束ねる位置は全体の3分の1程度の高さがおすすめ
  • 花材の種類ごとに束ねると綺麗に仕上がる
  • 束ねる際は、はじめに柄の長い花材から束ねる

束ねる紐の素材は、ジュート紐やリボン、ワイヤーなどがおすすめです。束ね終わったら、形を整えて完成です。

3.形を整える

スワッグの形を整える際は、まず束ねた状態から花材の向きや長さを調整します。長すぎる茎は切り落とし、短すぎる茎は取り除くなどして、全体的に整ったシルエットを作りましょう。

次に、一方向に向けて花材を並べ替えます。この時、花材の流れに沿うようにゆるやかなカーブを描くと、より自然な印象のスワッグになります。このように、丁寧に花材の向きや長さを調節することで、スワッグの美しいフォルムが生まれます。時間をかけてていねいに形作りをすることが大切です。

スワッグにおすすめの花材

次に、スワッグにおすすめの花材を紹介します。

  • 千日紅
  • ラベンダー
  • スターチス
  • バラ
  • ミモザ
  • ユーカリ
  • カスミソウ

スワッグ作りが初めての方でも扱いやすく、手に入れやすい花を集めたので、ぜひ参考にしてください。

千日紅

千日紅は赤や紫の美しい色合いと、ほのかな香りが特徴的な花材です。スワッグ作りに適している理由は、細長い花茎が多数ついており形作りに適しているだけでなく、乾燥させても形状が保たれるためです。

スワッグ作りでは、千日紅の細長い茎を束ねたり、他の花材と組み合わせたりすることで、装飾的な要素を作ることができます。また、ほのかな香りがあるので、スワッグ全体の香り付けにもなるでしょう。

乾燥に強く形状を保ちやすい性質があるため、千日紅を使ったスワッグはおしゃれなインテリアとしても長期間活躍します。赤や紫の鮮やかな色合いが、空間のアクセントになるでしょう。

ラベンダー

ラベンダーも、スワッグを作る上で人気の高い花材です。ラベンダーの小さな花穂は、乾燥させても色鮮やかな紫色を長く保ちます。

ラベンダーの魅力は、その香りにもあります。生花のときと変わらず、ドライフラワーになっても芳香が長続きするのが特徴です。爽やかなハーブの香りは、スワッグに上品な雰囲気をもたらしてくれます。

また、ラベンダーの小枝は細く柔らかいので、スワッグの形を整える際にも扱いやすい花材です。束ねる向きを変えたり、枝を自在に曲げたりすることができるため、装飾性に富んだスワッグが作れます。

このようにラベンダーは、色・香り・質感の面で魅力的な花材であり、スワッグ作りに適した植物なのです。

スターチス

スターチスも、スワッグに使われる代表的な花材の一つです。スターチスは英語表記で「Statice」と書かれます。ラテン語の「Status」に由来し、「不動」を意味する名前の通り、長持ちする花材として知られています。

スターチスには以下のような特徴があります。

  • 小さな花が密集した円錐形の穂状の姿が特徴的
  • 色はピンク、白、黄色、紫、青などさまざま
  • ドライフラワーにしやすく、生花でも長持ち
  • 花言葉は「乾燥した美しさ」「永遠の愛」など

小さな花穂が並んだ可愛らしい姿と、しっかりとした存在感が魅力的です。

スターチスのドライフラワーは、スワッグ作りの材料として入手が比較的容易です。100円ショップなどでも手に入れられるため、初心者にもおすすめの花材と言えるでしょう。

バラ

バラは古くから愛されてきた花で手に入れやすく、スワッグの素材としても人気がある花です。バラのドライフラワーはとてもおしゃれな雰囲気を醸し出します。

スワッグに使うバラの品種は、以下のようなものがおすすめです。

  • スプレーバラ
  • プリザーブドローズ
  • ウッドローズ

スプレーバラは自然なドライフラワーの風合いが楽しめ、プリザーブドローズは鮮やかな発色が長続きするのが魅力です。一方ウッドローズは渋い色合いでアンティーク調の雰囲気を演出できます。

バラを使ったスワッグは玄関やリビングはもちろん、寝室やトイレなどさまざまな場所に飾ることができます。お部屋のインテリアに合わせてお気に入りのバラを選んでみてはいかがでしょうか。

ミモザ

ミモザも、スワッグの素材として大人気の花材です。ふんわりとしたフォルムと淡い黄色の花が、優しい雰囲気を演出してくれます。

ミモザの小枝はそのまま使うことができるほか、茎を長めに残して束ねるのもおすすめです。このようにすると、ミモザの枝が自然にカーブを描きながら垂れ下がり、スワッグに動きと立体感が生まれます。ミモザはさわやかな春の訪れを連想させる花材で、ドライフラワーにすることでスワッグに華やかさと陽気さをプラスすることができます。スワッグの中心に配置したり、アクセントとして取り入れるのがおすすめです。

ユーカリ

ユーカリは乾燥しても形状が綺麗に残る植物なので、スワッグの素材に最適です。ユーカリにはさまざまな種類がありますが、スワッグに向いている代表的な品種を紹介します。

  • ベビーブルー

小さな青みがかった葉が特徴的な品種です。生の状態では淡い青緑色ですが、乾燥すると銀白色の美しい色合いになります。

  • シルバープリンセス

銀白色の葉が印象的なユーカリです。乾燥に強く、長期間その美しい色合いが保たれます。

  • ユーカリグニー

細く繊細な葉が特徴の品種で、乾燥後も葉の形状がしっかり残り自然な曲線を活かしたスワッグアレンジができます。

 

このようにユーカリは種類によって異なる魅力があり、いずれも乾燥に強いのが大きな利点です。特に細い葉のユーカリはスワッグに使うと、軽やかでエアリーな印象に仕上がります。香りのよいユーカリを使えば、見た目だけでなく香りも楽しめるでしょう。

カスミソウ

カスミソウは繊細な小花が特徴的な草花です。ホワイトカスミソウは清楚な白い小花、ピンクカスミソウは可愛らしい淡いピンク色の小花、パープルカスミソウはラベンダー色の落ち着いた雰囲気の小花があります。

カスミソウはドライフラワーにしやすく、長期間色や形を保つことができます。軽やかでエアリーな雰囲気なので、スワッグに使うと自然な仕上がりになります。

スワッグにカスミソウを使う際は、小花の部分を残して茎を短くカットするのがおすすめです。茎は細めにまとめ、スワッグの外側に飾ると全体的にボリューム感が出て素敵な仕上がりになります。

スワッグのおしゃれな飾り方

次に、スワッグのおしゃれな飾り方を紹介します。

  • そのまま壁に飾る
  • 瓶に入れて飾る
  • 棚に置いて飾る
  • 吊るさずに立てかけて飾る

ポピュラーな壁掛けのみならず、そのほかの方法も試すことで、新たなお部屋の彩り方が見つかるかもしれません。ぜひいろいろな飾り方を楽しんでみてください。

そのまま壁に飾る

スワッグを飾る最も簡単な方法が、そのまま壁に吊るすことです。壁に吊るす際には、スワッグの上部に紐やワイヤーを通しておくとよいでしょう。

壁に吊るす場所は、以下のポイントを押さえた上で飾りましょう。

  • 風通しのよい場所を選ぶ
  • 直射日光が当たらない場所を選ぶ
  • 周りに障害物がない場所を選ぶ

紐の長さは、スワッグの下端が天井から20cm程度の高さになるよう調節します。短すぎても長すぎても壁とのバランスが悪くなってしまうため、うまく調整してください。

また、スワッグの下側に重心がくるよう、しっかりと束ねることが重要です。緩く束ねてしまうと、ゆがんだ形になってしまうため注意しましょう。

瓶に入れて飾る

スワッグを瓶に飾るのも素敵な演出方法です。透明の瓶に入れると、花材の色合いや形がよく映えます。

瓶に入れる際は、次の点に気をつけましょう。

  • 瓶の口が広すぎると、スワッグが無造作に広がってしまう恐れがあるため口の狭い瓶を選ぶ
  • 瓶の高さは、スワッグの長さより10cm程度長めを選ぶ
  • 瓶の中にスポンジや割り箸などを入れ、スワッグを固定する
  • 水は入れずに乾燥した状態で飾る

瓶の素材も工夫することで、よりお部屋の雰囲気が変わります。例えば、ガラス瓶はクラシカルな雰囲気を醸し出し、陶器の瓶はナチュラルで可愛らしい印象になります。お部屋のインテリアに合わせて選ぶのもよいでしょう。

棚に置いて飾る

スワッグを棚に置いて飾るのも、おすすめの飾り方の一つです。

棚の高さによって飾り方を変えると異なる雰囲気が楽しめるため、おすすめです。高い棚であれば、スワッグを立てかけるように飾ると存在感があります。一方で低い棚であれば、スワッグを横たえるように飾るとナチュラルな雰囲気が出ます。

また、他の小物と合わせて飾るのも素敵なアイデアです。木の板や皿の上に乗せると、より自然な雰囲気を演出できます。リースの上に乗せるのもおしゃれですね。

スワッグの大きさに合わせて飾る場所を選ぶのもいいでしょう。大きめのスワッグは棚の中央に置くと、インテリアのアクセントになるでしょう。

このように、棚の大きさやスワッグのサイズ、合わせる小物によってさまざまな飾り方ができるのがスワッグの魅力です。お部屋の雰囲気に合わせて自由にアレンジを楽しんでみてはいかがでしょうか。

吊るさずに立てかけて飾る

スワッグを吊るさずに立てかけて飾ることもできます。立てかけて飾る場合は、壁に立てかけたり、額縁の台座や本立てなどに立てかけたりするのがおすすめです。

壁に立てかけるメリットは、スワッグの裏側も見えるので、立体的な表情を楽しめることです。また、額縁の台座などに立てかけると、テーブルの上でも楽しめます。

立てかける際のコツは以下の通りです。

  • スワッグの形を保つため、裏側に支えを入れる
  • 底が平らな形状にする
  • バランスを保てるよう、重心を下げる

立てかける際は、スワッグの重みで形が崩れないよう、裏側に割り箸などを差し込んで支えを入れましょう。また、ワイヤーで形を整えるのもおすすめです。立てかけた際に、底面が平らで安定した形になるよう心がけてください

立てかけ方次第で、スワッグの新しい表情が楽しめます。お部屋のインテリアに合わせて、飾り方を工夫してみてはいかがでしょうか。

スワッグを飾るときのコツ

ここからは、スワッグを飾るときのコツを紹介します。

  • 風通しのよい場所に飾る
  • 直射日光が当たらない場所を選ぶ

上記のコツを押さえることで、傷みにくく、長く状態を保つことができます。ぜひ参考にしてください。

風通しのよい場所に飾る

スワッグを飾るときは、風通しのよい場所を選びましょう。風通しが悪いと、花材が湿気を帯びて早く傷んでしまいます。

特に、クローゼットやトイレなどは避けましょう。クローゼットは風通しが悪く湿気も籠もりやすいですし、トイレは湿気が多いためカビの原因になる可能性があります。

また、エアコンの風が直接当たる場所も避けましょう。過剰に乾燥してしまうと、花材が傷む原因となってしまいます。

風通しのよい快適な場所に飾ることで、スワッグの美しさを長く保つことができます。適切な場所を選んで飾りましょう。

直射日光が当たらない場所を選ぶ

スワッグを飾る際は、直射日光が当たらない場所を選びましょう。直射日光に長時間さらされると、ドライフラワーの色あせや形くずれが起こりやすくなります。

理想的な場所は次のようなところです。

  • 窓から少し離れた壁面
  • カーテンで日除けした窓側

飾る前に、スワッグを飾る場所の光量を確認することをおすすめします。明るすぎず暗すぎない程よい明るさが適しています。

また、スワッグを飾る壁面の向きにも注意を払いましょう。西日が当たる西向きの壁は特に気をつける必要があります。夕方の直射日光が当たると、ドライフラワーが傷みやすくなるためです。

このように、スワッグの飾り場所を慎重に選ぶことで、長期間美しさを保つことができます。ドライフラワーは手入れが簡単な素材ですが、上手に扱わないと元の魅力を失ってしまいます。スワッグを長く楽しむには、適切な場所選びが欠かせません。

スワッグに関するよくある質問

最後に、スワッグに関するよくある質問に回答していきます。

  • スワッグとブーケ(花束)の違いは?
  • どれくらい日持ちする?

スワッグとブーケ(花束)の違いは?

スワッグとブーケの違いは、その形状と用途が大きく異なることです。

スワッグは横長の弧を描いた形状で、壁に掛けたり吊るしたりして装飾品として使われます。一方、ブーケは円形や扇形に花を束ねたもので、主に贈答用の花束として用いられます。

また、スワッグには枝物や実物を使うことが多いのに対し、ブーケは生け花のように花が主体です。スワッグは地面に立てかける、壁に吊るすなどさまざまな飾り方ができますが、花束は主に瓶に活けて飾ります。

さらに、スワッグは上下の決まりがなく自由に飾れますが、ブーケは持ち手を下にして手に持つのが一般的です。

このように、形状、素材、用途が大きく異なるため、スワッグとブーケは別物として扱われています。スワッグはインテリア装飾品、ブーケは贈答用の花束と、使い分けられているのが特徴です。

どれくらい日持ちする?

スワッグの日持ち期間は、使用した花材の種類や保管方法によって大きく異なります。一般的な目安は以下の通りです。

花材 日持ち期間
木の実や籐、スパイス類 1年以上
ユーカリやスターチスなどの葉物を多く含むもの 2週間~1カ月程度
バラやカスミソウなどの花 1週間程度

ただし、直射日光を避け風通しのよい場所に飾ることが前提です。また、できるだけ乾燥した状態で保管することが重要です。

湿気が多いと花材が発芽・発根して傷みが早くなるので注意しましょう。花材の種類によっては事前に防虫剤を吹き付けるのもよいでしょう。

このように適切な管理をすれば、スワッグはドライフラワーと同様に長期間飾ることができます。お気に入りのスワッグを大切に保管しましょう。

まとめ

スワッグとドライフラワーの違いをはじめ、スワッグの作り方や飾り方、飾る際に押さえておきたいポイントなどを解説しました。

スワッグは、自分で自由に創作することができ、飾り方も自由自在なので、インテリアのアクセントとして取り入れてみてはいかがでしょうか。ぜひ、花選びからおしゃれなスワッグを楽しんでみてくださいね。