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花束を残したい!押し花やドライフラワーで思い出を保存しよう

大切な人から特別なお祝いとしてもらった花束。花は命あるものなので、時間が経てば枯れてしまいますが、この思い出と美しさをずっと残しておきたいと願う人も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、花束の美しさを残せる保存方法を解説します。自分でも挑戦しやすい方法もありますが、特殊な加工は専門業者に依頼するのもおすすめです。

生花の花束の寿命とは

生花の花束は受け取った瞬間からどんどん劣化していきます。ラッピングされたままの花束は水を吸い上げることができず、通気性も悪くなるため、2~3日しかもちません。

受け取ってからすぐにラッピングを外して花瓶に生けた場合は、季節や花の種類にもよりますが、7~10日程度が寿命の目安となります。

せっかくの特別な花束が2週間も経たずに枯れてしまい、処分しなければならなくなるのは寂しいものですよね。

花束を残したいと感じるシチュエーション

花束をもらった相手やシーンなど、シチュエーションによっては、一生残しておきたいような特別な花束もあるのではないでしょうか。その中でも、花束を残しておきたいという方が多いシチュエーションは以下のようなものがあります。

告白やプロポーズでもらった花束

好きな人からの告白やプロポーズには、花束のプレゼントが定番になっています。ロマンチックすぎるので恥ずかしいという人もいるかもしれませんが、人生の中でも幸せな瞬間を彩る花束は特別なものです。告白やプロポーズでもらった花束を、大切な思い出と共に残してみましょう。結婚した後もこの頃の気持ちを思い出す良いきっかけにもなってくれます。

結婚や出産祝いでもらった花束

結婚や出産は、人生の中でも大きな節目にあたります。その後の生活スタイルが変わるほどの記念日に、大切な人からもらった花束はとても嬉しいものです。

結婚祝いの花束を残しておくと夫婦の絆の証になり、出産祝いの花束は新たな生命の誕生の喜びの瞬間も残せます。大切な人からの大切な日への花束は、ぜひ残しておきたいですよね。

結婚式で使ったブーケやブートニア

結婚式で使うブーケとブートニアは、新郎新婦の愛を象徴する大切なアイテムです。生花の場合、ほとんど当日限りの使用になってしまいますが、結婚式という夫婦の門出を彩ってくれたブーケとブートニアを残せたら素敵だと思いませんか。

ブーケとブートニアをセットで残せたら、これからも続く2人の愛を見守ってくれるアイテムになるでしょう。

花束を残しておくことで得られるメリット

花束を残すことができれば、思い出や記念として残るだけでなく、インテリアやイベントでの飾りなど実用的な使い方もあるのです。

花束を残しておくことで得られるメリットには以下のようなものがあります。

記念品として思い出に残る

花束を受け取ったときの嬉しい気持ちや感動を、いつまでも残しておきたいという人も多いのではないでしょうか。しかし、思い出すきっかけがなかったら、人は少しずつ忘れていってしまうものです。

花束を形に残すことができれば、見るたびに花束をもらった日のことやそのときの気持ちを思い出すことができるでしょう。花束は「消えもの」と言われていますが、特別な花束はぜひ思い出と共に残してみてください。

イベントで使える

告白やプロポーズでもらった花束を残しておくと、結婚式でのアイテムとして活用できます。例えば、ウェルカムスペースに飾ってゲストに見てもらったり、新郎新婦が座るメインテーブルに飾って2人の愛の象徴とするのもおすすめです。

また、出産祝いにもらった花束を残しておき、子どもがある程度大きくなってから誕生日プレゼントとして贈るのはいかがでしょうか。自分が生まれたときの祝福の花束をもらえば、子どもも嬉しい気持ちになるはずです。

フラワーインテリアとして飾れる

普段から生花を部屋に飾って楽しんでいる人も多いかもしれませんが、水替えや花瓶の洗浄など手間がかかるものです。丁寧にお世話しても10日程で寿命は尽きてしまいます。

しかし、フラワーインテリアとして花束を加工して残しておけば、長期間保存可能ですし、水替えなどの手間もかかりません。花を飾りたいけど、忙しくてお世話が難しいという方にもおすすめです。

自分でできる花束の保存方法

花束を残す方法には、押し花やドライフラワー、ハーバリウムなどがあります。花束を保存する方法は、自宅で簡単に実践できるものから、特別な道具が必要な加工まであるので、自分に合った方法を選んでみてください。

押し花

子どもの頃に、摘んできた草花を押し花にして楽しんでいた方もいるのではないでしょうか。押し花とは、花を押して平らに乾燥させたものです。

カスミソウやコスモスなど、花びらが薄く水分の少ない花に向いています。乾燥するまでに時間がかかりますが、特別な道具や材料がなくても挑戦できるので、すぐに試したい方におすすめです。押し花で加工するには、主に以下の2つの方法があります。

①キットを購入する

花が大きい場合や一度にたくさんの花を押し花にしたい場合は、押し花キットを使うのがおすすめです。キットに付属している乾燥シートは繰り返し使うことができるので、突然花束をもらったときにも対応できるでしょう。

持ち運びしやすいハンディサイズのキットもあるので、旅行先で見つけた花を鮮度の良いうちに押し花にすることもできます。

②新聞紙や雑誌に挟む

専用のキットがなくても、新聞紙や雑誌があれば押し花にできます。以下の手順で押し花が作れます。

  1. 新聞紙の上にティッシュを並べ、その上に花を置きましょう。花同士が重なっていると水分が上手く抜けないため、数が多い場合は何本か間引く必要があります。
  2. 花を並べたら、ティッシュを重ねてその上に新聞紙を重ねます。重しになるものでプレスしておきましょう。
  3. 1~2日おきに、新聞紙とティッシュを新しいものに取り替える作業を1週間ほど繰り返すと押し花が完成します。

ドライフラワー

花束を立体的な状態で残したいなら、ドライフラワーに加工しましょう。水分が抜けることで花のみずみずしさはなくなり、色調も落ち着いてしまいますが、アンティークな風合いで花材としても人気です。

花びらに厚みがあるものは乾燥に時間がかかり、薄すぎるものは乾燥したときに形が変わってしまうなど、花によってドライフラワーに向かないものもあるので注意しましょう。

一般的に、ミモザやカスミソウ、スターチスなどがドライフラワーに向いているとされています。ドライフラワーにするための乾燥方法には、主に以下の4つがあります。

①ハンギング法

ハンギング法は、花束を逆さにして風通しの良いところに吊るし、自然乾燥させる方法です。道具を使わず、自宅ですぐに実践できるのでコストと手間を抑えることができます。

花の水分がしっかり抜けないとカビが生えてしまうので、水分量の少ない花で行いましょう。1~2週間くらいから乾燥しはじめ、1ヶ月も経つと花の水分はほとんどなくなります。

しかし、花びらにシワがよることもあり、花びらや葉がボロボロと崩れてくることもあるので、保存期間とクオリティは劣ります。

②ドライインウォーター法

ドライインウォーター法は、花を花瓶に入れたまま乾燥させる方法です。花瓶に、茎が3~5cmほどつかるくらい水を入れて生けたら、水がなくなって花が乾燥するまで放置します。

手間がかからないため簡単に加工できますが、夏場は花瓶の水に雑菌が繁殖しやすく、花が乾燥する前に枯れてしまう可能性もあります。そのため、秋や冬の気温が低い時期に行うのがおすすめです。

③シリカゲル法

シリカゲルは、湿気防止のために保存食やお菓子に入っている乾燥剤です。実は、ドライフラワーを作るためのアイテムとしても活用できます。シリカゲル法は、短期間で花が乾燥するので、形や色がきれいに残りやすいのがメリットです。以下の手順で作れます。

  1. ビンや箱などの容器に1/3ほど袋から出したシリカゲルを敷き詰め、その上に花を入れます。
  2. 花が押しつぶされないように慎重にシリカゲルを足して、花を覆いましょう。
  3. 日当たりの良い場所で1~2週間ほど保管すると花が乾燥してドライフラワーになります。

④グリセリン法

グリセリンには優れた吸湿性があるので、植物に吸わせることで乾燥加工ができます。茎がしっかりしていて花びらも厚く、ハンギング法などに向かない花におすすめです。作り方は以下の手順です。

  1. グリセリンとお湯を1:3の割合で混ぜ、十分に冷まします。
  2. 花瓶に花を入れ、茎が10〜15cm程つかるくらい①を注ぎましょう。
  3. 冷暗所で1週間ほど保管しておくだけで、しっかり乾燥したドライフラワーになります。

ハーバリウム

ハーバリウムは密閉されたボトルの中に専用のオイルを入れ、花を沈めて保管する方法です。ハーバリウム用の専用オイルは園芸店や手芸店、ホームセンターなどでも購入できます。ハーバリウムにするには、花をドライフラワーか押し花にして乾燥させる必要があるので、まずは花を乾燥させてから作成しましょう。

高品質な花束の保存は専門業者に依頼するのがおすすめ

花束を残したいとき、自分で実践できる手軽な方法もありますが、より確実にきれいに残したいなら専門業者に依頼するのがおすすめです。自分では難しい花束の加工には、プリザーブドフラワーやクリスタルフラワーなどがあります。以下で詳しく解説します。

プリザーブドフラワー

プリザーブドフラワーは、生花から水分や色素を抜いて特殊な薬剤で着色するものです。生花を活かしているので、本物のリアルさを残しながら、鮮やかな色で花束の美しさをキープできます。しかし、プリザーブドフラワーに向いているのは6~7分咲きの花とされているので、既に咲ききっている花束の加工には適さない場合もあります。

クリスタルフラワー

クリスタルフラワーとは、透明な樹脂に花を閉じ込めて美しさをキープするものです。ガラスの中で花が咲いているように見え、花をさまざまな角度から楽しむことができます。

花束をまるごと入れるくらいの大きなクリスタルフラワーは難しい可能性があるため、業者に依頼する場合は、花束から数本だけお気に入りを選別しましょう。

仕上がったクリスタルフラワーは、インテリアとして飾ることはもちろん、ペーパーウエイトとして使うこともできます。

花束の保存を専門業者に依頼するメリット

花束の保存をプロに任せるのも1つの手段です。料金はかかってしまいますが、生花の美しさを保ったままきれいに花束を残すことができます。生花加工の専門業者はネットで検索すると出てくるので、気になる方はチェックしてみてください。

業者に依頼するメリットには以下のようなものがあります。

失敗のリスクがない

自宅で自分で花束を保存する際は、慣れていないと失敗する可能性もあります。上手く仕上がらなくて処分することになった、イメージと違う結果になったというケースも少なくありません。専門業者には、花の加工に関する知識や技術のほかに、設備が整っており、大きな花束でもプロの技術で加工してもらえます。

質が高く長く飾れる

プロの手にかかれば、花束の美しさを可能な限り残して加工してもらえます。花の種類に合わせて最適な処理をしてもらえるので、クオリティの高いアイテムに仕上げてもらえるでしょう。また、少しでも寿命が長くなるよう加工してもらえるので、保存期間を重要視したい場合は、思い切ってプロに任せるのがおすすめです。

花束を残したいときの保存方法の選び方

ご紹介したように、花束を保存する方法はさまざまなので、どれを選べば良いか迷ってしまうこともあるでしょう。花束を残したいときには以下のポイントを考慮し、イメージや用途に合う保存方法を選んでみてください。

インテリアとしてのデザイン性

花束を加工したものをインテリアとして飾りたい場合は、見栄えの良さも大切です。毎日目に入る場所に飾るなら、自分の好みの見た目になるかどうかを重視しましょう。

また、安定して置けるかどうかも事前にチェックする必要があります。部屋の雰囲気に合う仕上がりになりそうかどうかも、保存方法を選ぶポイントです。

保存期間

押し花やドライフラワーは、保存環境が適していれば10~20年ほどもつこともあります。しかし、花びらの形状や水分量によっては、さらに適した保存方法があるかもしれません。花の種類によって最適な加工方法は変わってくるので、できるだけ長持ちさせたい方は、専門業者に問い合わせてみましょう。

使用用途

花束を加工して結婚式のアイテムとして使いたい場合、押し花を額に入れたり、ドライフラワーをボトルに入れたりすると見栄えが良くなります。日常で実用的な使い方をしたいなら、クリスタルフラワーをペーパーウエイトにしたり、押し花でしおりを作るのもおすすめです。

花束を残しておきたいときの注意点

受け取った花束をきれいな状態で残したいなら、いくつか注意点があります。せっかくの花束を思い出に残せるよう、以下の点を留意しておきましょう。

直射日光やエアコンの風を避ける

花束をもらった後は、涼しくて風通しの良い場所に置いてください。直射日光やエアコンの風に当たると、傷みやすくなるため、注意しましょう。

可能であればラッピングは全て外し、水切りをした後、花瓶に水をはって活けてください。花を束ねているゴムは、つけたままでも構いませんが、取ると花同士が離れて通気性がよくなります。ただし、もらったときのデザインは多少崩れます。

できるだけ早く加工する

花束は受け取った瞬間が美しさのピークになるように作られています。その後は劣化していくだけなので、できるだけ早く加工することが花束を美しく残すための重要なポイントです。あらかじめ加工に必要な材料をそろえておくとすぐに作業を開始できますが、思いがけず花束をもらうこともあるでしょう。その際には、花束を受け取った翌日には加工を始められるとベストです。

まとめ

今回は、花束の美しさを残せるさまざまな保存方法を解説しました。花束を残す方法は、自分で行う方法もありますが、特殊な加工は専門業者に依頼するのがおすすめです。

通常は、花束をそのままにしていると、2週間も経たないうちにしおれてしまい、処分しなくてはならなくなります。生花の儚さをあえて楽しむという考え方もありますが、人生の中でも忘れたくない特別な花束は加工して残しておきたいものです。

ぜひ、特別な花束を美しい状態で残して、思い出とともに保存しましょう。