豆知識

ラ・メールコラム > 豆知識 > エビネの花言葉は怖い?代表的な品種や育て方・飾り方なども紹

エビネの花言葉は怖い?代表的な品種や育て方・飾り方なども紹

静かに佇むエビネの可憐な姿は、まるで妖精のようです。しかし、その花言葉は怖い意味はあるのでしょうか。本記事では、エビネの花言葉が怖いと言われる真相を探り、代表的な品種や育て方、飾り方まで詳しくご紹介します。花言葉の由来にも触れながら、エビネの新たな一面を発見していきましょう。

エビネの花言葉には怖い意味がある?

エビネの花言葉には、怖い意味はありません。エビネの花言葉には、「忠実」「謙虚」「謙虚な恋」など、慎ましい意味が込められています。また、やや下垂気味になることが多く、まるでお辞儀をしているようにも見えることから、「謙虚」や「謙虚の恋」の花言葉がつけられたと言われています。そのため、贈る相手への誠実な気持ちを表現するのに最適です。大切な人への熱い思いを込めた上で、適切な機会にエビネを贈るのがおすすめです。以下でエビネの花言葉を詳しく見ていきましょう。

エビネの花言葉「謙虚」

エビネの花言葉の一つに「謙虚」があります。この言葉からは、華やかな花姿とは裏腹に、控えめで地味な印象を受けるかもしれません。エビネは、以下のような特徴から謙虚の花言葉がつけられたと考えられています。

  • 小さな花が地面付近に咲く低い草姿
  • 派手な色彩ではなく、白や淡い色の花が多い
  • 目立たない場所に生える野草

エビネは人目を引かない草花なので、謙虚な性格の持ち主に例えられているのでしょう。

エビネの花言葉「謙虚な恋」

エビネの花言葉の一つに「謙虚な恋」があります。この花言葉は、謙虚な気持ちを持って相手を思う恋愛を意味しています。謙虚な恋はエビネが地面を這うように低い姿勢で花を咲かせるため、この花言葉がつけられたと考えられます。恋愛においては、過剰な期待や自己主張は禁物です。相手の良さを認め、謙虚な気持ちで接することが大切とされています。エビネの「謙虚な恋」の花言葉は、そのような心構えを教えてくれているのではないでしょうか。プレゼントなどでエビネを贈ることで、自分の気持ちを伝えられます。

エビネの花言葉「忠実」

エビネの花言葉の一つに「忠実」があります。エビネは強い生命力を持つ植物で、一度根がつけば長い期間生き続けることが可能です。そのような様子から「忠実」の意味がつけられたと考えられています。

エビネは結婚記念日の贈り物や夫婦の絆を象徴する花として、忠実な愛を込めて贈られています。また、家族や友人との固い絆を表す花としても人気です。鮮やかな色から年月を経て深い色合いへと変化していく様子も、ときを重ねた忠実な愛情を表しているのかもしれません。

エビネの基本情報

エビネは、古くから親しまれている草花です。春咲きと夏咲きの種類があり、春咲きのエビネの代表はジエビネとも呼ばれています。かつては各地で普通に見られたラン科の植物で、落ち葉の積もった場所に生えており、群生していました。エビネの可憐な花姿は私たちに心安らぐひとときを与えてくれます。

エビネの特徴

エビネは、ラン科エビネ属に属する植物で、原産地は日本や中国・朝鮮半島です。草丈は40〜60cmほどで、白、黄色、ピンクなどさまざまな色の小さな花を次々と咲かせます。春咲きは4〜5月に花を咲かせ、夏咲きは7〜9月に花を咲かせますが、自然交配しやすいため、品種が豊富です。エビネは非常に育てやすく、適切な環境さえあれば、簡単に栽培できる植物です。エビネは可憐な花と豊富な色合いから、ガーデニングではよく使われています。育てやすさと丈夫さも相まって、初心者にもおすすめの植物です。

エビネの誕生花

エビネの誕生花は2/27・3/28・4/15・4/26・5/27です。

エビネは古くから親しまれてきた園芸植物で、日本では江戸時代からすでに栽培されていました。誕生日プレゼントとしてエビネを贈るのはもちろん、春の訪れを感じさせる可愛らしい花なので、インテリアグリーンとしても人気があります。

エビネの名前の由来

エビネは草丈が低く、地面を這うように広がる性質があるため、生育習性が名前の由来となっています。 地下に連なる茎と生えている根の様子が、 エビの頭を指でつまんで持ち上げたように見えるところからその名前がつけられたと言われています。 1600年代の書物にはすでにエビネの名前が出ているほど、 昔からよく知られている花です。

エビネの名前はその特徴を表しており、控えめで地味な印象は、花言葉の「謙虚」「謙虚な恋」とも通じるものがあります。エビネの名前の由来を知ることで、植物が持つ地味ながらも愛らしい一面が浮かび上がってくるでしょう。

エビネの代表的な品種

エビネは種類が豊富で、さまざまな色合いや形の花を楽しめる植物です。ガーデニングを趣味としている方にとって、エビネの品種選びは楽しみの一つでしょう。優雅な花姿と上品な香りを放つエビネの中から、自分好みの品種を見つけることができれば、庭やベランダに彩りと潤いを与えてくれます。以下では、春咲き・夏咲きのエビネの代表的な品種をご紹介します。

春咲き 夏咲き
キリシマエビネ ツルラン
キエビネ オナガエビネ
サルメンエビネ ダルマエビネ(ヒロハノカラン)
ニオイエビネ(オオキリシマエビネ) リュウキュウエビネ

キリシマエビネ

キリシマエビネは、エビネの中でも人気の高い品種です。九州地方を中心に自生しており、春から初夏にかけて白色に淡いピンク色の可憐な花を咲かせます。葉が特徴的で、先がとがった楕円形で裏面に短毛が生えています。エビネの中では大きめの花を咲かせる品種です。

キエビネ

キエビネは湿った山地などに生える品種で、エビネの中でも小型の品種ながら花の姿が美しい品種です。豪華さを感じさせる花のため、1970年代頃の一時期は盗掘が横行し、人の目に触れるような場所からは姿を消してしまいました。花期は4月下旬〜5月上旬頃です。

サルメンエビネ

サルメンエビネは、深山の落葉樹林下に生える品種で暑さに弱いと言われています。エビネに比べると花びらがまばらで一つ一つの花が大きいのが特徴です。 サルメンエビネは側面が黄緑色で、唇弁は紫色を帯びた褐色の特徴的な花を持ちます。葉は細長い形をしており、存在感がある品種です。

ニオイエビネ(オオキリシマエビネ)

ニオイエビネは栽培が難しい上に綺麗な花も少なく一般的ではない品種です。しかし、繁殖が難しいため希少性があり、マニアの間では人気があります。ニオイエビネは、エビネの仲間の中でも大型で背丈が1mを超えるものもあります。その名の通り、花から強い芳香が漂うのが特徴です。

別名「オオキリシマエビネ」とも呼ばれますが、ニオイエビネの方が名前が通っています。花は側面が紫色で唇弁が白く、大きな葉が特徴的です。

ツルラン

ツルランは、比較的育てやすく九州や沖縄に生息している品種です。日本の他にも中国・台湾・オーストラリアなどにも広く分布しています。エビネの中では大きい品種になり、高いものになると茎の長さは80cmにも達します。ツルランは30輪前後の華麗な白い花を咲かせるのが特徴です。

オナガエビネ

オナガエビネは、奄美や沖縄などの南にある諸島で育つ品種です。海外では台湾・中国・タイなどにも分布しています。その名の通り、エビネの中でも特に長い距を持つことが特徴です。距は花の後ろに突き出した中空の角状のことで花びらやがくが変化したものです。

花は赤紫〜桃色の優しい優美な花を持っているのが特徴です。

ダルマエビネ(ヒロハノカラン)

ダルマエビネは日本の南部の諸島に生息し、海外ではヒマラヤ山脈周辺に見られる品種です。ダルマエビネは先述したツルランやオナガエビネと比べ、栽培が少し難しい品種のようです。別名ヒロハノカランとも呼ばれており、主な特徴は以下の通りです。

  • 花期は5~6月
  • 花は白色で小さな花穂をつける
  • 茎は直立し高さ30~40cm

リュウキュウエビネ

リュウキュウエビネは、沖縄や奄美大島が自生地のエビネの変種です。リュウキュウエビネは、オナガエビネ同様、花の後ろに長い角を持ちますが、花の色が異なります。リュウキュウエビネの花の色は、紫やピンク・白など、変化に富んだ花を持つことが特徴です。さまざまな色合いが楽しめる品種のため、人気のポイントとなっています。

エビネの育て方

エビネは日本の園芸文化を象徴する草花の一つです。可憐な姿は多くの人々を魅了してきました。エビネは、比較的育てやすい植物ですが、いくつかのポイントを押さえることで、より美しく咲かせることができます。以下でエビネの育て方を詳しく紹介します。

置き場所

エビネの置き場所は、風通しの良い場所が適しています。直射日光が当たらない日陰に置いてください。エビネは乾燥や寒さに弱い植物のため、湿度や気温に合わせ置き場所を変えるか、湿度や温度を調整しましょう。

屋内で育てる場合、夏場の直射日光が強いときはカーテンなどで日陰を作ってあげると良いでしょう。屋外で育てる場合は、風通しの良い日陰が理想的です。置き場所次第で、エビネの育ちに大きな差が出ます。

日当たり

エビネは元々、杉林などの樹下に生えているため、日当たりの良い場所を好みません。常に木漏れ日を受ける程度の状態を保つことが理想的でしょう。室内の明るい日陰でも育てることもできますが、屋外でも室内でも夏の強い日差しや西日は避けてください。葉焼けの原因となります。また、冬の乾燥した北風には弱い傾向です。 湿度は高い方が良いため、6月〜9月は60~70%、その他の季節では40~50%の遮光をしてください。

水やり

エビネは乾燥に弱い植物のため、水分が足りなくなりやすい季節はもちろん、冬の間もよく観察して水やりを行うのがコツです。エビネの水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えるのがコツです。特に夏場は乾燥しやすいため、こまめに確認してください。エビネは元々日陰に生息するため、湿気を好みますが、過剰な水やりは根腐れの原因となります。根腐れとは植物の根が腐ってしまう現象のことです。水の与えすぎや、通気性・水はけの悪い土壌などが原因で起こります。鉢の重さを確かめるなどして、土の乾燥具合を把握し、慎重に行いましょう。

肥料

エビネの用土は、ヤシ殻チップの中粒と大粒を同等の割合で混ぜたものを使用してください。成長期の肥料は窒素肥料を与え、親指ほどの油かすを毎月場所を変えて埋めると良いでしょう。また、週に1回は、ラン科用の液体肥料を与えるのがおすすめです。

成長が終わったら、緩効性化成肥料に切り替えて置き肥し、週1回、同成分の液体肥料を4,000倍ほどに薄めて与えましょう。ただし、いずれの肥料も与えすぎに注意が必要です。肥料を控えめに与え、葉の色や生育具合を見ながら調節するのがコツです。

植え付け・植え替え

エビネの植え付けは、新芽が出た直後か開花直後がおすすめです。タイミングを間違えるとエビネにダメージを与え、成長を阻害する可能性があるため、おすすめできません。エビネの植え替えは、2〜3年に1度行ってください。鉢は、用土が乾きにくい鉢やプラスチック鉢を選びましょう。植え替えの際は、新芽がある方を広くしてください。植え付けの手順は以下の通りです。

  1. 深さがあり、底に排水穴がある鉢を選びましょう。排水性を向上させるため、鉢の底に鉢底石や砂利を敷きます。
  2. エビネを鉢から取り出し、根を優しくほぐします。
  3. 鉢の中央に穴を掘り、エビネの根を置きます。根が広がるように置くのがポイントです。
  4. 鉢の周囲に鉢植え用の培養土や多肉植物用の土などを追加し、根がしっかりと固定するようにします。土を少しずつ加え均等に詰めていきましょう。
  5. 植え付けた後、十分な水を与えてしっかりと潤してください。

鉢は根が伸びやすいよう、鉢底穴の広い鉢を選びましょう。やや大きめの鉢に植え付けることで、育ちやすくなります。エビネは比較的丈夫な植物ですが、植え付け時の環境作りが重要です。しっかりとした根付きを心がけましょう。

病害虫

エビネは比較的丈夫な植物ですが、病害虫に気をつける必要があります。代表的な病害虫は以下の通りです。

  • アブラムシ
  • ハダニ
  • カイガラムシ
  • ナメクジ
  • 毛虫

アブラムシは吸汁によって葉が変形したり落葉したりします。ハダニは葉の裏側に白い糸くず状の痕跡を残します。初期対応が遅れると被害が大きくなるので、こまめに観察して早期発見・早期対処に努めましょう。また、環境を整えて植物の抵抗力を高めることも大切です。外で栽培している場合は、ナメクジや毛虫にも注意が必要です。適切な水やり・日当たり・換気などに気をつけて健康な生育環境を整えましょう。

エビネを贈るおすすめのシーン

エビネの花は、見る者を魅了する神秘的な美しさを持っています。そんなエビネを贈ることは、大切な人への深い愛情と敬意を伝える特別な瞬間でしょう。誕生花としてはもちろん、

謙虚や謙虚な恋愛などの花言葉を持つことから、特別なシーンにぴったりです。以下で詳しく解説します。

謙虚な気持ちを伝えたいとき

謙虚の花言葉を持つエビネは、感謝の気持ちや謝罪の気持ちを伝えるのに最適です。エビネを贈ることで、相手に謙虚な気持ちを効果的に伝えられるでしょう。

例えば、お世話になった方への贈り物や間違いや誤解が生じてしまったことに謝罪するときにもおすすめです。

謙虚な恋愛の気持ちを伝えたいとき

真摯な恋の花言葉を持つエビネは、恋愛の気持ちを伝えるのにも最適です。例えば、初めての告白や交際記念日・喧嘩したときの仲直りとして贈るのも良いでしょう。エビネを贈ることで謙虚な恋愛の気持ちを伝えられる場面はたくさんあります。

まとめ

今回はエビネの花言葉の意味や品種・育て方・エビネを贈るおすすめのシーンをご紹介しました。エビネは日本を代表する草花の一つです。花言葉は「謙虚」「謙虚な恋」「忠実」などの意味合いを持っています。エビネを贈る際は、謙虚な気持ちを伝えたいときや相手への謙虚な恋愛の気持ちを伝えたいときにもぴったりです。主な品種には、キリシマエビネ、キエビネ、サルメンエビネなどがあります。花の形や色合いがさまざまで、鉢植えはもちろん、地植えでも幅広い用途で楽しめます。育て方のポイントは以下の通りです。

  • 半日陰の風通しの良い場所を選ぶ
  • 水はけが良い用土を使う
  • 肥料は控えめに

エビネは比較的育てやすい花ですが、病害虫にも気をつける必要があります。適切な世話を心がけ、古くから日本人に愛されているエビネを楽しみましょう。