豆知識

ラ・メールコラム > 豆知識 > ヒペリカムの花言葉は怖い?人気の品種なども紹介

小さな赤い実をつけ、可憐な花を咲かせるヒペリカム。花束やフラワーアレンジメントなどで使用されることが多く、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
そんなヒペリカムには素敵な花言葉がありますが、種類によっては怖いと思わせる花言葉もあります。本記事では、ヒペリカムが持つ花言葉や怖いといわれる理由、人気の品種などを幅広く解説します。

ヒペリカムの花言葉

ヒペリカムの花言葉は「きらめき」「悲しみは長く続かない」などです。黄金のように輝き、華やかな印象を与える花びらから、「きらめき」がつけられたといわれています。

また、可愛らしい花が終わったあとも真っ赤な実をつけて楽しめることから、「悲しみは長く続かない」がついたとされています。

その他にも、ヒペリカムの一種であるビヨウヤナギには「気高さ」、セイヨウキンシバイには「元気」「有用」など、前向きな気持ちにさせてくれる花言葉を持っている植物です。

ヒペリカムの花言葉には怖い意味がある?

ヒペリカムの花言葉は「きらめき」「悲しみは長く続かない」などがあり、ポジティブな意味を持つ言葉が多いです。

しかし、ヒペリカムの一種で日本に馴染み深い弟切草には、「秘密」「裏切り」「恨み」「敵意」などの怖い花言葉を持っています。それだけでなく、名前にも怖い話があります。平安時代に秘薬として薬草(弟切草)を使用していた兄弟がいましたが、弟はその薬草の存在を周囲にばらしてしまい、怒った兄によって斬られてしまった話が有名です。

ただし、これは弟切草に限った話でヒペリカムには怖い花言葉はないので、プレゼントとしてヒペリカムを選んでも問題ないでしょう。

ヒペリカムの基本情報

ヒペリカムの基本情報は以下の通りです。

科・属 オトギリソウ科・オトギリソウ属
英名 Hypericum
学名 Hypericum
原産地 地中海沿岸、中央アジア
開花時期 4~5月、9~10月
耐寒性 強い
耐暑性 強い
誕生花 8月27日

ヒペリカムはオトギリソウ科・オトギリソウ属に分類されており、世界中に約450種類の品種が存在する植物です。日本では、「ビヨウヤナギ」「オトギリソウ」などとして知られています。

ヒペリカムの開花時期は主に春と秋の2回で美しい黄色の花を咲かせてくれます。耐寒性や耐暑性に優れており、比較的初心者でも育てやすい植物です。

ヒペリカムの名前の由来

ヒペリカムの名前は、学名である「Hypericum」が由来です。この名前は、ギリシャ語の「ハイパー(上に)」と「エイコス(像)」を組み合わせたもので、「上に形がある」を意味します。ヒペリカムの花が咲く際、花びらの形が上向きに開く特徴を捉えた名前といえます。

また、ヒペリカムは「聖ヨハネの草」とも呼ばれ、古来より邪悪なものを払う力があると信じられてきたことも有名な由来です。

ヒペリカムの人気の品種

ヒペリカムにはさまざまな品種がありますが、その中でも特に人気のある品種は以下の5つです。

  • ヒペリカム・キネンシス
  • ヒペリカム・パツルム
  • ヒペリカム・カリシナム
  • ヒペリカム・アンドロサエマム
  • ヒペリカム・ヒドコート

それぞれの品種の特徴や魅力を詳しく紹介するので、好みや用途に合わせて選びましょう。

ヒペリカム・キネンシス

ヒペリカム・キネンシスは「ビヨウヤナギ(美容柳)」とも呼ばれており、柳に似ている品種です。6~7月の夏場に鮮やかな黄色の花を咲かせ、花の中心部は雌しべを囲むように雄しべが上に突き出ているのが特徴的です。また、秋になれば紅葉も見ることができ、ヒペリカム・キネンシスを通じて四季折々を楽しめるでしょう。

ヒペリカム・パツルム

ヒペリカム・パツルムは別名「キンシバイ(金糸梅)」とも呼ばれている品種です。別名の通り、金色の梅の花に似た花びらが特徴的で、楽しく明るい雰囲気を感じられます。

日本には江戸時代に入ってきたといわれており、比較的丈夫な植物であることから長く愛されています。庭植えはもちろんのこと、鉢植えや切り花など、幅広く活用されている品種です。

ヒペリカム・カリシナム

ヒペリカム・カリシナムはトルコやブルガリアが原産で、「ヒメキンシバイ(姫金糸梅)」や「セイヨウキンシバイ(西洋金糸梅)」とも呼ばれる品種です。他のヒペリカムと比べて大きく鮮やかな黄色の花が特徴で、5~7月の初夏に開花時期を迎えます。

また、丈夫で育てやすい品種であることから初心者の方でも育てやすく、公園や街路樹でグランドカバーとして利用されています。

ヒペリカム・アンドロサエマム

ヒペリカム・アンドロサエマムは「コボウズオトギリソウ(小坊主弟切草)」とも呼ばれており、ヨーロッパ原産の品種です。他のヒペリカムに比べると花が小さく、初夏から秋に欠けて咲きます。

ヒペリカム・アンドロサエマムの実は赤色の他に白色やピンク色、クリーム色など、バリエーション豊かであり、花束やフラワーアレンジメントで人気があります。

ヒペリカム・ヒドコート

ヒペリカム・ヒドコートは中国原産ですが、ヨーロッパでヒペリカム・パツルムが品種改良されたことで誕生した園芸種です。ヒペリカム・パツルムよりも大輪の黄色の花を咲かせることから、「タイリンキンシバイ(大輪金糸梅)」と呼ばれるようになりました。

開花時期は初夏であり、茎先に数輪の花がつくので華やかでインパクトがあります。一度にすべてが咲くのではなく、順番に咲いていくので長い期間花を楽しめる品種です。

ヒペリカムの育て方

ヒペリカムは他の植物と比べると育てやすく、基本的なことを押さえておけば初心者の方でも問題なく育てることが可能です。ここでは、ヒペリカムを育てる際のポイントを詳しく解説します。

置き場所

ヒペリカムは日当たりの良い場所を好む植物です。窓辺や庭など、直射日光が当たり、風通しの良い場所が最適です。ただし、真夏の強い日差しは苦手なので、夏場は日陰に移動させたり、日差しを遮ったりすると良いでしょう。

また、耐寒性も優れており、-15℃程度までなら問題ないので、屋外でも安心して育てることが可能です。

水やり

ヒペリカムは乾燥には強くない植物なので、水やりを適切に行うことが大切です。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら水をあげるようにしましょう。

庭植えの場合は地面と馴染んでいれば積極的に水やりする必要はありません。ただし、夏場は乾燥しやすいので、朝や夕方の涼しい時間帯に水をあげるようにしてください。

用土・肥料

ヒペリカムは水はけと水持ちが良い土を好みます。花木用の培養土や赤玉と腐葉土をブレンドした用土などを使用すると良いでしょう。

肥料に関しては、生育期に入る前の3~4月や開花後の9~10月に化成肥料や固形肥料を与えます。

植え替え

ヒペリカムを庭植えしている場合は植え替えは必要ありませんが、鉢植えの場合は定期的に植え替えする必要があります。日々生長していくため、同じ鉢植えを使用していると根っこがパンパンになってしまい良くありません。ヒペリカムを健康的に育てるためにも定期的に植え替えを行い、一回り大きな鉢へ移してあげると良いでしょう。

植え替えを行うタイミングは、肥料を与えるときと同じように生育期前の3月や開花後の9月に行うのがおすすめです。

剪定

ヒペリカムの剪定は、美しい花を長く楽しむために重要な手入れの一つです。ヒペリカムは春先に新しい芽を出し、花を咲かせようとしますが、古い枝や葉があると新芽がつきにくくなってしまいます。そのため、3月頃の生育期前に剪定を行うのがおすすめです。その時期に選定すれば新芽が伸びやすくなり、花つきも良くなるでしょう。

増やし方

ヒペリカムは、主に挿し木で増やすことが可能です。

開花前の5~6月の初夏に行い、10cm程度枝を切り取って根本付近の葉は取り除きます。その後、30分ほど水につけたら切り口に挿し木用の発根促進剤を塗り、挿し木用の土に刺します。その際、乾燥しないように水を与えるのがポイントです。

ヒペリカムをプレゼントで贈ろう!おすすめのシーン

ヒペリカムは美しい花と花言葉を活かして、さまざまなシーンでフラワーギフトとして贈られています。

その中でも、特に向いているシーンは以下の3つです。

  • 入学式・卒業式
  • 発表会
  • クリスマス

ここでは、それぞれのおすすめシーンを詳しく解説します。

入学式・卒業式

ヒペリカムの花束やアレンジメントは、入学式や卒業式のシーンで贈るギフトとして向いています。

ヒペリカムの花言葉には「きらめき」や「元気」など、新たな門出に相応しいメッセージが込められています。この言葉は新たな環境へステップする入学生や、次のステージへ進む卒業生へのエールとして最適です。

発表会

発表会にはどんな花を贈るか迷う人も多いのではないでしょうか。そんな発表会の贈り物としてもヒペリカムが活躍します。

ヒペリカムの花言葉には「きらめき」があり、発表会で頑張る人へのエールとして最適です。それだけでなく、その美しい姿は見る人すべてを惹きつけ、演者の心を軽やかにしてくれるでしょう。

また、ヒペリカムは通常の花束としてだけでなく、ブートニアやコサージュとしても活用できるため、発表会での衣装に合わせて贈ることも可能です。

クリスマス

クリスマスシーズンの贈り物としても、ヒペリカムが向いています。

ヒペリカムの赤い実は、クリスマスカラーとしてもぴったりです。季節感を感じられる一方で、豊かな色彩は贈られた人の心を暖かくしてくれるでしょう。

また、赤色以外にもクリーム色や白色の実などが存在し、好みに合わせて選べるのも魅力的なポイントです。クリスマスシーズンには季節感を感じられるヒペリカムを使用した花束やフラワーアレンジメントをプレゼントしてみてはいかがでしょうか。

ヒペリカムに関するよくある質問

ヒペリカムについて解説してきましたが、疑問に感じる部分があるという人は多いのではないでしょうか。

ここでは、よくある質問とそれに対する回答を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

ヒペリカムの色別の花言葉はある?

ヒペリカムは色によって花言葉が変わることはありません。一般的にヒペリカムの花言葉は「きらめき」「悲しみは長く続かない」です。

しかし、品種によっては花言葉が異なっており、ビヨウヤナギなら「気高さ」、セイヨウキンシバイなら「元気」「有用」などを持っています。基本的にポジティブな意味を持っているヒペリカムですが、弟切草には「裏切り」や「恨み」などの怖い花言葉を持っているので注意してください。

ヒペリカムの実は食べられる?

ヒペリカムの実は食べられるかと気になる人も多いのではないでしょうか。ヒペリカムの赤色の実は薬草として使用されていた歴史がありますが、食べることはおすすめできません。

可愛らしい見た目をしていますが、品種によっては有害な成分が含まれている可能性があります。万が一、有害な成分を含んでいる品種の実を食べてしまうと口がしびれるなどの症状が出るので、子どもやペットがいる場合は特に注意が必要です。

ヒペリカムの切り花の寿命はどのくらい?

ヒペリカムの切り花の寿命は一般的に1週間から10日程度とされており、他の切り花と比べると日持ちする植物です。ただし、水換えの頻度や保管環境、切り花としての状態などによっても寿命が変わるので、管理方法によって長持ちしたりすぐに枯れてしまったりします。

ヒペリカムの切り花を長持ちさせたい場合は、葉を少しだけ取り除き、定期的に水を交換することで寿命を伸ばせる可能性があります。

ヒペリカムの主な購入方法

以前までは、ヒペリカムを含めた花や植物は花屋で購入するのが一般的でした。

しかし、近年ではネットなどでも購入できるなど、購入先候補が多くあり、花や植物の購入に慣れていない人にとっては戸惑いを感じるのではないでしょうか。

ここでは、購入先によってどのような違いや特徴があるのかを紹介するので、ヒペリカムの購入を検討している場合は参考にしてみてください。

花屋

花屋は街中やショッピングモール、ホームセンターなど、さまざまなところに点在しています。日々の生活の中で目にする機会が多く、思い立ったら購入しに行けることが大きなメリットです。

また、ヒペリカム以外の花や植物を豊富に扱っているので花束やフラワーアレンジメントなどの幅が広がり、スタッフと相談しながらフラワーギフトを作成できます。「娘の誕生日に花束がほしい」「母の日にフラワーギフトを贈りたい」などの要望も実現できます。

花を購入した経験がほとんどない人や、花についてスタッフと話しながら決めたいなどを考えている人には花屋の利用がおすすめです。

ネットショップ

最近では、花屋でネットショップを開設しているところが多く、地域問わず購入しやすくなっています。ネットショップであれば時間帯や曜日などは関係なく自分のタイミングで花を購入でき、注文したあとはそのまま自宅などに配送してもらえます。

また、遠くに住んでいる人に対して花束やフラワーアレンジメントをプレゼントしたいという場合でも、ネットショップなら簡単にフラワーギフトを用意することが可能です。

日々の生活で忙しくて花屋まで行くのが難しい人は、ネットショップで花や植物を購入してみてはいかがでしょうか。

まとめ

本記事では、ヒペリカムの花言葉や特徴、人気の品種、プレゼントにおすすめのシーン、育て方など、幅広く紹介しました。ヒペリカムはその美しい見た目から多くの人に愛されている花であり、花言葉も「きらめき」や「悲しみは長く続かない」で魅力的です。

また、品種によって花言葉も異なるため、贈る相手やシーンに合わせて選ぶことも可能です。ただし、弟切草には怖いと感じる花言葉があるので注意してください。

ぜひ本記事を参考に、素敵なヒペリカムを育ててみてはいかがでしょうか。