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ツバキの花言葉は怖いって本当?色別や本数別で変わる?

ツバキの花言葉は怖いって本当?色別や本数別で変わる?

ツバキの花言葉は「控えめな素晴らしさ」「控えめな美」「誇り」など、上品な美しさを象徴するものになっています。縁起が悪い印象もありますが、花の色別でも素敵な花言葉がありギフトにもおすすめです。ツバキの花言葉の意味や人気の品種などを解説します。

ツバキは古くから日本人に親しまれ、庭先を彩ってきました。花が少なくなる寒い時期に赤やピンクなどの花を咲かせてくれますが、縁起が悪いイメージもあり、プレゼントとして贈って良いのか分からない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ツバキの花言葉を色別や本数別に詳しくご紹介します。他にも、誕生花や人気の品種・ガーデニングに役立つ育て方まで解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

ツバキの色別の花言葉

ツバキの色別の花言葉

ツバキ全般の花言葉は「控えめな素晴らしさ」「控えめな美」「誇り」などがあります。ツバキの花の存在感や美しさを象徴していますが、控えめなフレーズがあるのは、ツバキの花に香りが少ないからだそうです。香りに敏感な方にも安心して贈れるほか、庭木として育てる場合も、匂いが気にならないのでご近所への配慮にもなります。

ツバキには、定番である赤い花のほかに、ピンクや白などの花色もあります。それぞれで花言葉が異なるので、育てるときや贈るときにツバキの色選びに迷ったら花言葉で決めてみるのもおすすめです。

ツバキといえば赤い花を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。街や住宅地で見かけるツバキも赤い色をよく見かけます。

赤いツバキには「控えめな素晴らしさ」「気取らない優美さ」「謙虚な美徳」などの花言葉があり、ツバキ全般の花言葉に共通したものになっていますが、赤い花がツバキの定番であることが理由のようです。

ピンク

ピンクのツバキは赤いツバキよりも可愛らしくて柔らかい印象で、女性へのプレゼントとして人気です。主張しすぎない美しさがあることから「控えめな美」「控えめな愛」「慎み深い」などの花言葉が付けられました。

赤いツバキは少し派手かなと思う方でも、ピンクのツバキなら贈りやすいでしょう。庭で育てるときも、冬の寒さに負けない、温かく柔らかい景色を演出してくれます。

雪のような白いツバキは冬の景色に自然になじみます。神秘的な美しさや上品さを感じさせ、贈り物やブライダルシーンでも活躍している色です。

白いツバキの花言葉には「至上の愛らしさ」「完全なる美しさ」「申し分のない魅力」などがあり、控えめな花言葉が多いツバキの中では珍しく、美しさや魅力を前面に押し出した意味合いになっています。ちなみに、英語での花言葉は「adoration(愛慕・崇拝)」「loveliness(愛らしさ)」です。

ツバキの本数別の花言葉

ツバキの花言葉は本数でも異なるので、贈り物をする際に参考にしてみましょう。例えば、10本なら「あなたが運命の人」「一緒にいよう」となり、告白やプロポーズにおすすめです。また、さらに強い想いを伝えたいなら、20本で「最愛の人」「結婚を望む」の花言葉にもなります。

ただし、16本だと「不安な愛」17本だと「絶望の愛」の花言葉になるので、贈る際には避ける方が良いでしょう。

50本以上の豪華なツバキの花束は、「永遠の愛」「あなたをいつまでも愛し続けます」などの熱い想いを込めることができます。

ツバキの花言葉に怖い意味はある?

上記まで解説したように、ツバキの花言葉は美しさや優しさ、愛情を伝えるものばかりです。しかし、実はツバキには「罪を犯す女」の少し怖い花言葉も存在することをご存じでしょうか。

罪を犯す女は、フランス小説「椿姫」に登場する娼婦マルグリットと青年アルマンの恋物語が由来となっています。娼婦であるがゆえにアルマンと別れることを決めたマルグリットですが、その後病によってこの世を去り、後から事情を知ったアルマンが嘆き悲しむ物語です。アルマンに悲しい想いをさせた意味で、マルグリットを「罪を犯す女」と表現しています。

ツバキは縁起の悪い花?

ツバキは花が首元からボトっと落ちるので、縁起が悪いイメージが根付いています。しかし厳しい冬の中でも凛とした花を咲かせることから「生命力」や「忍耐」の象徴と言われており、縁起の良い花木として扱われることもあります。

また、ツバキには魔除けや厄除けの効果もあるとされているので、庭木として育てたり贈るは問題ありません。とはいえ、退院祝いや供花としてはふさわしくないとされているので、シーンを選んで贈りましょう。

ツバキの基本情報

ツバキの花言葉には素敵な意味合いが多くあり、贈り物としてもおすすめです。また、育てるのも難しくないので、庭木として楽しんでみるのもいかがでしょうか。

ここからは、ツバキの育て方について解説します。

  • 科属 ツバキ科ツバキ属(カメリア属)
  • 学名 Camellia japonica
  • 英名 Camellia
  • 和名 椿
  • 原産地 日本・台湾
  • 開花期 9月~5月

特徴

ツバキはツバキ科ツバキ属の常緑高木で、艶のある濃い緑色の葉と存在感のある花が特徴的です。日本では古くから庭木などで親しまれており、古い書物や万葉集などでも記録が残っています。さらに、縄文時代の遺跡からツバキの種が発掘されるなど、長い歴史を持っている花です。

また、花が少なくなる冬に美しい姿を見せてくれることから茶花(ちゃばな)の中でも格式高く、「茶花の女王」とも呼ばれています。さらに、ツバキの種子から採れる椿油は化粧品やシャンプーなどの原材料にも採用されています。

名前の由来

ツバキの名前の由来は諸説ありますが、ツバキの葉に艶があることから「艶葉木」の呼び方が転じて「ツバキ」になった説が一般的です。他にも、ツバキが常緑で丈夫であることから「強葉木(つよばき)」と呼ばれたことや、葉に厚みがあることから「厚葉木(あつばき)」となった説もあります。

漢字が「椿」となった理由は、ツバキが春の訪れを感じさせる花の説や中国の落葉樹「椿(ちん)」からとった説もあり、はっきりとは分かっていません。

誕生花

ツバキを大切な人に贈るなら、誕生花を意識するのもおすすめです。誕生花とは、365日全ての生年月日にちなんだ花のことで、誕生日に贈ると特別感のあるバースデープレゼントになるでしょう。

ツバキが誕生花となる日は、2月3日・2月4日・12月10日です。さらに赤いツバキは1月2日・白いツバキは11月11日・12月21日が誕生花となっています。ツバキが開花を迎える時期でもあるので、旬を迎えた美しいツバキを贈ることができるでしょう。

風水効果

風水において自然のパワーをもつ植物には強い力が宿るとされており、部屋の中や庭に置くと運気アップの効果が期待できます。植物によって関係の深い運気や相性の良い方角などは異なりますが、ツバキの場合は「東の方向」で育てると幸運を招いてくれるでしょう。。

東は春を呼び込む方角とされており、赤い花や実を付けるものを植えると家が繁盛し、ピンクの花の植物なら良縁を運んできてくれると言われています。

ツバキは赤い花やピンクの花を咲かせる植物なので、東の方角で育てて運気アップをねらいましょう。

ツバキの人気の品種

ツバキの人気の品種

日本の冬の風景を古くから彩ってきたツバキですが、いくつかの種類があります。日本でもよく見られる人気の品種をご紹介します。それぞれの品種で花言葉も付けられているので品種選びの参考にしてみてください。

雪椿

雪椿は、日本海側の寒い地域でよく見られる品種です。雪椿といっても雪のような白さを表しているわけではなく、枝がしなやかなので雪が木に降り積もっても枝が折れにくい性質から名付けられました。

雪椿は新潟県の県花として有名で、豪雪地帯ではおなじみのツバキです。花言葉は「変わらない愛」となっているので、大切な人へのフラワーギフトにも適しています。

藪椿(ヤブツバキ)

藪椿(ヤブツバキ)は日本各地で見られる品種で、藪の中に生えることから名付けられました。筒状の花に白いおしべが密集しているのが特徴です。化粧水やシャンプーなどに使われる椿油は、藪椿の種子から採取されます。日本最古の花木や茶花として知られ、江戸時代では藪椿と雪椿を掛け合わせ多くの品種が作られました。

藪椿の花言葉には「気取らない優美さ」「控えめなやさしさ」などがありますが、藪椿の花の華やかな印象に対し、香りは控えめであることに由来しているようです。

玉之浦(タマノウラ)

玉之浦は長崎県五島父ヶ岳南方に自生しているツバキで、藪椿の突然変異によって生まれた品種です。鮮やかな赤い花びらに白い縁取りがあるのが特徴で、生息場所は少ないものの高い人気を誇ります。昭和に乱獲によって原種は絶滅してしまいましたが、子孫が生き残り、今でも美しい花を楽しませてくれます。

玉之浦の花言葉は花びらの色で分かれており、赤い部分には「高潔な理性」「気取らない美しさ」が、白い部分には「可愛らしさ」「可憐さ」の花言葉が託されています。

侘助(ワビスケ)

侘助は日本原産のツバキと中国原産のチャノキとの交配種です。寒さには強くないので、東北より南側の比較的暖かい地域で見られます。侘助からは数多くの園芸品種が誕生しており、中でも「白侘助」「紅侘助」「胡蝶侘助」などは安土桃山時代の俳句の季語にもなっています。

侘助の花言葉は「簡素」「静かなおもむき」「控えめ」「慰めてあげます」など、日本の文化である侘び寂びを象徴するかのような意味合いです。

ツバキの育て方

ツバキは古くから日本の家庭の庭木として親しまれてきました。育て方は難しくないので、日本の風情をお庭に取り入れるために、ぜひ育ててみませんか。

ここからは、ツバキの育て方を詳しく解説します。

ツバキの用土・植え付け

ツバキは、水はけがよく有機物をよく含んだ弱酸性の土を好みます。自分で土を配合する場合は、赤玉土中粒と鹿沼土中粒と完熟腐葉土をそれぞれ同等ずつ混ぜ合わせたものを使いましょう。

手軽に準備したい場合は、市販の草木用の培養土を用いても構いません。

ツバキを地植えする場合は、植え付け予定の土を掘り起こし、腐葉土を混ぜて有機質の肥料や緩効性肥料を元肥として施しておきましょう。

土がアルカリ性になると葉が黄色く変色してしまうため、コンクリートやブロック塀の近くは避けて植え付けてください。

ツバキの置き場所

寒い地域で育つツバキは、ある程度の耐陰性があるので日陰でも育ちます。夏の強い日差しや西日には弱いので、時間帯によって日陰になる場所の方が良いでしょう。多少の日光は必要なので、完全に日陰になる場所であっても、可能な限り明るい場所を探してみてください。

冬に冷たい北風が吹き込む場所では、つぼみが落ちたり枯れこむ恐れがあるので、風よけを施すなどの工夫をしましょう。

ツバキの水やり

鉢植え・地植えともに、植え付け後2年間は土の表面が乾いたタイミングでたっぷりと水をやりましょう。特に花が咲いている期間は、花びらを開くために多くの水分を必要とするため、水切れを起こさないように管理します。

地植えの場合、植え付け後3年目以降は毎日の水やりは必要ありませんが、夏場に雨が降らず天が続くときには適度に水やりをしましょう。鉢植えの場合は、土が乾いていたら様子を見ながら水を与えてください。

ツバキの肥料

ツバキの花が咲き終わったら、お礼肥として緩効性肥料や油かすを与えましょう。6月くらいまでは次のシーズンの花芽が作られるので、肥料を与えると翌年の花付きが良くなります。

しかし、肥料の与えすぎはツバキに負担を与えてしまうので、肥料のパッケージに表記されている量を守りましょう。また、同じ場所にばかり肥料を与えると肥料焼けを起こすため、毎回場所をずらしながら与えます。

ツバキの剪定

ツバキはそのまま育てても樹形が乱れにくいので剪定は必須ではありません。しかし、枝が込み合って通気性が悪そうになっていれば、適度に剪定して風通しを良くしてあげましょう。

ツバキの剪定に適している時期は、花が咲き終わった4~5月の間です。枝の分岐部分から切り落として間引くように剪定し、頂点を切り戻すことで高さも抑えられます。あまり思い切って剪定しすぎると株を弱らせてしまうため、1年ごとに形を少し整える程度に剪定しましょう。

6月以降になると、来シーズンに向けての花芽を作り始めるので、花が終わったらできるだけ早く剪定にとりかかるのがおすすめです。

ツバキの植え替え

ツバキの植え替えに適している時期は、3月中旬〜4月と9月中旬〜10月中旬の年2回です。鉢植えの場合は鉢底に、地植えの場合は植え穴に緩効性化成肥料を元肥として施しましょう。植え付け時と同様に、弱酸性の土を用意してください。

ツバキの増やし方

ツバキは挿し木やとり木によって株を増やすことができます。新たな苗を購入するよりもコストがかからないので、2本目以降のツバキを育てたいときは既にある株から増やしてみましょう。

挿し木の場合、6月下旬〜8月に枝から10~20cmほど枝を切り取って水あげし、清潔な土に挿しておきます。空気穴をあけたビニールなどで覆って湿度を保ちながら、明るい日陰で管理しましょう。9~10月には発根するので、庭や鉢植えに植え替えて通常通り育てます。

取り木は枝を切らずに発根させる方法です。枝の樹皮を3cm程度はぎとり、水を含ませた水苔で覆ってさらにビニール袋で包みます。乾かないようにこまめに水を足しながら管理すると、やがて水苔の部分から発根するので枝から切り離して植えこみましょう。

ツバキの注意すべき病害虫

ツバキにはチャドクガの幼虫が付くことがあります。特に花が咲き終わった後の夏場に発生し、素手で触れると痛痒い発疹が出てしまうので注意しましょう。誤って触ってしまった場合、速やかに皮膚科の受診をおすすめします。

葉の裏側に卵が付いている場合は、葉を切り取って処分します。幼虫はピンセットなどで取り除くか、枝ごと切り取って処分しましょう。必ず軍手や手袋などを着用し、素手で作業を行わないようにしてください。

また、カイガラムシなどの害虫も付きやすく、ツバキの樹液を吸い取って弱らせてしまいます。カイガラムシの成虫は殺虫剤が効きにくいので、割り箸や木のヘラなどでこそぎ落としましょう。カイガラムシの排泄物からはカビが生えて「すす病」の原因にもなるので、見つけたら速やかな駆除が大切です。

ツバキの花言葉を知って贈り物やガーデニングをもっと楽しもう!

ツバキは縁起が悪いイメージがつきやすいですが、花言葉はツバキの素晴らしさや美しさなどを象徴した前向きなものになっています。花言葉を意識した贈り物であれば、プレゼントしても失礼にあたらないので、お祝いや記念日などに贈ってみましょう。

寒さに強いツバキは育てるのも難しくないため、庭のシンボルツリーとして育ててみるのもおすすめです。