ポピーの花言葉はプレゼント向き?色別の花言葉や育て方を解説
ポピーは華やかな色を持ち、多くの人々に愛されています。花言葉には「慰め」「思いやり」などポジティブなものが多い一方、「忘却」等の意味もあります。ポピーはプレゼント向きの花なのでしょうか。本記事で詳しく解説するので参考にしてください。
ポピーは薄く繊細な花びらと、カラフルな色合いで人気の草花になります。
また茎が曲がるので、カジュアルな雰囲気で飾るとオシャレです。
原種をはじめたくさんの種類があるポピーですが、花言葉にはどんなものがあるのでしょうか。
本記事で色別の花言葉や、育て方のコツなどを詳しく紹介していきましょう。
ポピー/カラー別花言葉
特別な日にはフラワーギフトを贈る方も多いと思います。花をチョイスする際には花言葉を覚えておくと楽しみが増えますよ。
愛らしいポピーには品種ごとにも花言葉がありますが、カラー別にも花言葉が付けられています。ちなみにポピー全体では「慰め」「妄想」「恋の予感」などと言った花言葉がありますよ。
赤
赤のポピーには「感謝」「慰め」の花言葉がこもっています。
由来はギリシャ神話に登場する豊作(豊穣)の女神「デメテル」から来ているようです。
母なる大地とも言われる女神に見守られているおかげで、世界は年間を通して温暖な気候が続き豊作にも恵まれました。
ところがある日愛する娘を幽冥界の神に奪われたデメテルは、深い悲しみに包まれ眠れない日々を送ります。
そんな姿に心を痛めた睡眠の神「ヒュプノス」は、デメテルにポピーの花を贈りました。
花のパワーによって少しずつ心の平安を取り戻したデメテルは、その後悲しいことがあるとポピーの花を摘み、心を慰めていたと言われています。
白
白には「眠り」「忘却」の花言葉が込められています。
こちらもデメテルに安らかな眠りをもたらした、ギリシャ神話のルーツが色濃く残っていると言えるでしょう。
またポピーシード(実)の成分には、不安や不眠を取り除きリラックス効果を導く成分が含まれているとも言われていることから花言葉が付けられた説もあります。
清らかなイメージの白いポピーは、見ているだけでも心が癒されますね。
しかし花言葉を気にされる方への贈り物には適さない場合もあるので、もしプレゼントにする場合は他の花と組み合わせると良いでしょう。
誤解を招くのが心配な場合は、メッセージを添えるのがおすすめです。
黄色
黄色のポピーには「成功」「富」の花言葉が込められています。
特に由来などは記されていませんが、ビタミンカラーである黄色は「光」「希望」等の意味があり、明るさや元気を象徴する色です。
また太陽エネルギーは人類にとって必要なものであり、繁栄に繋がることから成功や富等のポジティブな花言葉が付いたのかもしれません。
したがって黄色のポピーは、仕事で頑張っている方や成功を遂げた方へのプレゼントにもピッタリのアイテムです。
ピンク
ピンクのポピーには「恋の予感」「思いやり」の花言葉が秘められています。
ピンク色は女性らしさをシンボライズする色であり、可愛い印象を受けることから気持ちを晴れやかにする効果があるようです。また若返りの色とも言われているピンクには、女性ホルモンの分泌を活発にする作用があるとも言われています。
したがって大切な人へ愛情を伝えたい時に活用すると良いですね。
ブルー
ブルーのポピーには「憩い」「神秘的」「果てしない魅力」等の意味が込められています。ブルーポピーはヒマラヤ中心に分布しており、高地で誕生したものほどブルーが濃くなるようです。かつては幻の花とも言われていたブルーポピーだけに「神秘的」の花言葉が付けられました。
また「憩い」の花言葉は、青色が海や空を表すアースカラーであることが由来になっています。
したがって、疲れてしまった時や安心したい時に取り入れると良いかもしれません。
オレンジ
オレンジ色には「願いをかなえて」の花言葉が付いており、カリフォルニアポピーの花言葉がルーツになったと考えられます。
(日本では花菱草(ハナビシソウ)とも呼ばれています)
北アメリカ原産のカリフォルニアポピーは華やかなオレンジ色が美しく、普通のポピーより大きな花を咲かせるのが特徴です。
斑色
ポピーは単色だけではなく、2つの色が斑になった種類も存在しているようです。
例えば赤と白の斑や、白に一部分だけピンクが入ったものなど様々あり、どれもみんな美しい色彩を持っています。斑色のポピーの花言葉は「驚き」です。
ポピーってどんな花?
ポピーは色とりどりの花色と薄いベールのような繊細な花びらが可憐な植物です。
日本では主として「オリエンタルポピー」「アイスランドポピー」「シャーレーポピー」の3種類が人気があります。
以下ではポピーの種類や基本データ、特徴などを紹介していくので参考にしてください。
オリエンタルポピー/基本データ
科/属 | ケシ科/ケシ属 |
学名 | Papaver orientale(パパヴェルオリエンターレ) |
英語名 | Oriental poppy(オリエンタルポピー) |
和名 | 鬼罌粟(オニヒナゲシ) |
原産地 | トルコ/イラン |
開花時期 | 5~6月 |
草丈 | 60~80cmくらい |
性質 | 耐寒性/強い 耐暑性/弱い |
カラー | 赤/ピンク/白/オレンジ/複色 |
花言葉 | 妄想/夢想家/繁栄/優しい愛 |
誕生花 | 5月30日 |
オリエンタルポピーは寒さには大変強いため、寒地では多年草として育ちます。
また花びらも大きく豪華で、花色も明るく鮮やかなところが魅力です。
蕾の形も他のケシ科の植物と異なり、垂れ下がることなくまっすぐ上を向いて生長します。
ただし一つの花の鑑賞期間が、5日前後と短くなるので、本数が多い方が見映えがするでしょう。
別名には「オニヒナゲシ」などがあり、花言葉は「妄想」「繁栄」などが込められています。
シャーレーポピー/基本データ
科/属 | ケシ科/ケシ属 |
学名 | Papaver rhoeas (パパヴェルロエアス) |
英語名 | Shirley poppy(シャーレーポピー)Coquelicot(コクリコ) |
和名 | 雛芥子(ヒナゲシ)虞美人草(グビジンソウ) |
原産地 | ヨーロッパ/西アジア |
開花時期 | 4~7月 |
草丈 | 20~80cm |
性質 | 耐寒性/普通 耐暑性/やや弱い |
カラー | 赤/ピンク/紫/複色 |
花言葉 | いたわり/思いやり |
薄いペーパーのような花びらが特徴の「シャーレーポピー」は、耐寒性はありますが暑さに弱いため一年草として育てるのに向いています。
原産地のヨーロッパでは、道端にもたくさんの花が自生しているそうです。
一重咲きの他、豪華な佇まいを見せる八重咲きもあります。
花言葉には「いたわり」「思いやり」など、ポジティブなものが多いので、プレゼントにも最適です。
アイスランドポピー/基本データ
科/属 | ケシ科/ケシ属 |
学名 | Papaver nudicaule(パパヴェルヌディカウレ) |
英語名 | Iceland poppy(アイスランドポピー) |
和名 | 西比利亜雛罌粟(シベリアヒナゲシ) |
原産地 | シベリア |
開花時期 | 3~5月 |
草丈 | 30~50㎝ |
カラー | 白/黄色/ピンク/アプリコット/オレンジ/赤 |
性質 | 耐寒性/強い 耐暑性/弱い |
花言葉 | 安らぎ/慰め |
誕生花 | 3月2日/3月4日 |
アイスランドポピーは、耐寒性はありますが暑さに弱いので、日本では一年草として扱われることが多いです。一つの茎に対して一つの花を咲かせ、茎や蕾には繊細でやわらかな毛で包まれているのが特徴です。
これはシベリア原産のポピーを、寒さからガードするためと考えられます。
またアイスランドポピーには、ほんのり優しい芳香があり、リラックス効果もあると言われているようです。
そよ風に身を任せる心ゆかしい姿は可憐で、花言葉にも「安らぎ」等の癒しの言葉が秘められています。
ポピー/人気の品種5選
春のそよ風を受けて揺れるポピーは、フランスの画家クロードモネが愛した花でもあります。
1881年に描かれた「ポピー畑」をはじめとして、ポピーを題材にした数々の作品を世に生み出しているようです。
では日本では、どんなポピーの品種が人気なのでしょうか。
ここでは主なものや珍しい品種を5種類抜粋して紹介します。
ロイヤルウエディング
「ロイヤルウエディング」は、オリエンタルポピーの一種になります。
清楚な純白の花びらと中心部にかけての黒色とのコントラストが美しく魅力的です。
初夏に直径15cm程の存在感がある花を咲かせます。また涼しいエリアでは、多年草として育てることも可能です。
アメージンググレイ
次に紹介する「アメージンググレイ」はシャーレーポピーの一種で、グレイッシュカラーが人気の品種です。
開花時期は5~7月で、草丈は約70cm前後。一株でもたくさんの花を鑑賞できる点がセールスポイントになります。花色にはピンク系やパープル系があり、時にはグレイがかっていない花が咲くこともありますよ。
パンドラ
「パンドラ」は流通量が少なく、なかなか手に入りにくい品種になります。
まっ赤に白やピンクの模様が美しい、アンティークな花色が魅力です。
半日陰の場所に植えると丈夫に育ちます。開花時期は5~7月で草丈は約30~60cmです。
スノーポピー
スノーポピーは、中国原産の耐寒性多年草になります。まっ白な花びらとハート型の葉っぱがキュートです。
現地では湿った山野に自生しており、4~5月に直径3cm程の可愛い花を咲かせます。
耐寒性だけではなく耐暑性にも優れており、半日陰でも丈夫に育ちますよ。
フローレプレノ
冷涼地にお住まいの方におすすめなのは、オレンジ色が美しい「フローレプレノ」です。スペイン原産のフローレプレノは、寒さに強く(-15℃くらいまで耐えられます)こぼれ種でも良く増えます。花びらは10cmくらいで小輪、草丈は30cm前後。
葉っぱは綿毛に覆われており、日差しを受けるとキラキラ光って大変きれいです。
ポピーの育て方
ポピーは春のガーデニングで大活躍する花。花の色が鮮やかなので数本あるだけでも、パッと明るい雰囲気になります。
日本で最もたくさんの切り花として出回っているのは、アイスランドポピーです。
ここでは華やかな発色が魅力のアイスランドポピーの育成のコツを紹介します。
適した場所
日当たりが良く通気性がいい場所を好むので、できるだけ長時間日差しが当たる場所に植えるのがおすすめです。
日当たりが悪いと、茎だけがひょろ長く伸びたり、花付きにも悪影響を与えます。
適した用土は?
水はけが良い土を好みます。また酸性に傾いた土だと丈夫に育ちにくいので、地植えする場合は苦土石灰を混ぜ込んでおくと安心です。
鉢植えでは、市販の草花用の培養土を活用しても良いでしょう。
ただし大きな鉢の場合は、中粒の赤玉土を2割くらい混ぜて使ってください。
種まき
アイスランドポピーは比較的育てやすいので、園芸が初めての方でも種から育成できます。
種の植え付けの適期は9~11月上旬です。(寒冷地では4~5月)
花の根は「直根性」の性質があり、枝分かれすることなくまっすぐ伸びるので、根を傷めないように直まき、またはポットまきがおすすめですよ。
ポピーの種は極小さく光好性種子(発芽に光が必要)ですので、土を被せる必要はありません。種まき後は乾燥に注意して、まだ暑い時期には半日陰の場所で管理してください。
水やり
ポピーは多湿を嫌うので、水やりをする際は株元に与えるようにしましょう。
地植えでは水やりの心配はありませんが、あまりにも日照りが続く場合は水やりを行ってください。
鉢植えの場合は、土が乾燥したらたっぷりと水を与えます。
水やりは、住んでいる場所の気候や株の状態によって異なるので臨機応変に行いましょう。葉っぱがダランと垂れ下がって来たら、水やりのサインです。
肥料
肥料は元肥のみで構いません。市販の培養土にはあらかじめ肥料を配合してあることが多いのでチェックして購入しましょう。
元肥には、ゆっくりとした効き目の緩効性肥料がおすすめです。
夏越し
アイスランドポピーは暑さに弱いので、一年草として扱われることが多いです。
ただし冷涼地であれば、高温多湿を回避することで夏越しすることも可能になります。
夏は地上部分が枯れて根だけになるので、地面の温度の上昇を防ぐことがポイントです。
地植えの場合は、藁などを被せておくと良いでしょう。鉢植えの場合は風通しが良く涼しいエリアに移してください。
花がら摘み
花が咲き終ったら茎の根元からカットすることを「花がら摘み」と言います。几帳面に花がら摘みを行うことで、株の周囲もきれいになり害虫の発生を抑えることもできますよ。
注意したい病害虫は?
ポピーは病害虫の被害を受けることは少ないでしょう。
ただしアブラムシには注意が必要になります。アブラムシは一年中植物に寄生しますが、アイスランドポピーに発生しやすい時期は3~4月です。
繁殖すると栄養を吸い取って、やがて枯れてしまうことがあるので気を付けましょう。
特に日当たりや風通しが悪い場所だと増殖しやすくなります。
駆除する方法として、薬剤を散布する方法もありますが、まずは濡れた雑巾やガムテープで取り除くようにしてください。
ポピー/プレゼントにおすすめのシーンは?
多種多様な種類があり、彩りもきれいなポピーは大切な日のギフトにもピッタリです。
ではどんなシーンの贈り物におすすめなのでしょうか。
感謝の気持ちを込めて
ポピーは「感謝」の花言葉を秘めています。
したがって家族や恋人に、ありがとうの思いを込めて贈るのに最適です。
ポピーは和紙のような薄い花びらが特徴なので、空気感をまとうようにエアリーアレンジにすると素敵ですよ。
例えば白いラナンキュラスにピンクや赤のポピーを組み合わせれば、カジュアルなプレゼントにもピッタリではないでしょうか。
「成功」を祈願して
ビジネスシーンで贈るのなら「富」と「成功」の花言葉がある黄色のポピーがおすすめです。ビタミンカラーとも呼ばれる黄色には、人の心を元気にするエネルギーがあるため、
お世話になった方や、ビジネスの場面でお付き合いのある方に感謝を込めて贈るのに向いています。
また受験や資格取得のために勉強を頑張っている人に、さりげなく贈るのも素敵ですね。
「希望」の花言葉を秘める白のガーベラと組み合わせると、華やかな雰囲気になります。
ポピーの花言葉はプレゼントにもピッタリ
ポピーは透明感がある薄い花びらとスラっと伸びた茎が魅力の草花です。
花言葉にもポジティブなものが多いですが、ギリシャ神話がルーツになっている白色には「忘却」「眠り」など、ややネガティブなものもあるので注意しましょう。
そうは言っても、たくさんの素敵な花言葉を秘めたポピーは、組み合わせや贈るシーンに気を付ければプレゼントにピッタリの花です。
気になる場合は、他の花と組み合わせてブーケにするのがおすすめですよ。