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スノードロップの花言葉【怖い意味はある?毒性があるって本当?】

スノードロップの花言葉【怖い意味はある?毒性があるって本当?】

スノードロップには「希望」や「切ない恋愛」という花言葉があるほか、「あなたの死を望みます」という怖い花言葉もあるので、贈る時は工夫が必要です。また、球根には毒性があるので注意しましょう。今回はスノードロップの花言葉の意味・風水効果などを解説します。

白い雫のような形が幻想的で美しいスノードロップ。可愛らしい見た目の花で、花言葉も「希望」や「切ない恋愛」など、イメージ通りのものがあります。しかし、スノードロップには「死」に関する怖い花言葉もあることをご存じでしょうか。

今回は、スノードロップの花言葉や誕生花・風水効果・プレゼントにおすすめなシーン・ガーデニングで楽しみたい方に向けた育て方まで幅広く解説します。

スノードロップの花言葉

スノードロップの花言葉は、「希望」「慰め」「切ない恋愛」等がありますが、これらは、旧約聖書のアダムとイブに関する伝説に基づいているとされています。禁断の果実を食べて楽園から追放されてしまったアダムとイブを哀れに思った天使が、舞い散る雪をスノードロップの花に変え、「もうすぐ春がくるから絶望しないように」と慰めようとしたことに由来しているようです。

スノードロップの花言葉に怖い意味はある?

スノードロップはいくつかの国で言い伝えや伝承がある中でも、イギリスでは「死の象徴」と呼ばれています。

後ほど解説しますがスノードロップは伝説から死を連想させるものとされており、発祥であるイギリスの地域では「あなたの死を望みます」の怖い花言葉もあります。イギリス出身の方にスノードロップを贈る際には、誤解を招かないように贈り方に工夫をしましょう。

スノードロップの基本情報

スノードロップの基本情報

スノードロップには一部怖い花言葉もありますが、日本においてはどちらかと言うと前向きな花言葉でマイナスなイメージはありません。プレゼントする際には、誕生花や風水効果なども参考にしてみましょう。以下では、スノードロップの基本情報を解説します。

 

科・属 ヒガンバナ科・ガランサス属

英名 Snowdrop

学名 Galanthus nivalis

和名 待雪草(まつゆきそう)

原産地 ヨーロッパ

 

スノードロップの特徴

スノードロップは、ヒガンバナ科マツユキソウ属に属する多年草の球根植物です。草丈は5~30cm程で、開花期は1~3月であることから、冬の花壇を飾る花として人気を集めています。楕円形の小さな花びらが下向きに付き、まるでお辞儀をしているかのような奥ゆかしい姿が印象的で、世界各国で愛されている花です。

スノードロップは太陽が昇ると開花し、夜になると花を閉じる性質がありますが、気温が高い日中に空気を取り込み、寒い夜をしのぐためと言われています。

スノードロップの名前の由来

英名である「Snowdrop」は、「雪の耳飾り」や「雪の雫」の意味で、女性が身に着けていたイヤリングに似ていることや、白い花びらが雫のような形をしていること等に由来しています。和名である「待雪草(まつゆきそう)」は、雪が積もる中でも春を待ちわびて健気に花を咲かせる姿から付けられました。

ちなみに学名である「Galanthus nivalis(ガランサス・ニバリス)」は、ギリシャ語で「Galanthus」が「乳のように白い花」を「nivalis」が「雪」を意味しています。全体は「雪の中にある乳のように白い花」という意味です。

スノードロップが誕生花となる日

誕生花とは365日全てにまつわる花のことで、誕生日に対応する花を贈ると特別なバースデープレゼントになります。スノードロップが誕生花となる日は、1月1日・1月7日・1月16日・2月2日・2月26日があるので、近い日や当日に誕生日を迎える人には、ぜひスノードロップを贈ってお祝いしましょう。

スノードロップの風水効果

スノードロップは冬の終わりと春の訪れを知らせる花とされていることから、スノードロップを部屋に飾ると新しいことを呼び寄せてくれる効果があるそうです。

新しいことにチャレンジしたい方や、新しい縁を呼び寄せたい方は、スノードロップを飾って部屋に新しい風を呼び込んでみましょう。

スノードロップにまつわる言い伝え

スノードロップに関して、いくつかの国によってさまざまな言い伝えがあります。神話や伝説が花言葉の由来になっていることもあるので、背景を読み解くと面白いでしょう。スノードロップは世界中で歴史深い花であることが伺えます。

ドイツ【雪の花】

ドイツに伝わるのは「雪の花」の古い言い伝えです。神様が地球上に生物を創造した時、花は全て緑色一色でした。自分達の色が欲しかった花達は、神様に「緑色以外の色をください」とお願いし、神様は絵具で花達が欲しい色を与えました。

まだ自分の色をもっていなかった「雪」は、自分にも色が欲しいと神様に頼みましたが、神様は全ての絵具を使い果たしたところでした。そこで雪は、色を分けてほしいと色とりどりの花たちに頼みますが、どの花にも断られてしまいます。

しかし、悲しんでいる雪の側で咲いていたスノードロップは、「自分の色で良ければ」と白い色を雪に分けました。優しさに感動した雪は、スノードロップを春一番の花にすると約束し、スノードロップの側だけ雪が降らないようにしてあげました。

ドイツにおけるスノードロップの伝説から、ドイツには「もしもの時の友」という花言葉があります。

スコットランド【幸運の象徴】

スコットランドでは、スノードロップが寒い時期に咲くことから、新年を迎える前に見つけたら幸運が訪れるという言い伝えがあります。日本では幼い頃に幸せの四つ葉のクローバーを探した方も少なくないのではないでしょうか。

同じように、スコットランドではスノードロップがラッキーシンボルとされているようです。確かに、スノードロップの開花は2月から本格化するので、それよりも早い1月に見つけることができたらラッキーかもしれませんね。

イギリス【死の象徴】

スコットランドでは幸せの象徴とされているスノードロップですが、イギリスでは相対するように「死の象徴」の言い伝えがあります。これは、イギリスの農村地方に古くから伝わる「ケルマの伝説」の話が元になっており、愛する恋人を亡くした少女ケルマが、彼の傷口を覆うようにスノードロップを供えた瞬間に彼の身体が雪の雫になってしまいました。

そのため、イギリスの一部の地域では、スノードロップは死を連想させる花とされており、プレゼントしたり家の中に持ち込んだりすることは「あなたの死を望みます」の意味になり、不吉とされています。

スノードロップの育て方

スノードロップは多年草なので、適切な管理をすれば何年でも花を楽しめるでしょう。花が少なくなる冬に花壇や庭先を静かに彩ってくれるので、ぜひ育ててみてください。

以下では、スノードロップの基本的な育て方を解説します。

球根選び

スノードロップは球根植物なので、球根を購入して育てるのが基本です。種を撒いても育てられますが、花が咲くまで何年もかかってしまうため、早く花を咲かせたい方は球根や苗を購入しましょう。

球根を選ぶ時は、手に取った時にずっしりと重みを感じられ、表面にツヤがあるものがおすすめです。傷やシワが入っているものは避けましょう。

球根から芽が出ているものや、ある程度育った苗も購入できます。芽や茎・葉に元気があり、病気や害虫の被害にあっていないものを選んでください。

用土・植え付け

スノードロップは水はけの良い土を好みます。市販の培養土を使うと気軽に用意できますが、自分で配合する場合は赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜたものに、緩効性肥料を元肥として混ぜ込みましょう。

スノードロップを地植えする場合は、植える場所の土をほぐして腐葉土を加え、緩効性肥料を施すと養分の高い土になります。

置き場所

スノードロップは風通しと日当たりの良い場所で育てましょう。ただし、球根から植えて発芽するまでは日陰になる涼しい場所で管理し、芽が出たら日が当たる場所へ移します。冬に開花期を迎えるスノードロップは夏の暑さに弱いため、気温が高い時期は日陰へ移動させましょう。地植えしている場合は、落葉樹の下に植えておくと、夏に自然と陰ができ冬は日が当たりやすくなりおすすめです。

水やり

スノードロップを地植えするなら、植え付け時にたっぷりと水をやった後は降雨のみで十分です。何日も雨が降らずに乾燥が続く時以外は、水やりの必要はありません。

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたタイミングでたっぷりと水を与えましょう。過湿になると球根が腐ってしまうので、土がしっかり乾いていることを確認してください。

スノードロップの花が咲き終わり、葉が枯れるまでは普通に水やりをし、地上部が枯れる夏の休眠期には乾かし気味に管理しましょう。休眠期はほとんど水やりは必要ありませんが、球根が完全に乾くと休眠を通り越して枯れてしまうので、ときどき水をやる程度にしてください。

肥料

スノードロップに肥料を与えることで美しい花をたくさん咲かせてくれますが、肥料が多すぎると株や球根が弱ってしまうため、適切な量を守ることが大切です。

植え付け時は、培養土に元肥が含まれている場合は、肥料は必要ありません。地植えの場合も他の花が問題なく育っている土壌なら、肥料は与えないか少量で十分です。

花が咲き終わったら、次の季節へ向けてエネルギーを蓄えてもらうため、緩効性肥料を1回まくか、液体肥料を1週間〜10日に1回程度の頻度で1ヶ月間程与えましょう。

花がら摘み

スノードロップは1つの株に複数の花を咲かせます。咲き終わった花があれば、花茎の根元からカットして花がら摘みをこまめにしましょう。

咲き終わった花を放置したままにしていると、種を作ろうとしてエネルギーを使ってしまい、株が消耗してしまいます。元気な株を維持するために、余計なエネルギーを使わせないようにしてあげましょう。

夏越し

暑さに弱いスノードロップは夏場の管理が大切なポイントになります。きちんと夏越しさせることで、次の冬も美しい花を楽しませてくれることでしょう。

夏が近づきスノードロップの花が枯れても、光合成によって球根に栄養を送るため、しばらくは通常の水やりを続けます。気温が上がってきて、葉や茎などの地上部が枯れ始めたら、徐々に水やりを控えましょう。とはいえ、完全に乾いてしまうと球根が枯れてしまうため、朝や夕方などの涼しい時間帯にときどき水を与えてください。

スノードロップを鉢植えで育てている場合、夏場は明るい日陰に置いて直射日光が当たらないようにしましょう。地植えの場合は移動が難しいので、敷き藁などで暑さ対策を施してください。

増やし方

スノードロップは種まきでも増やせますが、開花まで時間がかかるので分球で増やす手法が一般的です。自然に分球していくため毎年掘り起こす必要はありませんが、放置したままにしていると球根が込み合ってしまいます。数年に1回は掘り起こして分球することが大切です。スノードロップが休眠期に入る夏場に球根にくっついている子球を切り離して、別々に植えてください。子球は2~3年ほどで開花します。

スノードロップについての注意点

スノードロップは夏場の管理にさえ気を付ければ、育て方はそれほど難しくありません。しかし、いくつかの注意点があるので、スノードロップを贈る場合や育てる場合は気を付けましょう。

球根には毒性がある

繊細で可憐なイメージの花を咲かせるスノードロップですが、球根には毒性のあるアルカロイドが含まれています。誤って口にしてしまうと、下痢や嘔吐・めまいなどを引き起こすことがあり大変危険なので、ペットや小さなお子さまのいる家庭では球根の取扱いに注意しましょう。

灰色かび病にかかることがある

スノードロップがかかりやすい病気に「灰色かび病」があります。高温多湿の環境によって発生しやすくなるもので、花びらや葉に変色が見られ、最終的には株を腐らせてしまう注意すべき病気です。

風通しと日当たりが良い環境で管理することで防げますが、水やりの際に花や葉に水がかかることも原因になるので、株元に静かに水を注ぐようにしましょう。

スノードロップに関してよく寄せられる質問

スノードロップについてよくある疑問を解説します。スノードロップへの疑問を無くして魅力を再発見してみましょう。

スノードロップはプレゼントとしてもいい?

スノードロップはイギリスの一部の地域において「死の象徴」とされているので、大切な人に贈ることを躊躇することもあるでしょう。しかし、「希望」や「慰め」といった花言葉の方が一般的なので、相手を応援したい時や励ましたい時に贈ってみてください。

スノードロップは1~2月頃から出回り始めるので、年明けのご挨拶で贈るのもおすすめです。

スノードロップとスノーフレークの違いは何?

スノードロップとよく間違えられる花に「スノーフレーク」があります。どちらも白い花で、下に垂れ下がるように咲くので似ていますが、スノーフレークの花は丸みを帯びた釣鐘型で、花の先端には緑の斑点があるのも特徴です。

また、1~3月に開花期を迎えるスノードロップとは違い、スノーフレークは3~5月に花を咲かせる点でも相違があります。

スノードロップを贈るおすすめのシーン

スノードロップを贈るおすすめのシーン

小さくて可愛らしい花を咲かせるスノードロップは、大切な人への贈り物にぴったりです。花言葉も「希望」のポジティブな意味合いを強調すれば相手に誤解を与えることもないでしょう。最後に、スノードロップを贈るおすすめのシーンをご紹介します。

誕生日

スノードロップは1月と2月の誕生花になっているので、誕生日を迎える方へのギフトとして最適です。開花期も流通時期も同時期なので、旬を迎えた美しいスノードロップを贈れるでしょう。ただし、スノードロップの球根には毒性があるため、小さなお子さまやペットがいるご家庭への贈り物の際には、メッセージカードなどに記すなどしておくと安心です。

バレンタインデー

バレンタインデーは好きな人へチョコレートを贈って愛を伝える日でしたが、近年では友達や家族・職場の方など日頃お世話になっている方に感謝を込めて贈ることも増えてきました。

チョコレートなど甘いものが苦手な方には、花を贈って気持ちを伝えるのもおすすめです。

スノードロップは2月に旬を迎えるため、バレンタインデーに贈ってみてはいかがでしょうか。

スノードロップの花言葉を知ってギフトやガーデニングに生かそう!

スノードロップには「希望」「慰め」「切ない恋愛」のイメージにぴったりの花言葉があります。国によって伝説や言い伝えなどがあり、たくさんの人に愛されている花であることが理解できたのではないでしょうか。

スノードロップは国によってはマイナスなイメージもあるので、贈る時はメッセージカードなどを活用して気持ちをきちんと伝えましょう。