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ゴールドクレストが枯れる原因とは?解決策・復活方法を紹介

鮮やかな緑と美しい形状で庭や室内を飾る人気の観葉植物「ゴールドクレスト」。

しかし時折、「ゴールドクレストの葉がパリパリ・チリチリになってしまった」「葉が茶色く変色し」「内側から枯れてしまう」というトラブルが発生することがあります。大切に育てているのに、なぜゴールドクレストが枯れてしまうのでしょうか?

そのような悩みを抱える方々に向けて、本記事ではゴールドクレストが枯れる原因とその解決策・復活方法まで詳しく解説します。ゴールドクレストを枯れさせることなく美しい姿を楽しむための秘訣を見ていきましょう。

ゴールドクレストが枯れるとどうなる?

買ってきたときには鮮やかで艶やかだったゴールドクレスト特有の黄緑色の葉が、一変してしまうことがあります。

ゴールドクレストが枯れる症状はいつかあります。

①葉が乾燥してパリパリ・チリチリになる

②葉が茶色くなる

③内側から枯れてくる

以上の3つがゴールドクレストが枯れる主なサインです。それぞれの症状を詳しく見ていきましょう。

葉が乾燥してパリパリ・チリチリに

葉がパリゴールドクレストに限らず、原産地の気候と異なる環境では、健やかに育ちにくいものです。日本での栽培には適応に時間がかかり、特にはじめの1〜2年は枯れないよう慎重な注意が必要です。パリ・チリチリになっているときは、乾燥のしすぎで枯れています。ゴールドクレストは乾燥した気候で育つ植物なので、日本の高温多湿な気候が合わないとか、冬は乾燥気味に管理するよう注意を促されることがあります。しかしそれは程度の問題。冬は空気が乾燥しやすく、室内で加湿器を使用せずに暖房を使うと、私たちが思っている以上に乾燥しています。私たちのお肌が乾燥するとパリパリしてしまうように、ゴールドクレストがパリパリ・チリチリしているときは乾燥のしすぎで枯れてしまっています。

葉が茶色くなる

ゴールドクレストの葉が茶色くなって枯れてしまう原因は複数あります。

1.根詰まりや根腐れにより根が水を吸い上げられず、葉が枯れてしまうケース

2.夏の強い日差しにさらされることで生じる葉焼けの可能性

3.病害虫による被害

4.密集した葉が原因で発生する蒸れ

ゴールドクレストをよく観察して、上記のどれが原因なのかを特定して対処しなければなりません。

内側から枯れてくる

ゴールドクレストが内側から枯れてくるケースの場合は、内部が密集しすぎて蒸れていることが原因です。

密集したきれいな黄緑色の葉が魅力のゴールドクレストですが、多くの葉が密集していると内側が蒸れやすくなります。風通しを良くし、枝葉を適度に摘み取ってあげるなどの対処が必要です。

ゴールドクレストが枯れる原因とは?

ゴールドクレストが枯れる症状については上記で解説しました。枯れかけたゴールドクレストを復活させたい、これからは枯れないように育てたいと思われるのであれば、まずは原因をよく知らなければなりません。

本項目では、ゴールドクレストが枯れる原因について詳しく解説します。

日本の気候に合っていない

ゴールドクレストに限らず、原産地の気候と異なる環境では、健やかに育ちにくいものです。上述しましたが、ゴールドクレストはアメリカのカリフォルニア州モントレー湾の一部に見られる自生種のモントレーイトスギが元になっている園芸品種です。モントレーの気候は夏が短く快適で、ほぼ晴れており乾燥状態。冬は寒くて曇りが多く湿度が高い環境です。日本の夏の高温多湿には合わないでしょうし、日本でも積雪の多い寒い気候で育つのは厳しいでしょう。

日本での栽培には適応に時間がかかるため、特にはじめの1〜2年は枯れないよう慎重な注意が必要です。

害虫

高温で乾燥した環境では、ゴールドクレストはハダニが発生しやすくなります。また、枝が密集しすぎて風通しが悪い場合は、カイガラムシが発生しやすくなります。ハダニ対策として、時折全体にシャワーのように水をかけると効果的です。密集した葉は害虫の巣となり、枯れる原因になります。定期的な内側の葉や枝の摘み取りで通気性を確保し、他の植物との接触を避けて、十分な間隔を保ち、風通しをよくすることが大切です。

他には、アブラムシの害もあります。アブラムシは植物に群がって栄養を吸い取るので、栄養を取られた植物は元気がなくなり、さらにアブラムシの出す排泄物がすす病という病害を招きます。アブラムシの増殖スピードは早いので、早めに対処しましょう。薬剤を使用したくない場合は、セロテープや歯ブラシを使って落とします。牛乳や洗剤で窒息させる方法もありますが、処置をしたらよく洗い流しましょう。

病気

ゴールドクレストで注意すべき病気の代表的なものが「赤錆病(あかさびびょう)」です。この病気に冒されると葉先が赤く変色し、枯れてしまいます。発生しやすい季節は寒い冬から暖かくなる春先にかけてです。赤錆病にかかった枝を発見した場合はすみやかに取り除いて、病気が広がるのを防ぎましょう。再発防止のため、病気になった枝は取り除くと同時に殺菌剤の使用も効果的です。病気は進行してしまうと手遅れになることもあるので、早めの予防と対策が大切です。

根腐れ・根詰まり

ゴールドクレストが枯れる原因の一つは、根腐れと根詰まりです。

水分が過剰だと根腐れを招き、ゴールドクレストが枯れてしまいます。毎日の水やりは不要なので、表面が乾いたらたっぷり水を与えましょう。鉢植えの場合は受け皿に水をためておかず、すぐに捨ててください。土の乾きの状態を見ずに毎日のルーティーンのような水やりは、根腐れの原因となります。

また、プランターや植木鉢で育てている場合は根詰まりが原因で枯れることがあります。水やりの時に鉢底から水が出にくかったり、植木鉢の下から根が出ている場合は根詰まりが発生している兆候です。鉢が小さくなっているので、根をほぐして大きな鉢や地植えにしてあげる必要があります。根詰まりする前に、木が大きくなってきたら鉢も大きくして植え替えるなど、早めの対処が大切です。

葉焼け

夏の直射日光など、強い日差しを浴びすぎると、葉焼けを起こして枯れることがあります。葉焼けが起こると、刃の一部が茶色く枯れてしまったり色素が白く抜けたりします。

基本的にゴールドクレストなどのコニファー類は紫外線に強い性質がありますが、最近では単純に紫外線の影響だけではなく、高温も重なり葉焼けを起こしやすいかもしれません。

また、プラスチックの鉢植えを日当たりの良いベランダに出すと、プラスチックが高温になることで土の乾燥を早めたり、根が傷んだりします。葉焼けというより水切れや根を傷める原因ですが、猛暑の日には葉焼けとともに注意が必要です。

葉やけした花は元には戻らないため、影響を受けた葉を切り取り、新しい葉を成長させる必要があります。

蒸れ

ゴールドクレストは高温で湿気が多い環境を好まず、蒸れると内側から枯れてしまいます。風通しを確保するためには定期的なチェックが必要です。葉が込み合ってきたら必要に応じて枝や葉を適度に摘み取りましょう。水やりを過剰に行うと湿気が増え、枯れる原因になります。鉢植えの場合は、夏には風通しの良い場所に一時的に移動させるなど、工夫して夏を乗り越えましょう。

泥はね

ゴールドクレストは、泥はねによる病原菌の侵入が頻繁に見られます。雨や水やりの際に泥がはね、付着した葉が枯れることが多いです。泥はねは雨だけでなく、水やり中にも発生する可能性があります。この問題を防ぐためには、ウッドチップやバーク(樹皮)をまいて対策することが効果的です。泥はねによる病原菌の侵入を防ぎ、ゴールドクレストの健康を守りましょう。

枯れたゴールドクレストを復活させるには?

ゴールドクレストが枯れてしまった場合は、諦めるのではなく、復活させる方法を試してみましょう。 枯れた葉や枝を取り除いたり、挿し木で新しく育てたりすることで、ゴールドクレストの美しさを取り戻すことができます。 以下では、それぞれの方法について詳しく説明します。

枯れた葉・枝を取り除く

ゴールドクレストの葉や枝が枯れてしまった場合、そのままにしておくと、さらに枯れが進んだり、病気や害虫の原因になったりします。 したがって、枯れた部分は早めに取り除くことが大切です。 枯れた葉や枝は、ハサミなどで切り落としましょう。 切り口は清潔にし、消毒液などで消毒するとより安全です。 枯れた部分を取り除くことで、ゴールドクレストの健康を保ち、新芽の出やすさを高めることができます。

挿し木で新しく育てよう

ゴールドクレストは挿し木で簡単に増やすことができます。 挿し木とは、植物の枝や茎を切り取って土に挿すことで、増やす方法です。

 ゴールドクレストの挿し木は、4〜6月にかけて行うのが最適です。無理な場合は10月頃がおすすめですよ。 挿し木の手順は以下の通りです。

挿し木の手順

ゴールドクレストの挿し木の手順は、以下の通りです。

①挿し穂の用意

枝は最低でも10cm以上切り取ります。挿し木する枝の上の約1/3の葉を残し、それ以外は全て取り除きます。また、ゴールドクレストはデリケートなため、失敗を防ぐために複数本用意しましょう。

②水揚げ処理

挿し穂を水に2時間ほど浸します。この処理は水揚げを促進するための工程です。

③用土の用意

ポットに用土を入れて十分に湿らせ、割りばしなどを利用し用土に小さな穴を開けておきます。

④発根促進剤の塗布

水揚げが終わった挿し穂の切り口に発根促進剤を塗ります。使用する発根促進剤によっては粉末を別容器で練って使うと良いでしょう。

⑤挿し木の作業

事前に開けておいた穴に挿し穂を慎重に差し込み、土を寄せます。根が生えるまでの成長には1ヶ月〜3ヶ月かかります。根が生えるまでの間は根元を傷つけないよう注意が必要です。

ゴールドクレストを枯らさない!育て方の基本

鮮やかな黄緑色の葉と、シトラス系の香りが魅力的なゴールドクレスト。 クリスマスツリーとして購入したけれど、大切に育てて来年も飾りつけをしたいと思われる方もいらっしゃると思います。ゴールドクレストは、日本の夏の暑さと湿気にとても弱く、枯れやすい植物です。 そこで、ゴールドクレストを枯らさないための育て方の基本をご紹介します。

用土・肥料

ゴールドクレストは、水はけと水もちの良い土に植えましょう。 市販の観葉植物用培養土で問題ありませんが、水はけが悪いと感じる場合は、砂やパーライトを混ぜて改善してください。 自分で土を作る場合は、赤玉土と腐葉土とパーライトを6:3:1の割合で混ぜます。 肥料は、生育期の3月と6月に化成肥料を与えましょう。 地植えの場合は、3月に油かすなど窒素分の多い肥料を施します。

置き場所

ゴールドクレストは日当たりの良い場所を好みます。 日光が当たらないと、葉の色が鮮やかさを失い、株が弱くなってしまいます。しかし、強すぎる直射日光は避け、半日陰の場所に置くのがおすすめです。室内での管理では、日当たりの良い窓辺などでの管理が望ましいでしょう。

梅雨から夏にかけては、蒸れに気をつける必要があります。この期間は高温多湿をさけ、風通しを確保するようにしてください。

冬季の最低気温が0℃以下の地域では、夜間に冷え込む場所を避けるべきです。特に高層階のベランダなどでは、寒風にさらされないように工夫が必要です。ゴールドクレストはエアコンやヒーターからの風の影響で枯れることもあるので、置き場所には細心の注意が必要です。

生育適温範囲内であれば屋外での管理も可能ですが、急激な環境変化を好まない性質があるため、室内から屋外への移動は慎重に行い、徐々に植物に適応させましょう。

水やり

ゴールドクレストは乾燥に弱いので、水切れに注意してください。 土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えます。 ただし、水やりのしすぎは根腐れの原因になるので、ほどほどにしましょう。 冬は生育が鈍るので、水やりの回数は少なめにします。

 地植えの場合は、よほど地面が乾燥していない限りは水やりは不要です。

植え替え

ゴールドクレストは、鉢植えの場合、根が鉢から出てきたら植え替えのサインです。 3〜4月か、9〜10月に一回り大きな鉢に植え替えましょう。 ただし、ゴールドクレストは根に触れられることを嫌うので、植え替え時には根を傷つけないように注意してください。

 地植えの場合は植え替えは必要ありませんが、鉢植えの場合は、根詰まりを防ぐためにも1〜2年に一度、植え替えをしてあげましょう。

夏の管理方法

ゴールドクレストは、夏の暑さと湿気にとても弱く、枯れやすい時期です。 したがって、以下の点に注意して管理しましょう。

① 高温多湿を避けるために、風通しの良い場所に置く

②水やりは朝や夕方に行い、土が乾いたらたっぷりと与える

③ 葉水は避ける

④病気や害虫に感染したら、早めに防除する

冬の管理方法

ゴールドクレストは冬にはやや強いものの、氷点下となる地域では室内であっても夜間に冷え込む場所には置かないようにしてください。そのほかは、下記の点に注意して管理しましょう。

①寒風や凍結に当たらないようにする

②水やりは乾燥しない程度にする。

③エアコンやヒーターの風に当たらないようにする

④室内から屋外に移動する場合は、徐々に慣らしていく

ゴールドクレストを育てる際によくある質問

ここでは、ゴールドクレストを育てる際に、よくある質問についてお答えします。

ゴールドクレストの寿命は?

ゴールドクレストは日本の気候に合わず、枯れてしまうこともありますが、自生しているものは寿命が50年以上で、大きくなると20m近くの大木になる性質があります。

軽い気持ちで庭に植えないよう、地植えする場合は4m以上になることを想定し、良く計画して植えましょう。世話をし切れずに大木にしてしまうと撤去も移植も難しいので、維持管理できないのであれば、鉢植えで大きさを管理しながら楽しむのが良いかもしれません。あるいは3m程度までしか成長しない品種を選びましょう。

ゴールドクレストの人気品種は?

通販などではゴールドクレストは「コニファー」とも呼ばれており、これは本来、針葉樹全般を指す言葉で、主にヨーロッパから導入された園芸に適した品種の総称です。

コニファーという括りでは、さまざまな品種がありますが、ゴールドクレストとして人気の品種は「ウィルマ」です。ウィルマはゴールドクレストの突然変異から生まれた低木のコニファーで、葉が密に育ち、ライムグリーンから黄色に変化する特徴があり、カラーリーフとして楽しめますよ。成長も約3mほどで抑えられるため管理がしやすく、鉢植えで育てるのがおすすめです。

ゴールドクレストを大きくしたくないときはどうすればいい?

ゴールドクレストは小型種でも3mほどに成長します。。室内でのみ育てる場合はもっと小さく管理したいですね。成長をおさえたい場合は、主軸の先端を切り取る「芯止め(摘芯)」という作業をすることで、大きさをおさえることができます。

まとめ

今回の記事ではゴールドクレストが枯れる原因や、枯れた時の対処法、枯らさないための管理について紹介してきました。

ゴールドクレストが枯れる原因は多岐にわたりますが、主な要因は日本の気候に適していないこと、害虫や病気、根腐れ・根詰まり、蒸れなどがあげられます。

水やりや置き場所、剪定など適切な対処をすることで枯れることを防ぐことができます。ゴールドクレストの育て方やトラブル時の対処法を理解し、美しい姿を持続させましょう。