ベゴニアの色別の花言葉は？人気の種類や育て方も解説

ベゴニアは世界の熱帯・亜熱帯地域に分布する植物で、2000種類以上あるとも言われています。

美しい花色とプクプクとした弾力のある葉っぱが魅力的なベゴニアは、恋愛にまつわるすてきな花言葉が多い植物です。ベゴニアは暑さや乾燥にも強いので、花壇や寄せ植えにもよく使われています。花の名前は知らなくても、誰でも一度は見たことがあるのではないでしょうか。

この記事では、そんなベゴニアの魅力や花言葉を詳しく解説します。ぜひ最後までチェックしてくださいね。

ベゴニアってどんな花？

ベゴニアには色々な種類があり、美しい発色とツヤのある葉が魅力です。

花の形もシングルからダブルまでさまざまに展開しているので、自分の好みで選べるのもうれしいポイント。コンパクトに生長するので、どんな場所でも育てやすいことも魅力です。

本項目ではベゴニアの基本情報や特性について解説します。

ベゴニア/基本データ

科/属	シュウカイドウ科/シュウカイドウ（ベゴニア）属
英語名	Begonia（ベゴニア）
和名	秋海棠（シュウカイドウ）四季咲きベゴニア（シキザキベゴニア）
別名	Wax begonia（ワックスベゴニア）
開花時期	3月～11月（または周年）
花の色	赤/ピンク/白/オレンジ/褐色/紫など
草丈	(約)10～40cm
原産地	中央/南アメリカなど
花言葉（全体）	片思い/愛の告白/幸福な日々/親切/奇形/不格好など
誕生花	10月18日/11月29日/12月17日他

ベゴニアは開花期間が長く、耐陰性があることからガーデニングにも人気の花です。園芸では花壇やハンギング、また寄せ植えの縁取りとしても活用されていますよ。

葉は多肉植物のように膨らんでおり、緑色の他にも黒色をしているものもあります。

名前の由来/ルーツ

ベゴニアの花の名前のルーツを遡ると、ヨーロッパと深く関係していることがわかるでしょう。それは中世のフランス領アンティル諸島の最高司令官であるミシェル・ベゴンに関連づけられています。

彼は総督を務めていた時代、フランス国王ルイ14世に、ベゴニアを発見した植物学者であるシャルル・プリュミエを紹介しました。そして、ミシェル・ベゴンは植物学に広範な知識があったため、プリュミエをアンティル諸島に派出させ植物採取を行いたいと伝えました。

これらのことが由来となり、ベゴンにちなんで「ベゴニア」という名前が誕生しました。

その後1700年に出版された書物の中には、6種類のベゴニアが紹介されていたと言われています。

特徴

真夏の暑さには弱いですが、それ以外の春〜晩秋まで長く楽しむことができます。ベゴニアの花には季節性がないことが大きな特徴です。

品種によりコンパクトなものから100cm以上になるものまであります。

また、花だけではなく葉の美しさが鑑賞できる、レックスベゴニアなども人気です。さらにバラのような豪華な咲き方をする「エラチオールベゴニア」も注目されています。

ベゴニアの花言葉

ベゴニアの全体の花言葉である「片思い」「愛の告白」は、葉っぱのフォルムがハート型であることが原点になっています。ではなぜ「片思い」になったのでしょうか。

それはベゴニアの美しい葉っぱが、よく見ると左右不揃いになっているからです。アシンメトリーな葉の形がゆがんだハート模様に見えることから、この花言葉が生まれました。

本項目では色別の花言葉を詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

赤色のベゴニア

赤色のベゴニアの花言葉は「公平」です。

赤色にはエネルギッシュなイメージがあります。このことから、赤色のベゴニアの花言葉はいつも公平な立場を貫く意志の強さを表現しているのかもしれませんね。

白色のベゴニア

ベゴニアの白色には「親切」という花言葉がつけられています。思いやりを表す「親切」という花言葉は、無垢な白のベゴニアにぴったりではないでしょうか。

白は何にも染まっていないので、純粋さを表す色として扱われることが多いです。ピュアさや誠実な人柄を想像できますね。

いつも笑顔を絶やさない優しい方へのプレゼントにもぴったりです。

黄色・オレンジ色のベゴニア

黄色・オレンジ色のベゴニアには「繁栄」「永遠の栄え」の花言葉が付いています。

太陽の光や穀物の実りの色など、イエローベースの色には希望を連想させるポジティブなエネルギーを感じます。ビタミンカラーのベゴニアに最適な花言葉ですね。

またパワーを与えられる色でもあるので、元気を失くしている方へエールを込めて贈っても喜ばれるでしょう。

ピンク色のベゴニア

ピンク色のベゴニアには「丁寧」や「幸福な日々」という花言葉が込められています。

やわらかく優しいトーンのこの花は、見る人の心を癒し丁寧に生きることが幸せなのだと教えてくれているようです。ピンク色は愛や幸せを象徴するカラーとして、あらゆるシーンの贈り物にも向いています。

ベゴニアの海外の花言葉

アメリカでは、ベゴニアの花言葉は二種類あります。その一つが「注意する、用心する」です。「用心」と聞くと不穏なイメージを受けるかもしれませんが、例えば新しいことにチャレンジする人に向けて「気をつけてね」という心配りの気持ちを込めることができますね。

もう一つの花言葉は「個性」です。ベゴニアの葉っぱの形や見た目がユニークなことからつけられました。これも個性を大切にする文化のアメリカ人にとっては、ポジティブな意味を持っていると考えて良いでしょう。

また、フランスでのベゴニアの花言葉は「真心」「真実の友情」の二つです。

かけがえのない友人や大切な人へ贈るのにぴったりの花だということがわかりますね。

ベゴニアの種類

ベゴニアには原種も合わせると2000種以上もあると言われています。

大きく分けると以下の四つのタイプに分類できるので、詳しく見ていきましょう。

種類	特徴	用法
四季咲き	通年花を楽しめる	ガーデニング/鉢植え栽培向き
球根性	寒くなると葉や茎は枯れる 大輪の花をつける	ガーデニング/鉢植え栽培向き
木立性	茎がまっすぐ伸びる 花が垂れ下げって咲く人気の種類	室内で育成するのに向く
根茎性	地面を這うように生長する 花と葉の美しさを同時に楽しめる	室内/ガーデニング栽培向き

種類別の花言葉

色別の花言葉があるように、ベゴニアには種類別にも花言葉がつけられています。

本項目では、日本で人気のある品種の特徴と花言葉を紹介していきます。

木立性（ベゴニア）

直立性の茎を持つベゴニアの仲間を「木立性」と言います。

木立性とは言っても、茎が木質化して固くなることはなく、年を重ねるごとに太くなっていくのが特徴です。

姿によって四つのタイプに分かれており、大きさもコンパクトなものから3ｍ以上になるものまであります。

木立性のベゴニアの花言葉は「親切」「大志」「釣り合いがとれる」です。

 

木立性の主な品種/ミセスハシモト

「ミセスハシモト」は、清潔感がある白く大きな花びらと存在感があるグリーンの葉が美しい品種です。

葉のつけ根から茎を伸ばして、その先にたくさんの花を俯くように咲かせます。

花付きの良い花は一度に複数咲くので、その姿をシャンデリアのようだと表現する人もいるほどです。

 

マクラータ

水玉模様の葉っぱがユニークな「マクラータ」は、花も葉も鑑賞できる木立性ベゴニアです。夏の直射日光を避けて育てると丈夫に育ちます。ベゴニアの中では育てやすく人気の品種ですよ。

 

ジニー

ゴージャスな株立ちが目を引く「ジニー」は、枝が横へ広がって伸びるのでハンギング仕立てにすると見映えがします。

花びらとガクはマゼンダ色と淡いピンクなので、見た目には優しい印象を受けますよ。

根茎性（ベゴニア）

ベゴニアの種類の中で、特に葉の美しさが魅力のベゴニアを「根茎性」と言います。葉っぱの色や柄も多種多様で、観葉植物として鑑賞できますよ。とてもタフで育てやすいことから、初心者にも人気があります。

根茎性のベゴニアの花言葉は「片思い」「愛の告白」です。

 

主な種類/コンキフォリアルプリマクラ

ハスの葉に似たキュートな形の葉っぱが魅力のベゴニア。

葉のカラーは緑と赤、花序は離合しており花の色は白またはピンクの花を咲かせます。

 

レックス

レックスは、インド原産の原種のベゴニアと複数の種を掛け合わせた品種になります。

本質的には花よりも、美しい模様の葉っぱを鑑賞する目的で育成されるようです。

またこのベゴニアには「愛される喜び」というすてきな花言葉もあります。

 

ジャングルブラック

葉っぱは全体的に丸くて可愛らしいですが、葉は艶消しをしたレザーのような質感を持っています。

葉の色は黒にも見える濃い緑色で、葉の裏側は暗い赤色です。

個性的で洗練された雰囲気なので、男性にも人気がある根茎性のベゴニアになります。

球根性（ベゴニア）

球根ベゴニアは、地面下に球根を持っているベゴニアのことで、大きく華やかな花を咲かせる特徴があります。

アンデス山脈の高地に自生している植物なので、暑さには弱く寒さにもそれほど強くはありません。春から初夏にかけて草丈20〜100cmほどに生長して、大輪の美しい花を咲かせます。部屋の中で育成する場合は、ハンギング仕立てにすると花が長持ちしますよ。

花言葉は「親切」「幸せな日々」です。

 

主な種類/ファイヤー・クラッカー

「ファイヤー・クラッカー」はよく分岐する品種で、球根にしては比較的小さめの花を咲かせるベゴニアになります。

名前の通り赤や黄色、オレンジ色の小花が花火のように広がり咲き誇るのです。

ある程度の耐暑性もあるので、育てやすいベゴニアになります。

 

サザランディー

「サザランディー」は、タンザニア原産の多年草のベゴニアです。

こちらのベゴニアは茎がカーブしながら、しなだれる性質を持っています。そのため吊り下げて飾ると、オシャレです。

 

クリスマスベゴニア

クリスマスの頃に、開花時期を迎えることから名つけられた品種です。ピンク色の花びらを四枚持ち、そのフォルムは蝶々にも似ていて贈り物としても人気があります。

その愛くるしさから「ラブミー」の名前がつけられました。花言葉は「あなたについていく」です。

この花は10℃以下になると枯れてしまうので、室内で育てるのに向いています。

ベゴニアの育て方

ベゴニアは、原種だけでもたくさんの種類があります。日本で一番人気があるのは木立性に属する「センパフローレンス」です。こちらは育てやすくガーデニングにも人気があるので、花壇などで見かけたこともあるのではないでしょうか。この花は通年咲き続けることから「四季咲きベゴニア」という名前もあります。また葉の形が左右非対称なことから「片思い」という花言葉を秘めていますよ。

本項目では、センパフローレンスの育て方のコツを紹介していきましょう。

種から植えるとき

ベゴニアの発芽適温は20℃以上なので、種まきは4〜6月が向いています。種をまく前準備として、しっかりと用土を湿らせておくのがポイント。

その理由は、種が極小なため種まきの後に水やりをすると流されてしまう可能性があるからです。基本的には土をかぶせず、発芽まで乾燥に気をつけて育てましょう。

苗から植えるとき

苗を購入する際は春先〜初夏に出回るものを入手しましょう。植えつけの適期は4〜5月または9〜10月になります。

横に広がって生長する性質を持っているので、株間は15cmくらい空けて植えてください。

また、苗を購入するときは、茎が徒長していないかチェックしましょう。小さくてもまとまりがあり、根がグラグラしていないものを選んでください。

適している用土、肥料

この花は、過湿を嫌うので水はけがいい用土をチョイスしましょう。市販の草花用・観葉植物用の培養土を活用しても良いです。また、元肥として緩効性化成肥料を与えてください。市販の培養土の中に肥料がミックスされているものもあるので気をつけましょう。

センパフローレンスは次々に花をつけるので、こまめに液体肥料を与えると安心です。

水やり

鉢植えの場合は、鉢の表面の土が乾いたら水やりを行ってください。

ベゴニアは厚い葉に水分を貯めることができるため、水を与え過ぎると湿度が高くなり枯れてしまうことがあります。したがって、乾燥気味に育てる方が安心でしょう。

基本的には水やりは午前中に済ませるのがおすすめです。また、水を与えるときはたっぷり与えるようにしてください。土が湿る程度の水やりでは効果はありません。その理由は、水やりは土壌に新鮮な酸素を送るための作業でもあるからです。

鉢植えの場合は、受け皿にたまった水をこまめに捨てることも大切です。受け皿にたまった水を放置していると、害虫が発生したり根腐れの原因になったりとトラブルに発展することがあります。

注意したい病害虫

センパフローレンスは病害虫に強く、滅多に被害にあうことはありません。

しかし、湿度が高い梅雨の季節はうどんこ病や灰色カビ病に気をつけてください。これらの病気の対策としては、梅雨前に剪定して風通しを良くすることです。さらに水を与える際には、葉っぱや花に水をかけずに株元に与えるようにしましょう。

ベゴニアを贈るのにおすすめのシーン

今回紹介した通り、ベゴニアには「愛の告白」や「親切」「永遠の栄え」「幸福な日々」などの花言葉があることがわかりました。ベゴニアにはすてきな花言葉が多いので、あらゆるお祝いのシーンに向いています。

特に愛や幸せを象徴するような花言葉がこもっているピンク色は、片思いの相手や好きな人に贈るのにもぴったりです。最後に、ベゴニアを贈るのにおすすめのシーンを紹介します。

誕生日

ベゴニアには「幸せな日々」「丁寧」などの花言葉がつけられているので、大切な人の誕生日にさりげなく贈ると喜ばれます。

花が好きな方へのギフトなら、バラ咲きの豪華なベゴニアの鉢植えもおすすめです。

花付きがいい「センパフローレンス」という品種は、室内でも育てられるのでインテリアとしても人気がありますよ。

また、ベゴニアは11月29日、10月18日、3月6日の誕生花になっています。これらの誕生日にベゴニアを贈るのもすてきですよ。

バレンタインデー

ベゴニアの葉は、左右不揃いであることから「片思い」の花言葉がつけられています。

もしずっと片思いしている相手がいるのなら、プレゼントしてみるのはいかがでしょうか。

直接は言えない想いも花言葉でなら伝えることができるかもしれません。大きくて豪華な花を咲かせる「ストロベリーフィールズ」は、大切な方へのギフトにぴったりです。

まとめ

ベゴニアは、見た目の麗しさやきれいな花色にぴったりな花言葉がたくさんつけられています。花言葉を知ることで、花をプレゼントすることへの楽しみも増えるはず。あなたも大切な人へ、可愛らしいベゴニアの花を贈ってみませんか？メッセージを添えて贈れば、相手との距離が縮まるかもしれません。