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シャコバサボテンの花言葉は怖い?由来や風水効果も紹介

夏に花を咲かせることが一般的なサボテンですが、シャコバサボテンは冬に花を咲かせます。その不思議な生態から、さまざまな興味深い花言葉がつけられているのでご紹介します。

美しく鮮やかな花は贈りものとしても最適で、花の色の種類や大きさ、開花時期は品種によってさまざまなので、自分の好みに合うものが見つけやすいでしょう。

この記事ではシャコバサボテンの花言葉をはじめ、育て方や風水効果などを詳しくご紹介します。

シャコバサボテンの花言葉と由来

シャコバサボテンにはその花の美しい見た目から「ひとときの美」「美しい眺め」、複雑な見た目から「もつれやすい恋」という花言葉もあります。

また、一般的にサボテンは夏に花を咲かせますが、普通のサボテンとは異なり冬に花をつけるという特徴から、「つむじまがり」という花言葉も存在します。

それぞれの花言葉についてさらに詳しく見ていきましょう。

「ひとときの美」

シャコバサボテンは開花期である11月から3月の間のみ美しい花を咲かせ、茎節と呼ばれる葉のように見える扁平な茎が下向きに生えている植物です。開花期以外には花がなく、茎節のみの状態で生えており、その上茎が下を向いてしまっていることから地味に見えてしまいます。花を咲かせる時期の美しさから、その一時の美しさを称えて「ひとときの美」という花言葉が付けられています。

「美しい眺め」

シャコバサボテンは品種によって赤やピンク、黄色といった美しい色の花を咲かせることから、「美しい眺め」という花言葉が付けられています。

11月から3月頃に咲かせる透明感がある大きな花は鮮やかな色で、緑の茎と相まってとても魅力的です。反り返った花と垂れ下がった茎の見た目のバランスも素敵ですよ。

シャコバサボテンは品種によって色、花の咲き方、咲く時期が異なるので、好みのものを見つけやすい点も万人に愛される理由かもしれません。

「もつれやすい恋」

由来は定かではありませんが、シャコバサボテンには「もつれやすい恋」という花言葉がつけられています。シャコバサボテンの茎節はシャコというエビのような甲殻類に似て節が沢山存在し、縁がギザギザしています。このような茎を伸ばす姿がややこしく見えることが理由と言われる一方で、大きな花が一カ所に集まり、垂れ下がっている様が複雑であるということが理由という説もあります。

「つむじまがり」

つむじまがりとは素直でなく、ひねくれている人のことを指す言葉です。普通のサボテンは夏の日差しの下で育ち、夏に花を咲かせるものが多いですが、シャコバサボテンは日差しに弱く、冬に花を咲かせます。シャコバサボテンの原産地はブラジルで、湿度の高い森林に自生します。サボテンの一種であるにもかかわらず、他のサボテンと異なる姿から「つむじまがり」という花言葉が付けられています。

シャコバサボテンの花言葉に怖い意味はある?

シャコバサボテンの花はとても鮮やかで美しいことから、贈りものにおすすめです。しかし、贈りもので花を渡す際には花言葉に怖い意味がないか不安になることもあるでしょう。

シャコバサボテンの花言葉には怖い意味を持つものはないため、安心して贈りものとして渡すことができます。上記でご紹介した通り、「ひとときの美」や「美しい眺め」は贈りものとして魅力的な花言葉です。

しかし、「もつれやすい恋」や「つむじまがり」という花言葉は贈りものとしてはあまり良くない表現なので、誤解を招かないよう注意が必要です。

 

シャコバサボテンの基本情報

シャコバサボテンの基本的な情報を以下にまとめました。

 

科・属 サボテン科スクルンベルゲラ属

和名 シャコバサボテン(蝦蛄葉仙人掌)

英名 Christmas cactus, Thanksgiving cactus, crab cactus, holiday cactus, Easter cactus, Whitsun cactus

学名 Schlumbergera Lem.

原産地 ブラジルリオデジャネイロ州のオルガン山脈などの高山

シャコバサボテン – Wikipedia

シャコバサボテンの特徴

シャコバサボテンには葉の機能を持つ扁平になった茎である茎節が見られ、その突起は尖っています。11月から3月の間には7cmほどの大きさの透明感のある美しい花を咲かせるため、茎だけではなく花を楽しむこともできます。花には赤やピンク、黄色、白があり、カラーバリエーションも豊かです。夏に花を咲かせる通常のサボテンとは異なり、寒い時期に花を咲かせることも魅力の一つでしょう。

シャコバサボテンの名前の由来

シャコバサボテンは「蝦蛄葉」と漢字で書くように、エビに似た甲殻類の一種であるシャコのような節のある葉を生やすことから名付けられました。学名である「Schlunbergera」はフランスの園芸家であるシュルムベルガーが由来となっています。また、クリスマス頃に花を咲かせることから別名として「クリスマスカクタス」と呼ばれたり、感謝祭の頃にも花を咲かせることから「サンクスギビングカクタス」と呼ばれたりします。

園芸品種はデンマークでの生産が盛んであったことから「デンマークカクタス」と呼ばれていますよ。

シャコバサボテンの誕生花

シャコバサボテンは12月10日の誕生花です。誕生花はその時期に旬を迎えたり、市場に出回っていたりする花であることが多いので、冬に花を咲かせるシャコバサボテンが選ばれたのでしょう。

「美しい眺め」といった花言葉やその花の美しさから誕生日の贈りものとしても魅力的です。

シャコバサボテンの風水効果

シャコバサボテンは女性的なエネルギーを持ち、人間関係の成長や養育、支援、といった要素があると言われています。

サボテンは一般的には棘があるため、良い気や悪い気を問わず跳ね返してしまうと考えられていることから、風水的には良くないと言われることが多いです。しかし、シャコバサボテンの葉は通常のサボテンと比べ下向きに伸びることから、気分をリラックスさせたり、落ち着けたりする「陰の気」の効果があると考えられています。

おすすめの置き場所

シャコバサボテンは、南西の方角に置くと大地のエネルギーによって成長や安定、人間関係の育成といった要素が促進されます。どのような住居ともバランスをとることができますが、数が多すぎるとエネルギーの過多により成長や育成といった本来もたらされるエネルギーが妨げられるため、注意が必要です。

また、強い風や隙間風にあたる場所に置くと地球の安定化を保つエネルギーが乱れてしまうため、強い風の当たらない場所に置くことを心掛けましょう。

シャコバサボテンの人気品種

シャコバサボテンには100種類程度存在し、品種改良によって年々その数は増加しています。品種によってさまざまな色の花を咲かせる上に、交配種が多いので年によって違う花色になることもあります。

花の大きさや育ち方、咲く時期も品種によって異なるので、自分の好みの品種を見つけて見ましょう。

本項目では、シャコバサボテンの人気品種をいくつかご紹介します。

スーパー・ケーニガー

スーパー・ケーニガーは、上品な印象のある薄いオレンジ色で大きい花が特徴です。茎節が太く、分枝もしやすいなどシャコバサボテンの中でも強い品種のため、初心者でも育てやすいでしょう。

11月中旬頃から花を咲かせるため、寒い季節に花を咲かせるシャコバサボテンの醍醐味を味わうことができます。

ダークマリー

目を惹く濃く深い赤色の花が特徴で、花弁は厚いです。枝は分枝が少ないですが、大きく育つので大きな鉢が必要になります。流通しているものの多くはダークマリーです。

9月頃から蕾がつくため早咲き品種と言われており、シャコバサボテンの中では花の咲く時期が早いです。その花の鮮やかさや華やかさから多くの人から愛されており、さまざまな種類の品種が存在するシャコバサボテンの中でも代表的な品種です。

エバ

鮮やかで濃いピンク色で、中心が白くなっている花が特徴です。分枝が多く、小さい花が沢山ついているので、沢山の華やかな花が一つの株に集まっているところが見られます。かわいらしい印象のある花が多く咲いている様は壮観で見事ですよ。

成長における突然変異で生じた品種を枝変わりと呼びますが、エバの枝変わりには「ダークエバ」という濃いピンクの花を咲かせる、シャコバサボテンの中でも人気の品種があります。

コンペイトウ

その名の通り、小さな角の多さがお菓子の金平糖に似ている品種です。赤色やピンク色、白色とものによってさまざまな色の花が見られ、花が咲く時期もものによって異なります。形のみならず色合いも本物の金平糖のような柔らかいもので、多くの方から愛され楽しまれている品種です。その色や開花時期の豊富さから自分好みの花を見つけやすいのも特徴でしょう。花が開くまでの間にそのままの姿で徐々に大きくなります。

ゴールド・チャーム

シャコバサボテンの中では代表的な品種の1つです。薄黄色の花が特徴で、大きく育ちます。鮮やかな黄色ではなく、まさに金のような柔らかい黄色です。12月10日の誕生花の中にはツバキやシクラメンがありますが、黄色系の色は珍しい品種となってしまうので、黄色が好きな方への贈りものとしてもおすすめです。分枝は少ないですが、花の大きさから大鉢で育てる必要があります。花の咲く時期は通常のシャコバサボテンよりも遅めです。

チバ・ルビー

チバ・ルビーは、S・オプンチオイデスとS・オルシチアナの2種類を交配したもので、茎節が棒のようになっています。日本ではほとんど出回っておらず、手に入れることは難しいですが、海外では観葉植物として楽しまれています。

市場に園芸品種として出回っているデンマークカクタスはS・オプンチオイデスを交配したものですが、S・オプンチオイデス自体は一般的に普及しておらず、珍しいものとなっています。

シャコバサボテンの育て方

シャコバサボテンは一般的なサボテンとは異なり直射日光に弱く、日の短さによって開花することから管理には注意が必要です。

また、蕾や花が落ちやすいので、季節ごとの置き場所や水やりの方法に気を付けながら育てていくようにしましょう。多年草のため、夏と冬を越せば翌年も花を咲かすので長く楽しめる植物です。

本項目では、シャコバサボテンの育て方について詳しくご紹介します。

用土・肥料

サボテンや多肉植物のための培養土が園芸店では販売しているため、そちらを購入すると良いでしょう。自身で配合する際には通気性の高い小粒の軽石や川砂を混ぜるようにしましょう。観葉植物用の培養土を7割、軽石または川砂を3割混ぜた土や、小粒の赤玉土を4割、鹿沼土を3割、腐葉土を3割混ぜた土、あるいは小粒の赤玉土を6割、腐葉土を2割、川砂を2割混ぜた土のいずれかがおすすめです。その土に更にリン酸分の多い緩効性化成肥料を混ぜると良いでしょう。

置き場所

4月から10月の間は屋外に置きますが、梅雨が明けてから9月上旬の間は気温が高くなるため直射日光が当たらないように半日陰の場所に置くようにしましょう。秋になると花芽をつけるようになりますが、夜になっても明るい場所に置き続けると花芽がつきづらくなるため、夜以降の置き場所には注意が必要です。秋の終わりには室内の窓辺など日当たりが良い場所に移動させましょう。シャコバサボテンは日差しに弱いので、場合によってはレースのカーテン越しに日光を当てる程度に留めてください。

蕾が落ちやすいため、蕾がついてからはあまり鉢を動かさない方が良いかもしれません。10℃以下の寒さには耐えられませんが、暖房の効きすぎも花が落ちる原因になります。

水やり

4月から9月までの間は生育期のため、土が乾いたら水をたっぷり与えるようにしましょう。気温が低くなるにつれ、あげる水の量は減らしていきます。10月から11月までの間は蕾が大きくなるため、土の表面が乾いてから1、2日後にたっぷり水を与えましょう。花が開いている間は水をあげなくても育つことができます。12月から3月までの間は少し乾く程度に水を与えるようにしてください。

花期が終わってからは、5℃以下で冬を越す場合には水はほとんど与えないようにしましょう。与えすぎると根が腐ってしまいます。

植え付け・植え替え

1、2年に一度、植え替えを行いましょう。植え替えの時期は4月から6月の間がおすすめです。その際、扁平になった茎である茎節が赤くなり、継ぎ目から根が出てしまっていれば根が腐っている可能性があります。根がほとんど腐っている場合には土を完全に落として植え替えてください。枯れてしまう確率が高いので、萎れていない茎節で挿し芽を行って、新しい株を用意しておくようにしましょう。

シャコバサボテンは夏と冬をそれぞれ越すことができれば、その次の年以降も花を咲かせます。

剪定

シャコバサボテンをバランスの良い形に育てたり、成長を促したりするためには春に葉摘みをする必要があります。ハサミは不要で、ひねるだけで摘むことができますよ。茎節を摘む際には、3〜5節を残すようにひねりながら摘みます。摘み取った位置から更に2〜5節伸びるので、それを想定しながら整えるようにしましょう。

摘み取ったものは挿し芽に使用することもできます。秋には花を咲かせるために小さな新芽や茎節を摘み取るようにしましょう。

夏の管理方法

シャコバサボテンは直射日光に弱く、葉やけを起こしてしまうため、直接光の当たらない場所に移動させましょう。梅雨明けからは気温が上がるので気をつけやすいですが、梅雨の期間中の晴れ間の日差しにも注意は必要です。

肥料は6月のうちに与えれば、7・8月は不要です。植え替えや挿し芽は夏の間に行うようにしましょう。気温や湿度の変化の激しい時期なので、水やりや置く位置は湿度等を意識して行ってください。

冬の管理方法

シャコバサボテンは10℃以下の寒さには耐えられないため、霜が降りそうになる前に室内に取り込むようにしましょう。だんだん環境に慣れさせることで蕾が落ちにくくなるので、窓辺や軒下から置き始めると良いでしょう。ただし、すぐ蕾が落ちてしまうので移動には注意が必要です。15℃以上を保って育てることが理想ですが、暖房の近くには置かないようにしてください。落ちた花はすぐ取り除かなければカビ等が生える可能性があります。

増やし方

生育期である4月から7月の間に茎節の中でも木質化していないものを2、3節切り取ります。日陰で風通しの良いところで乾燥させて2〜3週間ほど根が出るのを待ちます。根が出次第、3.5号程度の大きさの鉢に鉢底ネット、鉢底石、培養土を入れ水で濡らします。その際の土は植え付け用土と同様の土を使用すれば問題ありません。土に予め窪みを作り、同心円を描くように10〜12本を1節の半分が埋まるように挿します。同心円のように挿すことで自然に丸くまとまります。鉢は明るい日陰に置くようにしましょう。

注意すべき病害虫

4月から10月に発生し、柔らかい新芽を食べるナメクジやケムシ、ヨトウムシには注意が必要です。ナメクジ、ヨトウムシは夜に見られるので夜に捕らえるか、薬剤を撒いておきましょう。

ケムシは食べた芽の近くにいるので、薬剤を撒いておくか、見つけ次第捕らえます。また、カイガラムシは葉や茎が白くなったり、枯れたりする原因になります。虫が付いている部分は取り除くか、薬剤を撒くことで虫の付着を防ぎましょう。ただし、カイガラムシは厚い殻をかぶっているので薬剤が効きづらく、駆除が難しいです。殻をかぶっていない6、7月のうちに駆除しましょう。風通しの良い環境も予防には大切です。

まとめ

シャコバサボテンは美しい見た目や不思議な生態から珍しい花言葉が付けられていますが、そのいずれも怖い意味は持っておらず、贈りものとしてお渡ししても問題ありません。

花そのものの名前は茎がシャコという甲殻類に似ていることに由来しますが、海外では咲く時期にちなんだ呼び名が付けられています。品種によって咲かせる花の色や花の咲く時期、茎や花の大きさは異なりますが、どれも綺麗な花を咲かせるものばかりです。通常のサボテンとは異なるので育てるには注意が必要ですが、夏越し、冬越しをすれば長く楽しめるので、ぜひ育ててみてくださいね。