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ツワブキの花言葉は?主な種類やおすすめのギフトシーンなども紹介

ツワブキは、秋から冬にかけて黄色い花を咲かせます。多くの植物が厳しい冬を乗り越えるために葉を落とす時期に、きれいな花をつけるツワブキには、厳しい環境でも生き抜く力を表す花言葉があります。

ツワブキはその花言葉から、困難な状況にある人への応援の気持ちを込めて贈り物と​​して贈られることが多いですが、その花言葉を正確に把握している人は少ないのではないでしょうか。

この記事では、ツワブキの花言葉をはじめ、育て方や主な種類などを詳しくご紹介します。この記事を参考に、ギフトやインテリアとして花言葉に思いを託してみてはいかがでしょうか。

ツワブキの花言葉

ツワブキ(石蕗)の花言葉には、「謙譲」「謙遜」「愛よ甦れ」「先を見通す能力」「困難に負けない」などがあります。

「困難に負けない」という花言葉は、日陰でも育ち、葉を茂らせられるほどの丈夫さを持っていることに由来しています。また、日陰でも丈夫に育ち、寒さが厳しくなっていく時期に花を咲かせることに由来しているという説もありますよ。

それぞれの花言葉について、さらに詳しく見ていきましょう。

謙譲

謙譲とは、遠慮し譲るという意味を持ちます。日本では古来より謙虚さが美徳とされてきました。謙譲という花言葉は、ツワブキが日の当たらない場所でも健気に咲くことに由来しているようです。多くの花が咲き乱れる春や夏の季節は控え、花が少なくなる季節を待って美しい花を咲かせるツワブキらしい花言葉ですね。

ツワブキは古くから日本各地に自生し、観賞用の植物として広く親しまれている植物。日本原産のツワブキの花姿は、日本的な落ち着きを感じさせるともいわれています。日本独特の美意識や日本人としての美徳にとてもよく合っていますね。

謙遜

謙遜とは、控えめでつつましやかな振る舞いを指す言葉です。ツワブキの艶やかでしっとりとした葉は落ち着いた大人の雰囲気を漂わせますが、艶のある葉は厳しい潮風にも耐えます。

こちらの花言葉も「謙譲」と同じように、ツワブキの健気で美しい姿に由来しているのでしょう。

先を見通す能力

ツワブキは、色とりどりの花が咲き乱れる季節を避けて、秋から冬にかけて花を開花させる植物です。考えようによっては、未来を見通す能力があるともいえますね。目先だけの結果に左右されることなく、将来的に大きな成果を上げたいと考えている方におすすめの花言葉です。

困難に負けない

厳しい環境でも秋から冬にかけて美しく咲くツワブキの姿から、「困難に負けない」といった花言葉があります。困難を抱えながら、何かを達成しようとしている人におすすめの花言葉です。何か難しいことに挑戦している人にツワブキを贈るのもおすすめですよ。

愛よ甦れ

家族や恋人との関係では、多忙な日常生活の中で愛が薄れて家族愛に変わっていくこともあるでしょう。この環境を変えたい、親しい人への愛を再燃したいという人に、ツワブキの花言葉はぴったりです。

似たような花言葉にクワズイモの「復縁」がありますが、「復縁」が一度切れた関係を結び直すのに対し、ツワブキの「愛よ甦れ」は、一時緊張感を失っていた愛の復活を意味する花言葉です。

ツワブキの花言葉に怖い意味はある?

植物によっては、いくつかある花言葉の中に不吉な意味を持つ花言葉もあります。

しかし、ツワブキの花言葉には怖い意味はないため、大切な人に心置きなく贈り物をすることができます。

託したい思いがあるのならば、上記でご紹介した花言葉をメッセージカードに添えて贈りましょう。

ツワブキの基本情報

科・属 キク科ツワブキ属
分類 ・山野類

・常緑の多年草で耐寒性・耐暑性・耐陰性に優れている

和名 ・ツワブキ(石蕗)

・「ツワ」「イシブキ」とも呼ばれる

英名 LeopardPlant
原産地 本州・四国・九州・朝鮮半島・中国・台湾
学名 Farfugium・japonicum
草丈 約20cm~約50cm

ツワブキの特徴

ツワブキは日本・中国原産のキク科の常緑多年草で、フキに似た常緑の葉と菊に似た花が特徴です。葉はフキに似ていますが、フキより厚く、表面は光沢感があります。フキに似ていますが別の種類の植物です。

海岸の崖や岩場に自生していますが、海岸だけでなく庭でも簡単に栽培できます。斑入り種などの観賞価値の高い品種が数多くあります。丈夫で育てやすいため、園芸植物としても人気です。

ツワブキの若葉は柔らかくて食べられます。かつては薬草としても珍重されていたほど、私たちに身近な植物です。

ツワブキの名前の由来

ツワブキはキク科の植物で、漢字は「石蕗」と記されます。なお、ツワブキの学名は「Farfugiumjaponicum」です。Farfugiumという用語は、列を意味するFariusと駆除の意味を持つFugusの組み合わせで、ふきたんぽぽの古名に関連しているといわれています。

和名の「石蕗(いしぶき)」は、葉がフキに似た光沢があることにより「艶葉蕗(つや葉ブキ)」に由来しています。ツワブキの別名には、タク吾・ツワ・ツヤブキ・イソブキ・イシブキなどがあります。

「石蕗」「イソブキ」「イシブキ」という名前からも理解できるように、岩の隙間などに自生していることが名前の由来です。

ツワブキの誕生花

ツワブキは、11月20日・11月30日・12月28日の誕生花です。

ツワブキの風水効果

風水においてツワブキの縁起がいいとされる理由は、富や流れを意味する「水」のエレメントを持ち、繁栄や経済の安定を高めるといわれています。また、感情を明確にし、感情的な健康上の問題を緩和して、精神的な透明性と落ち着きをもたらすともいわれています。

風水では、心身効力などの免疫力を高めるとされ、玄関にツワブキを飾るだけで癒しや心を落ち着かせる効果があるようです。

ツワブキの主な種類

ツワブキの主な種類には、次のようなものがあります。

 

・浮雲錦

・竜頭

・鏡獅子

・金環

・天の川

・紅牡丹

・牡丹獅子

・白鳥

 

ツワブキは花だけでなく葉を観賞する植物としても昔から親しまれてきました。葉の縁が激しくうねり、全体に綿毛の多い園芸品種には「牡丹獅子」があります。また、白斑入り種には「銀月」などがあり、「金環」は葉の縁に黄色の帯が入ります。「満天の星」「天の川」などには黄色の丸い斑が全面にあります。

浮雲錦

ツワブキの中の浮雲錦(うきぐもにしき)は、江戸時代からあるツワブキの斑入り品種です。葉に浮雲のような白い斑が入り、株が成長するに伴って葉が縮れていく様子を楽しめます。

浮雲錦は、日陰や半日陰を好み、10月〜11月にかけて黄色い花を咲かせます。

耐陰性が強いため、日向から明るい日陰で育てます。品種によっては葉焼けを起こしやすいため、日向を避けて栽培しなければなりません。浮雲錦は、シェードガーデンの植物としてもおすすめです。

竜頭2

竜頭(りゅうず)は、葉の表面にしわが寄り、突起を出す園芸品種です。龍の頭のようなごつごつとしたちりめん状の葉に特徴があります。

花もやや変形します。株が小さいときや根詰まり気味のときは特徴が表に出ないため、庭植えや大鉢に向きます。

どこにでも出回っているものではなく、機会を逃すと手に入りにくい場合もあります。そのため、ツワブキの鉢や庭植えを持っている方に贈れば、その嬉しさはひとしおでしょう。

鏡獅子

鏡獅子は葉が縮れて黄色い斑点があり、春と秋には化石(平らな帯状や扇状になる)も現れます。ツワブキは日本人になじみのある定番品種で、清楚で落ち着いた印象の花を咲かせます。

丈夫で日陰に植えるのに適しており、玄関脇や木陰を明るくする、秋の庭では貴重な存在です。大きくて光沢のある丸い葉は一年中青色を保ち、コンパクトな観葉植物です。さまざまな葉の変化が楽しめる品種です。

ツワブキの育て方

ツワブキは、日当たりのいい場所から半日陰の場所が適しています。直射日光が強すぎる場合、葉焼けを起こす恐れがあるため、半日陰の場所で管理するのがおすすめです。鉢植えの場合は時々場所を変えて、日光の当たる部分が偏らないように注意してください。

土の種類は問いませんが、水はけのいい土地を好みます。斑入りの葉を持つ一部の園芸品種は、明るい日陰でよりよく育ちます。

ここからは、ツワブキの育て方について詳しく見ていきましょう。

用土・肥料

ツワブキは、栄養価が高く水はけがいい、やや湿った土壌を好みます。有機物が豊富な土壌を好むため、地植えの土には腐葉土や堆肥を混ぜ、鉢植えの用土は赤玉土70%+腐葉土30%や草花の培養土で育てます。

ツワブキは丈夫なため、土質をあまり気にせずに栽培できます。植え付けの2週間ほど前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料などを少量混ぜ込み、よく土を耕しておきましょう。土作り後に時間を置くと分解が進み土が熟成し、植え付け後の根張りが良くなります。

置き場所

ツワブキは、日当たりのいい場所から半日陰の場所が適しています。朝2〜3時間日光に当て、日中は半日陰に置いても枯れることはありません。ただし、あまり日陰で育てすぎると、葉が変色したり、もやしのように茎が伸びたりします。

また、完全な日陰で育てると徒長するだけでなく、葉の色も悪化します。それにより、ある程度は日光に当てることが重要です。品種によっては葉焼けを起こしやすいため、日差しを避けて育てる必要があります。

斑入り品種は、日光に当てすぎると葉焼けを起こす可能性があるため注意しましょう。葉の斑入りの部分は緑色の部分に比べて強い日差しに弱く、斑入りの部分が茶色く枯れて葉に穴が開くことがあります。

水やり

水やりの際は、株が蒸れないように茎や葉全体ではなく、株元の土に水をかけてください。

真夏の気温が高い日中に水やりをすると、すぐに水温が上昇してしまい株が弱ってしまいます。朝か夕方の涼しい時間帯に行うのが大切です。

真冬に水やりをする場合、気温が低い夕方に水やりをすると凍結の原因になります。水やりは気温が十分に高い日中に行うようにしましょう。

ツワブキは地植えの場合、土が乾かない限り水やりは必要ありません。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらすぐに水やりしてください。

植え付け・植え替え

ツワブキの植え付け・植え替えの最適な時期は、4月から5月にかけて、もしくは9月から10月です。ただし、花苗店から購入した場合は、できるだけ早く植え付けるのをおすすめします。

地植えの場合、一度地植えして根付いてしまえば、植え替え不要です。鉢植えを行う場合は、根で満杯になったら植え替えをしましょう。根詰まりを防ぐため、1〜2年ごとに大きめの鉢に植え替えるか、1〜2年ごとに株分けしてください。

ツワブキは大きく成長するので、やや大きめの鉢に植え替えましょう。浅めの鉢(半鉢)を使用すると、トータル的なバランスが向上します。

剪定

春から夏にかけて、定期的に軽い剪定を行うと効果的です。葉が萎えたり、変色したり、病気の兆候が見られたり、完全に枯れたりしていないかを探します。枯れた葉や傷んだ葉は葉柄を切り落とし、枯れた茎を切り取りましょう。

これにより、植物に光と空気の循環が増え、成長が促進されます。園芸家の中には、ツワブキの花芽を取り除くことを選択する人もいます。ただし、花芽が開く前に取り除くことは、この植物の派手な葉の美しさを強調するための純粋に審美的な決定です。

夏の管理方法

ツワブキは暑さには強いですが、真夏の直射日光に晒されると葉焼けする場合があります。

夏の日光を過度に浴びると、葉焼けを引き起こす恐れがあります。葉の焼けた部分は元には戻りません。そうなると植物自体が弱って枯れてしまいます。午前中と午後の日陰のみが当たる場所、または明るい日陰で育てるようにしましょう。

和風鉢植え水槽は、木漏れ日が差し込む明るい日陰の場所に置きます。朝と夕方の比較的気温が低いときに水やりをしましょう。

冬の管理方法

ツワブキは一般的な耐寒性は−10℃ですが、リュウキュウツワブキなどは3℃以上が必要なため、防寒対策が必要です。ツワブキの冬の管理方法は次の通りです。

 

・鉢植えにして、凍結しないように冷たい風や霜が当たらないバルコニーに置く

・二重鉢にする

・寒冷紗や不織布で覆う

・プチプチシートで覆う

・霜の降りにくい軒下などに移動する

・防寒具を利用する

・日当たりのいい場所に置く

・ときどき鉢の向きを変える

増やし方

ツワブキは、種まき・株分け・根伏せで増やせます。それぞれの作業について詳しく説明します。

 

1.種まき

種まきの手順は以下の通りです。

 

・綿毛の先についた種を育苗ポットにまく。

・土の表面が乾燥したら水やりを行う。

・発芽し、本葉が2〜3枚に成長したら、株がくっつかないように間引きする。

・本葉が3〜5枚になったら元気な株を丁寧に摘み取り、鉢または庭に植える。

 

2.株分け

株分けの適期は、4月〜5月中旬または10月頃です。株を掘り起こし、4〜5芽ずつ付けて根を切り分け、再び植え直します。株分けする場合は、自然の株分けに沿って根茎を分け、新しい土を入れた鉢に植えます。根が少なくなると株の勢いが弱ってしまうため、株分けしすぎないようにします。

 

3.根伏せ

根伏せの適期は、生育期の4月から10月です。

 

・黒鉢に市販の草花用培養土を入れ、よく湿らせる。

・ツワブキを掘り起こすときは、比較的太い根を3〜4cm程度に切る。

・根伏せする。

注意すべき病害虫

ツワブキ(石蕗)は、うどんこ病や褐斑病、斑葉病などの病気にかかりやすいです。どれも葉に異常が起きる病気であるため、気にかかる場合は葉を取り除いて再生させてください。

うどんこ病はカビによる伝染性の病気で、5月から8月にかけて発病します。

葉・新梢・つぼみに起こりやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になります。放任するとどんどん広がるので注意しましょう。

zは、灰白色をした円状の斑点が現れ、枯れた縁色をした病斑を付けます。褐斑病でも同じ現象が起きますが、縁が暗い黄赤色に色変わりするという違いがあります。発病した葉はなるべく取り除き、薬剤を使用しましょう。

ツワブキを贈るおすすめのシーン

ツワブキは秋から冬にかけて黄色い花を開花させます。多くの植物が厳しい冬を乗り越えるために葉を落とす時期に美しい花を付けるツワブキには、厳しい環境でも生き抜く力を表す花言葉があります。

ツワブキはその花言葉から、過酷な環境で生きなければならない人たちへの応援を表す贈り物として贈られることが多いです。ツワブキは、ビジネスシーンでの贈り物にも適しています。開店・開業・開院祝い・移転祝いなどの贈り物としても利用できます。

頑張っている人へのプレゼント

ツワブキは、「困難に負けない」といった花言葉を持つ植物です。受験勉強を頑張っているあの人へ応援の気持ちを込めてプレゼントしてみてはいかがでしょうか。

花が咲くのは受験直前の10月から12月なので、時期もぴったりです。鉢植えは手入れが面倒なので、切り花を与えるのがおすすめです。

ツワブキは、未来を見通す能力を象徴する花言葉を持つ植物なので、困難に負けず前を向いて将来の成功を目指して頑張る人への贈り物にぴったりでしょう。

大切なパートナーへのプレゼント

たとえパートナーの好みを把握していても、誕生日プレゼントを選ぶのは難しいところです。

大切なパートナーへ贈るプレゼントには、毎日使えて思い出に残るものを選びましょう。

パートナーの誕生日が近いときは、ツワブキがぴったり合います。ツワブキには「円満な関係」という花言葉があり、大切なパートナーへのプレゼントとして最適です。

まとめ

ツワブキの花言葉に関する由来や意味についてご紹介しました。ツワブキはとても丈夫で日陰でも育つため、家の北側の庭が寂しいときに昔から重宝されてきました。カラーリーフとしても楽しめるほど葉が美しく、花の少ない真冬に鮮やかな黄色の花を咲かせます。

秋から冬にかけて公園や庭園を彩るツワブキは、品種によって色や咲き方の異なる園芸品種があり、和庭にも洋庭にも合う花です。寒くなって庭が寂しくなる季節には、ツワブキを栽培してみませんか?