ローズマリーの花言葉は?特徴や種類、おすすめのギフトシーンを紹介
ローズマリーは独特のすっきりとした香りがあり、紫色の可憐な花をつけます。地植えでも鉢植えでも人気の植物ですが、どのような花言葉があるのか知らない人も多いかもしれません。
今回は、さまざまなシーンで活躍し、多くの人に安らぎをもたらしてくれるローズマリーの花言葉・風水的な意味・種類・育て方などを紹介します。この記事を参考にして、ローズマリーの可憐な花を咲かせプレゼントしてください。
ローズマリーの花言葉
ローズマリーの花言葉は、「追悼」「思い出」「記憶」「貞節」「あなたは私を蘇らせる」「誠実」「変わらぬ愛」「私を想って」「静かな力強さ」などです。
ローズマリーの花言葉の由来は、西洋では結婚式などのお祝いの席で、ローズマリーを使って花嫁のための花輪を作り、その枝で新郎新婦を祝福したことにあります。
ローズマリーは常緑で丈夫で、冬でも葉が青々としていることから「永遠」の象徴とされています。
ローズマリーの花言葉に怖い意味はある?
ローズマリーの花言葉には怖い意味はありません。しかし、「あなたは私を蘇らせる」「私を思って」といった花言葉をゾンビと結びつける人も多いようです。しかし、ローズマリーの花言葉はもともと香りに関係しており、記憶を活性化するローズマリーの特徴にちなんで名付けられたものであるため、怖がることは不要です。
現に、スッキリとしたローズマリーから漂う香りが、思い出を呼び起こすため、過去や一緒に過ごした人たちを振り返って思い出す機会ともいえます。
ローズマリーの基本情報
科・属 | シソ科マンネンロウ属(ロスマリヌス属) |
和名 | 迷迭香 |
学名 | Salvia rosmarinus |
性質・分類 | 地中海沿岸地方 |
開花時期 | 10月~5月 |
代表的なハーブ品種として知られるローズマリー。香料・薬用・料理など、さまざまな用途に使用できます。 垂直に伸びるタイプと、這うように伸びるタイプがあります。 夏にも冬にも強い株なので初心者でも育てやすいです。
ローズマリーの特徴
ローズマリーは、種類がシソ科マンネンロウ属の植物です。和名は「迷迭香(メイテツコウ)」ですが、主に生薬名として使われており、表立って呼ばれることはありません。
地中海沿岸が原産で、爽やかな香りが印象的です。乾燥させればお茶や料理に利用でき、抗酸化作用があることにより「若返りのハーブ」と呼ばれ、近年では化粧品にも使用されています。
ローズマリーは10月から5月にかけて紫・ピンク・白の花を開花させます。お茶や料理に利用する場合は4月から10月に収穫するのが最適です。
ローズマリーの名前の由来
ローズマリーという名前はとても魅力的な響きを持っています。その名前は、ラテン語の「ロス(しずく)」と「マリナス(海)」が語源で、原産地の地中海に由来しているとされています。
実は、ローズマリーという名前は英語の「rose of maria(聖母マリアのバラ)」に由来するという説もあるのです。この説には、聖母マリアが白い花を青い布で覆ったところ、花が青くなったという逸話があり、この花がローズマリーとされています。
ローズマリーに関する逸話
ローズマリーは地中海沿岸に茂り、ヴィーナスに献上された花といわれています。神々の住むオリンポス山に咲く花であったためか、逸話の多いハーブの一つです。古代ローマ人は神々をローズマリーで飾り、燃やし、その煙で身を清めました。
このハーブは、アダムとイブがエデンの園から追放されたときに持ち帰った2つのハーブのうちの1つであるといわれています。だからこそ、神はローズマリーに、人々に幸福と健康を与える特殊な力を与えたのです。
この逸話が真実であることをみると、他のハーブが姿を消してしまう寒い冬でも、香りを放ち、緑の葉を保っていることが分かります。
聖母マリアの伝説
聖母マリアが赤子のイエスを連れて追っ手から逃げた時の出来事でした。幼いイエスを夜露から保護するために、自分の着ていた青い衣を白い花の咲く木に掛けて姿を隠したのです。
ようやく追っ手が去り、メアリーが衣を取ると、木に咲いていた白い花が青い花に変わっているのが見えました。このとき、メアリーの命を助けた花がローズマリーだったとされています。
この伝説から、聖母マリアの象徴であるバラは、マリア様のバラ=ローズマリーと呼ばれるようになったのです。
ハンガリー王妃の伝説
14世紀、ハンガリーのエリザベート一世は70歳を超えていたとき、健康状態の悪化が危惧されていました。このとき、イタリア人の神父は、ローズマリーとライムを漬け込んだワインを提供します。エリザベス1世がそのワインを飲むと、彼女は突然元気になり、若々しくなりました。
彼女が72歳になったとき、20歳のポーランド王子が彼女にプロポーズされました。この逸話から、ローズマリーのエキスから作られるローズマリーウォーターは「ハンガリー王妃の水」という名で呼ばれるようになり、「若返りの水」とも呼ばれるようになりました。
ローズマリーの誕生花
誕生花は生年月日にちなんだ花のことで、ギリシア・ローマの神話に由来するといわれています。ローズマリーが誕生花となる生年月日は以下の通りです。
- 1月13日
- 1月21日
- 4月23日
- 5月9日
- 5月27日
- 9月17日
- 9月20日
- 10月6日
- 11月15日
- 11月22日
ローズマリーの風水効果
ローズマリーには風水効果もあり、玄関に飾ると邪気を祓い、運気もアップするとされています。
ただし、ローズマリーを玄関に飾る前に、きれいに掃除しましょう。ホコリや汚れが残っていると幸せも遠ざかります。 また、玄関に観葉植物を置く場合は、ドライフラワーではなく生花を使うのがおすすめです。
朝日を浴びて青々と茂ったローズマリーを摘んで、花瓶に生けると効果的です。リースを作って飾るだけでおしゃれな玄関を演出することもできるため、ぜひ試してみてください。
ハーブとしてのローズマリアの効果
ローズマリーは薬草として次のような効果があります。
- リフレッシュ効果
爽やかな香りなので、集中力や気分転換によく使われるハーブです。記憶力と注意力を向上させ、眠気を和らげたい場合に役立ちます。
- 抗菌/抗酸化作用
ローズマリーの抗菌作用と抗酸化作用は、老化肌などのスキンケアにも役立ちます。毛穴を引き締める収斂作用があることでも知られています。
- 血行促進
血行促進効果もあるので、疲労回復や冷え性にもおすすめです。血行促進効果があり、抜け毛予防や白髪予防などのヘアケアにも使用されています。
- 抗炎症作用
抗炎症作用があり、筋肉や関節の痛みを和らげる効果があると言われています。
- 消化促進
胆汁の分泌を促進し、食欲不振や消化不良にも効き目があります。
- 鼻づまりの解消
去痰作用があるため、風邪や鼻水の緩和にも使用されます。
ローズマリーの種類
ローズマリーにはほふく性と立性の2種類があります。ほふく性のローズマリーは地面に沿うように成長するため、生垣よりもグランドカバーとしてのほうが適しているのです。立性は直立して枝を上に向けて成長します。
生垣として植える場合は、隠れられるくらいの高さが必要なため、立性のローズマリーが適しているでしょう。 ローズマリーには以下のような種類があります。
ローズマリー・アープ
繊細な藤色の花を咲かせる立性のローズマリー・アープです。 立性なので草丈がよく伸びて、高さを出したい寄せ植えに向いています。 灰色がかった葉色もとても美しいです。何より、ローズマリーの品種の中でも耐寒性に優れており、寒い地域でも安心して栽培できます。
ローズマリー・アルプはレモンのような爽やかな香りがあり、料理に最適です。伸びすぎた枝は切り落として、ドライフラワーとして飾る方法もあります。
ローズマリー・コルシカン
ローズマリー・コルシカンは半ほふく性で、濃い紫色の花が咲きます。ローズマリーの属名のRosmarinus は「海のしずく」という意味で、ヨーロッパにおいては、教会・死者・生者を悪魔から守る神秘的な力であると考えられていました。
キリスト教以前のヨーロッパでは、祝典・結婚式・葬儀などに使われていたとされ、「変わらぬ愛」と「貞操」の象徴とされています。その成長はキリストの生涯を象徴しており、多くの伝説ではキリストの生涯は聖母マリアと関連付けられています。
ローズマリー・オフィシナリス
ローズマリー・オフィシナリスの特徴は、シソ科サルビア属の常緑低木であり、学名としてRosmarinus officinalis、和名はマンネンロウ(迷迭香)と呼ばれます。草姿が起き上がるタイプのローズマリーで、性質は強健です。花壇に植えるとブッシュ状になり、前年の枝に淡いブルーの小花を長時間咲かせます。
ホワイト・ローズマリー
ホワイト・ローズマリーは、シソ科マンネンロウ属の常緑低木で、学名として Rosmarinus officinalis var. albiflorusが命名されています。白花の香りの強いハーブで、香りを楽しめます。薬用・料理・ティー・染色・クラフト・ガーデニングなど、幅広い用途で利用可能です。
モーツアルトブルー
モーツアルトブルーは、ローズマリーの品種で、最も濃いブルーの花で広く知られています。カルフォルニア州モーツアルト通りに臨んだ育種園で誕生したことから命名されました。
モーツアルトブルーは、半ほふく性で、立ち上がりながら横に伸びる品種です。大きめの鉢や庭園で栽培すると、開花時にとても見事です。また、ハンギングバスケットにもマッチしています。
モーツアルトブルーは、香りも良いのでハーブとしても多用途に使用でき、葉はさまざまな料理に使用可能です。
ローズマリーの育て方
ローズマリーの育て方には、市販の苗を購入して植える方法と、種から育てる方法の2種類があります。どちらもプランターや地植えの両方で行うことができます。
初心者の方はプランターや鉢で育てるほうが簡単かもしれません。市販のポット苗は、株元の生育が良く葉色が良いものを選びましょう。市販のハーブ用土を使用するといいでしょう。
用土・肥料
鉢植えの場合の用土は、市販のハーブ・草花用培養土で問題ありません。自分で土を混ぜる場合は、赤玉土・腐葉土・パーライトを6:3:1の比率で混ぜます。水はけが悪い場合は砂やパーライトを加えてください。
肥料は、植え付け時に、土1リットル当たり化成肥料2gを混ぜ込み、 その後1000倍に薄めた液肥を月に2回ほど追肥します。 花つきを良くしたり、耐寒性を高めたい場合は、秋にリン酸やカリを多く含む化成肥料や草木灰を施肥しましょう。
置き場所
ローズマリーは、日当たりと風通しが良く水はけの良い乾燥した場所を求めます。日当たりが良く十分に乾燥している場所であれば、室内でも育てられます。
ローズマリーは、少なくても1日6時間は直射日光に当ててください。日陰で育てると、弱々しくほっそりした姿になってしまいます。ローズマリーは、加湿が苦手で乾燥気味を好むので、表土が白っぽく乾いてからふんだんに水やりをしましょう。
ローズマリーは、真夏の日差しに耐えられるものの、湿気には弱いのが特徴です。キッチンやお風呂場などの多湿の環境だと、根腐れを起こして弱ってしまうことがあるので注意してください。
水やり
ローズマリーの水やりは、土の表面が乾いたら鉢底から溢れるくらい与えます。土壌を常に湿った状態に保つことは避けてください。ローズマリーは過湿に弱く、根腐れを起こす可能性があります。
水やりの頻度は、2~3日に1回程度です。天候の影響で土がまだ湿っている場合は、完全に乾いてから水やりをするだけで十分です。
地植えの場合は、根がしっかりと張っていれば毎日の水やりはほとんど必要ありません。一度根付いてしまえば、自然の雨水で十分です。
植え付け・植え替え
ローズマリーは生育が活発で、根詰まりが発生しやすい植物のため、1~2年ごとに植え替えるのがおすすめです。植え替える際は、根鉢を崩さないように注意しながら、ひと回り大きい鉢に植え付けを行います。
植え替える適期は、3月~5月、あるいは10月から11月頃です。特に春の新芽が成長するころは、その後の生育も盛んなためベストな時期です。
植え替えたばかりの鉢は半日陰に置いて管理し、徐々に日だまりに慣らしていきましょう。ローズマリーは移植を嫌がる植物です。地植えで育てたローズマリーを、根付いた後引き抜いて移動させようとしても枯れてしまいます。
剪定
ローズマリーの剪定を行う際は、一般的に春から夏前までの4月~6月頃が適しています。遅いとその年の花芽に影響が出やすいので注意が必要です。剪定するポイントは次の通りです。
- 花が落ちてすぐに、花が咲いていた位置の少し下で全部の枝を切る
- 緑色の葉っぱを残す
- 木質化した(何年も経って茶色くなった)枝には葉も花もつかない
- 小さくまとめたいときには、枝の先を切るのではなく、枝の分れ目の目前で切る
また、種類アが匍匐性の場合は四季咲きが多いため、4~6月でも7~9月に剪定を行っても問題ありません。夏場や冬場には切り詰めるといった無理な剪定は行わず、不要な枝の間引き程度にしておくと安心です。
夏の管理方法
ローズマリーは、夏は涼しく風通しの良い環境で管理します。
- 水やり
2~3日に1回、土の表面が乾いたら底から水が出るくらいたっぷり株元に水やりします。天候により土に水気が残っている状態であれば、しっかり乾くまで水やりの必要はありません。
- 風通し
鉢植えの場合は鉢の下にポットフィート(ポットフット)などを置いて鉢の下の風通しを良くします。鉢植えであれば、涼しい日陰や木陰に移動したり、上に寒冷紗を張ったりして遮光します。枝葉が集まりすぎると蒸れて、葉が黄色く変色し落ちてしまうことがあります。
冬の管理方法
ローズマリーは耐寒性を備えており、冬越ししやすいハーブです。冬越し対策は特に必要ありません。鉢植えの場合は、冬場は室内に入れ、日光の当たる窓の近くに置きます。室内に置くと暖房で乾燥しやすくなるため、適切なタイミングで水やりします。
地植えの場合は、地上の茎を1/3ほど切り戻すことで株の負担を軽減できますが、刈り込みすぎると逆効果なので注意が必要です。根元の部分に枯枝が付いているときは取り除きます。枝が混み合っている場合は少し剪定してもいいでしょう。
増やし方
ローズマリーは、種まきや挿し木で増やすことができます。挿し木には、次の方法があります。
- 枝を切り取って挿し穂として土に挿す
- 根がついているローズマリーの枝の一部を土に埋める「茎伏せ」
挿し木で増やす場合、次の手順に従います。
- 春や秋の剪定のタイミングで、虫や病気がない健康な枝を10~15cmほど切り取ります。
- 下半分の葉を除去します。
- 1~2時間ほど水あげします。
- 清潔な土を入れたポットに5cm程度差し込みます。
- 半日陰の場所に置きます。
挿し木の場合は種や新しい苗は不要なので、お金をかけずに増やせます。
注意すべき病害虫
植物は菌による病害や害虫の被害により枯れる場合があります。 しかし、これらの要因だけで木が枯れてしまうのは意外に少なく、木の見た目以外の健康には問題が見られない場合や、何らかの原因で木が枯れてしまう場合もあります。
幹や根にダメージを与える病気や害虫は問題を引き起こす恐れがあるのです。例えば、木が若いうちはカミキリムシの幼虫に幹を食べられて水が採取できなくなったり、木が成長しても根にダメージを与えるナラタケや白紋羽病などの病気が発生したりすると、自然に枯れてしまう場合があります。
また、近年問題になっているナラ枯れや松枯れ、また、沖縄などの亜熱帯地域で発生する南根腐病など、樹木を枯らすほどの害があり、防除が困難な病虫害もあります。
ローズマリーに関するよくある質問
最後に、ローズマリーに関するよくある質問をまとめて解説します。以下の2つの質問に対して気になる方は、ぜひ確認していきましょう。
- ローズマリーを贈るのにおすすめのシーンは?
- ローズマリーのアレンジ方法は?
贈り物する場合の方法が分からない方などは、ぜひ参考にしてください。
ローズマリーを贈るのにおすすめのシーンは?
ローズマリーは結婚式の贈り物にも最適な植物です。すでに述べたように、ローズマリーは古代ギリシャ以来お祝いのシーンで捧げられており、「永遠の象徴」とも伝えられてきました。そのため、永遠の愛を誓う結婚式にはローズマリーをプレゼントとして選ぶのがピッタリです。
結婚祝いにローズマリーを選んだ場合は、花束やブーケにしてプレゼントするのがおすすめです。 ローズマリーだけでは退屈すぎると思われる場合は、バラ・ガーベラ、さらにユリ・カスミソウなどを加えて、素晴らしいギフトにできあがります。この素晴らしい香りで心からの祝福を表現してください。
ローズマリーのアレンジ方法は?
ローズマリーは、料理・アロマ・ポプリ・お茶などさまざまな用途に使用できます。料理では、肉・魚・煮込み料理・スープなどの風味付けに使用されることが多く、ローズマリーの爽やかな香りが肉や魚に移って消臭効果が得られるのが特徴です。
ローズマリーは乾燥させても香りが残るので、アロマやポプリとしても楽しめます。乾燥させたローズマリーの葉をお湯で煎じるとお茶としても楽しめるでしょう。 ローズマリーの乾燥方法は以下の通りです。
- ローズマリーの小枝をザルなどに並べ、風が良く通る場所に置いておきます。
- 大量の場合は数枚まとめて洗濯ばさみに吊るしてください。
- 2日経ってカラッと乾いたらできあがりです。
まとめ
ローズマリーは庭でハーブ栽培を楽しむ人にはよく知られていますが、あまり経験のない人も、もっと身近な植物としてローズマリーを取り入れてみてはいかがでしょうか。
ローズマリーは株分けしなくても繁殖力が強く、水やりがほとんど不要です。ローズマリーは栽培にそれほど手間がかからないにもかかわらず、非常に安価でさまざまな用途に使用できるハーブです。ぜひローズマリーを生活に取り入れてみてください。