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木瓜(ボケ)の花言葉は?花や実の特徴・代表的な品種も紹介

木瓜(ボケ)の花言葉にはさまざまな意味があり、自分用への購入はもちろん、誰かへのプレゼントとして贈るのにもおすすめです。

この記事では、ボケの花言葉やその由来について詳しく解説していきます。ボケの基本情報や種類、代表的な品種についても紹介していくので、購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

木瓜(ボケ)の花言葉

ボケの花言葉には、「平凡」「早熟」「指導者」「熱情」「先駆者」「妖精の輝き」「魅惑的な恋」などがあります。色によっても花言葉が異なりますが、全体として良い意味を持つ花言葉が多いと言えるでしょう。

ボケは、「熱情」「先駆者」「指導者」のような力強さを連想させる花言葉も持つ反面、「妖精の輝き」や「魅惑的な恋」のような、ボケの魅惑的な色や形から連想される花蓮で美しい花言葉も持っています。

ボケの色ごとの花言葉

ボケにはさまざまな花言葉がありますが、色によって持つ花言葉はそれぞれ異なります。色ごとの花言葉は下記の通りです。日本と海外でも花が持つ意味が異なるので、プレゼントとして贈る場合はしっかりと確認しておきましょう。

赤色 先駆者、指導者、妖精の輝き
ピンク色 平凡
白色 早熟、魅惑的な恋

ボケの花言葉の由来

「先駆者」の花言葉の由来には、春に先駆けて花を咲かせることが挙げられます。他にも、ボケは歴史上に名を残している織田信長の家紋に用いられている花なので、織田信長から連想して「先駆者」という花言葉が付けられているという説もあります。

また、「平凡」という花言葉は、ボケが2〜3m程度の低い位置に花を咲かせるため、手が届きやすいことが由来とされているようです。

「妖精の輝き」や「魅惑的な恋」といった花言葉は、鮮やかな色の花弁が美しく咲くのが神秘的であるということが由来となっています。

ボケの花言葉に怖い意味はある?

ボケの花言葉は基本的に良い意味が多く、怖い意味を持つ花言葉はありません。しかし、「平凡」などの花言葉は、捉え方によっては悪い意味を持つこともあるため、ボケの花を贈る場合には注意が必要です。

また、ボケの花を贈った際に、相手が「平凡」の花言葉を「つまらない」「退屈」のような意味で解釈してしまった場合、怖いという印象を与えてしまう可能性があります。しかし、ボケは素敵な花言葉をたくさん持っているため、安心して贈ることができるでしょう。

ボケの基本情報

ボケの基本情報を、以下に記載しました。

和名 木瓜(ボケ)
英名 Japanese quince
学名 Chaenomeles speciosa
科名 バラ科
属名 ボケ属
品種 越の夕映、白寿、明華など
原産地 中国大陸

 木瓜は、バラ科ボケ属で落葉の低木です。樹高が2~3mと他の樹木よりも低く手入れがしやすいので、庭園樹として人気の植物です。花が非常に美しいため、観賞用として栽培されます。また、制菌作用がある果実は生薬として使用される他、疲労回復などの効果もあるため、果実酒などに加工されて服用されます。

ボケの名前の由来

ボケは漢字で木瓜と書きますが、これは果実が瓜に似ているということに由来しています。瓜に似た果実が木に実るため、以前は木に瓜と書いて木瓜(もけ、もっけ)と呼ばれていました。この読み方が、時代と共に訛ってボケという読み方に変化することにより、現在の呼び名が定着したと言われています。

また、英名であるJapanese quinceは、日本のマルメロという意味です。これは、ボケの果実がマルメロという果物に似ているということが由来とされています。

ボケの花の特徴

ボケの花は鮮やかな花弁が特徴の美しい花です。花弁は梅のような形をしていますが、梅とは異なり低い位置に花を咲かせます。赤色、ピンク色、白色などのさまざまな色があり、鑑賞していてとても楽しい花です。

寒咲きは11月~12月、春咲きは3月~4月に花を咲かせ、1月~4月に市場に出回ります。早ければ1月下旬~2月上旬に開花することもあるので、春に先駆けて花を咲かせる「先駆者」という花言葉がついたのでしょう。

ボケは庭木として植えられることが多いですが、鉢植えや盆栽、切り花としても人気のある植物です。

ボケの実の特徴

ボケは花を咲かせた後に瓜のような実をつけます。生のボケの実は硬くて苦味や酸味が強いため、食用には向きませんが、熟すと甘酸っぱい香りを楽しむことができます。

ボケの実にはクエン酸や酒石酸などの有機酸類が含まれますが、これらには制菌効果があります。そのため、ボケの実は乾燥させて薬や漢方などに加工されることがあります。また、ボケの実には疲労回復効果や不眠症の改善などの効果があるので、果実酒にして就寝前に服用する方も多いです。

ボケはいつの誕生花?

ボケは、2月4日、2月5日、2月17日の誕生花です。これは、ボケが花を咲かせる時期に由来しています。ボケは早ければ2月に鮮やかで美しい花を咲かせるため、2月上旬から中旬にかけて生まれた方の誕生花としてピッタリでしょう。

もしこれらの誕生日に該当する方が周りにいたら、その方の誕生日にボケの花をプレゼントするのもおすすめです。誕生日に花言葉を知ることで、自分の大切な人の新しい意味を見つけるというのも素敵ですね。

ボケの種類

ボケにはさまざまな種類があり、どれも少しずつ違った特徴があります。現在ボケには、日本原産のクサボケと、中国原産のマボケ、ボケの3種類があります。それぞれの種類に合った飾り方や育て方があるので、ボケの種類を知っておくと良いでしょう。ここでは、3種類のボケについて、見た目の特徴や育て方の違いを踏まえて解説します。

クサボケ

クサボケ(草木瓜)は、本州の中南部から九州にかけて生えている落葉低木です。クサボケは名前の通り草のような低い位置に咲くため、ボケとの違いが分かりやすいです。

他の花と比較して花付が良いため、庭木や鉢植えにして多くの人が鑑賞を楽しみます。花弁は柔らかな朱色で、風情のある可愛らしい見た目をしているので人気の高い種類です。花が咲いた後は小ぶりな球体状の果実をつけます。果実もリンゴのような形をしていて、とても特徴的な可愛らしい花となっています。

マボケ

マボケ(真木瓜)はバラ科の落葉樹で、樹高は高いもので6mまでに及ぶため、他の種類と比べて大きな種類となっています。淡いピンク色や白色の花を咲かせるのが特徴で、桜に近い見た目をしています。

果実は卵形で、クサボケの果実よりもサイズが大きく、10月頃に実をつけます。マボケは日当たりの良い場所を好むので、日光が当たりやすい位置で栽培するのがおすすめです。優しい色合いと滑らかな幹が魅力的で、柔らかな印象を与えてくれる植物です。

ボケ

ボケは、中国原産の歴史ある植物で、紅色や白色の花を咲かせます。詳しい歴史は不明ですが、平安時代には日本に渡来してきたとされています。紅色の花弁がとても鮮やかで、白色の花弁とのコントラストが非常に美しいです。

ボケは一重咲きや八重咲きなど、咲き方にもさまざまな種類があります。果実は他の種類の果実よりも大きく、薬や酒に加工されて使われます。また、ジャムやシロップにしても、ボケの実の甘酸っぱさを堪能できておすすめです。

代表的なボケの品種

ボケにはさまざまな品種改良が重ねられ、多くの品種が存在します。形や色が多種多様で、それぞれの品種に異なった魅力があります。そのため、庭の雰囲気に合わせて好みのボケを植えることができます。ここでは、主な品種である「東洋錦」「高根錦」「世界一」について、特徴や魅力について解説します。

東洋錦

東洋錦は咲き分け品種の一種です。咲き分け品種とは、白の地合に赤の絞りが入った品種のことで、一つの花の中で異なった色調を感じられるとして人気の品種です。東洋錦の咲き分けは、吹きかけ、堅絞り、更紗などがあります。

上品な雰囲気が美しく、幹の根本には安定感があるため、可憐な花弁と力強い幹のコントラストを堪能することができます。

高根錦

高根錦は、大輪咲き分けの品種です。桃色の地に白覆輪または紅絞りで色が入っており、可愛らしい印象の品種です。高根錦の最大の特徴は花弁の大きさで、大輪の鮮やかな花弁は非常に華やかで迫力があります。高根錦は幹にも迫力があり、庭の雰囲気をガラッと変えたい方におすすめの品種です。鮮やかな花弁の色は他の花との相性も良いので、高根錦と他の花を一緒に栽培しても素敵な印象になります。

世界一

世界一は、他のボケと異なり花を咲かせる時期が遅い晩咲きの品種です。世界一の特徴は、その形にあります。世界一は、他のボケとは異なる八重咲きの巨大輪の花です。花弁が多くサイズが大きいので、ゴージャスな見た目をしています。色は、オレンジ色や赤色などがあり、オレンジ色は生き生きとした印象を、赤色は豪華で煌びやかな印象を与えてくれます。単体でも映えるので、一輪のみで飾っても庭や室内が素敵になります。

ボケの育て方

ボケは比較的育てやすい植物なので、初心者の方も安心して栽培できます。ポイントを押さえて栽培すれば綺麗な花を咲かせることができるので、庭を普段より少し華やかにしたいという方はぜひボケを育ててみてください。ここでは、ボケを栽培する際の注意点やポイントについて詳しく解説します。

用土・肥料

ボケは適応性が高く、どのような土壌でも逞しく育つので、用土や肥料に細かな制限はありません。ただし、保水性が高く水はけの良い土壌で栽培すると、綺麗な花が育ちやすいです。

地植えをする際は、畑土や腐葉土、川砂などを適量ずつ混ぜて水はけの良い土を作ると良いでしょう。また、水はけの良さを高める方法として、土の底に軽石等を敷くという方法もあります。肥料は、2月頃や実を採取する時期に緩効性の肥料を混ぜてあげると良いです。

置き場所

ボケは耐寒性が強いので、冬場に外に置いておいても問題ありません。ボケの多くは日当たりの良い場所を好むため、ボケを栽培する際は予め日光の当たりやすい場所を探し、適切な場所に植えましょう。

また、ボケは暖房が当たってしまうと傷みやすくなってしまいます。そのため、室内で栽培や鑑賞をする場合は、暖房が当たらないような位置に配置すると花が長持ちするでしょう。ボケは乾燥を嫌うので、乾燥しすぎない場所に置くのがおすすめです。

水やり

ボケを地植えする際の水やりは、土に根が定着するまでの間に注意して行いましょう。土に根が定着するまでは、表土が乾くたびに水やりを行うのがベストです。根が土に定着した後は、ボケは自力で逞しく育つので、特に水やりを行う必要はありません。

ただし、雨が降らない日が続く際は、水やりをしてあげると良いです。反対に、鉢植えをする際は水不足に注意しなければならないので、表土が乾くたびに水やりを行う必要があります。

植え付け・植え替え

植え付けや植え替えをする際は、季節に注意する必要があります。鉢植えの場合では、新しい葉が生えてからでは植え付けなどの作業が難しくなってしまうため、植え付け・植え替えは秋に行うのがベストです。

地植えの場合は、根鉢を十分に覆う大きさの穴を掘った後、畑土や腐葉土、川砂などを混ぜた土を入れながら植え付けると成功しやすいです。植え付け、植え替えを行う際は、根をなるべく傷つけないように注意しながら行うと良いでしょう。

剪定

ボケの剪定は1年に2回行います。1回目は、4~5月頃の花が咲いた後に行います。剪定を行うときは、花の周りにある伸びすぎた枝を短く切ると良いです。2回目は、葉が落ち始める10~11月頃に行います。このときは、樹木全体を整えるようにして剪定を行いましょう。花芽が生えている枝は花芽の位置から10数cm離れた位置を切り、花芽が生えてない枝は葉芽が数芽残るようにして剪定を行うとうまくできます。

夏の管理方法

夏場は、土壌の水分が蒸発して乾燥しやすいです。そのため、鉢植えでボケを栽培している場合は、夏の高温期にボケの鉢を半日陰の位置に移動させるなどして対策を行うと良いです。その際、半日陰に放置しすぎてしまうと、ボケに日光が当たらなくなってしまうため、何日も半日陰に放置するようなことはしないようにしましょう。

また、夏場は特に水やりが必要となる季節です。ボケを植えている土の表面を定期的に確認し、乾いているようであれば水やりを行いましょう。

冬の管理方法

ボケは寒さに強いため、冬場に寒さ対策を行う必要はありません。しかし、ボケは暖房の熱に弱いため、室内でボケの鑑賞をしている方は、冬場は暖房の熱がボケに直接当たらないように注意してください。

また、冬場は晴れの日が続き、雨が降りにくい季節です。ボケは乾燥を苦手とする植物なので、冬場はボケが乾燥しすぎないように気をつける必要があります。晴れ続きの日は定期的に水やりを行うなどして対策を行いましょう。

増やし方

ボケは、挿し木と種まきで増やすことができます。挿し木をする際は、ボケの茎の内、成長している新しい茎を選んで切り取ります。その後、茎を数時間水につけてから土に挿すとうまく成長しやすいです。

種まきをする際は、ボケの果実の中に入っている種を丁寧に取り出し、水で綺麗に洗浄してから播きましょう。種を播いた後は、土で軽く覆ってから、乾燥しないように定期的に水やりをするなどして管理します。

注意すべき病害虫

ボケは他の植物と比べて栽培しやすいので、初心者の方に栽培をおすすめできますが、病害虫には十分注意する必要があります。せっかく丁寧に育てていても、病気や害虫によって花が弱ってしまってはもったいないので、注意すべき病害虫のポイントについて押さえる必要があります。ここでは、注意すべき病害虫について、起こりうる症状と対策について解説します。

害虫

ボケに害を与える虫の代表は、アブラムシやグンバイムシなどです。アブラムシは、3~10月の広い時期に渡って、主に葉の裏や新梢に発生します。また、グンバイムシは主に葉裏に発生し、葉緑素を吸い出すため、葉の表面が白っぽくなります。したがって、葉に不自然な白さが目立ったら虫がいるか注意して確認しましょう。害虫が発生した場合は、通常は薬剤等を散布することにより対処できます。

病気

ボケがかかる主な病気は根頭がん腫病や赤星病で、特に注意しなければならないのは赤星病です。赤星病を発症したボケは、新葉にオレンジ色の斑点が入るため、見分けやすいです。この病気はビャクシンなどから伝染するため、これらをボケの近くに植えるのは避けたほうが良いです。赤星病が進行したボケは次第に枯れてしまうため、早急な対策が必要となります。

また、根頭がん腫病は、根や地際茎部の表面にコブが生じる病気で、コブは白色から次第に黒色に変色して最終的に根元から崩壊します。ボケが病気を発症した際は、早急に殺菌剤を散布しましょう。

まとめ

今回は、ボケの花言葉や基本情報について解説してきました。ボケは種類や品種に応じてさまざまな特徴があり、それぞれに異なった魅力があるため、自分の好みや庭や部屋の雰囲気に合ったボケを栽培することが可能です。

ボケは手入れがしやすく初心者向けの植物ですが、栽培のポイントを押さえることで一段と綺麗な花を咲かせることができます。ボケは、風情と可愛らしさを兼ね備えた魅力的な植物です。ぜひ庭などで育ててみてください。