サムシングブルーとは?ブライダルやブーケにブルーを取り入れるコツ
みなさんの中にも「サムシングフォー」や「サムシングブルー」という言葉を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。サムシングブルーとは、結婚式に花嫁が青い色を身に着けることで、より幸せになれるという言い伝えの一つになります。ヨーロッパの伝統的なおまじないですが、昨今では日本でも取り入れる方が増えているのです。
この記事では、サムシングブルーとは何か、ブライダルにさりげなく採用する秘訣などを解説します。ブーケに取り入れたい花8選についても紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
サムシングブルーとは?
サムシングブルーとは、ヨーロッパに古くから伝わるジンクスである「サムシングフォー」の中の一つを指します。これは先人から受け継がれている幸福と繁栄の象徴でもあります。結婚する二人の出逢いから今日までの歴史を賛美して、これからもずっとその幸せが続くように祈る気持ちが込められているのです。
ここでは、サムシングフォーの起源や込められた意味について詳しく解説してみましょう。
サムシングブルー(フォー)の起源は?
サムシングフォーのルーツは諸説あります。その中でもっとも有力なのが、イギリスの童謡「マザーグース」の詩が由来になっているという説です。
- 「something old(なにか古いもの)」
- 「something new(なにか新しいもの)」
- 「something borrowed(なにか借りたもの)」
- 「something blue(なにか青いもの)」
- 「sixpence in her shoe(靴の中に6ペンス銀貨)」
という詩に基づいていると言われています。イギリスの古い通貨である6ペンスは、結婚式に花嫁が靴の中に入れておくと末永く幸せになれるという言い伝えがあり、一時期はラッキーアイテムとして人気がありました。
ただし、この通貨は1551年~1970年まで鋳造されていたもので、現在では発行されていません。
サムシングフォーとは?
サムシングフォーとは、ブライダルで花嫁が身に着けると幸福になれると言われている4つのアイテムのことです。日本ではまだ知らない方も多いかもしれませんが、ヨーロッパでは200年以上も続く伝統的な儀式になります。
ここでは、サムシングフォーの意味を具体的に説明しながら、上手に取り入れるコツなども解説してみましょう。
something old(サムシングオールド)
「古いもの」とは、祖先や習わしを表しています。したがって、家族の誰かから譲り受けたものを身に着けることが多いようです。例えば、アクセサリーや受け継がれてきたドレスをリフォームして着用する方もいます。これは祖先から続いてきた幸せのバトンを託されて、末永く仲良く暮らせるようにという思いが込められているのです。
something new(サムシングニュー)
「新しいもの」ということで、新生活を象徴する新しいものを身に着けると良いと言われています。海外ではドレスを新調することが多いですが、日本ではレンタルされる方も多いため、シューズやグローブなどの小物をあつらえても良いですね。
新しいことを始める際には何かと困難もありますが「サムシングニュー」には、そういうことも乗り越えられるようにという意味もあるようです。
something borrowed(サムシングボロー)
「借りたもの」は、知り合いや友人との縁を表しています。したがって、友人が結婚式で使ったハンカチやアクセサリーを貸してもらって、身に着けるのが一般的なようです。幸せな結婚生活を送っている友人のアイテムを借りることで、自分たちもその幸せにあやかれるようにという意味があります。お色直しの中座のときに、友人に手を貸して貰うという方法もありますよ。
something blue(サムシングブルー)
「青い色」は花嫁の清らかさのシンボルだと言われています。ポイントとしては、目立つ場所ではなく、さりげなく取り入れるのがコツです。後ほどサムシングブルーをオシャレに演出する具体的な方法も紹介しますので、そちらも参考にしてください。
サムシングブルーに込められた意味とは?
サムシングブルーとは、何か青いものを結婚式で身に着けることで幸せになれるおまじないになります。つまり花嫁にとっては「お守り」のような存在とされているのです。
なぜ「青」なのかというと、実は聖母マリアのイメージカラーでもあるからです。青は澄み切った心と純潔、さらに知性や調和などを連想させる色とされ、西洋では花嫁の清らかさのシンボルとされています。
ブライダルにサムシングブルーを取り入れる方法
サムシングブルーをブライダルに取り入れる方法はさまざまです。控えめに演出するのであれば、人目につかない場所に使う方法もありますし、さりげなく目に入る場所に差し色的に使うのも素敵でしょう。ここでは、オシャレなサムシングブルーのアイデアを紹介します。
ブルーのネイル
ネイルを爽やかなブルーにすると、落ち着いた雰囲気になります。明るく澄んだブルーならば明るさをアピールできますし、藍色のような深いブルーならば知性を表現できますよ。ネイルにうまく取り入れることで、指先を上品に演出できるでしょう。
ガーターベルト×ブルーのリボン
海外では、ドレスの下に着用するガーターベルトのホック(留め具部分)に青いリボンを結ぶ花嫁が多い傾向です。ガーターベルトの一部をブルーにする使い方もあります。好みやウェディングドレスのデザインに合わせて、自分で青色の刺繍を入れても素敵です。その他、思い切って下着をブルーにしても良いですね。
ブルーのアクセサリー
結婚式だけではなく、結婚後も花嫁がいつも身に着けられるのは結婚指輪です。これならばペアで付けられるので、喜びも増しますね。
ブルーの宝石として広く知られているのは、「サファイア」や「アクアマリン」などです。その他「ターコイズ」や「ブルートパーズ」もサムシングブルーのアイテムとしてピックアップできます。ティアラの内側にさりげなく埋め込んでもオシャレです。
ブルーのウェルカムアイテム
面白いアイデアとしては、ウェルカムアイテムとしてブルーを取り入れる方法もあります。例えば、ブルーとホワイトのバルーンでアーチを作るのはどうでしょうか。
ウェルカムスペースに高低差を付けて、様々なブルーのバルーンを飾ると大人っぽい雰囲気になります。ティファニーブルーやスカイブルーなど、さまざまなブルーで鮮やかに彩りましょう。
ブルーのテーブルコーデにブルー
この他上級者のテクニックとしては、テーブルコーデにブルーを採用する方法があります。例えば、シックなブルーにオレンジを組み合わせれば、都会的なムードを演出できるでしょう。また、落ち着きのあるネイビーならゴールドとの相性が抜群で、華やかながらも洗練された印象になります。
ブーケに取り入れたいブルーの花8選
それとなく「サムシングブルー」を採用する一番人気の方法は、ブーケに青い花を取り入れることです。ブルーの花は、花嫁をエレガントに知的に見せてくれる効果もあるので、おすすめの方法と言えます。ここでは、ブライダルに人気があるブルーの花を7つ紹介するので参考にしてみてください。
ブルースター(オキシペタラム)
科/属 | ガガイモ科/トゥイーディア属 |
英名 | southern star( サザンスター.)/tweedia(トゥイーディア) |
和名 | 瑠璃唐綿(ルリトウワタ) |
原産地 | ブラジル/ウルグアイ |
花言葉 | 幸福な愛/信じあう心 |
誕生花 | 3月8日/4月14日 |
ブルースターは暑さに強く、6月~10月くらいまで咲き続けます。寒さにはやや弱いですが、霜よけさえすれば屋外でも越冬することが可能です。この花は咲き始めたばかりの頃は薄紫色ですが、その後段々と青みが強くなり、終盤ではピンクがかったきれいなブルーになります。
幸せな花言葉が込められているので、ブライダルブーケに最適の花です。カスミソウやホワイトレースフラワーと組み合わせてボリューム感を出すと豪華な印象になります。
青のバラ
科/属 | バラ科/バラ属 |
英名 | Rose(ロウズ) |
和名 | 薔薇(バラ) |
原産地 | ヨーロッパ/北アメリカ/アジア |
花言葉 | 夢かなう/神の祝福/奇跡 |
誕生花 | 不明 |
ブルーのバラは長年研究し続けられていましたが、なかなか実現しませんでした。そのため、日本でも海外でも「存在しないもの」だったのです。ところが、2009年にサントリーが世界で初めての青いバラの開発に成功したことを発表しました。
その名前は、「賞賛」という意味を持つ「blue rose Applause(ブルーローズ アプローズ)」です。青のバラは存在感があるので、白いトルコキキョウなどと組わせて清楚な雰囲気を演出すると素敵な雰囲気になります。
カーネーション
科/属 | ナデシコ科/ナデシコ属 |
英名 | carnation(カーネーション)/Clove pink(クローブピンク) |
和名 | 和蘭石竹(オランダセキチク) |
原産地 | 南ヨーロッパ/西アジア |
花言葉 | 永遠の幸福 |
誕生花 | 不明 |
日本においてカーネーションは、菊・バラに次いで生産量が多い花です。日本では母の日の定番の花として人気の花でもあります。自然界には存在しない青色のカーネーションは、1995年に遺伝子組み換えのテクノロジーによって開発されました。このカーネーションは月の光のように美しいことから「ムーンダスト」という名前が付けられています。
「永遠の幸福」という素敵な花言葉が込められているので、サムシングブルーのブーケにもピッタリです。白のミニバラやユーカリと組み合わせて、ざっくりとしたクラッチブーケにすると現代風にまとまります。
ムスカリ
科/属 | ユリ科/ムスカリ属 |
英名 | Grape hyacinth(グレープヒヤシンス) |
和名 | 葡萄風信子(ブドウヒヤシンス) |
原産地 | 南アフリカ/南西アジア/地中海沿岸 |
花言葉 | 明るい未来/通じ合う心 |
誕生花 | 1月30日/2月2日 |
ムスカリは細い茎の先にブドウに似ている可愛らしい花を咲かせる植物です。この花には強い芳香があり、名前は香料の一種である「麝香(ジャコウ)」を意味する「ムスク」から付けられました。
ムスカリは可憐な花なので主役には向かないかもしれません。淡い色のチューリップなどと組み合わせて、華やかさをプラスすると軽いイメージになるでしょう。星のようなフォルムをしているオーニソガラムやアルケミラモリスと組み合わせると、野の花を集めたようなナチュラルなブーケが完成します。
アガパンサス
科/属 | ヒガンバナ科/ムラサキクンシラン属(アガパンサス属) |
英名 | African lily(アフリカンリリー) |
和名 | 紫君子蘭(ムラサキクンシラン) |
原産地 | 南アフリカ |
花言葉 | 恋の訪れ/ラブレター/恋の季節 |
誕生花 | 6月11日/6月29日 |
アガパンサスは、別名で「アフリカンリリー」とも呼ばれることがある多年草です。清涼感がある花弁はそり返って咲き、立ち姿はとてもエレガントに見えます。花の形が星形やラッパ状のものなど、たくさんあるのもこの花の魅力ではないでしょうか。丈夫な花なので、アレンジメントや切り花としても人気です。
名前の「アガパンサス」は、ギリシャ語で神の愛を意味する「アガペー」と花を意味する「アントス」の二つの単語からできているのも神秘的ですね。涼しげな雰囲気があるこの花は、ネイティブフラワーの「プロテア」などと組み合わせると個性的です。
ブルーサルビア
科/属 | シソ科/サルビア属 |
英名 | mealy blue sage(メアリーブルーセージ) |
和名 | 化粧サルビア(ケショウサルビア) |
原産地 | アメリカ |
花言葉 | 永遠にあなたのもの/尊敬 |
誕生花 | 8月10日 |
「ブルーサルビア」は青や青紫色の花を咲かせるシソ科の花で、日本に入って来たのは昭和の初期とされています。初夏から秋にかけて、長く伸びた細い茎の先に小さな青い花を密集させて咲く姿は涼しげで印象深いです。
パッと見るとラベンダーにも似ていますが、ブルーサルビアの方が高温多湿に強いのが特徴と言えます。ブルーサルビアはドライフラワーにもできるので「ルナリア」と組み合わせると、とても素敵です。ルナリアは、ドライフラワーにすると丸い葉っぱが透明にキラキラ光って美しさが際立ちます。
ニゲラ
科/属 | キンポウゲ科/クロタネソウ属 |
英名 | devil in a bush(デビルインアブッシュ)Love in a mist(ラブインアミスト) |
和名 | 黒種草(クロタネソウ) |
原産地 | 地中海沿岸/西アジア |
花言葉 | 未来/とまどい/夢で会いましょう |
誕生花 | 3月8日・3月31日・4月21日・5月29日 |
幻想的で優しげな花姿の「ニゲラ」は、どこかノスタルジックな雰囲気を漂わせる花です。細い茎の先にレースのような繊細な葉が取り囲んでいますが、これは「苞(ほう)」と呼ばれる部分で花びらではありません。花言葉もどこか夢幻的なものが多く、つかみどころのない美しさと調和しています。
英語名も「Love in a mist(ラブインアミスト)」となっており、直訳すると「霧の中の恋」です。こちらは苞が霧のように見えることがあることから付けられたと言われています。不思議な感じがする可憐な花なので、色々なカラーを混ぜてボリュームたっぷりのブーケにすると可愛いですよ。
コチョウラン
科/属 | ラン科/コチョウラン属 |
英名 | Phalaenopsis orchid(ファレノプシスオーキッド) |
和名 | 胡蝶蘭(コチョウラン) |
原産地 | フィリピン/インドネシア/台湾の一部 |
花言葉 | 愛/尊敬 |
誕生花 | 1月17日(全体) |
見た目が豪華な青い胡蝶蘭「ブルーエレガンス」もブーケにはピッタリです。しかし、青い胡蝶蘭はとても希少で、世界ではアメリカ・オランダ・ブラジルそして日本でしか生産されていません。日本では生産できる数が限られているので、結婚式で使いたいときは、前もって連絡を入れておくのがおすすめです。
胡蝶蘭と言うと高価なイメージですが、ミニサイズの胡蝶蘭ならお手頃価格になっていますよ。一輪だけでも豪華なので、白いバラや葉ものとミックスしてキャスケードタイプのブーケにすると見映えがします。
サムシングブルーとは?結婚式に取り入れて幸せをつかもう
サムシングブルーとは海外のジンクス「サムシングフォー」の一つで、何か青いものを身に着けることで、花嫁が末永く幸せになるというものです。花嫁にとっては、お守りのような大切な儀式の一つになります。
サムシングブルーを採用する方法はさまざまですが、今回は特にブーケの中に青い花を組み合わせるアイデアを紹介しました。青いブーケの購入を検討している方は、ぜひフラワーギフトラボをご利用ください。