リンドウの花言葉|青やピンクの色別花言葉もご紹介
夏が終わって過ごしやすい季節になってくると、色鮮やかな青や紫の花を咲かせ始めるリンドウ。最近では秋の花として花束やアレンジメントに用いられ、敬老の日に贈られることも多くなってきました。
そこで今回は、贈り物に役立つリンドウの花言葉を解説します。リンドウには青やピンク、白などのカラーバリエーションがありますが、それぞれの色に異なる花言葉が付いていますよ。
人気の品種や育て方、花を長持ちさせる方法なども紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
リンドウの花言葉
それではさっそくリンドウの花言葉について解説します。
まずは日本語版と西洋版、両方の花言葉について見てみましょう。どちらも前向きでポジティブな意味合いになっていますよ。
日本語の花言葉
日本におけるリンドウの花言葉は「勝利」「正義」「誠実」などがあります。「勝利」や「正義」は、リンドウの根に薬効があるとして漢方の原材料に含まれることから由来しているようです。病気に打ち勝つという強い願いや決意を感じますね。
また、リンドウの花が空に向かって真っすぐに伸びていくことも、勝利を確信している様子に見えます。さらに、青色には忠実や論理的などのイメージがあることから「誠実」という花言葉も付けられたのでしょう。
また、リンドウには「悲しんでいるあなたを愛す」や「あなたの悲しみに寄り添う」という花言葉もあります。これはリンドウが1つ1つの株を独立させて花を咲かせることから由来しているようです。
西洋の花言葉
一方、西洋版のリンドウの花言葉には、「愛らしい」「固有の価値」「悲しんでいるあなたを愛する」などがあります。「固有の価値」は日本の花言葉にはない意味合いですね。
このように、花言葉は日本と西洋で異なる意味合いを持つことがありますが、多くは似たような花言葉になっています。
怖い意味はある?
花言葉の中には、少し怖い意味を持ち合わせているものもあります。ネガティブな意味合いの花言葉があると、誰かにプレゼントするときに不安や誤解を与えてしまわないかと心配になる方も少なくないでしょう。
しかし、リンドウには「悲しんでいるあなたを愛す」や「あなたの悲しみに寄り添う」という花言葉はあるものの、相手を憎んだり恨んだりという怖い花言葉はありません。むしろ、落ち込んでいる人を元気づけるために贈ることができるでしょう。積極的に贈り物に活用してみてくださいね。
リンドウの色別の花言葉
カラーバリエーションがある花の場合は、色によって花言葉が異なることがあります。
リンドウには定番の青や紫のほかに、ピンクや白などのカラーバリエーションがありますが、それぞれで違う花言葉が付けられていますよ。
ここからは、リンドウの花の色別の花言葉について解説します。
青・紫のリンドウの花言葉
リンドウと言えば青や紫の花が定番になっていますが、花言葉は「満ちた自信」です。青紫のリンドウの鮮やかで凛としたたたずまいにぴったりの意味合いになっています。
敬老の日によくリンドウが贈られるようになったのは、紫色が古来より高貴な色として扱われてきたからです。年上の人を敬い、末永い健康を祈る敬老の日にふさわしい意味付けになっています。ぜひ、おじいちゃんやおばあちゃんの誕生日プレゼントにしてみてはいかがでしょうか。
ピンクのリンドウの花言葉
ピンクのリンドウには「愛らしい」という花言葉があります。落ち着いた雰囲気の青紫のリンドウとは違い、キュートで優しいイメージのあるピンクのリンドウにふさわしい意味合いですね。恋人や奥様への誕生日、記念日に贈る花としてもおすすめです。
白のリンドウの花言葉
厳かなイメージのある白いリンドウには、「貞操」「誠実な人柄」という花言葉があります。これは、太陽が出ているときだけ花を開き、曇っているときや雨天時には花を閉じるというリンドウの性質に由来しています。太陽の方だけを向くという健気さや誠実さからこのような意味合いにつながっているのでしょう。
白いリンドウは結婚祝いに贈ったり、ブーケに取り入れたりするのがおすすめです。
リンドウの花言葉に合う贈り物のシーン
リンドウは敬老の日や誕生日、ちょっとした記念日やブライダルシーンなど、さまざまなシチュエーションで贈ることができます。その際には、これまでご紹介した花言葉を添えてみても良いかもしれません。
リンドウは切り花としても多く流通しているので、手ごろな花束にしたり、飾りやすいアレンジメントにしたりと、目的や相手の好みに合うフラワーギフトを選びましょう。
縦に連なるように花を咲かせるリンドウは、花束やブーケにするとボリューム感が出ますよ。青紫の花と葉のグリーンの対比が落ち着いた印象で美しい印象になりますが、リンドウのみだと少し暗く感じる場合は、白や黄色の花を織り交ぜるのもおすすめです。
もちろん、アレンジメントでも主役級の目立ち方をしてくれるので、相手の負担を減らすことを重視したいならアレンジメントも良いでしょう。
ここからは、リンドウの花言葉や特性を生かしたおすすめのシチュエーションをご紹介します。
リンドウを誰かにプレゼントしたいと考えている方は参考にしてみてください。
誕生日
上記でご紹介した通り、リンドウの花言葉は「勝利」「正義」「満ちた自信」など、ポジティブな意味合いが多いので、誕生日プレゼントにおすすめです。漢方になっていることが花言葉の由来なので、現在闘病中の方や怪我などで入院している方への誕生日プレゼントにも喜ばれるでしょう。ただし、入院中の方に鉢植えを贈ることはタブーとされているので、切り花を贈るようにしてください。
敬老の日
高貴で上品な紫色の花を咲かせるリンドウは、近年敬老の日の贈り物に人気です。おじいちゃんやおばあちゃんを敬い、いつまでも健康でいてほしいという願いを込めて、リンドウを贈ってみませんか。おばあちゃんへのプレゼントなら、白やピンクのリンドウも織り交ぜるのもおすすめです。
また、リンドウは多年草なので、鉢植えで贈ると育てる楽しみがあり、翌年以降も花を楽しんでもらえます。
99歳のお祝い
99歳のお祝いを「白寿」と良いますが、リンドウにも「白寿」という品種が存在します。青紫と白のストライプ柄の花びらを付け、爽やかながらも明るい印象の花です。もし身近に99歳を迎える方がおられるなら、ぜひ「白寿」のリンドウを贈ってみましょう。
リンドウの基本情報
ここまでリンドウの花言葉について解説してきましたが、ほかの基本情報や誕生花などもご紹介します。また、リンドウは漢字で書くと「竜胆」となりますが、この理由についても見ていきましょう。
リンドウの特徴
リンドウは、リンドウ科リンドウ属の多年草で、原産地は世界各国に及びます。日本でも各地で自生していますが、冬の寒さに強い性質があるので、花が少なくなる冬の花壇で彩を与えてくれる存在としても人気です。
また、リンドウのような濃い青色の花は少ないので、ガーデニングファンにも重宝されています。
釣鐘形でそっと先を開いて咲く姿は、しとやかで健気な印象があり、どこか和風な雰囲気を感じますね。
名前の由来
「リンドウ」という名前は、リンドウが中国では「りゅうたん(竜胆)」と呼ばれていたことに由来しているようです。伝わった当初は、「りむたう、りんたう、りんだう」など呼び方にバリエーションがありましたが、その後呼び方が変化していき、次第に「リンドウ」に統一されるようになりました。
「竜胆」と表記する理由
上記で解説したように、「竜胆」は中国から伝わった表記でした。その後、読み方は変化していき「リンドウ」に落ち着きましたが、表記はそのまま残っているのです。
そのため、「竜胆」と書いて「リンドウ」と読むようになりました。
中国で「竜胆」と表記するようになった由来は、リンドウの根に薬効があるとして漢方に使われていたことが関係しています。しかし、リンドウの根はとても苦く、中国の人たちは「まるで竜の胆」のようだと表現し、このように名付けたようです。
誕生花
誕生花は365日全ての日に花をあてはめたもので、花や植物の神秘的な力でその日に生まれた人を守ってくれると信じられています。そのため、誕生日に贈る花がなかなか決まらない場合、誕生花を参考にしてみるのもおすすめです。
リンドウの誕生花は8月31日なので、この日もしくは近い日の誕生日プレゼントにいかがでしょうか。ほかにも、9月16日、10月1日、10月20日もリンドウが誕生花になっています。
花が咲く?咲かない?リンドウの系統
リンドウは大きく分けて「エゾリンドウ系」と「ササリンドウ系」の2つの系統に分類されます。中にはこの2つの系統をかけ合わせて誕生した品種もあるので一概には言えませんが、実は花の咲き方に大きな違いがありますよ。
それぞれの系統の特徴について詳しく見ていきましょう。
エゾリンドウ系
エゾリンドウ系は、花の色が濃くてはっきりしているのが特徴。ぷっくりとしたつぼみを付け、その先が少し開くだけのいわゆる「咲かないリンドウ」です。つぼみのままで開花しないことも多く、花というよりは丸っこいつぼみを楽しむ系統となっています。
7〜8月頃に出回るようになり、お盆に供えられるリンドウはほとんどがエゾリンドウ系です。
ササリンドウ系
ササリンドウ系は、淡い色合いの花びらを、ぱかっと大きく開いて咲くのが特徴です。エゾリンドウ系の咲き方とはかなり異なり、花びらが反り返るように咲きます。
こちらはエゾリンドウ系よりも少し遅く、出回るようになるのは9月頃です。はっきりとした花を楽しみたい方は、ササリンドウ系がおすすめですよ。
リンドウの人気品種
リンドウの系統を解説しましたが、ここからは具体的な人気品種をご紹介します。
それぞれの品種によって花の咲き方や大きさなどが異なるので、好みのリンドウを探してみましょう。
白寿リンドウ
白寿リンドウは、白と青の2色使いが美しい品種です。少し変わった見た目のリンドウが好みの方は、白寿リンドウが良いでしょう。切り花も人気ですが、背が低くて育てやすいので鉢植えでも多く流通しています。
名前に「白寿」が付いていることから、99歳の誕生日のお祝いにもおすすめです。
チャボリンドウ・ゲンチアナ
ヨーロッパアルプス原産の小型のリンドウで、アカウリスとも呼ばれています。高山では雪解け後の春先に咲き始め、花の色は青紫や白などさまざまです。品種改良があまりされていないため、原種に近いナチュラルな花姿で、力強い生命力を感じさせます。
花の大きさは5cmとリンドウの中でも大きめなのも特徴です。
ミヤマリンドウ
ミヤマリンドウは、北海道から本州の北部に自生している日本固有の品種で、花の大きさは1.5〜2cmとやや小ぶりです。1本の茎に3〜5つほどの花をまとめて咲かせるので、頭でっかちな印象を受けます。また、茎が赤みがかっているのも特徴です。
アサマリンドウ
アサマリンドウも、中国地方や四国、九州などに自生している日本固有の品種です。三重県朝熊山で最初に発見されました。
花の内側に縦じまの斑が入っているのが特徴です。草丈は20cmほどまで伸びることもあり、花の開き方も大きいのでボリュームを感じさせます。
リンドウの育て方
ここからは、リンドウの育て方を解説します。
基本的な育て方はそれほど難しくないので、ガーデニングや鉢植えで楽しむ方も増えていますよ。
置き場所・日当たり
リンドウは日光を好む植物なので、日当たりの良い場所に置いてあげましょう。ただし、真夏の直射日光に当たりすぎると弱ってしまうので、この時期には明るい日陰に移動させるのがおすすめです。
地植えで動かせない場合は、日を遮るようなものを置いてあげてください。
水やり
リンドウは乾燥に弱いので水はたっぷり与えましょう。水分が不足すると、葉が傷む原因になります。
水やりのポイントは、鉢の底から水が溢れるくらいしっかり与えることです。地植えの場合も、できるだけ毎日水を与えるようにしましょう。
肥料
リンドウに肥料を与えることで、株が充実して花付きも良くなります。春と夏の終わりのよく育つ時期には、粒状の化成肥料を与えましょう。生育がゆっくりになる秋から冬にかけては、液体肥料を月に1〜2回程度与えます。
リンドウは栄養の吸収が早いので、栄養不足にならないように注意しましょう。
植え替え
同じ土で長期間育て続けると、土の中の栄養状態が低下していき、リンドウの葉が変色してしまいます。可能であれば1年に1度は植え替えて、新しい土で栄養を補給してあげましょう。
1年に1回が難しければ、最低でも2年に1回は植え替えるようにすると安心です。
リンドウを長持ちさせる方法
リンドウの切り花を買ったり、花束としていただいたら、できるだけ花を長持ちさせたいですよね。リンドウは茎が固くて花もちも良いので、切り花として扱いやすい花ですが、ちょっとしたポイントをおさえることで、その寿命を最大限に生かせます。
枯れた花は摘み取る
リンドウは1本の茎にいくつもの花を付けますが、その中でしおれてしまった花があればすみやかに取り除きましょう。しおれた花を残していると、種子を残すためにエネルギーを使ってしまい、まだ元気な花にエネルギーを送れません。
花に水が付いたら取り除く
まれにリンドウのつぼみの中に水がたまっていることがあります。しかし、花びらには水が付いていないほうが良いとされているので、水を取り除く必要があるのです。リンドウのつぼみを下向きにして少し振り、水を飛ばしてあげましょう。
花瓶の水はいつも清潔に
切り花を飾るときの基本ですが、花瓶の水は毎日取り替えて清潔にしておきましょう。水を変える際に、花瓶を洗浄するのも忘れてはなりません。
切り花が傷む原因の多くは水の中の雑菌の繁殖なので、水をきれいに保つことが長持ちするための第一歩です。
茎のぬめりが出てきたらカットする
切り花を水に浸けていると、茎の先がぬるぬるしてきます。そのままにしていると水を吸い上げにくくなってしまうので、水を交換するタイミングで茎の先も洗い流しましょう。それでもぬめりが取れないのであれば、茎の先をカットしてください。
まとめ
リンドウの花言葉には、「勝利」「正義」など前向きで素敵な意味合いがあるので、贈り物に最適です。色別だと「愛らしい」や「誠実」などの意味もあるので、贈る相手はシチュエーションによってふさわしい花言葉を持つリンドウを選んでみましょう。
また、リンドウは多年草で育てるのも難しくないので、鉢植えで楽しむのもおすすめです。リンドウの切り花をいただいたら、少しでも花を長く楽しめるように工夫してみてください。枯れた花は摘み取る、花瓶の水はいつも清潔にするなど、ちょっとしたお手入れで長く花を楽しむことができますよ。