初めてのドライフラワー花束を作りたい人へ!花束作りの気になるポイントを解説
自宅に飾ったり、友人・知人への贈り物としても人気の「ドライフラワー」。みずみずしく鮮やかな生花とは一味違った、乾燥植物ならではの風合いが魅力です。
ドライフラワーは少量だけ飾って素朴さを楽しむのもオツですが、どうせならドライフラワーを花束にして、より華やかな見た目と香りを楽しんでみませんか?
この記事では、ドライフラワーの花束を作る上で必要な基礎知識とポイントをまとめていきます。
初心者に向けてわかりやすく解説しましたので、これから始めてのドライフラワー花束作りにチャレンジする方はぜひ参考にしてみてください。
ドライフラワーの花束を作る方法はもちろん、「そもそもドライフラワーって何?」「人に贈っても失礼にはならない?」「どうやって飾るのが正解?」といった気になるポイントも解説していきます。
初めてのドライフラワー花束を作りたい人へ!花束作りの気になるポイントを解説
ドライフラワーとは?
ドライフラワー(Dried flowers)とは、自然の植物を乾燥させたものです。
一般的に花だけでなく、植物の葉・果実・茎などを乾燥させたものもドライフラワーと呼びます。
植物を観賞用に利用する場合、ドライフラワーのほうが生花よりも長持ちするという特徴があります。
生の切り花では長持ちする種類のものでも10日~14日ほどで枯れてしまいますが、ドライフラワーなら平均して3ヵ月は保存可能。
種類によっては1年以上もつドライフラワーもあるので、あまり植物を育てた経験がない方でも安心して飾れるのが人気の一因となっています。
ドライフラワー花束の使い方
ドライフラワーは人に贈っても大丈夫?
ドライフラワーは大変長持ちする花束なので、欧米では「永遠の愛情」を意味する縁起物として贈り合われています。
そのため海外の文化に理解のある方が相手であれば、ドライフラワーはむしろ気の利いた贈り物のチョイスだと言えるでしょう。
日本でもドライフラワーの花をプレゼント用に包む文化は浸透しつつあるので、基本的には贈り物に使っても問題ありません。
ただしドライフラワーに「枯れる・老いる」といった意味を見出してしまう方もいるので、お見舞いには不適切だと言われています。
贈り物として人気のドライフラワー花束ですが、贈る場面や相手の宗教によってはNGとなる可能性があることに留意しましょう。
ドライフラワーを自宅に飾るには
ドライフラワーの花束は、必ずしもプレゼント用に作られるものではありません。
愛好家の多くはドライフラワーの花束を「自宅用」に包み、花束のまま飾って楽しんでいます。
ドライフラワーは生花と違って水を必要としないので、包み紙ごと飾ることが出来るんです。包み紙の可愛さも花束の醍醐味の一つですよね。
包み紙ごと壁にかけたり、花束のまま花瓶に挿したりと、生花よりも飾り方のバリエーションが多いのもドライフラワーの魅力です。
ドライフラワー花束の基本の作り方
ドライフラワーを作る
生花からドライフラワーを作る場合には、ハンギング法・ドライインウォーター法・シリカゲル法などの方法で、生花をドライフラワーにします。
一番簡単なのがハンギング法で、生花を麻紐などでしばり、風通しの良い、直射日光が当たらない場所で吊るします。
約1週間から2週間ほどでドライフラワーにすることができますので、花束をもらった際は花が萎れてしまう前に、ハンギング法でドライフラワーにすると良いでしょう。
花束をそのままドライフラワーにしてしまうと、花同士がくっついてしまい、ちぎれてしまう危険性がありますので、種類ごとに分けてドライフラワーにすると、この後に束にしやすくなります。
ドライフラワーをほぐす
使用する種類と数はお好みで調整して構いませんが、色や形の違うドライフラワーが5~6種類ほどあると華やかになりますね。
ドライフラワーは花や葉が絡まっていることが多いので、ひとつずつほぐしてあげましょう。
無理やり引っ張ると千切れてしまい、花束の見た目にも影響が出ます。ここは地味ですが丁寧な作業を心がけましょう。
花束の高さを調節する
用意したドライフラワーは、背の高い順に手に取っていきましょう。
一番背の高いドライフラワーを基準にして、他の花の高さを調節していくわけです。
全ての花をまったく同じ高さに並べると野暮ったい印象の花束になるので、高さがだんだんに分かれるイメージで並べていきましょう。
茎の部分は平行にそろえるのではなく、アルファベットの「X」の形に交差させて並べるのもポイント。
X型を意識すると花束が自然にふわっと広がってくれるので、完成した時の見た目がより華やかになりますよ。
茎の部分を切りそろえて固定する
ドライフラワーを並べながら形を整えて、綺麗にまとまったらいよいよ固定します。
このとき下にはみ出ている茎の長さがバラバラになっているはずなので、あとで飾りやすいように茎を同じ長さに切りそろえておきましょう。
次に、花束の茎が交差して「X」になっている部分を麻ひもで縛ります。
花がずれないように何重にも巻く必要があります。ただし固く縛りすぎて肝心の花が潰れないように注意。
麻ひもを見せて飾るのも味があって良いものですが、お好みで布やリボンを巻いて麻ひもを隠してもOKです。
お好みの包みに巻いて完成!
見栄え良く形を作れたら、ドライフラワーの花束作りは成功です!
このまま水の入っていない花瓶に挿したり、麻ひもの部分を壁に引っ掛けて逆さまにぶら下げても可愛いです。
自宅用なら包装紙を使わずとも、綺麗なドライフラワーを楽しむことが出来ますね。
プレゼント用にしたいなら、市販のクラフト紙などを使うと良いでしょう。
シンプルに英字新聞で包むだけでもオシャレに見えますし、贈答用のタオルに包んで「花束タオル」にする方法もあります。
生花と違って包み紙が水分でべしゃべしゃになる心配が要らないので、ドライフラワーの包装には工夫の余地がたくさんありますよ。
花束におすすめのドライフラワー
バラ
生花の花束でも定番のバラは、ドライフラワーでも人気の品種です。
ドライフラワーにすると植物の色は薄くなるものですが、バラはもともとの色が大変鮮やかなのでドライフラワーでも映えます。
赤・ピンク・紫といった色のバリエーションも多く、花束のメインに据えられる存在感が魅力です。
バラの大きな花びらの一枚一枚がドライフラワーでは和紙のような質感になるのも面白いところ。
洋のイメージが強い花ですが、上品な風合いになるので和風テイストの花束でも違和感なく溶け込んでくれます。
ラベンダー
ラベンダーの良いところは、ドライフラワーにしても香りが落ちないことです。
生花に比べると香りが控えめなドライフラワーの中にあって、ラベンダーは一際華やかな香りを放ってくれます。
それにラベンダーの濃い紫色は乾燥させてもほとんど色褪せません。
薄い色の多いドライフラワーの中に数本入れておくだけで、目にも楽しい差し色になってくれることでしょう。
ビオラ
一つの花に、紫×黄色や、ピンク×黄色といった複数の色合いが出るビオラ。
花束の色合いを調節するのが難しいとお悩みの方には、ビオラの自然のカラーコーディネートが助けになるでしょう。
初めから美しいコントラストを持つ花なので、あまり深く考えずに並べても花束が綺麗に映えます。
また、ビオラは初心者でも簡単にドライフラワー化できる花でもあります。
花束だけでなくドライフラワー作りから始めてみたいという方は、ビオラからチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ユーカリ
ドライフラワーの花束を作る上で、定番中の定番といっても良い植物がユーカリです。
ユーカリは小さくて丸い葉がたくさんついた植物で、基本的には花ではなく葉のほうをドライフラワーに使います。
葉しか使わないので一見すると地味ですが、花束ではこの主張の少なさが良い味を出すんです。
鮮やかな花ばかり並べても個性を消し合ってしまうだけ。ユーカリのように素朴な植物があるからこそ、主役の花の鮮やかさが120%引き立ちます。
ミモザ
金色の綿毛のような花を咲かせる花・ミモザもドライフラワーにおいて定番の品種です。
ぽつぽつとした花が幻想的で、バラやビオラといった存在感のある花とは一味違った雰囲気を醸し出してくれます。
花の一つ一つは小さくとも、一本の茎から大量の花が咲くのがミモザの特徴。
メインに据える大きな花の周りに配置することで、余分な隙間を不自然なく埋めてくれるので非常に使いやすいです。
カスミソウ
白くて小さい花がたくさん咲くカスミソウは、花束全体を華やかに演出してくれます。
使い方としてはミモザに近いです。もちろんカスミソウとミモザを併用したり、お好みで使い分けるのも良いでしょう。
ドライフラワーで人気なのは白のカスミソウですが、近年ではカラフルに着色したカスミソウも人気になっています。
赤・黄色・青・緑・ピンクなどがありますので、興味のある方は着色したカスミソウにチャレンジしてみるのも楽しいかもしれませんね。
ドライフラワーの花束を綺麗に見せるコツ
似た色の花をグラデーションに
ドライフラワーの花束を綺麗に見せるコツは、なんと言っても色の相性を合わせることです。
完成時の色合いを考えずに好きな花ばかり詰めてしまった…というのは初心者がやりがちなミスの一つですね。
色がバラバラな花束も、それはそれで味があって楽しいですが、完成品に納得がいかない!と思ったら色を合わせて再チャレンジしてみましょう。
花束の色を合わせるポイントの一つに、似た色の花をグラデーションにするという方法があります。
例えば「オレンジ・黄色・レモン色・白」といった色の花を意識して並べるわけですね。そうすると全体の印象は華やかになりつつ、色合いも自然に見えるわけです。
「赤・青」のように対称的な色の花を調和させるのにはコツがいるので、初心者は似た色の花を集めるところから始めてみると良いでしょう。
葉が多い植物でボリュームを出す
ユーカリのように葉の部分がメインになっているドライフラワーは、花束を作る上で非常に重要な役割を担ってくれます。
もちろん花だけを集めて作った花束もカラフルで可愛いです。しかし葉までしっかりと見せる花束には、より自然に近い美しさがあって良いものですよ。
また花だけで大きな花束を作るのは難易度が高めですが、葉が多い植物を入れるとボリュームが出しやすくなります。
葉はあまり色の相性を考えなくても調和を取ってくれるので、実は初心者にも扱いやすい植物だったりするんです。
使用する花の大きさを揃え過ぎない
花束に使用する花の大きさはなるべく不揃いにしたほうが違和感なく見えます。
例えば「バラだけ」とか「センニチコウだけ」といった一品種の花束であればいいのですが、「バラとセンニチコウ」といった大きさの近い別品種を入れる場合は工夫が必要です。
大きさが近い花ばかりを入れるとメインの花がどれなのかわかりにくくなったり、なんとなく人工物感のある花束になってしまうことがあります。
これを自然に見せるためには熟練の技が要るので、どうしても大きさの近い花をまとめたい場合はいっそお花屋さんにお願いするのも手です。
いろんな形の花を入れてみる
複数のドライフラワーで花束を作るなら、形の異なる様々な品種を使ってみるのも良いでしょう。
バラのように一輪でもしっかりとした花から、ミモザのように小さくて儚げな花、縦長にたくさんの花をつけるデルフィニウムなど、タイプの違う花をまとめます。
形の近い花を組み合わせるより、全然違う形の花をまとめたほうが全体を通して華やかな印象になりますよ。
ドライフラワーの飾り方には色々なバリエーションがある
ドライブーケ
ドライフラワーを人から貰った場合、あるいはドライフラワーの花束を自分で作った場合の飾り方をもう少し詳しく解説しておきましょう。
一番基本的な飾り方として「ドライブーケ」と呼ばれる手法があります。平たく言えば、ドライフラワーの花束を「花束のまま飾る」方法のことですね。
せっかく綺麗に包装された花束を解いてしまうなんてもったいない!と思ったら、この方法を試してみると良いでしょう。
飾り方は簡単です。ドライフラワーの花束を包みから出さず、そのまま横向きに置いておくだけ。
靴箱や本棚の上、テーブルなど、平面になっている場所に飾ると良いでしょう。水やりの必要はないので、数か月間はそのまま置きっぱなしでOKです。
スワッグ
ドライフラワーならではの飾り方として人気なのが「スワッグ」という飾り方です。
スワッグとはドイツの言葉で「壁飾り」の意味。つまりドライフラワーの花束を自宅の壁に吊るしてしまう方法です。
壁面にピンや荷物かけがあるご家庭では、そこにドライフラワーの花束を引っ掛けるだけで構いません。
スワッグの特徴は、花束を「逆さま」の状態で飾ること。茎をまとめている麻ひもの部分を取っ掛かりにして、花を下に向けて飾るわけですね。
花が痛まないの?と疑問に思う方もいるかもしれませんが心配はいりません。むしろ吊るしている間に水分が抜けて、より長持ちするドライフラワーが出来るくらいです。
ドライフラワーボトル
花束のまま飾るのにスペースが足りなかったら「ドライフラワーボトル」を作ってみるのも手。
ドライフラワーボトルとは、ジャムや果実酒を入れる透明なビンにドライフラワーを詰めてオブジェにしたものです。
多少センスは問われますが、花の部分だけを切り取って入れれば良いので、ドライフラワーの花束を作るほどは難しくありません。
またビンを密封しておけばカビも生えにくいので、湿気の多い家でもドライフラワーを保存しやすいというメリットがあります。
花束に巻かれていた包装紙や麻ひもをビンに巻き付ければ装飾になって可愛いので、ぜひ試してみてくださいね。
アロマワックスバー
ドライフラワーの花束をハンドメイド作品に利用する方も増えています。
最近、ハンドメイド好きの女性の間で特に人気になっているのが「アロマワックスバー」という方法です。
アロマワックスバーとは、火を使わなくても楽しめる安全なアロマキャンドルの一種。
ドライフラワーさえ用意できれば、あとはアロマオイルと100均の道具だけ揃えて作れる手軽なアイテムです。
花束を作って余った花を利用したり、人から貰ったドライフラワーの花束で試してみる方も多いですよ。
まとめ
フラワーギフトラボでは、ドライフラワーにしやいバラなどの花束を取り扱っております。
まずは切り花として楽しみ、花が萎れたり枯れる前にハンギング法などでドライフラワーにすることで、長く花を楽しむことができるでしょう。
ドライフラワーはできるだけ新しく新鮮なお花で作る方が、仕上がりがきれいになりますので、ぜひ一度お試しください。
ドライフラワーは花束のみならず、フラワーボトルやアロマワックスバーなどのハンドメイド作品にも利用することができます。ドライフラワーにしたい花束を見つけて、ハンドメイドに挑戦してみるのも良いでしょう。