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アネモネの花言葉は悲しい言葉が多い?色別の花言葉やその由来などを解説

色の種類が豊富で咲き姿も可憐なことから人気のアネモネには、どのような花言葉が込められているのでしょうか。プレゼントで花を贈る際、その花が持っているメッセージは重要なポイントになります。

この記事では、アネモネが持つカラー別の花言葉や由来、育成のコツなどを紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

アネモネの色別の花言葉

春に咲くアネモネは、風に揺れる花びらが軽やかで優美であることから、「Windflower(ウインドフラワー)」と呼ばれることもあるとされています。そんなアネモネの総合の花言葉は「はかない恋」「恋の苦しみ」です。

ただし、色によって秘められている花言葉はまったく異なります。ここではカラー別に詳しく解説していくので、ギフトで贈るときの参考にしてください。

赤色のアネモネ

赤いアネモネには「あなたを愛する」の意味が込められているので、大切な人に熱い想いを伝えるのにピッタリといえるのではないでしょうか。バレンタインデーや記念日などに、メインのプレゼントと一緒に渡しても素敵ですね。

また、一生に一度のプロポーズの場面で、赤いアネモネをセレクトする方もいるようです。「赤色」はポジティブなエネルギーがあるため、情熱を表す時に使われることが多い傾向にあります。

ピンク色のアネモネ

アネモネのピンク色には「待ちのぞむ」「希望」という花言葉が秘められています。待ちのぞむとは待ち焦がれることで、大切な人を思う切ない思いが感じられる花言葉となっています。

優しげな印象のピンクの花にこのような悲しげな花言葉があるのは珍しいですが、待ち遠しい気持ちと希望が入り混じった一途な心の表れと捉えるのならば、遠距離恋愛中の恋人に贈るのにおすすめできます。

青色のアネモネ

青色のアネモネは、中央の部分がインディゴに近い深い青で、外側の萼片(花びら)はサファイアのように濃い青色になっています。見ていると吸いこまれそうな魅力がある青いアネモネの花言葉は「固い誓い」です。これは決して裏切ることのない強い意思表示が感じ取れます。

どんなことがあっても揺るぎない心を表現しているので、ブライダルシーンで使うのもおすすめです。また、結納や婚約など、誠意を伝えたい場面で使うと喜ばれるでしょう。

紫色のアネモネ

紫色のアネモネに秘められているのは、「あなたを信じて待つ」という花言葉です。紫は赤と青が混じり合っていて、相反する性質を持つ色が存在しています。したがって、紫のアネモネの花言葉には心の葛藤が反映されているのではないでしょうか。

信じて待つと決めた心の裏には、必ず覚悟があります。心の中ではどんな結果になっても後悔しないという強い決意があるのでしょう。好きな人を待ち、ずっと待っているひたむきな人をイメージさせるような花言葉ですね。

黄色・オレンジ色のアネモネ

黄色やオレンジ色のアネモネには、特別な花言葉が付いていません。したがって、アネモネの共通の花言葉である「はかない恋」「見捨てられる」「恋の苦しみ」などが当てはまります。

ビタミンカラーと呼ばれる黄色やオレンジには明るいイメージがありますが、必ずしもポジティブな花言葉が付いているわけではありません。ですから、プレゼントで贈りたいときには、メッセージを添えて誤解を招かないようにしましょう。

白色のアネモネ

純白のアネモネは、結婚式のブーケなどにもよく活用されています。花言葉には「真実」「期待」などを秘めていて、花嫁さんのピュアなイメージにピッタリです。

「真実」は何色にも染まらない素朴さや嘘のない心を表していますし、「期待」にはこれから色づいていくさまざまな可能性に対する幸せな気持ちが込められているようです。縁起が良い花言葉が付いているので、新生活をスタートする方へのプレゼントにも向いています。

花言葉の由来となった神話とは

アネモネの花言葉にネガティブな印象があるのは、ギリシャ神話の切ない話がルーツになっています。

一つ目は「ゼフィロス」の神話です。

風の神であるゼフィロスと花の神フローラは夫婦でしたが、ゼフィロスはアネモネに恋をしてしまいます。それを知ったフローラは大変怒り、アネモネを追い出そうとしたのですが、忘れることができないゼフィロスが涙をのんでアネモネを花の姿に変えたという悲話です。

もう一つは「アフロディーテ」に関連する神話になります。あるとき息子(キューピット)と出かけたアフロディーテは、息子が放った矢に当たり、一人の少年(アドニス)に恋をしてしまいました。それを知った恋人(アレス)は、アフロディーテが心変わりしたと思い込み、自らを猪の姿に変えてアドニスを殺してしまったのです。

そのときにアフロディーテの流した涙が、アドニスの流した血と混ざり合い赤いアネモネの花になったと言われています。

これによってアネモネの花言葉には、「はかない恋」や「恋の苦しみ」といった胸が締め付けられるような花言葉があるのです。

アネモネの花言葉に怖い意味はある?

怖い意味ではありませんが、これまでに解説した通り、アネモネには「はかない恋」「恋の苦しみ」という悲しい花言葉がついています。アネモネの花言葉のルーツには悲しい恋の話があり、哀愁が漂ってくるようなものもあります。これは恋の喜びや美しさが長くは続かないことを意味しているのです。

しかし、総合的に見れば切ない花言葉があるアネモネにも、色によっては素敵な意味も秘められています。したがって花言葉に詳しい方に贈る際は、手紙などを添えて贈りましょう。色別の花言葉を事前にチェックしてプレゼントすると安心です。

アネモネの基本情報

科/属名 キンポウゲ科/イチリンソウ属
学名 Anemone coronaria(アネモネ コロナリア)
英語名 Anemone(アネモネ)
和名 牡丹一華(ボタンイチゲ)

花一華(ハナイチゲ)

紅花翁草(ベニバナオキナグサ)

原産地 南ヨーロッパ/地中海沿岸

 

古くから神話や伝説にも登場するアネモネは、南ヨーロッパなどの比較的雨の多い場所に自生しています。日本でも、涼しくなったころに芽を出して、春に花を咲かせて夏前には枯れてしまいます。しかし球根植物なので、しっかり管理すれば何年でもきれいな花を楽しむことが可能です

アネモネの名前の由来

ギリシャ語で「風の花」を意味する「Anemone」が、名前の由来になっていると言われています。風に揺れるたおやかな花姿や、風に促されて咲く様子から付けられているという説もありますが、実はもう一つの説があるのです。

それはギリシャ神話に出てくる風の神ゼフィロスと関連づけられています。アネモネの花言葉にも風に舞うはかない美しさを象徴するようなものが秘められているため、上記の二説から派生したものだと考えられているのです。

アネモネの特徴

アネモネは鮮やかで美しいですが、そこはかとない哀愁を感じる花で、アメリカのマサチューセッツ州の州花にもなっています。花色は白・赤・ピンク・黄・紫・青などがあり、咲き方も一重・半八重・八重と多種多様です。

花弁はなく萼片(がくへん)が同じ働きをしている、花の中央にはたくさんのおしべと柱頭があるのもこの花の特徴です。最近では花径が10cm以上もある大きなアネモネも誕生したことで注目を集めました。

アネモネはいつの誕生花?

誕生花は1年365日(うるう年の場合は366日)すべての誕生日に当てはめられている花のことです。誕生花はサイトにより異なっていたり、複数設定されていたりすることもあるので、贈り物をするときの参考にしてみてください。

アネモネの場合は、色別に誕生花として設定されています。

3月1日/4月4日
4月2日
2月15日
全般 1月22日/3月10日/3月12日/3月13日/4月6日

アネモネの代表的な種類

アネモネの基本情報について知ったところで、一般的なアネモネの種類と特徴を詳しく解説していきましょう。アネモネの主な品種は学名にもなっている「coronaria(コロナリア)」で、下記で紹介する「デカン」「モナリザ」などもコロナリア種の仲間になります。

主な種類として5つ紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

アネモネ・デカン

「アネモネ・デカン」は、19世紀後半にフランスで作られた品種です。ポピーのように大きな花びらが特徴で、草丈が高いので主に切り花として広く親しまれています。草丈は20cm~40cmほどで、一重咲きで丸みのある花びらが魅力的です。ガーデニングを行う際にも人気があります。

アネモネ・モナリザ

アネモネを代表するコロナリアの園芸品種で、とても人気があります。草丈が50cm以上にも生長する品種なので、育てる場合には支柱を立ててあげると安定するでしょう。

また、花びらが薄くややウェーブがかかっている所もチャームポイントで、茎が太く花も大きく華やかです。こちらの品種は分球しにくいので、もし増やしたいのであれば種で増やす方法がおすすめです。

アネモネ・シルベストリス

「シルベストリス」は、別名を「スノードロップアネモネ」といいます。見た目はシュウメイギクに似ており、雪解けと共に芽を出して清楚で白い花を咲かせる原種のアネモネの一つです。花には良い香りがあり、大変丈夫でこぼれ種でも増えるのがセールスポイントとなっています。

アネモネ・ポルト

一般的なアネモネよりも草丈が短くて可愛い印象がある「ポルト」は、鉢植えにも向いている大輪一重咲きの品種です。最近ではアネモネ特有の鮮やかなトーンの他に、優しげなパステルカラーが誕生しました。こちらは苗物としても出回っており、ガーデニングや寄せ植えにも人気です。

アネモネ・モナーク

草丈10cm~20cmくらいの「モナーク」は、小輪の可憐な花を咲かせる品種です。花の中心から放射状に長い花びらを持つのが魅力で、花持ちが良いのでアレンジメントフラワーにも適しています。代表的な八重咲き品種で、色はスカーレット・ブルーなどがあります。最盛期は2月~3月です。

アネモネの育て方

ここからは、アネモネの上手な育て方のコツを紹介していきます。

用土・肥料

アネモネを上手に育成したい場合は土選びが重要です。特に鉢植えの場合は、水はけの良い土を選んでください。

初心者の方なら、園芸店などで草花用の培養土と表示されているものをチョイスするようにしましょう。地植えの場合は、苦土石灰を混ぜて馴染ませておくと、アネモネが好む弱アルカリ性の土に近づけることができます。

置き場所

アネモネは地中海沿岸原産の植物なので、なるべくそれに近い環境で育てるとうまく育ちます。したがって、風通しが良く日当たりの良い場所に植えるのがおすすめです。寒さには強いですが、霜に当たると傷んでしまうので置き場所には気をつけてください。

水やり

アネモネは気温が20℃以上になると、葉が枯れて休眠期間に入ります。それまでの間は、土の表面が乾いたら充分に水を与えるようにしましょう。地植えの場合は雨水がかかるので水やりの必要はありません。休眠期に球根を植えっぱなしにする場合も水やりは控えてください。

植え付け・植え替え

定植する場合は、土の温度が下がって来る10月以降がおすすめです。

球根を植える深さは地域によって異なり、霜に当たると球根が傷むので寒い地方の方は、深植え(7cm~8cmくらい)するようにしましょう。温暖な地域では約3cmが理想的です。

また、球根は尖った方が下になるように植えてください。

剪定

アネモネは球根植物の中では長く楽しめるのが魅力です。花が終わったら茎ごと剪定するようにしましょう。

開花期のアネモネは、こまめに花がら摘みを行うことで病気を防ぐことができます。さらに花がらが落ちる前に茎ごとカットすると、花の咲く期間が長くなるのでおすすめです。ただし、種を作りたい場合は、そのまま残します。

夏・冬の管理方法

アネモネは5℃以下の冷気に触れないと花が付かないという特殊性があるので、10月以降に植えた球根はしっかりと屋外に出して置くことが大切です。

ただし、霜には弱いので(鉢植えの場合は)12月以降に室内に入れてください。地植えの場合は霜対策は必須です。

また、アネモネは暑さに弱い植物なので、夏前には枯れてしまいます。上部が枯れたら球根を掘り起こして、ネットなどに入れ通気性がいい場所で陰干しをしてください。その後は、10月以降に植え付けをするまでの間涼しい場所で管理しましょう。

増やし方

アネモネを増やすには「分球」がおすすめです。分球する適期の5月~6月に、掘り起こした球根を良く乾かしてから作業をしましょう。

古い球根に出来ている新しい球根を、カッターなどを使って丁寧に取って切り分けます。この際、必ず発芽部分を残しておくのがポイントです。アネモネは種からも増やすことができます。

注意すべき病害虫

アネモネは良い環境下で育成すると、病気にかかりにくい植物です。しかし、日当たりが悪かったり、ジメジメした場所では落ちた葉っぱや花弁などからカビが生えやすくなるので注意してください。

ここでは、特に注意したい病害虫について解説します。

害虫

アネモネを育てる際に注意すべき病害虫には、アブラムシが挙げられます。アブラムシは11月~4月頃にかけて、新芽をターゲットに発生します。その繁殖力は大変強く、あっという間に増殖するので気をつけてください。

葉っぱの裏に群生して出現することがあるので、見つけたらホースなどで流しましょう。数が少ない場合は粘着テープを活用する方法もあります。それでも駆除できないときは、市販の殺虫剤を使うのがおすすめです。

病気

アネモネを育てる際に気をつけるべき病気には、「灰色かび病」「うどんこ病」があります。

  • 灰色かび病

多湿を嫌うアネモネは、水を与え過ぎると病気になることがあります。新芽や葉などに褐色のシミができたり、白っぽいカビが発生したら、灰色かび病を疑いましょう。

放置すると、どんどん広がっていくので予防することが大切です。そのためには枯れた葉っぱや咲き終わった花弁をていねいに取り除くようにしてください。病変が見られたら、その部分をすぐに摘み取るようにしましょう。

  • うどんこ病

うどんこ病は、葉に小麦粉のような白い粉が生じる病気になります。最初はあまり目立ちませんが放っておくと、植物全体にどんどん広がってしまうのです。この病気になると光合成ができなくなり弱ってしまうので、早目の手当てが必要になります。

初期なら重曹を水で薄めたものを活用するのがおすすめです。重曹1gに対して500mlの水で薄めてください。予防法としては、アネモネが濡れないようにすることが大切になります。水やりをする際にも、蕾や花にはかからないように気をつけましょう。

まとめ

冬に強いアネモネは、花の少ない季節に彩りを与えてくれる見応えのある花です。「はかない恋」「恋の苦しみ」という全体の花言葉の他に色別に花言葉があるので、プレゼントとして贈る際には色ごとの花言葉にも注目してみてください。

見た目も華やかで多種多様な魅力があるアネモネは、花言葉の由来となったギリシャ神話には悲しい由来があり、花言葉にもネガティブなものがありますが、色別では素敵なものもあります。大切な人への贈り物としてアネモネの購入を検討している方は、ぜひフラワーギフトラボをご利用ください。