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カンパニュラ(風鈴草)の色別の花言葉は?特徴や種類も合わせて紹介

釣鐘型の個性的な花が魅力のカンパニュラは素敵な花言葉があり、プレゼントにも最適です。花言葉を知ることで、プレゼントにする際も気持ちや意味を込められます。色ごとの花言葉も存在するため、贈るシーンや贈る相手に合わせた花言葉を持つ色のカンパニュラを贈って、より深く気持ちを伝えましょう。この記事では、色ごとの花言葉や種類ごとの特徴、育て方までを詳しく解説していきます。

カンパニュラ(風鈴草)とは

科名 キキョウ科
属名 ホタルブクロ属
英名 Bellflower
和名 カンパニュラ
原産地 ヨーロッパ

カンパニュラの特徴

カンパニュラは多様な種類を持つ植物で、一般的にはキキョウ科に属します。多年草のものが多いですが、中には1年や2年で終わる品種もあるので、長く楽しみたい方は種類にも注目してみてください。

ラテン語で「釣鐘」を意味するカンパニュラは、花の形状に由来して考えられました。日本では「風鈴草」や「釣鐘草」とも呼ばれ、これも花の形を象徴した名前です。特徴的なのは、釣鐘型の花のほとんどが横向きから上向きに咲くことです。

葉はロゼット葉と呼ばれる形態の一つで、床に平行に広がるように生えます。草丈は30㎝から100㎝くらいまで変動し、急速な成長を見せるため、栽培時には支えとなるものが必要です。

カンパニュラの花言葉

カンパニュラの花言葉には、「感謝」「誠実な愛」「共感」「節操」「思いを告げる」「後悔」などがあります。

これらの花言葉は、ギリシャ神話に由来しているそうです。神話に登場する美しい精霊、カンパニュールは、オリンポの果樹園で黄金のリンゴを守る仕事をしていました。ですが、黄金のリンゴを盗みに来た兵士に命を奪われてしまいます。その死を悼んだ花の女神フローラは、彼女を鐘の形をした花に変えたというお話です。

カンパニュラの花言葉は、恩人や恋人への感謝や思いを伝えるプレゼントとしてもピッタリといえます。

怖い意味の花言葉はある?

カンパニュラに怖い花言葉はありませんが、「うるさい」「おしゃべり」といった、少々ネガティブな意味合いの花言葉も存在します。

これらの花言葉は、カンパニュラの花が口のように見えることに由来しています。カンパニュラの花々が、楽しそうに語り合っているように見えることから、「おしゃべり」という花言葉がついたそうです。夢中におしゃべりしている結果、「うるさい」に発展したものと考えられています。

花の形状からついた花言葉ですので、気にしなくても大丈夫です。もしプレゼントするのに気になる方は、メッセージカードをつけるなど工夫すると良いでしょう。

カンパニュラの色別の花言葉

カンパニュラは多彩な花色が魅力ですが、さまざまな色ごとの花言葉もあります。

白色 「感謝」「誠実」
紫色 「大望」「抱負」
ピンク色 「不変」

それぞれの花言葉は、カンパニュラの美しい色と個性的な花形に由来しています。花言葉を添えることで、贈る相手への思いを表現する手助けにもなるでしょう。色によって違う花言葉を組み合わせることでも、贈り物の意味をより深くさせることが可能です。

白色

白色のカンパニュラの花言葉は「感謝」「誠実」です。白という色は清潔や潔白、シンプルさの象徴であり、贈り物の意味を一層深めます。ギリシャ神話に由来する説とは別に、鐘のような花を持つカンパニュラは、教会の鐘を思わせるため、このような花言葉がつけられたという説もあります。

これらの理由から、白いカンパニュラは感謝の気持ちや愛情を表現する機会に渡す贈り物としてピッタリといえるでしょう。

紫色

紫色のカンパニュラの花言葉は「大望」「抱負」です。紫は、高貴さや気品などを表す色として、贈り物にさらなる意味を持たせます。これらの花言葉の具体的な由来についての記録はありませんが、考えられているのは、やはりギリシャ神話のようです。

プレゼントとして紫色のカンパニュラを選ぶことで、大きな目標や願望に対し、応援や励ましの意味を込めることができます。

ピンク色

ピンク色のカンパニュラの花言葉は「不変」です。この柔らかな色調は、永遠の愛や安定感を表現し、贈り物にするのにもピッタリです。花言葉の具体的な由来についての記録はありませんが、こちらもギリシャ神話の影響があると考えられています。

ピンク色のカンパニュラは「不変」の花言葉を持つため、変わらない愛や信頼、幸せな瞬間を大切にする心を表現できます。パートナーや家族に贈ることで、日常の幸せや絆を感じながら過ごすことへの感謝の気持ちを伝えられるでしょう。

カンパニュラの種類

カンパニュラにはさまざまな種類が存在し、その多様性は花の形、色、成長などに違いが見られます。それぞれの種類ごとのカンパニュラの特徴を知ることで、贈り物をする際やガーデニングの際などにも楽しみや選択の幅を増やせるでしょう。

花の形は、鈴形、星形、円柱型などさまざまで、それぞれが独自の魅力を持っています。花の色も青、紫、ピンク、白など幅広いバリエーションがあり、これによって花壇を美しく彩ることも可能です。

カンパニュラ・メディウム

カンパニュラの代表的な品種です。原産は南ヨーロッパで、日本へは明治初期に入ってきたとされています。一般的に、草丈約80~150㎝に達し、まっすぐ伸びるのが特徴です。自生種は釣鐘のような形の花がやや下向きに咲きますが、園芸品種は花が上向きに咲くように改良されています。春に種まきをし、翌春以降に花を咲かせて終わる2年草として扱われています。

カンパニュラ・グロメラータ

原産は、日本、朝鮮半島、中国です。熊本県の八代で見つかったことから、「ヤツシロソウ(八代草)」とも呼ばれます。また、花が上向きにリンドウのように咲く特徴があることから、「リンドウ咲きカンパニュラ」とも呼ばれるようです。

草丈は30~60㎝で、そのコンパクトさから花壇や鉢植えにも適しています。一般的には青色の花を咲かせる品種が多い中、新たな色合いの、華やかなピンクなどの品種も増えてきています。

カンパニュラ・ラプンクルス

原産は、ヨーロッパ、アフリカ北部~シベリア西部で、2年草です。まっすぐ伸び、淡い青紫色の小さな花が集まって総状の花序を形成します。草丈は60~90㎝と低めなのでバランスが良く、鉢植えで育てるのにもおすすめです。

寒さには強いのですが、高温多湿な気候にはあまり適しておらず、真夏以降に花が続くのは難しいです。日本での主要な品種としては、「涼姫」などが挙げられます。

カンパニュラを贈るのにおすすめのシーン

カンパニュラは、感謝や誠実な愛を象徴し、美しい花言葉を持つ花です。清楚で風鈴のように可愛い花は、恩人への感謝の気持ちや大切な人へ誠実な愛情を伝えるのにもピッタリです。

また、親しい友人や家族に、思いやりや応援する気持ちを表現するのにも適しています。特別な記念日や誕生日、新しい始まりをお祝いする際にも、美しい花に温かな気持ちを込めて贈り物にするのにおすすめです。

結婚記念日

カンパニュラは、結婚記念日の贈り物にも最適です。カンパニュラの花言葉である「感謝」「誠実な愛」に加えて、ピンクのカンパニュラには「不変」を表します。これは、結婚の幸せを変わらずに守りたいという願いを表現するのにピッタリです。

カンパニュラを贈り物に選ぶというのは、今の幸福を永遠に大切にしたいという気持ちを伝えられる素敵な方法ですね。カンパニュラだけでなく、季節ごとの花や、他に伝えたい花言葉がある花などを合わせて花束にするのもおすすめです。

カンパニュラの優雅さと他の花々が調和し、特別な日の贈り物として一層輝きます。

母の日・父の日

カンパニュラは、母の日や父の日にもふさわしい贈り物です。その花言葉には「感謝」「思いを告げる」といったポジティブなメッセージが詰まっており、日ごろの感謝の気持ちを伝えたいときに最適です。

カンパニュラに合わせて、母の日らしいカーネーションや、父の日らしい黄色いバラなど、お好きな花を組み合わせると素敵なプレゼントになります。ガーデニングが好きなご両親の場合には、花束でなく鉢植えでも喜ばれるでしょう。

誕生日

カンパニュラを誕生日に贈ることは、その人の新たな年齢を祝福し、素敵な将来を願う気持ちを伝えるのにも素敵な方法です。紫のカンパニュラには「大望」「抱負」などの意味があるので、未来へのエールを送るのにもピッタリですね。花言葉に「感謝」や「誠実な愛」というものがあることから、あなたの心からの思いを贈り物に込めるのにもおすすめです。

さらに、カンパニュラは誕生花としても選ばれており、その人の誕生日を祝福する特別な意味も持っています。カンパニュラの魅力的な花を贈ることで、誕生日の特別な瞬間を彩り豊かにすることでしょう。

カンパニュラの育て方

美しい釣鐘型の花が魅力のカンパニュラを育てるのは、コツさえ知っていれば難しくありません。カンパニュラの美しい花を楽しむためには、適切な環境とお手入れが必要です。どの品種にも共通するのは、日当たりの良い場所と、水はけの良い土壌です。置き場所や植え付け時期、冬越し・夏越しの仕方など、詳しく解説いたします。

置き場所

カンパニュラは、十分な日当たりと風通しの良い場所を好む植物です。日陰や湿気の多い場所では、花が咲かなかったり、育ちにくかったりする傾向があります。

また、高温多湿な環境には適しません。カンパニュラを育てる際には、日照が豊富で、湿度が少なく、風の通りの良い場所を選ぶというのがポイントです。日光を受けることで元気な成長を促し、たくさんの開花が期待できます。

また、風通しを良くすることで湿気を軽減し、病気や害虫のリスクを低減できます。

室内で育てる場合には、明るい窓際が適しています。窓越しにしっかり日の光を受けつつ、風通しを確保すると、健やかな成長を促すことができます。カンパニュラの成長や花の美しさに直接影響を与える要因になるので、適切な置き場を選ぶようにしましょう。

水やり

カンパニュラは湿気を嫌うため、土は乾き気味の状態を好みます。鉢植えの場合、土の表面が乾いたら、鉢底から水が十分に流れ出るまでたっぷりと水を与えましょう。鉢の受け皿にたまった水はこまめに捨てることを忘れないようにしてください。

日差しが強い昼間は、水やりに注意が必要です。水を与える際には、午前中の涼しい時間帯を選ぶことが、根を傷めない適切な水やりの仕方になります。

地植えの場合には、天気次第で十分育ちますが、日照りが続くときには水やりをしてください。長い日照りが続くと葉に元気がなくなることがあります。その際には、適度に水を与えることが大切です。

用土・肥料

カンパニュラにおすすめの用土は、排水性が良く通気性があるものです。

鉢植えの場合には、弱アルカリ性の市販の草花用培養土を使用することで簡単に育てることができます。ブレンドする場合は、赤玉土6:腐葉土4に石灰を混ぜたものを用意してください。

また、鉢の底に排水ホールが空いているものを選び、鉢底石を敷くのも忘れないようにしましょう。緩効性肥料の元肥を入れてあれば、あとは花が咲いている時期の3~9月頃の間、1週間に1度程度、草花用の液肥を与えるだけで問題ありません。

地植えの場合には土壌調整が必要です。カンパニュラは酸性土壌を好まないため、「消石灰」や「苦土石灰」を混ぜ、よく耕します。植え付けの2週間前に石灰を入れ、さらに1週間後には完熟堆肥と元肥も入れ土に混ぜ込みます。

窒素分を含む肥料と石灰を同時に使用すると、窒素分がアンモニアガスとして揮発してしまう可能性があるため注意が必要です。このため、肥料と石灰は別々のタイミングで混ぜ込んでください。4~11月ごろに追肥をしましょう。

植え付け

カンパニュラの苗の植え付けは、春(3~4月)か秋(9~10月)に行います。

鉢植えの場合、苗より1回り大きめの鉢に鉢底ネットを置き、鉢底石を10%程度の高さまで入れます。その上に用意してあった用土を少量入れ、苗を中央に置きます。

鉢の縁から1~3cmのスペースを残し、残りの用土を追加します。苗を安定させるため、割りばしで軽く土を押し込み、目の間にも土が入るようにしましょう。

地植えの場合は、植え付ける場所の土壌調整をした後、水はけを良くするために、苗を植える場所に20cm程盛り土をします。多湿を避けるために、株同士の間は広めに30cm程度開けましょう支柱を用意しておき、草丈が伸びてきたら、倒れないように支えることも忘れないようにしてください。

植え替え

鉢に植えたカンパニュラは、鉢が狭くなってきたら新しい土を用いて1回り大きな鉢に植え替えるのがおすすめです。鉢が窮屈になると根の成長が妨げられてしまうため、成長に合わせて鉢を変えることで健康に育ちます。

しかし、鉢は大きければ良いというものではありません。鉢が大きすぎると、根の生育が悪くなって根腐れなどを起こすリスクもあります。適切な鉢の大きさを選びましょう。

地植えのカンパニュラは、植え替えは必要ありません。植え替えがない分、最初に植える際に適切な場所を選び植え付けることが重要です。

剪定

カンパニュラの花が咲き終わった後は、適切なお手入れが大切です。花が終わると種が形成されます。種は株の栄養を奪ってしまうため、終わった花はこまめに取り除きましょう。全ての花が終わったら、全体の2/3くらいに切り戻します。

また、枯れた部分を取り除くことにより、病気や害虫でのトラブルを防ぐ効果もあります。正しい剪定によって、株は新たに成長するエネルギーを蓄えられて、次の成長のサイクルに備えることができるのです。手間暇かけた丁寧なお手入れは、美しい花を長く楽しむためのポイントといえるでしょう。

増やし方

カンパニュラの増やし方には2つあります。

1つは株分けです。植え替えときに鉢から出したら、手や清潔なカッターなどを使って、必ず茎に根をつけた状態で(株の大きさにより2~5株くらいに)分けます。これは、花が咲いていない9~10月か3~4月に行うのが適切です。株分けしたものは、苗を植え付ける際と同じように植えてください。

もう1つは種まきです。花が終わった後に種を収穫します。品種によって、種まきをする時期が異なりますが、2年草タイプは5~6月の春蒔き、1年草タイプは9~10月の秋蒔きです。

種まき用のポットなどに川砂や種まき用培養土などを入れ、種をまきます。この際、種に土はかけず、水を切らさず日陰で発芽させましょう。ポットに根が回ったら植え付けます。

冬越し・夏越し

次に、カンパニュラの冬越し・夏越しについて見ていきましょう。

冬越し

多くのカンパニュラは耐寒性があり、寒い季節でも外で育てることができます。冬の寒さに当たることで花芽をつけますが、霜が降りたり土が凍ったりするほどの寒冷地では、マルチング材を敷いて保温するなど対策をしましょう。

鉢植えの場合は、寒さから保護するために、凍りそうな夜間などは室内に移動させると良いです。冬の間は生育がゆっくりなので、水やりは土が乾いてから2~3日後にあげるくらいの頻度に控えます。

夏越し

カンパニュラは高温多湿を苦手とするため、暑い夏には注意が必要です。高温多湿な環境では病害虫にもかかりやすくなってしまうため、風通しの良い半日陰で育てるようにしてください。

地植えの場合は水はけを良くし、遮光ネットを設置するなど工夫をしましょう。

鉢植えの場合も水はけを良くするために、鉢の下にスタンドなどを置くと良いです。水は早朝や夕方などの涼しい時間帯に、土が乾いていたらたっぷりと与えます。暑い時間帯に水を与えると、根が蒸れて腐る原因にもなるので注意しましょう。

カンパニュラがかかりやすい病害虫

美しいカンパニュラを育てる際には、病害虫にも気を付ける必要があります。基本的には、丈夫で育てやすいですが、注意点や対策などを知っておくと安心です。大きな被害を防ぐためにも事前の対策や早期発見が大切なので、どんなものに注意しておくべきかを解説していきます。

病気

カンパニュラの病気には、うどんこ病、立枯病、灰色かび病、根腐れ病などがあります。うどんこ病の特徴は、葉や茎にうどんの粉がついたような白いカビが生えることです。予防法としては、風通しを良くすることが挙げられます。

立枯病は苗が倒れる症状を引き起こします。これはカンパニュラによく見られる病気で、湿度や排水不良などが原因です。

灰色かび病は花や葉に灰色のカビが生えて感染部分がしぼむ病気で、根腐れ病は根にカビが生えて成長が阻害される病気です。共通して気を付けるべきことは、通気性と水はけの確保、適度な水やりです。

発生したら感染部分を摘み取ったり、適切な薬剤を使用したりして早めに対応しましょう。

害虫

カンパニュラにつく虫で気を付けたいのは、アブラムシ、ナメクジ、カタツムリ、ハダニなどです。アブラムシは新芽や葉の裏側に付いて吸汁して成長を阻害しますし、ナメクジやカタツムリは葉や花を食べてしまいます。ハダニは葉の裏で吸汁して、葉に黄色い斑点が生じさせます。

特に虫が見つからないのにそのような異変を感じた場合は、夜間などの気づかないうちに出てきているのかもしれません。地面に直置きしないようにしたり、鉢底などをよく観察したりして気を付けてみましょう。

害虫を発見したら、早めに捕獲したり、適切な薬剤を使用したりして、手遅れにならないようにしましょう。

カンパニュラの花言葉を知ってプレゼントに贈ろう

カンパニュラの花言葉を知ることで、特別な日の贈り物に深い意味が添えられます。「感謝」や「誠実な愛」「不変」など、ポジティブな思いを伝えたいときにピッタリなプレゼントというのがお分かりいただけたと思います。また、「後悔」という花言葉があることから、謝罪をしたい相手へのプレゼントに選ぶのも良いです。

花言葉が気持ちを伝える手助けとなり、きっと相手の心にも響くことでしょう。

カンパニュラはさまざまなシーンで、大切な人に心温まるメッセージを贈ることができる最高のプレゼントとしておすすめです。