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ハイビスカスの色別の花言葉|怖い意味を持つ花言葉はある?

沖縄やハワイなど南国のイメージが強いハイビスカス。トロピカルな雰囲気漂う花ですが、その花言葉が気になる人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、ハイビスカスの花言葉と色別の意味合い、さらに品種や育て方まで幅広く解説します。ハイビスカスを育ててみたい方や贈りものに使いたい方はぜひ参考にしてみてください。

ハイビスカスの花言葉

ハイビスカスは、花の咲かせ方や性質をもとに花言葉がつけられています。ハイビスカスの花言葉としてもっともメジャーなのは「新しい恋」です。他にも、「あなたを信じます」「繊細な美しさ」「信頼」「勇気ある行動」などもあります。

「新しい恋」は、ハイビスカスが基本的には1日花のため、どんどん新しい花が咲いていく様子から由来しているとされています。「あなたを信じます」や「信頼」は、ハイビスカスがヒンドゥー教の神様であるガネーシャに捧げる花であることからつけられました。

また、ハワイではハイビスカスを神様に捧げるという風習があり、フラダンスでもネックレスや髪飾りに使われています。

ハイビスカスの色別の花言葉

ハイビスカスは、赤や白、オレンジなど鮮やかなカラーバリエーションも魅力です。ハイビスカスは大ぶりは花なので、色が違うだけでまったく異なる表情を見せてくれます。色別で花言葉も違うので、育てるときの花の色選びや贈りものの参考にしてみてください。

「常に新しい美」「勇敢」
「艶美」「繊細な美しさ」
オレンジ 「繊細な美しさ」
「輝き」
ピンク 「華やか」

情熱的でエネルギッシュな印象の赤いハイビスカスは、鮮やかな赤と葉の緑のコントラストが美しく、ハイビスカスの中でも定番色となっています。赤いハイビスカスの花言葉は「常に新しい美」や「勇敢」です。これは、ハイビスカスが1日花で次々に開花することや、南国の厳しい暑さや沖縄の台風にも負けずに力強く咲く様子から由来しています。

白いハイビスカスはピュアで清楚な印象を与えるため、ブライダルシーンの装花や花嫁さんのブーケに使われることも多い花です。ダイナミックで大きな花びらですが、神秘的な美しさも兼ね揃えています。

白いハイビスカスの花言葉は「艶美」、「繊細な美しさ」となっています。どちらも、1日しか楽しめないハイビスカスの花の美しさを象徴しているような花言葉です。

オレンジ

オレンジのハイビスカスは、見ているだけで元気をもらえそうな花です。オレンジのハイビスカスの花言葉は「繊細な美しさ」。白いハイビスカスと同じ意味合いとなっていますが、こちらもハイビスカスのはかない花の美しさからきているのでしょう。

南国の太陽のように明るく輝く黄色いハイビスカスは、思わず見とれてしまうような美しさから「輝き」という花言葉になりました。南国の青い空、青い海、白い砂浜を想像してしまうような花言葉です。黄色いハイビスカスがオレンジ色に近づくにしたがって「繊細な美しさ」という花言葉に変化します。

ピンク

可愛らしくて思わずうっとり見惚れてしまうようなピンクのハイビスカス。淡くて優しいピンクから濃いショッキングピンクまで色合いはさまざまです。その場にあると雰囲気がぱっと華やぐような印象から「華やか」という花言葉がつけられています。

ハイビスカスの花言葉は怖い?縁起悪いのはホント?

ハイビスカスには怖い花言葉があるという噂がありますが、実際はそんなことはありません。ただ、沖縄県の南部では、ハイビスカスのことを「後生花(ぐそうばな)」と呼び、死者の幸せを願ってお墓に植える風習があります。そのことから、なんとなくマイナスのイメージがついてしまったのでしょう。しかし、花言葉に怖い意味はないので贈りものにしても大丈夫です。

ハイビスカスの基本情報

ハイビスカスの花言葉について解説してきました。ここからは、ハイビスカスの特徴や品種などの基本情報をご紹介します。まずは、ハイビスカスがどんな花なのかについてと、意外と知られていない名前の由来からです。

ハイビスカスの特徴

ハイビスカスは、アオイ科フヨウ属の常緑低木の総称です。そのほとんどが熱帯や亜熱帯地域が原産ですが、日本でも暖かいところであれば地植えで育ちます。開花期は5~10月と半年ほどありますが、咲いた花は1日でしおれてしまう「一日花」です。しかし、次々に新しい花を咲かせるので、長期間花を楽しめます。

花の色は赤やピンク、黄色などがあり、花のサイズも小ぶりなものから大きなものまでさまざまな品種が存在します。

ハイビスカスの名前の由来

エジプトの美の神様である「hibis」と、「似ている」という意味の「isko」が組み合わさって「ハイビスカス」という名前になったといわれています。神様に似ているほどの神秘的な美しさを象徴するような由来ですね。しかし、他にもハイビスカスの名前の由来は諸説あります。

ハイビスカスが誕生花なのはいつ?

ハイビスカスが誕生花になっているのは、7月11日、8月10日、8月31日です。ハイビスカスの一般的な開花期は5~10月なので、この期間はお店でもハイビスカスが購入しやすくなります。爽やかな夏に誕生日を迎える人にぴったりの贈りものになるので、誕生日プレゼントの選択肢の1つにしてみてください。

ハイビスカスの品種

ハイビスカスは原種だけでも250種以上存在し、それぞれで花の大きさや形、草丈などはさまざまです。20世紀初めにハワイで品種改良が始まり、現在ではハイビスカスの園芸品種は1万を超えているともいわれています。

ここからはハイビスカスの代表的な原種と園芸品種のタイプ、人気の品種を解説します。

4つの原種

ハイビスカスの品種改良はさかんに行われていますが、その多くは以下の4つの原種をもとにしています。

ブッソウゲ(仏桑花)

ブッソウゲはハイビスカスの定番ともいえる品種です。花びらには細かい切れ込みが入り、葉の縁もギザギザしているのが特徴。朝に咲いても夜にはしおれてしまう1日花ですが、次々と新しい花を咲かせていきます。花の色は赤やピンク、白、黄色など、カラーバリエーションが豊富です。

強い風の中でも力強く咲き、潮風にも強いので、台風が多い沖縄の生垣に使われています。

フウリンブッソウゲ(風鈴仏桑花)

ハイビスカスのほとんどの品種が1日花ですが、フウリンブッソウゲは数日間咲き続ける品種です。深く切り込みのある花びらが後ろに反り返り、花全体が下に垂れ下がっています。

その姿が風鈴に似ていることからこの名がつけられました。最近ではあまり見かけなくなっている、少し珍しい品種です。

ヒビスクス・アーノッティアヌス

ヒビスクス・アーノッティアヌスは、ハワイのオアフ島原産の品種で、清らかな白い花びらが特徴です。花の中央からは赤い花柱が伸びており、花びらの白とのコントラストが美しくなっています。葉はごく細かい切れ込みが入っている卵型で、ほのかに香りが広がります。純白のイメージから、ブライダルシーンでも使われている花です、

ヒビスクス・コキオ

「コキオ」とは、ハワイ語で「ハイビスカスの原種」を意味します。赤い色の花が多いですが、黄色やオレンジなどもあり、花の大きさはどちらかというと小ぶりです。雄しべの細く糸状になった部分が反り返っているのが大きな特徴といえます。最近では、あまり見かけなくなってきました。

3つの園芸種のタイプ

ハイビスカスの園芸品種は、以下の3つのタイプに分けられます。それぞれの系統によって花の形や性質が異なり、いろいろな表情を楽しめます。

オールド系

オールド系のハイビスカスは古くから存在しており、在来系とも呼ばれています。花色はシンプルは単色が多く、大きさや中輪から小輪なものが多いのが特徴です。花びらは5枚で、それぞれが少しだけ重なり合っています。

暑さだけでなく寒さにも強く、花付きも良いので園芸品種に適しているタイプです。環境によっては1年中花を楽しめるので、ガーデニング初心者の方にもおすすめです。

コーラル系

コーラル系は、原種であるフウリンブッソウゲを改良して生まれた品種のグループです。見た目が珊瑚に似ていることから、英語で珊瑚を意味する「コーラル」がつけられました。

細い枝が下に垂れ、その先にたくさんの小ぶりの花を咲かせます。5枚の花びらには切り込みが入っており、重なっていないので星型のような花姿です。

暑さに強く丈夫で育てやすいのですが、寒さには弱いので冬場の管理はしっかり行いましょう。

ハワイアン系

ハワイアン系は、ハワイで品種改良が繰り返されて生まれたハイビスカスのグループです。ハイビスカスの中でももっとも多く見られる品種で、大きくて色鮮やかな花を咲かせます。花びらの重なりが大きいので、真正面から見ると円のようで、葉も丸みを帯びていることから全体的に柔らかくて優しい印象です。暑さにも寒さにもそれほど強くないので、育てるのは上級者向けです。

ハイビスカスの人気品種

ハイビスカスの原種とおおまかな系統を解説しました。ここからは、ハイビスカスの中でも人気の品種をご紹介します。ハイビスカスは品種が多いので、どれを育てたり贈ったりするか迷っている場合は、参考にしてみてください。

ペインテッドレディ(オールド系)

ペインテッドレディは、まるでペンキを塗ったように鮮やかな色味からこの名がつけられました。葉や茎の緑の中に映えるような美しいピンク色の花で、中心は赤みがかっています。その中央から、葉脈のように白い筋が放射線状に広がり、きれいなグラデーションをつくっています。シンプルな色合いが多いオールド系に珍しく、花びらに模様が入っている花です。

レッドフラミンゴ(コーラル系)

情熱的な真っ赤な花びらが印象的なレッドフラミンゴ。コーラル系の品種で、うつむくように垂れ下がって咲きます。レッドフラミンゴの大きな特徴は、花の先にさらに花が咲いているような2段咲きになっていることです。1段目と2段目が離れており、1つの大きな花に見えるユニークさがあります。

マドンナ(ハワイアン系)

雪のように白い花弁の中心に、じわっとにじむような濃いピンク色が美しいマドンナ。まさに誰もが憧れるマドンナのような魅力を放っています。花のサイズが大きいので存在感も抜群です。白い花なのでブライダルシーンにもおすすめできます。

ハイビスカスの育て方

ハイビスカスは南国にある花のイメージが強いですが、四季のある日本でも適切な管理をすれば育てることができます。ここからは、ハイビスカスの育て方を解説するので、挑戦してみたい方は参考にしてみてください。

用土・植え付け

ハイビスカスは沖縄のように1年を通して暖かい地域であれば地植えで育てることができます。しかし、そのような土地でない場合は、気候に合わせて場所を移動できるよう、基本的には鉢植えがおすすめです。

ハイビスカスは水はけと保水性のバランスが良い土を好みます。自分で土を配合する場合は、中粒の赤玉土7に対し、培養土を3の割合で作りましょう。鉢の底に軽石を敷くことで水はけを良くできます。

また、ホームセンターや園芸店で販売している草花用の培養土が手軽でおすすめです。

置き場所

南国に自生しているハイビスカスは太陽の光が大好きなので、自宅で育てる場合は日当たりの良い場所に置きましょう。日光をたっぷり浴びせることで花をたくさん咲かせて元気に育ってくれます。

夏の直射日光に当てても問題ありませんが、一部の品種は厳しい日差しに長時間当たりすぎると株が弱ってしまうこともあるので、その場合は適度に日陰に移動させて休ませてあげましょう。

また、鉢をコンクリートの上に直接置くと、照り返しにより高温になるので株が弱る原因になります。棚や土、芝生の上など置き場所を工夫すると良いでしょう。

水やり

新しい花がどんどん咲いていくハイビスカスですが、水切れによって蕾が開花しないことがあります。ハイビスカスの根は成長が早いので、春から秋にかけては土の表面が乾いたら水をたっぷりやりましょう。特に生育が旺盛になる夏場は、朝と夕方で2回水やりをしても構いません。

逆に11月~3月の寒い時期は、ハイビスカスの成長がゆっくりになるので水やりも控えめにします。

肥料

ハイビスカスに肥料を与えることで花付きがさらに良くなります。5〜10月の生育期には、ゆっくり効いていく緩効性の肥料を適宜与えましょう。花がたくさん咲いている時期は、薄めた液体肥料を与えるのもおすすめです。特に、気温が高い時期や成長が緩やかになる冬場、株に元気がないときは肥料を与えないようにしましょう。

植え替え

ハイビスカスは根の成長が早く根詰まりを起こしやすいため、1~2年に1回は植え替えを行いましょう。植え替えをせずに根が鉢の中に回りきってしまうと、花付きが悪くなり、やがて株全体が弱ってしまいます。植え替えに適している時期は5〜10月頃です。植え替えをするときには、それまでより一回り大きな鉢を用意し、根鉢を崩さないように植え替えましょう。

剪定・切り戻し

ハイビスカスは夏と冬で剪定方法が異なります。まず、夏に枝が込み合ってきたら、風通しを良くするために伸びすぎた枝や弱っている枝を根元からカットします。剪定する枝の本数が多すぎると花が咲かなくなってしまうので注意しましょう。

花が咲き追わって本格的な冬が来る前に、草丈の1/2ほどをバッサリとカットします。ただし、室内に取り込んで、最低温度12度以上をキープできる場合は、冬でも花が咲き続けるので剪定は必要ありません。

花がら摘み

ハイビスカスの花は、その多くが1日でしぼんでしまいます。花びらはそのうち自然に落ちていきますが、ガクは残るので切り取らなければなりません。ガクをそのまま残していると、種を作るためにエネルギーを使ってしまい、その後の花付きが悪くなります。花びらが落ちたら、よく切れるハサミでガクを根元から切り取りましょう。

増やし方

ハイビスカスは挿し木によって増やすことができます。ただし、ハワイアン系のハイビスカスは挿し木ができない品種もあるので、オールド系とコーラル系から選びましょう。また、購入したばかりの小さな苗も挿し木には向いていないので、植え付けてから2年以上たっている株を使います。

病害虫

ハイビスカスにはアブラムシやハダニなどの害虫がつくことがあります。そのままにしていると葉が枯れたり株が弱る原因になるので、見つけたら速やかに駆除しましょう。

また、その害虫の排泄物が原因ですす病という病気にもかかりやすくなります。枝や葉が黒く変色し、病気が進むとやがて株が枯れてしまう恐ろしい病気です。すす病にかかっている枝葉を見つけたら、切り取って被害が広がらないようにしましょう。

ハイビスカスの花言葉を知って大切な人に贈ろう

ハイビスカスには、「新しい恋」「あなたを信じます」「繊細な美しさ」「信頼」「勇気ある行動」など、その美しさを象徴するような素敵な花言葉がついています。色ごとでも花言葉が異なり、それぞれ下記のような意味があります。

  • 赤:「常に新しい美」「勇敢」
  • 白:「艶美」「繊細な美しさ」
  • オレンジ:「繊細な美しさ」
  • 黄:「輝き」
  • ピンク:「華やか」

ハイビスカスをガーデニングで楽しみたい、大切な人にプレゼントしたい場合は、今回紹介した花言葉や育て方を参考にしてみてください。