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リンドウが見頃を迎える季節は?花言葉や育て方も合わせて紹介

リンドウは青やピンクの花が星のように連なった姿が美しい花です。晩夏に見ると秋の訪れを感じられるので、少し切ない気持ちになってしまう方もいるのではないでしょうか。この記事では、そんなリンドウが見頃を迎える季節について解説していきます。基本情報や花言葉、種類、育て方なども詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。

リンドウの基本情報

リンドウの属性 リンドウ属
科名 リンドウ科
英名 Gentian
和名 竜胆(リンドウ)
原産地 日本
開花場所 主に山野

リンドウの特徴

リンドウの花は青や紫のイメージがあるかもしれませんが、実は水色、白、ピンクなどのさまざまな色があります。花は直径2センチほどの星のような形をしていて、1輪に5~6枚の花びらが付き、小さな花びらが連なって咲くのが特徴です。

また、花は直径2センチほどの星のような形をしていて、1輪に5~6枚の花びらが付きます。小さな花びらが連なって咲くのが特徴です。

リンドウの大きな特徴として、光に反応して開花し、曇りや夜には花弁を閉じるという性質があります。開花したら日当たりの良い場所で管理するようにしましょう。

名前の由来

リンドウは漢字で「竜胆」「龍胆」とも書きます。昔、リンドウの根は乾燥させて消化、鎮静、胃病への薬や漢方薬として使用されていました。しかし、その根がものすごく苦いことから「竜胆」と呼ばれるようになったそうです。中国では「りゅうたん」と呼ばれていたのが変化してリンドウという読みになったといわれます。

リンドウが咲く季節

リンドウの開花時期は8~11月で、見頃は秋です。特に花を咲かせるのが9月頃です。最近は気象変動で季節感がなくなりつつありますが、リンドウは秋を感じられる花の一つです。入道雲が消えて代わりにうろこ雲やひつじ雲が多くなり、空気が少しひんやりした空の元、小さな星のようなリンドウの花は季節を彩ってくれるでしょう。

リンドウの花言葉

リンドウの花言葉はいくつかあります。色によって花言葉は違うので、誰かにプレゼントをしたい場合は花言葉を参考に選んでも良いでしょう。ここでは、色別のリンドウの花言葉を紹介します。

「満ちた自信」
「誠実」「正義」「寂しい愛情」
赤・ピンク 「愛らしい」
「貞操」「誠実な人柄」

紫のリンドウは「満ちた自信」、青のリンドウは「誠実」「正義」「寂しい愛情」という花言葉を付けられています。リンドウの花の中でもよく見かける青系のリンドウはその華やかな色合いからつけられたといわれます。

赤やピンクのリンドウの花言葉は「愛らしい」です、その花の通り愛らしい色で花束にすると華やかでパッと明るい色合いになります。

白いリンドウの花言葉は「貞操」「誠実な人柄」です。前述したように、リンドウの花は夜や曇りの日は花を閉じてしまうことから、常に太陽を求めるリンドウに誠実な印象が感じられることが、花言葉の由来といわれています。

リンドウの花言葉には怖い意味もある?

どの色のリンドウも前向きな花言葉が並んでいますが、一方で「悲しんでいるあなたを愛する」という花言葉も存在します。これはリンドウの花の咲き方に由来するといわれています。リンドウの花は群生せずにポツンと独立して咲く花です。その姿からこのような花言葉がついたと考えられます。

しかし決してマイナス思考の意味合いではなく、むしろ「そんなあなたを愛している」というメッセージが込められた花言葉なので、プレゼントしても不興をかうことはないでしょう。

リンドウの種類

リンドウにはいくつか種類があるので、どんな種類があるのか紹介します。

  • エゾリンドウ
  • オヤマリンドウ
  • アサマリンドウ

順番に見ていきましょう。

エゾリンドウ

エゾリンドウはその名の通り、北海道に多く、高山の日当たりがよい湿地で見られることが多い花です。海外では朝鮮や中国東北部、南サハリンに咲く花で、高さは30~80センチ。多年草で地下に太い根茎があります。

フラワーショップなどで「リンドウ」と呼ばれるものはほとんどがこのエゾリンドウの改良品種です。

オヤマリンドウ

オヤマリンドウは、湿地に咲く秋を象徴する花の一つです。エゾリンドウに少し似ていますが、花はエゾリンドウに比べると少し小さいのが特徴です。葉の形は広披針形という葉の幅が広く、先の方が尖った形をしています。高さは60センチと、エゾリンドウに比べるとやはり少し高さも低くなっています。濃い紫色の花は茎の先端部分に複数付いていて、わずかにしか開きません。

アサマリンドウ

オヤマリンドウよりさらに小さいアサマリンドウは、青紫色の花で高さが4~5センチ程度しかありません。葉は卵型の長楕円形が特徴です。花弁は5枚で花冠裂片と呼ばれる花筒が割けて広がった状態はどのリンドウでも同じですが、アサマリンドウの場合、白の斑点が星のように付いているものもあります。

リンドウの系統

次はリンドウの系統の特徴について紹介していきます。

  • エゾリンドウ系
  • ササリンドウ系

2種類の系統について、それぞれ見ていきましょう。

エゾリンドウ系

エゾリンドウ系はリンドウよりも淡い青紫色の花が特徴です。葉は茎に5対以上つき、一枚の葉身を持つ葉となっています。葉の裏面は粉白色になっていることが多いです。北海道の下川町、音別町、岐阜県上市などはエゾリンドウを市町村の花としているそうです。

ササリンドウ系

ボリューム感があってプレゼントにも喜ばれるのがササリンドウ系の特徴です。ユリのようにしっかりと花が裏返っているので、華やかな印象があります。開いた花の内側のほうが濃い色が多いのも特徴です。

リンドウの育て方

リンドウの特徴について紹介しました。自分の庭にリンドウがあったら素敵ですね。次はリンドウの育て方について紹介していきます。

置き場所

リンドウは戸外の風通しの良い場所に置きましょう。風通しが悪いと病気にかかったり害虫がついたりする可能性があるので、注意してください。

置き場所については、午前中はよく陽が当たる場所、午後になると日陰になる場所に置くと良いでしょう。春、秋、冬は特に日に当て、夏は明るい日陰に置いて管理するようにしてください。

水やり

リンドウは水を好むため、水が足りずに水切れを起こすと回復が難しいです。基本的に1日に1回は水を与えましょう。

夏の時期は太陽の光で特に乾燥しやすいので、1日に2回あげても問題ありません。ただし、気温が高い時期に水をあげすぎると、根がうだって枯れてしまうことがあるので注意が必要です。

夏の水やりは特に注意して、1日に2回水を与える場合は朝、夕など気温が低いタイミングであげるようにしましょう。

用土・肥料

リンドウは用土や肥料が足りないと葉が変色してしまうので、葉が黄色になってきたと感じたら肥料を与えるようにしましょう。9月後半~11月頃は月に2回の液体肥料、春と秋は粒状の置き肥を月に1回程度与えるのが良いです。肥料は葉の色を見て調節するようにしてください。

植え付け

リンドウは水はけの良い酸性の土を好みます。市販の山野草用土でもよく育ちますが、自分で配合する場合は、赤玉土に鹿沼土小粒を半分ずつ配合してください。種まきは春の暖かい3月~4月が適しています。種から育てると花が咲くまでに数年かかることがあるので、早くリンドウを楽しみたい人は苗を購入しましょう。

リンドウを鉢植えにする場合は、排水性の良い鉢を選んでください。地植えの場合も同じく、水はけの用意場所を選んで植え付けるようにしてください。

とにかくリンドウは水が大切です。乾燥しすぎる場所に植えない、置かないようにしましょう。

植え替え

リンドウはこまめに植え替えをしなければならない植物です。植え替えをしないと栄養不足に陥ってしまうので、1年に1回、5~6月になったら新しい土へ植え替えをするようにしましょう。

植え替えの際は元肥を混ぜ込み、植物用活力液を与えてください。植え替えが終わったら日当たりの良い場所に7~10日ほど置いてください。その後は通常通りの方法で栽培を続けましょう。

剪定

リンドウの剪定は、花茎からそっと抜き取れば簡単に抜けます。種をつけたくない場所は選定し、花が枯れてしぼんだ場合も、茶色に変色する前に花がらを摘み取るようにしてください。葉が枯れた場合も同じで、枯れた部分を取り除いて茎を切り落とします。

また、背丈の小さなリンドウにしたい場合は、5~6月に花先から下の枝を葉4~5枚ほど残して選定します。そうすることによって、株が小さくなり芽が横に広がった状態で花を咲かせるのです。剪定は時期を間違えると花が咲かなくなってしまうこともあるので、剪定時期に注意してください。

増やし方

リンドウはさし芽、株分け、種まきで増やせる花です。宿根草でも根は老化し、いずれは株が寿命で枯れてしまうので、さし芽で若い株を常に作っておくと開花時期にリンドウが楽しめます。

株分けの場合、3~4月に株を鉢から抜いて、傷んだ根を取り除いてから根をしっかり持ち、裂くようにして分けてからそれぞれ植えつけます。

さし芽は5~6月に行いましょう。茎の先端を5~8センチ程度の長さに切って、土に挿す部分の下部分の葉を取り除きます。鹿沼土を入れた鉢に挿します。日陰に置いて、乾かさないように管理すると約1ヵ月で根が出てきます。

種の場合は花が咲いた後、2ヵ月ほどで増やせます。全体が変色するか、自然に裂けた状態になった頃が良いタイミングです。種を取って保存しておき、3月上旬にまきます。発芽まで1~2ヵ月以上かかり、花を咲くのにも時間がかかるので、種から育てるのは「早くリンドウの花が見たい」という人にはおすすめできません。さし芽か株分けでリンドウを増やしていきましょう。

冬越し・夏越し

リンドウの夏越しをする際は、明るい日陰に置くことです。前述の通り、リンドウは水を好むため、直射日光に当てると乾燥し根がうだってしまいます。また、夏の強い日差しにあたると葉焼けが起きる可能性もあります。乾燥が苦手なリンドウは、日差しが強くなる夏になったら涼しい場所に移動するようにしてください。

冬越しの方法は、日当たりの良いところに置いておくことです。冬になるとリンドウは地上から見える部分が枯れてしまいます。しかしリンドウは根の状態で冬を越すため、春には新たな芽が出ます。捨てずにそのままにしておきましょう。

リンドウがかかりやすい病害虫

リンドウは比較的育てやすい花なので、今までやったことがない、という人も挑戦しやすいです。しかし、どの花もそうですが、育て方を間違えると病気や害虫が発生する可能性があります。リンドウがかかりやすい病害虫について紹介します。

病気

リンドウがかかりやすい病気は「サビ病」です。サビ病は春と秋、雨の日が多くなると発生しやすい病気です。葉に斑点が見られ、見た目がサビのように見えます。リンドウに限らず、他の草花や果樹に多く見られる病気です。

サビ病が発生すると、茎の形が歪み、最悪の場合枯れてしまう可能性もあります。また一度サビ病が発生すると回復することはできません。対策としては、病気になった部分をすぐに切り落とすことです。株全体に広がってしまっていた場合は、残念ですが株こと処分するか土の中に入れて処理をしましょう。

サビ病は窒素分の多い肥料を与えることも一因となる場合があるので、成分が均等に配合された肥料を選んでください。また、何度も書きますが、風通しの良い場所に置くのもサビ病発生の予防になります。

害虫

次はリンドウに多い害虫です。ネコブセンチュウ、アブラムシ、ナメクジ、イモムシ、バッタなどです。特にアブラムシは葉や茎に寄生し栄養分を吸い取ってしまいます。結果としてリンドウを弱らせてしまうので要注意です。

また、イモムシやナメクジなどは食害でリンドウを食い荒らしてしまいます。他にネコブセンチュウは土中に潜む害虫で、寄生されると根の細胞がこぶ状に大きくなり、生育を衰えさせてしまいます。ネコブセンチュウに寄生されるといずれ枯れてしまうので注意してください。

リンドウを贈るのにピッタリのイベントは?

リンドウは自分で育てて家に飾るのも素敵ですが、プレゼントにしても喜ばれる花です。クールな色合いの花なので、男性に贈っても嫌がられることはないでしょう。リンドウを贈るのにピッタリのイベントを紹介します。

誕生日のお祝い

リンドウは秋に咲く花なので、秋生まれの人への誕生日のお祝いにはリンドウの花束を贈ってみてください。特に、リンドウは8月31日、9月16日、10月20日の誕生花となっているので、これらの誕生日にあてはまる人に贈るのに良いです。

リンドウはとてもキレイな花なので、もらった人はとても喜んでくれるでしょう。リンドウは色によっても花言葉が異なるので、プレゼントする人に合った花言葉の色を選んでギフトにするのもおすすめです。

敬老の日

敬老の日にリンドウの花束はとても喜ばれます。リンドウは古代中国から根が漢方薬として用いられており、「病に打ち勝つ」という意味で入院中のお見舞いや退院祝いなどに使われることも多かったです。「いつまでも健康で長生きしてほしい」という願いを込めて、敬老の日に贈ってはいかがでしょうか。

ただし、リンドウの鉢植えを贈る場合は要注意です。あまり大きな鉢植えタイプのリンドウだと、日の当たる場所に移動させるのも大変です。管理するのも手間がかかるので、育てやすいサイズ、例えばテーブルサイズのリンドウを贈る方が手間暇かからず長く育ててもらえるでしょう。

リンドウが見頃の季節を知って綺麗な花を楽しもう

リンドウの開花時期は8~11月、特に花を咲かせるのが9月頃なので、秋に見頃を迎えます。秋を感じさせてくれるリンドウは、秋に誕生日を迎える人へのプレゼントにおすすめです。特に、誕生花となっている8月31日、9月16日、10月20日に誕生日を迎える人へのプレゼントとして検討してみてください。

また、古代中国から根が漢方薬として用いられているリンドウは、「いつまでも健康で長生きしてほしい」という願いを込めて、敬老の日に贈ってみるのもおすすめです。

リンドウは鉢植えで贈るのも良いですが、花束やアレンジメントで贈るのも良いでしょう。リンドウをプレゼントとして贈りたいと思っている方は、ぜひフラワーギフトラボをご利用ください。きっとお相手に喜んでもらえる花が見つかるでしょう。