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アザレアの色別の花言葉|怖い意味はある?育て方まで徹底解説

アザレアは日本や中国原産のツツジがヨーロッパへ渡り、ベルギーやオランダなどで交配・品種改良されて誕生した花です。

鮮やかな赤やピンク、白、紫、オレンジ、さらに複数の色の混じる複色など豊富な種類が存在します。

日本では「セイヨウツツジ」とも言われるアザレアは、「恋の喜び」の他に「節制」「禁酒」などちょっと意外な花言葉も持っているんですよ。

この記事では、そうした花言葉の由来とともに、特徴や育て方などの基本的な情報をご紹介します。

アザレアの色別の花言葉とは

アザレアの全体の花言葉は「恋の喜び」「禁酒」「節制」です。

華やかでロマンティックな見た目から「恋の喜び」という花言葉がついたと考えられています。

また、アザレアの名前の語源となっているのはラテン語の「azaleos」。意味は「乾燥」という意味です。乾燥した土地でも育つアザレアの特性を表していますが、厳しい土地でも強く育つことから「節制」という言葉が当てられました。英語の「dry(乾燥)」には「禁酒」の意味があり、そこからそのまま「禁酒」という花言葉の由来になったようです。

それでは、アザレアの色別の花言葉についても見ていきましょう。

赤色のアザレア

赤色のアザレアの花言葉は「節制」「節度のある愛」です。

アザレアは前述の通り、乾燥した土地でも強く育ち、特に赤いアザレアはそうした場所でも真っ赤な美しい、鮮やかな花を咲かせます。

厳しい環境に耐え美しい花をつける姿から、厳しく自分を律し凛とした精神性を表す言葉である「節制」の花言葉がつけられたのでしょう。

白色のアザレア

白いアザレアの花言葉は「あなたに愛されて幸せ」です。白いアザレアの可憐な花の様子、花びらが幾重にも華やかに重なったり、フリル咲きとなっている様子がウェディングドレスのような形に見えることから、幸福な花嫁が連想され、このような幸せな花言葉がつけられました。愛に満ちた幸福な様子が目に浮かぶ、お祝い事にぴったりの素敵な花言葉ですね。幸せいっぱいの新婚のカップルや、仲睦まじい2人へギフトとして贈るのにもいいでしょう。

ピンク色のアザレア

ピンク色のアザレアの花言葉は「青春の喜び」です。ピンク色のアザレアは見ている方の気分が楽しくなる瑞々しい魅力のためか、若々しく陽気な花言葉がついています。ピンク色の花びらが軽やかに元気に重なっている、かわいらしい姿にぴったりですね。

他にも「合格切符」「野外の楽しみ」など「青春」に関連した花言葉があります。豊かに勢いよく花びら重なりあって咲き誇る様子から、「発展した暮らし」という金運にまつわる花言葉もあります。

紫色のアザレア

紫色のアザレアの花言葉については諸説あり、これといった花言葉はまだついていないという説もあります。

一方、暫定的にあげられるのが「溢れる気品」という花言葉です。株いっぱいに八重咲の豊かな花をつけるアザレアの様子から「溢れる」、そして紫色は元々気品や高貴さを表す色とされることが多く、そこからついた花言葉のようです。

アザレアにはその他オレンジや複色などさまざまな色が存在し、新たな種類もどんどん登場しています。まだ花言葉がついていない色もありますが、これから素敵な花言葉が新しくつけられるかもしれません。

アザレアの花言葉に怖い意味はある?

アザレアの花言葉に「怖い」とまで言われるものはありませんが、花言葉としてはユニークである「節制」「禁酒」などの言葉から、贈る時にはやや注意が必要といえるかもしれません。

英語の花言葉には「節制」「禁酒」の他に、「私のために体を大切に(Takecareofyourselfforme)」などがあり、例えば禁酒をがんばっている人などに、家族や伴侶・恋人間で贈ることからついた花言葉です。

常に花言葉を気にする必要はありませんが、花言葉を知っている人への贈り物の場合、特に禁酒や何かを節制しているわけではない人に何も言わずに贈るとちょっとびっくりされてしまうかもしれません。贈る場合には一言添えて渡すと安心です。

アザレアの基本情報

次に、アザレアの基本情報について見ていきましょう。

ツツジ科
ツツジ属
和名 西洋ツヅジ(セイヨウツツジ)
英名 Azalea
学名 Rhododendronsimsii
原産地 中国、日本

日本・中国などに自生するツヅジ(躑躅)は元々アジア圏で園芸種として人気で、日本国内でも多くの品種改良が重ねられました。

そののち、台湾を経由し西洋に渡り、19世紀ごろヨーロッパでさらに交配・品種改良されて誕生した花がアザレアです。

華やかな八重咲の花が特徴で、開花時期は4〜5月の春です。

育てやすく見た目も華やかなことから西洋はもちろん、逆輸入された日本や中国などアジアでも園芸種として非常に人気です。

アザレアの特徴

アザレアはツヅジが鉢物として改良された常緑性(一年中枝や幹に緑の葉をつけている植物)のツヅジの総称で、元々は室内鑑賞を目的として誕生した品種です。

多年草で樹丈は1・5mほどの低木、花の色は主に白・赤・ピンクの他、紫、オレンジまたは複色のものも存在します。

寒さにはやや弱い反面、耐暑性があります。

開花時期は4月下旬から5月で、日本に自生するツヅジを改良した品種のため、日本の気候に合っていて育てやすいことが特徴です。

ツツジによく似た見た目ですが、基本的にアザレアには花・蜜・茎・枝・根すべてに毒があり、蜜を吸ったりしてはいけないので注意が必要です。

アザレアはいつの誕生花?

アザレアは色によってあてられている誕生日が違っています。

例えば、白いアザレアは3月4日と3月9日の誕生花。

ピンクのアザレアは3月18日です。

また、赤いアザレアは3月22日、8月8日、12月22日とされています。

アザレアは春先に開花する花であり、軽やかで可憐なイメージのためか、3月の誕生花とされることが多いようです。

アザレア・ツツジ・サツキの違いとは

学術上「ツツジ」と言ったときには、ツツジ科ツツジ属全般の植物全てを指します。種類は非常に多く、なんと4000種類以上あります。日本国内でも40種類以上の原種があり、こうした「ツツジ」の仲間のひとつの種類として「アザレア」や「サツキ」があります。

アザレア・ツツジ・サツキは見た目がとてもよく似ているため、見分けるのは簡単ではありませんが、花の形、色、常緑性かどうか、木の高さや葉、そしておしべの数など見分けるポイントが存在します。

アザレアの特徴

アザレアと他のツツジはとてもよく似ていますが、アザレアの方がツツジより花部分が一回り大きいことが特徴です。

花びらは基本的に八重咲のため重なりもアザレアの方が多く、すっきりとして落ち着いた印象とツツジと異なり、よりゴージャスな印象があります。

また、寒さによく耐えるツツジと違い、アザレアは寒さにはあまり強くはありません。さらにアザレアはどの品種でも常緑性であることが特徴です。おしべの数は品種によって異なりますが5〜10本です。開花時期は基本的に4〜5月に一斉に花を咲かせます。

ツツジの特徴

ツツジ科ツツジ属の植物一般を指す場合、ツツジは基本的に種類が多いため、品種ごとに異なった特徴があります。

低木があれば高木もあり、常緑性もあれば落葉性のものも存在します。

しかし、日本で「ツツジ」という場合には、「オオムラサキツツジ」を指す場合が多いです。オムラサキツツジは5つに分かれた花びらで、色は紫に近い濃いピンクの低木・常緑性で、植木などに使用されることも多く、街中で最も多く見かけるお馴染みの「ツツジ」のことです。4月〜5月に花を咲かせる園芸用の品種で、野生で自生はしていません。

サツキの特徴

サツキとアザレア・ツツジとの1番わかりやすい違いは花の開花時期と開花にかかる時間です。アザレアやツツジと比べてサツキは開花時期が遅く、5月〜6月です。

4月に入ると一斉に開花するアザレアなどと違い、1週間ほどかけてゆっくりと開花していきます。

サツキの樹はアザレアと同様低木の常緑性ですが、葉が小さく固めなのが特徴で、葉に毛が生えていません。さらに花の中をのぞいておしべを見てみると、5本以上のことがあるアザレアや他のツツジと違い、サツキのおしべは必ず5本のみです。

アザレアの人気品種

アザレアには現在までに2000種類以上の品種が誕生しているとされています。

園芸種として常に人気であり、現在でも新しい品種が次々と誕生していますよ。

元々はヨーロッパで交配が盛んでしたが、現在では日本国内でも日本発の品種が多く誕生しています。

国内では主に新潟で交配・改良が盛んです。

人気品種で多く出回っている「ロザリー」をはじめ、「ロマンス・パール」「クリスタル・パール」「越の淡雪」など、各品種の特徴をご紹介します。

ロザリー

ロザリーは優しく明るいピンク色の花を咲かせるのが特徴の品種です。

花は大ぶりで一重咲き~半八重咲までさまざまな種類が存在し、通常は4月ごろの開花です。ベルギー原産で、育てやすく華やかなことからアザレアの中でもポピュラーな種です。また、ロザリーの枝変わり種(突然変異種)に美しい白色の花をした「ステラ・マリス」と呼ばれる種類があります。

ロマンス・パール

ロマンス・パールは肌色のような淡いピンク色が特徴の品種です。

花は大輪の半八重咲で波打った花びらをしていて、気品がありフェミニンな印象の種です。濃いピンクが多いアザレアやツツジの中でも珍しいパステルカラーのような淡いピンク色をしており、肉厚の花びらが豊かに波打つ様子に独自の魅力があり人気です。

開花時期は通常4月ですが、10月ごろから花をつけた鉢が流通します。ヨーロッパ産の種が多い中で、ロマンス・パールは日本の新潟生まれです。

クリスタル・パール

クリスタル・パールはロマンス・パールの枝変わり種で、ロマンス・パールと非常によく似ていますが花に濃い赤色が入っていることが特徴です。

2021年に日本の新潟で誕生した最新品種で、ロマンス・パール同様シンプルかつ上品な印象を与える花です。

アザレアはヨーロッパで品種改良された種を日本へ逆輸入した花であり、ヨーロッパでの人気ぶりに比べると日本国内で誕生する新品種は少ない傾向がありましたが、近年では品質の高いさまざまな品種が誕生しています。

越の淡雪

越の淡雪(こしのあわゆき)は日本・新潟で平成5年に誕生した品種です。

やや大ぶりの花で二重咲または半八重咲、丸い花びらが特徴となっています。雪のように白い花びらが美しく、さらに花びらに黄緑色の蜜標(昆虫に蜜の在処を知らせるための模様)が入ります。

白い花びらに黄緑色または薄い緑色のアクセントが入り、なんとも可憐な印象です。

3月下旬ごろに花を咲かせ、寒さに弱いアザレアの中では比較的耐寒性があり、育てやすいと言われています。

アザレアの育て方

アザレアは、日当たりのいい場所を好みます。育てる場合は、日当たりの良い場所に植えましょう。

また、水はけのよい酸性土壌で育てることも大切です。春〜夏はぐんぐんと成長をする時期のため、たくさんの水を必要とします。毎日欠かさず水を与えましょう。水切れが起こると成長が阻害され、花数も少なくなってしまいます。

鉢植えで花つきのものを購入した場合は、暖房のない室内に置くのが最適です。窓際の日当たりのよい場所へ置きましょう。春以降は風通しのよい屋外に移動させ、夏は直射日光のあたらない半日陰へ、冬はまた室内へ移動させます。

用土・肥料

アザレアはツツジ属の多くの種と同じく酸性土壌を好みます。

多湿の環境は好まないため、水はけのよい土壌に植えましょう。用土は、園芸用の土壌、もしくは鹿沼土を腐葉土、ピートモスなどをまぜた土などを使います。

花が咲き終わった6〜8月の夏は花芽を多くつける時期のため、成長を促すために月に一度、緩効性の化学肥料・固形の油かすなどの有機肥料を与えます。

また、つぼみの生育を促すため、秋のはじめの9月ごろにリン酸性・緩効性の肥料を与えるのも良いでしょう。

置き場所

アザレアは基本的には日当たりがよく、風通しのよい場所を好みます。葉焼けをしやすいという特徴があるため、鉢の場合は夏など強い日光が気になる季節になったら、直射日光を避けられる場所へ移動しましょう。

午前中に日が当たり、午後は日陰になる場所などが最適です。

また、寒さにはあまり強くないため、冬になったら室内へ移動させます。室内へ置く場合は日中は日当たりがよく、さらに暖房の風があたらない場所に置くように注意をしましょう。

水やり

アザレアは乾燥には強いですが、4月ごろから花を咲かせ、また株が大きく成長する時期は水を多く必要とします。

この時期は水切れを起こさないように欠かさず水を与えます。夏は朝・夕の2回与えましょう。ただし水が多すぎても腐ってしまいます。

目安としては「表面の土が乾いたら」水を与えるようにしましょう。

秋は春と同じよう水やりをし、冬になり室内に移動させた後は毎日欠かさずではなく、様子を見て、表面の土が乾いていたらあげるようにします。

植え付け・植え替え

植え付けの時期は一般的に5月ごろに行います。アザレアは苗で流通していることが多く、主に鉢や地植えで育てることができます。枝をドーム状に剪定して植え付けを行いましょう。

鉢で購入した場合は、根についた乾いた土をよく落としてから植えてください。

植え替えは最初の1年は行う必要がありません。2年目の4月〜5月ごろ、開花後に株よりも一回り大きな鉢に植え替えます。

株を大きく育てたい場合は一回り大きな鉢を用意しますが、サイズを変えたくない場合は同じ大きさの鉢でも問題ありません。古い土をしっかりと落とし、根腐れを防ぎましょう。

剪定

剪定に適しているのは、4月〜5月に花を咲かせた後すぐです。樹の形がちょうどドーム状になるように丸く刈り込みます。枝は伸びすぎたものなどを3分の1程度まで刈りましょう。弱った枝、余分な枝などは根本から切ります。

ある程度短くしても問題はありませんが、丸坊主にしないように、葉は残すようにしましょう。7〜8月に翌年に花を咲かせるための花芽をつけるので、それを刈ってしまわないように、必ず夏になる前に剪定を行うようにしましょう。

夏の管理方法

アザレアは暑さには強く夏も育てやすいですが、直射日光で葉焼けを起こしやすいです。日差しが強くなってきたら、半日陰へと鉢を映しましょう。午前中に日が当たり、午後には日陰になる場所が最適です。シェードなど日よけを使って日陰を作るのもいいでしょう。

刈り込みを行う場合は、夏より前に行います。花芽が7〜8月につくため、夏以降に行うと翌年以降花が咲かなくなってしまうこともあるため注意してください。

アザレアは基本的に春〜秋は水を切らさず与えることが必要で、夏季は特に水切れが起こらないように、朝・夕と日に2回水やりを行います。

増やし方

アザレアを増やしたい時は挿し木で増やします。アザレアの開花時期は4〜5月のため、開花後の5〜6月に行いましょう。

花が咲き終わった後のよく太った枝・固い枝を選び、枝先6センチほどを切ります。それを挿し木用の土にさし、下葉を数枚取り除いてください。枝先には葉を残しておきましょう。複数の枝を植える場合には、隣の枝と葉が少し触れ合う程度の間隔を取ります。日陰の風通しのよい場所で管理すれば、9月ごろの秋のはじめには根がはってくれるでしょう。

まとめ

アザレアの花言葉や基本情報、ツツジやサツキとの違い、基本的な育て方などを紹介しました。アザレアは日本で古くから馴染のあるツツジとはまた違った魅力を持っている花です。

たくさんの種類があり、花の形状なども品種によって異なっているので、たくさんの種類を見比べてみるのも楽しいかもしれません。

どの種類も基本的に育てやすく、日本の気候に適しているので、これから園芸に挑戦しようという方にもぴったりです。

プレゼントはもちろん、自分用にも鉢を買ってぜひ楽しんでみてください。