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お花を飾って七夕を迎えよう!七夕におすすめの花

7月7日は七夕です。笹に願い事を書いた短冊を下げたり、折り紙で七夕飾りを作ったりしたことがあるという人も多いでしょう。

1年に1度、織姫と彦星が出会える七夕には、七夕をイメージしたお花を飾ってロマンチックな雰囲気を満喫してみてはいかがでしょうか。

七夕のロマンチックなストーリーにちなんで、大切な人に花束を届けるのにもおすすめの日です。

今回は七夕におすすめしたい花、組み合わせて飾りたい星形の花と花合わせを紹介します。

七夕に花を飾るのはなぜ?

 七夕には、笹を飾り付け、短冊に願いを書くのが一般的ですね。子どもの頃に雨が降ると織姫と彦星が出会えないと聞いて、てるてる坊主を作ったなんて経験がある人もいるのではないでしょうか。

七夕に花を飾るのは、比較的新しい七夕の過ごし方です。最近では七夕が近づくと、星空や天の川をイメージした色合いの七夕ブーケが花屋さんに並ぶようになりました。

笹だけでなくお部屋に花を飾って、七夕の雰囲気を楽しむ人が増えています。

七夕とは?

 七夕は中国の民間神話と、日本古来の宮中行事が合わさってできたイベントです。

もともと日本では、織った着物を棚に供えて神様を迎え、秋の豊作を祈る伝統がありました。そこに中国から織姫と彦星の神話が伝わり、それらが合わさって現代の形になったと言われています。

現在では短冊に願い事を書き笹に下げ、星にその願いをかける行事になりました。

地域によって七夕の風習に差があり、全国各地で個性豊かな七夕祭りが開催されます。

ロマンチックな七夕には花を飾ろう

 七夕にまつわる織姫と彦星のストーリーをおさらいしておきます。

もともと働き者の織姫と彦星は、結婚するとお互いに夢中になって毎日見つめ合って過ごすようになりました。その結果仕事が手につかなくなり、怒った織姫の父である天の神様に引き離されてしまいます。織姫があまりにも嘆き悲しんでいるのを見かねた天の神様は、一生懸命働くことを条件に1年に1度だけ出会うことを許しました。それが7月7日、七夕の日です。

七夕のロマンチックなストーリーにちなんで、恋人や大切な人に花を贈る人も増えています。とはいっても七夕に花束をもらったことがあるという人はまだまだ少ないので、七夕の由来を添えて花束を贈れば、2人にとって忘れられない特別な贈りものになるはずです。

七夕に飾りたいのは青色系の花

 七夕のイメージカラーは青色。青色系の花は種類が少ないですが、白やパープル系の花もミックスすると豊富な種類から七夕のイメージに合わせて花を選ぶことができます。

七夕で束ねたいのは満点の星空をイメージした花束ではないでしょうか。

青色系の涼しげな色味は、この時期の暑さを吹き飛ばすのにもぴったりの色です。青色には気持ちを静めリラックスさせる効果も期待できます。七夕をイメージした花束を寝室に飾れば、いつもより穏やかな気持ちで眠りにつけるかもしれませんね。

 青色は幸せを呼ぶ色

 青色はサムシングブルーとして、結婚式に取り入れると幸せになるとされている色です。日本でも結婚式に青色を身に付けて、2人の幸せを願うというエピソードを聞いたことがありますよね。

童話で幸せを運んでくる青い鳥として登場したり、平和の象徴として各国の国旗にも取り入れられたりしている色でもあります。

青色はヨーロッパでは誠実を象徴する色とされており、恋人に贈る花として青色の花が選ばれています。

笹は花屋さんでも買える?

 七夕に欠かせない笹は、この時期に限り入荷している花屋さんも多いです。

ただし普段からあるものではないので、七夕の1週間前頃の入荷というお店がほとんど。

オフィス街にある花屋さんなどでは、需要が低く入荷がないこともあります。

花屋さん以外ではスーパーやホームセンターで販売されています。自宅に飾るサイズなら200円から500円程度で購入できるので、ぜひ七夕飾りや願いを書いた短冊を飾って楽しんでみてくださいね。

七夕飾りや短冊を笹に飾る理由

七夕を祝う夏は気温が高く、日本は特に湿度が高いため食べ物が腐りやすい時期です。

暑さが続く日が多く、疲れも溜まりやすいので、昔は抵抗力の弱いお年寄りや子どもが亡くなることが多かったそうです。

笹の葉には抗菌効果があるため、食べ物の下に敷き、防腐剤の役割を果たしていました。

そこから、笹の葉にお供えものをのせて健康を祈り、川に流す風習が生まれます。

のちに笹の葉と一緒にけがれも流され、願い事が叶うと考えられたのです。

抗菌作用のある笹の葉は魔よけの葉と考えられ、神様への願い事を託すのにふさわしいと考えられたと伝えられています。

笹は長持ちしない

 しっかりしているように見える笹ですが、水上げが難しくあまり日持ちがしません。

枯れやすいので花屋さんでも一定数仕入れを決め、販売する分のみの入荷というお店が多いでしょう。

笹は切ってしまうと葉が丸まってしおれてしまいます。給水する力がとても弱いため、花瓶に入れておいても元気にはなりません。葉っぱごと水を貯めた容器に浸すか、霧吹きをして密封したビニール袋で数時間置いておくと葉が瑞々しく復活します。

ただし、一時的なものでまた時間が経てば丸まってしまうので、応急処置程度に考えておくのが良いでしょう。

入手するのが難しい場合は、花屋さんで短冊を飾ることのできそうな他の枝ものに七夕飾りを飾り付ける方法もおすすめです。本来の由来とは異なりますが、日本ならではの風習をアレンジして楽しむのも良いでしょう。

七夕にぴったりの花10選

 この時期には七夕におすすめしたい、清涼感が感じられる花が花屋さんに並びます。

おすすめしたい花の中には、まるで星に見える形をした花もあるので、願い事が叶うようにと思いを込めて飾るのにも最適です。

今回は数ある花の中から、七夕にぴったりの花をセレクトしましたので是非参考にしてくださいね。

カスミソウ 

七夕当日の7月7日はカスミソウの誕生花の日です。

小さな花が散りばめられている姿がまるで天の川のように見えるので、七夕に贈るフラワーギフトや自宅で飾る花の中でも人気を誇ります。

花言葉は「切なる願い」「清らかな心」ですまるで織姫と彦星の想いが込められたような花言葉を持っています。

花束に入れると、ボリュームを出し、メインの花がより引き立つはずです。

カスミソウはそのままドライフラワーにしても美しい状態で楽しむことができます。

またかすみそうは英語で「baby’s breath」と呼ばれており、愛しい人の吐息という意味もあります。ロマンチックな七夕に大切な人に贈るにもふさわしい花と言えるでしょう。

キキョウ

 五角形の整った形をしたキキョウは濃い紫がかった青色をしていて、夜空の星のように見える花です。古くには武家の家紋としても使われていた高貴な花でもあります。

つながっているようにも見える花弁はぜんぶで5枚。花びらが鐘のように合わさってできた形をした花です。

蕾の状態がまるで風船を膨らませたようにぷっくりと見えることから英名では「balloon flower」と呼ばれています。

細い茎には動きがあり、枝分かれしている蕾部分も見せるように束ねると涼しげです。

和花の印象がありますが、リシアンサスやカスミソウとも相性が良く、濃い紫に近い青色をしたキキョウは、花束全体を引き締めるアクセントになる花です。

オキシペタルム(ブルースター)

淡い水色をしたブルースターは、星形をした小花をつけます。

優しい見た目に加えて、やわらかな触り心地もブルースターの魅力です。よく見ると茎に細いうぶ毛がたくさん生えているので、ふわふわとした触り心地です。

ただ、茎を切ると断面から白い乳液が出て、触れると皮膚がかぶれてしまうことがあるため、肌の弱い人は気を付けて取り扱いましょう。

この乳液で導管が詰まると、水を吸い上げられなくなってしまうので水替えの際には洗い流してあげた方が長持ちします。

ブルースターはロマンチックな七夕にぴったりな「幸せな愛」「信じあう心」という花言葉を持つので、大切な人への贈り物にぜひ選びたい花です。

デルフィニウム

デルフィニウムも青色が美しい花です。

切り花として出回っているデルフィニウムにはスプレー咲きと1本咲きのタイプがあります。

七夕をイメージした花束で人気があるのはスプレー咲きのデルフィニウムです。

淡い水色のSPスーパースカイブルーや紫がかったSPパステルラベンダー、濃い青色が美しいSPマリンブルーなど青色系の品種がとても豊富。

見た目も花びらも華奢なので、弱そうに見えますが案外日持ちは長いです。1本にたくさん花が付いているので、枯れた花はどんどん取り除いてあげると小さな蕾が開いて最後まで美しい状態で楽しむことができます。

青色のデルフィニウムには「あなたは幸運をふりまく」、パールがかった青色のデルフィニウムには「澄んだ瞳」という相手の魅力を伝える花言葉があります。

アストランチア

 あまり聞き馴染みのない花かもしれませんが、ナチュラルな雰囲気のお花屋さんやウェディングシーンでもよく使われる花です。

カサカサと乾いた質感が特徴的で日持ちも良く、少し花が閉じた見た目にはなりますがドライにしても楽しむことができます。

七夕の花合わせにおすすめしたいのは、白色系の品種、ミリオンスターやマヨールです。

アストラはギリシャ語で星という意味を持ち、アストランチアという名はまさにその姿から名前の由来がきています。

花束に入れると花の間から顔を出し、ふわふわと風に揺れる姿がとても愛らしい花です。

エリンジューム

 おしゃれな花束やスワッグに入っていることの多いエリンジュームはトゲトゲした見た目が特徴的な花です。

もともとドライフラワーのような見た目の花で、そのままドライフラワーとしても楽しむことができます。

花の周りにトゲトゲした葉がついていて、その葉が花を守っているように見えることから「秘密の愛」「秘めた思い」という花言葉がついています。

気温が高く、花持ちが悪くなる夏場でも茎が腐ることがないので、この時期にとても重宝される花です。

オオ二ソガラム

 小さな花が集まって1つの花のように見えるオオ二ソガラム。

英名を「Star of Bethlehem(ベツレヘムの星)」と言います。

オオ二ソガラムには、キリストが誕生するときに、3人の賢者を導いたとされる一番星がはじけてこの花になったという伝説があります。

オオ二ソガラムは蕾が次々と開いてくるのが特徴で、小さな星形の花が集まるように咲く姿がとてもかわいらしい花です。

水替えの際には茎に滑り気を感じたら、しっかり水で洗い落してあげると長持ちします。

日々小さな蕾が咲いていくのが楽しみになる花ですね。

あじさい 

この時期の花の代表でもあるアジサイは、小花がぎゅっと集まっていて散りばめられた星のようにも見えますね。

花びらのように見えるのがガクの部分で、お花は真ん中の小さな丸い部分です。

涼しげな青色系の品種も多く、夏の暑さを吹き飛ばしてくれる清涼感が感じられる花です。

水が下がりやすいので、元気がなくなってしまったときにはたっぷり水を張ったバケツに頭から浸してあげましょう。

茎を斜めに切り、中にある綿を取り除いてあげると水の吸い上げが良くなりますよ。

ドライのあじさいもよく見かけますが、綺麗なドライになるのは、夏の終わり頃から出回る水分の少ない秋色あじさいです。

この時期のあじさいは、水に生けて飾った方がより美しい状態を楽しめるでしょう。

ナデシコ(ダイアンサス)

 ナデシコは万葉集で山上憶良が詠んだ、秋の七草に登場する花です。

山上憶良が生きていた平安時代には、七夕に撫子(なでしこ)の花の美しさを競った「瞿麦合」(なでしこあわせ)が開催されたと伝えられています。

同じダイアンサス属のスプレーカーネーションに似た見た目をしていて、とても日持ちの良い花です。

スプレー咲きのタイプと、上にまとまって花が付くタイプがあります。

花屋さんでよく見かけるマリモのような見た目をしたテマリソウも、ナデシコの仲間です。茎を見ると同じナデシコ属であることが良く分かります。

トルコキキョウ(リシアンサス、ユーストマ)

1つの茎に2~3輪の花と蕾がついてボリュームたっぷりのトルコキキョウも、涼しげな見た目が七夕の花合わせにぴったりな花です。

凛とした1重咲き、ボリュームたっぷりの八重咲き、ゴージャスで華やかなフリル咲きの品種があります。

カラーバリエーションが豊富で、青色系の品種も豊富に栽培されています。

名前にブルーと付いた品種もありますが、紫に近い水色をした品種が多いです。

青色のトルコキキョウには「あなたを想う」という花言葉があります。花持ちも比較的良いので、暑い夏にも負けず長く楽しむことができます。

七夕は大切な人に花束を贈ろう

 七夕は1年で唯一織姫と彦星が出会うことのできる日。ロマンチックな七夕には、大切な人に花束を届けてみてはいかがでしょうか。

クリスマスやバレンタインデーに比べると、七夕に花束を受け取ったことがある人は少ないので、サプライズで贈ると喜んでもらえるはずです。

七夕の時期には、普段は花屋さんに並ぶことの少ない青色系の花が豊富になるので、この時期ならではの青色の花束を選ぶのがおすすめです。七夕にちなんだ花合わせも紹介します。

 

カスミソウとブルースターの星空の花束

 爽やかな葉物の間からのぞくカスミソウとブルースターを、まるで夜空の星のように見立てた花束です。

七夕を迎える夏の時期にはリキュウソウやキイチゴ、アスパラなど持ちがよく動きのある葉物が花屋さんに並んでいます。カスミソウとブルースターはどちらも小花なので、アクセントには動きのある葉物を使うものがおすすめです。

きらきらの天の川をイメージした花束

 カスミソウと、白い小花のみというシンプルな花合わせの花束は天の川をイメージした花合わせです。シンプルだからこそ、カスミソウの美しさを存分に感じることができる花束です。

普段メインになる花を引き立てるカスミソウを主役に使ってみると、その可憐なかわいらしさがとてもよく伝わります。

カスミソウには、アルタイルやミリオンスターなど、星を思わせる名前がついたものもあるので、ぜひ品種名もチェックしてみてください。

最近では色水を吸わせて染めた青色や紫のカスミソウも出回っています。白色とは違った個性的でおしゃれな雰囲気が魅力的です。

ボリューミーなアジサイの花束

 ボリュームたっぷりのアジサイに、カスミソウなどの小花やリシアンサス、葉物を合わせたアジサイの花束も七夕ならではの贈り物です。

一言でアジサイと言っても大きくボリューミーな品種から、小ぶりのかわいらしい品種までカラーバリエーションも豊富。

アジサイの品種はなんと3000以上もあると言われているので、お花屋さんでお気に入りのアジサイを探してみるのも楽しみになりそうですね。

枝ものとアジサイを合わせれば、ボリュームたっぷりの、モダンな雰囲気の花束に仕上がります。

まとめ

 七夕の由来と、花を取り入れた過ごし方を紹介しました。

雨も多く蒸し暑い七夕の時期には、涼しげな青系の花を飾って気持ちをリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。

普段花を飾る習慣のない人も、七夕をきっかけに季節の花を飾ってみるのもおすすめです。

自分の部屋に飾るのはもちろん、大切な人への贈り物に七夕をイメージした花を選んで、毎年迎えるイベントをよりロマンチックな雰囲気で楽しんでみてくださいね。