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観葉植物として人気のゴールドクレストの育て方は?飾り方も一緒に紹介

葉にシトラス系の香りを持ち、美しい円錐状のシルエットが特徴的で、数ある針葉樹林の中でも根強い人気を誇るゴールドクレスト。植物の初心者でも育てやすく、ベランダや庭のシンボルツリーや、クリスマスツリーなど季節のアイコンとしても活躍する観葉植物として、多くの人に選ばれています。

この記事では、そんなゴールドクレストについて、特徴やオシャレな飾り方、育て方やトラブルが起きた際の対処法まで、詳しくご紹介します。

観葉植物のゴールドクレストの基本情報

科・属 ヒノキ科・イトスギ属
和名 モントレーサイプレス、モントレーイトスギ
英名 Monterey cypress
学名 Cupressus macrocarpa ‘Goldcrest’
原産地 アメリカ西部

※アメリカ西部のカリフォルニア海岸に生育するモントレーイトスギから作られた品種です。

ゴールドクレストの特徴

ゴールドクレストとは直訳すると「黄金のトサカ」という意味で、その名の通りやや黄みがかったグラデーションのような色味が美しい植物です。常緑樹のため一年中緑を楽しむことができます。針葉樹林の中でも香りの強い品種で、爽やかなシトラス系の香りも特徴的といえるでしょう。

成長速度が速く落ち葉も少ないため、初心者でも育てやすいというのも人気の理由です。庭木として植栽されるケースが多いですが、鉢植えにしてベランダや室内で育てることもできます。

ゴールドクレストにはどんな種類がある?

ゴールドクレストと一言でいっても、その中にはいくつかの種類があります。ここでは代表的な種類の中から3つご紹介します。

  • ノーマルタイプ

明るい緑色の葉色で、葉が茂りすぎないので蒸れによる枯れが少ないタイプです。もっとも一般的な種類といえるでしょう。

  • ウィルマ

アメリカ西部が原産のゴールドクレストは、やや日本の風土に合わない傾向があります。ウィルマは日本の環境でも育てられるように品種改良をされたタイプで、主に室内用として人気です。

葉が多く水の吸い上げが大きいので水枯れしやすく、水が足りないと葉先がチリチリになり茶色くなって枯れてしまうこともあります。

  • オーレア

ノーマルよりも葉の色が黄色っぽく寒さに当たるとオレンジに変わるため、冬に葉色が変化します。葉色が薄く葉緑素が少ないため、ノーマルやウィルマに比べると成長が遅いのが特徴です。

オーレアはあまり流通していないので、欲しい場合は演芸ショップに問い合わせてみると良いでしょう。

観葉植物のゴールドクレストのオシャレな飾り方

ボリュームがあり、観葉植物として取り入れるとアクセントになるゴールドクレスト。ここでは、より魅力的な飾り方についてご紹介します。

寄せ植えにする

庭に広いスペースがなくて玄関などに飾りたい、という方におすすめなのが寄せ植えです。

ゴールドクレストの爽やかなライムグリーンの葉色、スマートな三角形のフォルムはどんな植物と合わせてもバランスが取りやすく、一気に華やかな印象になります。

寄せ植えに相性の良い植物

寄せ植えは、ゴールドクレストと一緒に植える植物によって全く違うイメージになるので、季節ごとに植物を入れ替えて、季節感を楽しむのもおすすめです。ここでは、ゴールドクレスト の寄せ植えに相性の良い植物について見ていきましょう。

  • ストック/パンジー/ハツユキカズラ

ストックは一重咲きや八重咲きなどの種類も多く、色味も鮮やかなものが揃っているため、好みに合わせて雰囲気を調整できて、寄せ植えに取り入れると華やかな印象になります。

パンジーやビオラは開花時期がとても長く、鮮やかな色味で品種や色数も豊富なため、アクセントとして取り入れると素敵です。鉢の中央にゴールドクレストを配置して、高低差を付けながら植えていくと、バランス良く配置ができるでしょう。

  • ガーデンシクラメン/ポインセチア/シロタエギク

クリスマスシーズンにおすすめなのが、こちらの寄せ植えです。クリスマスのイメージが強い、ガーデンシクラメンやポインセチア、まるで雪が積もったような白い毛が特徴的なシロタエギクを取り入れることで、特別な季節感が楽しめるようになります。

カゴに入れる

コンパクトに楽しみたいという方は、小さいサイズのゴールドクレストをカゴに入れて飾るのもおすすめです。気を使ったカゴに入れると、ナチュラルな質感がゴールドクレストの魅力をさらに引き出してくれます。簡単な方法でありながらも、一気に雰囲気がオシャレになります。

シンボルツリーとして飾る

シンボルツリーとは、住宅や建築物を象徴する背の高い樹木のことです。玄関先や庭にスペースがある方は、シンボルツリーとしてゴールドクレストを植えるのも素敵ですよ。成長速度が速く大きく育てられるゴールドクレストは、玄関先や庭でも存在感を発揮してくれます。

ただし、ゴールドクレストは寒さに弱いため、冬場に外気温が0℃以下になる地域にお住まいの方は外に植えるのは難しいかもしれません。

クリスマスツリーとして飾る

ゴールドクレストをクリスマスツリーとして飾るのもおすすめです。大きいものから小さいものまで色々なサイズで販売されているため、もみの木は大きすぎて飾るのが難しいという方にもお手軽にお楽しみいただけます。

玄関先に植えたものや鉢植えに入れたゴールドクレストに、リボンやオーナメントを付けて、部屋にホリデーシーズンの気分を取り入れるのも素敵ですよ。

ゴールドクレストの花言葉・風水効果

部屋や庭先に観葉植物を飾る際に、花言葉や風水効果が気になるという人は少なくないでしょう。ここでは、ゴールドクレストの花言葉と風水効果についてご紹介します。

花言葉

ゴールドクレストの花言葉は「まっすぐに生きる」「不変」です。ゴールドクレストは、樹形が一切乱れず、幹をまっすぐ上に伸ばし、上へと成長していくため、その姿から「まっすぐに生きる」という花言葉が付けられています。

また、ゴールドクレストは、一年を通して葉が落ちない常緑樹種です。年中変わらずに美しい姿を見せてくれることから、「不変」という花言葉も付けられています。「まっすぐに生きる」「不変」という花言葉は、贈り物としてもおすすめです。

風水効果

ゴールドクレストのような先のとがった円錐形に育つ植物は、風水的には室内よりも室外に飾ることで、厄除けの効果が高まります。スペースのある方は、一対にしておくことで効果を高めるのもおすすめですよ。

室外に置けない場合は、室内の窓辺に飾っておくのも良いでしょう。また、北側や南西の方角で育てることによって、子宝にも恵まれる効果も期待できるので、方角を気にして置くのもおすすめです。

ゴールドクレストの育て方

次に、ゴールドクレストの育て方についてご紹介します。

置き場所

ゴールドクレストは屋外の日当たりの良い場所を好みます。それに加えて、蒸れによる枯れを防ぐために風通しの良い場所がベストです。

室内で育てる場合は、窓辺など日の光が入る場所に置き、ときにはたっぷりの日光に当ててあげると良いでしょう。エアコンの風が直接当たるような環境だと葉が乾燥しやすくなるため、注意してください。

水やり

水やりは、季節によって頻度を変えるのがポイントです。鉢植え・地植えともに、植えてから2年未満の株は水分不足が起こりやすくなります。特に、春~秋にかけては水分が足りず、乾燥して枯れてしまう水枯れが起きやすいシーズンです。

手で土を触って水分を感じなくなったら、鉢の底から水が流れ出るくらいしっかりと水やりをしてください。

冬は少し控えめに、土が乾燥して2~3日ほど経ってから水やりをしましょう。室内で育てる場合は、暖房器具などで思っている以上に乾燥していることもあります。葉を触って乾燥していないかどうか確認してみてください。

室外で地植えをしており、2年以上経過している株は特に水やりの必要はありませんが、夏場あまりにも乾燥するときは、朝の涼しい時間帯や、夕方日が落ちるくらいの時間帯に水をあげてください。

用土・肥料

ゴールドクレストを植える際は、水はけが良い土に植えるようにしましょう。市販の観葉植物用培養土で問題ありませんが、もし水はけが悪いと感じるときは、砂やパーライトを足すことで改善ができます。自分で土を作りたい場合は、「赤玉土6:腐葉土3:パーライト1」を目安に混ぜると良いです。

ゴールドクレストには多くの肥料は必要ありません。生育期の3月や6月に、ある程度の期間効果が持続する「緩効性肥料」を与えるだけで十分です。

植え替え

根が鉢底から出ているような状態になった場合は、より大きな鉢への植え替えが必要です。

一回り大きい鉢を用意して、古い鉢から株を抜き取り、根鉢からこぼれる古い土は落とします。また、枯れた根があれば切り取って、根は必要以上に触らないようにしましょう。

鉢底ネット、鉢底石を敷いた鉢に培養土を入れて、ゴールドクレストの株を中央に据え、隙間がないように培養土を入れて株を安定させます。鉢底から流れ出るくらいにたっぷりと水やりをしたら植え替え完了です。

剪定

ゴールドクレストは成長が速いため、剪定を行って高さや形をコントロールしてあげることが大切です。剪定に適した時期は、4~5月と9~10月の年2回で、特に4~5月の剪定をしっかりと行ってください。

4~5月の剪定では、日本の高温多湿の気候に弱いゴールドクレストが夏を越せるように樹形を整え、風通しを良くしておきます。4~5月にしっかりと剪定していれば、9~10月の剪定は軽く樹形を整える程度で問題ありません。

増やし方

ゴールドクレストは「挿し木」で増やすことができます。挿し木とは、葉や茎、根など植物の一部を切り取り、用土や水に差して発根させて、新しい株を得る方法です。ゴールドクレストの場合は、若くて元気な枝を10cmほど切り取り、水を入れた容器に入れて1~2時間ほど水あげをさせます。

挿し木を植える用土はあらかじめ十分湿らせて、用土に細い棒で穴をあけて、枝を挿して隙間ができないように優しく土を寄せます。植えた後は、直射日光が当たらない明るい日陰において、発根するまで乾燥させないようにしましょう。

また、ゴールドクレストは0℃を下回る気温では枯れやすくなってしまうため、冬の水やりは氷ができないように午前中に済ませるようにしてください。寒さが厳しい地域の場合は、鉢植えにして室内で育てるのもおすすめです。日当たりが良く、エアコンの風が直接当たらない場所を選ぶと良いです。

ゴールドクレストは高温多湿の日本の夏が苦手です。蒸れると内側から枯れてきてしまうので、夏に入る前に選定を行い風通しを良くし、鉢植えの場合は風通しの良い場所に移動させるの良いでしょう。

病害虫

気を付けたい病気としては、葉枯病が挙げられます。湿度が高く湿っぽくなる時期に発生しやすく、糸状菌(カビ)が原因となり、枝先や途中の葉、株元の葉が茶色く枯れていく病気です。

葉の中には菌が潜んでいるため、茶色くなってしまった葉は摘み取り、風通りを良くして菌の繁殖を防ぎましょう。葉枯病の発生を予防したり菌の繁殖を防いだりするためには、殺菌剤を使うのも手です。

また、ゴールドクレストには、ハダニ、カイガラムシ、アブラムシなどの害虫が付くことがあります。これらの害虫は繁殖力が強いため、大量発生して葉を覆ってしまい、光が届かずに栄養がいきわたらなくなってしまったり、栄養分を吸い取ってしまったりすることにより、葉や木を枯らしてしまう原因になる場合もあります。

ハダニは水滴程度の水分でも溺れるため、霧吹きで水をかける、水に浸した布などで葉っぱをふき取るなどすると効果的です。場合によっては、殺虫剤を使用するのも良いでしょう。

ゴールドクレストによくあるトラブル

初心者でも育てやすいゴールドクレストですが、もちろんトラブルも存在します。ここではゴールドクレストを育てるうえでのトラブルと対処法について解説します。

根腐れ

根腐れとは根が水に溺れた状態が続き、根から酸素を吸収できずにいることにより発生します。根腐れが起きている植物は、根から栄養や酸素が吸収できない苦しい状態です。以下の症状が見られる場合、根腐れが起きていることが考えられるでしょう。

  • 水をあげても元気にならない
  • 土がなかなか乾かない
  • 葉が茶色や黄色に変色している
  • 幹や幹の根元が柔らかくなりブヨブヨしている
  • 土の表面にカビが生えている
  • 土から嫌な臭いがしている
  • 根が黒く変色している

根腐れが起こった場合は、鉢や土を入れ替えて植物が健康な状態を取り戻せるような環境に変えてあげましょう。根腐れの対処法は以下の通りです。

  1. 鉢から抜いて、悪い土を落とす
  2. 根の傷んでいる部分、黒く変色しているなど腐っている部分を切り取る
  3. 水はけの良い土に植え替える
  4. 少量の水を与えて、風通しの良い明るい日陰で様子を見る
  5. 発根剤を与えてみる
  6. 枯れた枝を切り取る 

枝先がダメになっている場合は生きている部分までカット、根本から腐ってしまっている場合は、元気な部分を切り取って挿し木にして回復させましょう。

根詰まり

根詰まりとは、鉢の中が根でいっぱいになって、もう根が伸びる余地がなく詰まってしまっている状態のことです。根詰まりを起こすと以下のような症状が出ます。

  • 水やりの際に水が浸透しづらくなる
  • 鉢底から根が出てくる
  • 葉が黄色くなる

酷い場合は鉢にひびが入ることもあります。対処法としては、植え替えをすることです。一回り大きい鉢に植え替えることによって、根詰まりの症状は解消されます。

葉焼け

葉焼けは、強い日差しを浴びすぎることによって、葉の色素が抜けて色が白っぽくなったり、葉の一部が茶色く変色してしまったりするものです。対処法としては、直射日光が当たっている場合はカーテンなどで遮光する、葉焼けした葉はカットすることなどが挙げられます。

ゴールドクレストは日光の当たるところが好きですが、葉焼けが起きているというのは日光に当たりすぎている可能性があるため、直射日光に当てないという措置を取りましょう。葉焼けした葉は元に戻らないため、カットして新しい葉が生えてくるのを待ってください。

ゴールドクレストは観葉植物としても人気

初心者でも育てやすく手に入れやすいゴールドクレストは、シンボルツリーとして飾ったり寄せ植えとして他の花と合わせて飾ったりと、さまざまな楽しみ方ができる観葉植物です。ゴールドクレストは飾るだけでオシャレな印象になるので、ぜひ生活に取り入れて、緑のある生活を楽しんでみましょう。

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