白い花の花束には何の花を選べばいい?季節ごとの花の種類と花言葉をご紹介
お祝いごとなどで人に贈ると喜ばれる花束は、特別な場面や人間関係を彩る素敵な贈り物です。花束はその色によっても、受け取る人に与える印象に違いがあります。数ある色の中で、今回は白い花をまとめた花束について解説していきます。白い花束の魅力や白い花束を贈るのが適しているシーン、季節ごとの白い花などを詳しくご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
白い花束の魅力
白い花束には、他の色の花束にはない魅力があります。まず、白色はどのようなイメージの色なのかを見ていきましょう。
清楚で何にも染まらない白色
白色には、「信頼感」「清潔感」といったクリーンなイメージの心理効果があります。例えば、正義の味方は白色で悪役は黒色というように、光と闇でいうならば白色は光に例えられることが多いでしょう。清潔な環境を大切にする病院では、白を基調とした部屋や服装が使われていますね。
また、白色は膨張色で、実際よりも重さを感じさせないという効果もあるのです。軽やかさのある開放的なイメージや、汚してはいけないと思わせる純真無垢なイメージも持ち合わせています。
年代や性別を選ばない
ピンクは可愛らしい印象、黄色は明るい印象、紫は神秘的な印象など、色にはそれぞれイメージがあります。色によっては贈る相手にイメージが合わなかったり、色の与える印象が強すぎて好まれなかったりすることも少なくありません。
その点、白色は幅広い場面で使用されている色です。すっと馴染みやすく、老若男女問わず、万人から好感をもって受け入れてもらいやすい色です。そのため、白い花束はどんな人に贈ってもきっと喜ばれるでしょう。
白い花束を贈るシーン
上記で解説したように、白い花束にはさまざまな魅力があります。では、そんな白い花束はどんな場面で贈るのが良いのでしょうか。ここでは、白い花束を贈るのにピッタリなシーンをご紹介していきます。
結婚式
花嫁のウエディングドレスからも分かるように、結婚式といえば白色のイメージがあるため、結婚式は白い花束を贈るのにふさわしい場面です。
ウェディングドレスは、白の「清楚」「純粋」「純潔」などのイメージから、将来の伴侶に対して「あなたの色に染まります」という純粋な気持ちを表しているとされています。同じイメージを持つ白い花束を贈って会場に飾れば、よりその意味合いを強めて雰囲気を高めてくれるでしょう。白いドレスとのスタイリングの相性も統一感もあり、キレイな衣装がより一層映えます。
誕生日
誕生日にも白い花束を贈るのはおすすめです。特に相手の好きな色や似合う色が分からない場合にも、親しみやすく開放的なイメージのある白色は受け入れてもらいやすいでしょう。その開放的なイメージから、前向きなお祝いの気持ちが伝わるので、色に迷ったときにも選びやすい色です。
送別会
白色は新たな始まりを連想させるようなイメージがあることから、送別会にも白い花束はおすすめです。暗い色だと別れが悲しくなるような印象がありますが、白い色なら明るい未来を感じさせるような印象があります。お世話になった方や仲良くしていた方の前途を祈る気持ちがこもったプレゼントになるでしょう。
ホワイトデー
「ホワイトデー」という名前から連想して、ギフトに白い花束を選ぶ人も少なくありません。ホワイトデーはバレンタインデーに貰ったチョコレートにお返しの気持ちを込めて白いマシュマロを贈るのがスタンダードとされています。しかし、白い花束を贈ると、よりロマンチックになるため、恋人や好きな人に贈るのにピッタリです。花はしばらく飾って見ていられるので、見るたびに贈った人のことを思い出してくれるでしょう。
季節ごとの白い花とその花言葉
白い花束の魅力や贈るのに適したシーンを紹介したところで、次は季節ごとの白い花と花言葉をご紹介します。四季それぞれの代表的な白い花を把握して、どんな花を贈るのが良いのか考えながら選んでみてください。
春に咲く白い花
春に咲く花で、花束におすすめなのは以下の種類です。
- カラー
- バラ
- アネモネ
順番に特徴や花言葉を見ていきましょう。
カラー
カラーはサトイモ科・オランダカイウ属・南アフリカ原産の多年草です。その凛とした存在感のあるフォルムから、花束にすると高貴な印象を与えます。白いカラーの花言葉は「清浄」「清純」です。その見た目や意味合いから、ウェディングブーケや結婚祝いにピッタリの花といえます。
バラ
バラはバラ科バラ属の花で、茎にトゲがあるのが特徴的です。あまり花に詳しくない方にもなじみ深い花といえるでしょう。その美しさから、強い魅力の持ち主には危険な一面が隠れているという意味の、「綺麗な薔薇には棘がある」ということわざもあります。
白いバラの花言葉は「純粋」「私はあなたにふさわしい」「深い尊敬」「相思相愛」です。この花も結婚式にはふさわしいプレゼントですね。
さらに、バラは贈る本数にも意味合いを持ちます。例えば、5本のバラの花言葉は「あなたに出会えてほんとうに嬉しい」、10本のバラの花言葉は「あなたは完璧」「可愛い人」、108本のバラの花言葉は「結婚してください」などです。本数の意味合いも調べて、気持ちが伝わる本数を贈ると良いでしょう。
アネモネ
アネモネは、キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草です。地中海原産で、日本では「紅花翁草」「花一華」「牡丹一華」などといった名前でも親しまれてきました。牡丹のような丸い形をした美しい花です。アネモネはギリシャ神話のエピソードにも登場し、ギリシャ語で風を意味する言葉から名前をつけられました。
白いアネモネの花言葉は、「希望」「期待」「真実」です。そのため、白いアネモネの花束は、新たな門出に進む人や新生活に臨む人におすすめの贈り物となります。アネモネが咲き誇る春は出会いと別れの季節です。送別会で贈る花としても良いでしょう。
夏に咲く白い花
夏に咲く花で、花束におすすめなのは以下の種類です。
- スズラン
- ゼラニウム
- ダイモンジソウ
順番に特徴や花言葉を見ていきましょう。
スズラン
スズランは、スズラン亜科スズラン属に属する多年草です。清潔感のある強い香りが特徴的で、香水の香料にも使われています。名前の由来にもなっているように、釣鐘のような形の花が咲きます。
初夏に自生している姿をよく見かける花でもありますが、実はスズランは有毒な花です。普通に触る分には問題ありませんが、特に花と根に多く含まれるので、口に有毒な成分が入らないよう、取り扱いには注意しましょう。
白いスズランの花言葉は「幸福」「再び幸せが訪れる」です。その意味合いから、繰り返し起こってほしい幸せなイベントの誕生日に適した贈り物といえます。例えば、年配の方に長寿を願う気持ちをこめて贈ると良いでしょう。
ゼラニウム
ゼラニウムはフウロソウ科・ペラルゴニウム(テンジクアオイ)属の多年草で南アフリカ原産です。ゼラニウムには数百種の品種が存在しますが、初夏に開花する一季咲きの種類と、一年中開花する四季咲きの種類があります。茎の先にふわりと広がるような花びらが華々しい植物です。
ゼラニウムはハーブとしても親しまれていて強い芳香も特徴です。バラの花のような香りを持つローズゼラニウム、リンゴの香りのアップルゼラニウムなどもあります。その他にも、モスキートバスターという品種は蚊が嫌う柑橘系の香りを持つので、「蚊蓮草」などの別名があります。
白いゼラニウムの花言葉は、「育ちの良さ」「上品」「私はあなたの愛を信じない」「内密」です。良い意味もありますが、贈る相手との関係性によってはややネガティブとなる意味合いも含むので、注意するようにしましょう。
ダイモンジソウ
ダイモンジソウは、ユキノシタ科ユキノシタ属に分類される多年草です。花の咲く様子が「大」の字に似ていることから「大文字草」と名前がついたそうです。山地の日陰がちの湿った岩場や渓谷の岩上に咲く可憐な小さな花です。
白いダイモンジソウの花言葉は、「自由」「不調和」「好意」「節度」です。のびのびと大の字のように花が咲いている様子から自由という意味を持つ一方で、ややネガティブな意味合いも含むので、贈る際にはシチュエーションに対して適切な言葉か注意するようにしましょう。
秋に咲く白い花
秋に咲く花で、花束におすすめなのは以下の種類です。
- ハボタン
- ネリネ
- フランネルフラワー
- ブライダルベール
順番に特徴や花言葉を見ていきましょう。
ハボタン
ハボタンは、アブラナ科アブラナ属の多年草です。花壇などにキャベツのような見た目をした紫や白の花が並ぶ様子がよく見られますが、ハボタンはキャベツまたはケールを観賞用として品種改良したものです。
「葉牡丹」という名前は「牡丹」にも花姿が似ていることから付けられています。ハボタンは晩秋から冬にかけて旬を迎えますが、正月飾りにもよく使われていますね。それはハボタンが縁起の良い植物とされているからです。
白色や薄紅色の葉の紅白の色合いがめでたいとされ、「祝福」という花言葉が生まれたとされています。白色のハボタンの花言葉は「祝福」「利益」「慈愛」です。正月飾りの他、開店祝いのプレゼントにも良いかもしれません。
ネリネ
ネリネはヒガンバナ科 ・ヒメヒガンバナ属で、別名ダイヤモンドリリーと呼ばれる植物です。光沢のある花びらの表面が日を受けてきらきらと光ることからこう呼ばれています。
欧米で人気が高く、栽培がさかんに行われています。白いネリネの花言葉は「また会う日を楽しみに」「忍耐」「箱入り娘」です。誰かとの別れの際に、前途を祈って送ってあげたい花束ですね。
フランネルフラワー
フランネルフラワー はセリ科アクチノタス属の常緑多年草で、別名「アクチノタス」とも呼ばれます。オーストラリア原産で、細かい毛が密生する花の手触りが柔らかい毛織物のフランネルに似ていることから、このような名前がついています。素朴な可愛らしい花です。花言葉は「誠実」「清楚」「高潔」「いつも愛して」です。
ブライダルベール
ブライダルベールは、ツユクサ科ギバシス属の多年草です。メキシコ原産でハンギングの栽培方法で飾ると、葉に小さな白い小花が咲いて垂れさがるように茂り、花嫁のベールを連想させることからこの名前で呼ばれています。
花言葉は「幸福」「花嫁の幸福」「願い続ける」「幸せを願っています」「豊かさ」「鮮やかな人」です。見た目も花言葉の意味合いも結婚式の贈り物に適していますね。
冬に咲く白い花
冬に咲く花で、花束におすすめなのは以下の種類です。
- プルメリア
- ユリ
- マーガレット
- ラナンキュラス
順番に特徴や花言葉を見ていきましょう。
プルメリア
プルメリアは、キョウチクトウ科インドソケイ属に属する植物です。5枚の花びらがついたぽってりとした花を咲かせます。ハワイを代表する花である他、その甘い南国らしい香りも人気でアロマオイルなどとしても利用されています。デザインもハワイアンジュエリーのモチーフとして人気です。
白いプルメリアはハワイ語では「大切な人の幸せを願う」という意味合いがありますし、花言葉でも「気品」「恵まれた人」というポジティブな意味があります。
ユリ
ユリは、ユリ科ユリ属の多年草です。優雅な見た目で広く人気である他、東洋医学ではユリの球根は生薬として滋養強壮、利尿、鎮咳に使われています。日本で美しい花の代表格であることから、すらっとした女性を「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」という表現で例えてきました。
また、キリスト教においてはユリは聖母マリアの象徴として扱われている花です。白いユリの花言葉は「無邪気」「純潔」「甘美」「威厳」「誇り」です。
マーガレット
マーガレットはキク科の半耐寒性多年草です。真珠という意味のギリシア語がこの名の由来といわれています。ギリシャ神話では、月の女神アルテミスに捧げられた花とされ、「誠実」「貞節」「慈悲」「安らぎ」の象徴とされています。日本ではモクシュンギクとも呼ばれるナチュラルな雰囲気の花です。
白いマーガレットの花言葉は「心に秘めた愛」で、結婚式のブーケにもよく花材として利用されています。
ラナンキュラス
ラナンキュラスはキンポウゲ科キンポウゲ属で別名ハナキンポウゲと呼ばれる植物です。葉っぱがカエルの足に似ていることから、ラテン語のカエルを意味する「ラナ」が語源になっているとされています。ふわっとした薄い花びらが特徴的です。白いラナンキュラスの花言葉は「純潔」で、結婚式の装飾としてもよく利用される花です。
花束を長持ちさせるコツ
花束は切り花なので、地植えのものと比較すると寿命が短いです。しかし、適切な管理をすればより長く楽しむことができます。ここでは、花束を長持ちさせるコツをご紹介します。
水切り・剪定
花束はなるべく早くラッピングなどの余分な装飾を外し、水切りを行い、余分な葉を取り除く剪定を行うと長持ちさせることができます。水切りは茎の先をシンクなどで、水に浸したまま茎を切る作業です。茎はまっすぐではなく、斜めに切ると水を吸い上げる面がより多くなるので、斜めに切ると良いでしょう。
剪定は、水に触れる面などの余分な葉をカットすることで、水面と葉が触れるのを防げます。剪定作業をすると、葉の腐敗による雑菌の繁殖を抑えられます。
水上げ
水上げは、花の寿命を伸ばす方法です。先ほど紹介した、斜めにカットする水切りの他にもいくつかの方法があります。
- 表面積を増やす
斜めにカットする水切りとは別の方法で挙げると、切断面を斜めに切るのではなく、叩いて平たくほぐす方法があります。この方法もまっすぐに切るのと比較して、水と触れる表面積が増えるため、より水を吸い上げることが可能です。
- 水圧の差を利用する
一般的には表面積を増やす方法で管理できますが、水圧の差を利用する方法もあります。花の品種によっては、こちらの方法のほうが向いている場合もあります。植物の茎の先端を炭化するまで火であぶり、その後すぐ水につける方法は、水圧によりしっかりと上まで水を吸い上げるので、バラ科の植物に向いた水揚げ方法です。
水圧の差を利用する別の方法では、湯揚げという方法があります。湯揚げは切花を新聞紙などに包み、60℃以上の熱湯を準備して、根元から1センチ程の所を切った後に、切り口を湯の中に入れ、30秒程浸けた後に水に浸けます。火で炙ったり、湯揚げをするとより水を吸い上げる効果がある他、細菌が死滅する効果もあります。湯揚げはキク科の花に向いた水揚げ方法です。
毎日水換えをする
花を長持ちさせるためには、花瓶の中で雑菌を繁殖させないことが大切です。毎日水替えをして新鮮な水を花に与えるように心がけて、花瓶のぬめりも洗剤を使って綺麗に洗ってから、もう一度花を生けるようにしましょう。
切り戻しをする
花瓶の水を毎日綺麗に交換していても、茎の断面は水に浸かりっぱなしになるため、だんだんと傷んだり腐ったりします。夏場は日に一度、冬場は3日に1回程度、茎の先端にぬめりがないか、柔らかくなっていないかを確認しましょう。
もしも傷んでいる場合には、茎の先端を5mm〜1cm程度切り戻します。 切り花は切り口が新鮮なほうが水をぐんぐん吸収できるため、切り戻しを行うことでも長持ちさせられます。
まとめ
贈る側も贈られる側も嬉しく、特別な日を素敵に彩る花束ですが、その色合いや花の品種、本数などによっても、伝えられるメッセージが異なります。誰かにプレゼントする際には、相手との関係性やシチュエーションに合致したものを意識しながら選ぶのも素敵ですね。軽やか、純潔、清潔な印象を与える白い花束は、多くの人に好まれることでしょう。誰かへのプレゼントの選択肢として花束はロマンチックで、きっと好印象を持ってもらえます。