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グラジオラスの花言葉は?基本情報・種類・色別の花言葉などを紹介

「グラジオラスをプレゼントとして贈りたいけど、どんな花言葉を持っているのか」「グラジオラスは贈り物に適しているのか」など、グラジオラスについて知りたい方は多いですよね。

そんな方のために、この記事ではグラジオラスの花言葉について解説していきます。全体の花言葉はもちろん、色ごとの花言葉についても解説していくので、プレゼント用に購入してみたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

また、誰かに贈るためではなく、自分用に購入したいという人も少なくないでしょう。育て方なども合わせて説明していくので、自分用に購入したい方もぜひ参照してみてください。

グラジオラスの花言葉

グラジオラスは色ごとにさまざまな花言葉を持っていますが、グラジオラス全体に共通する花言葉もあります。グラジオラス全体の花言葉は、「密会」「用心」「記憶」「忘却」「勝利」などです。

花言葉としては珍しい用語もいくつかありますが、なぜこれらの花言葉がつけられたのでしょうか。ここでは、それぞれの花言葉の由来についても解説していきます。

密会・用心

古代西洋の文化から生まれた花言葉に「密会」「用心」というものがあります。かつてヨーロッパには階級制度があり、身分が異なる者たちの恋は許されませんでした。そんな恋に落ちた人たちは、グラジオラスという花で逢瀬の時刻を伝え合い、人知れず会っていたと伝えられています。

勝利・挑発

グラジオラスは、花の姿が剣に似ていることから、「勝利」「挑発」という花言葉を持っています。また、球茎は鎧のようにも見えます。こういったグラジオラスの見た目から、昔の閃下氏は戦場でこの花をお守りとして持っていたという伝説があります。そのため、「勝利」「挑発」という戦闘的な花言葉がついたのでしょう。

 

記憶・忘却

「忘却」「記憶」という花言葉の由来は、西洋の歴史に根ざしているとされています。この花言葉が生まれたのは、フランス革命やさまざまな戦争が起こっていた18世紀のヨーロッパです。動乱の中で多くの命が失われていく状況に嘆き、グラジオラスの刃のような花形と戦争を結びつけて「苦しい記憶を忘却したい」という想いが込められたのです。

色別の花言葉

グラジオラスは、色別に花言葉が異なります。人に贈る際は、色ごとの花言葉にも注目して選ぶようにしましょう。ここでは、色ごとの花言葉について解説していきます。

白色

白いグラジオラスは、全体の花言葉と同様に「密会」という花言葉を持っています。この花言葉の由来は、昔の身分制度の中で、この花が「密会」に使われていたからだと言われています。グラジオラスは上品な花なので、お洒落な女性や年配の方に贈ると喜ばれるでしょう。

赤色

赤いグラジオラスの花言葉は「堅固」「注意深い」という意味です。

この花言葉はグラジオラスの刃のような形に由来するもので、敵から身を守るために「堅固」で「注意深い」生活を送っていた戦士たちの姿や、身分違いの恋に落ちた恋人たちが「注意深く」密会を重ねていた様子から名付けられたと言われています。

赤色は情熱的なイメージがありますが、この花言葉はそれとは少し違った意味合いを持っていますね。

ピンク色

ピンクのグラジオラスは「たゆまぬ努力」「ひたむきな愛」「満足」という花言葉を持っています。淡い色合いの可憐な花ですが、花言葉は強い意志を感じられる意味合いです。

これは、昔の身分制度の中で禁じられた恋を成就させたという伝説に由来すると言われています。「たゆまぬ努力」という花言葉は、目標に向かって頑張っている人にエールを送るのにぴったりですし、「満足」という花言葉は、感謝の気持ちを伝えるのにも適しています。

紫色

紫色のグラジオラスは「情熱的な恋」という意味を持つ花です。先ほども解説した通り、グラジオラスは身分の違う恋人たちが逢瀬の時刻を伝え合い、人知れず会っていたときに使われていた花でもあります。そんな歴史から、「情熱的な恋」という花言葉がつけられたのでしょう。

好きな人や恋人、パートナーに贈るプレゼントにピッタリの花と言えます。

黄色

黄色のグラジオラスは日本では花言葉がありません。しかし、ヨーロッパでは「愛の招待状」というロマンチックな意味があります。恋人や好きな人に想いを伝えたいときには、黄色のグラジオラスの花束を贈ると良いでしょう。花束にはメッセージカードに花言葉を添えるとさらに気持ちを伝えられます。

オレンジ色

オレンジ色のグラジオラスも、日本では花言葉がありません。ヨーロッパでは密会を繰り返す恋人たちの象徴とされていたため、胸が痛むほどの情熱的な花言葉が与えられました。グラジオラスには、深い愛や秘密によって激しく燃える狂おしい感情が込められた花言葉が多いですね。

グラジオラスの基本情報

科・属 アヤメ科トウショウブ属(グラジオラス属)
和名 グラジオラス
英名 Gladiolus、Sword lily
別名 唐菖蒲(トウショウブ)、オランダ菖蒲(オランダアヤメ)
学名 Gladiolus
原産地 南アフリカ、南ヨーロッパ
開花期 6月〜9月頃
誕生花 3月23日、3月29日、6月14日

6月24日、7月13日、11月26日

グラジオラスの名前は、ラテン語で「剣」を意味するグラディウスからきており、葉の形が剣に似ていることからつけられました。アヤメ科トウショウブ属に属し、アフリカやヨーロッパ、西アジアなどに原種が分布しています。

グラジオラスの特徴

グラジオラスは球根植物で、春に植えると夏に花を咲かせます。品種によっては春に咲くものもあるため、春に育てたい方は品種に注目して選びましょう。

グラジオラスは古来よりヨーロッパの人々に愛され、約200年前からは品種改良も行われるようになりました。花の色や花弁の形も品種によってさまざまなので、贈りたい相手や自分の好みに合ったものを探してみると良いです。また、花の大きさも巨大輪から極小輪咲きまでと変化に富んでいます。

グラジオラスの花の種類

グラジオラスは長い間品種改良が行われており、現在では1,000種類以上にもなっています。市場に出回るグラジオラスのほとんどは「夏咲き」の品種で、春に植えます。しかし中には「春咲き」の品種もあり、こちらは秋に植えます。

春咲き

春咲きグラジオラスは、早咲きグラジオラスといわれることもあり、通常の夏咲きグラジオラスと違って秋に球根を植えて春に花が咲きます。

  • セッション

2月下旬〜3月に開花する早咲きの品種で、草丈は60cmほどです。 切り花に向いているので、花束を贈りたい方に向いているでしょう。

 

  • コンチェルト

3月下旬から4月上旬に咲く春咲きグラジオラスです。草丈60cmほどの中型の品種になります。

  • トリステス

薄い黄緑の花が咲く早咲きのグラジオラスで、丈夫で初心者でも育てやすい品種です。夕方から夜にかけて良い香りがするので、夜に見るのが特に楽しい花と言えます。

  • ピュアベール

5月頃に花を咲かせる春咲きグラジオラスです。白に近い淡い色のピンクや淡い紫の花を咲かせます。

  • ナナス

他の春先グラジオラスの品種と比べると耐寒性が強く、寒い地域でも育てやすい品種のグラジオラスです。小ぶりな花を咲かせます。

夏咲き

グラジオラスは夏咲きの品種が多いため、多くの品種の中から選びたいという方は夏咲きのグラジオラスを検討してみると良いでしょう。夏咲きグラジオラスの代表的な品種は下記の通りです。

  • トゥルーラブ

丈夫で育てやすい品種で、初心者の方にもおすすめです。草丈が高く、長い花穂に花がたくさん付くので、とてもボリュームがある品種となっています。

  • トラベラ

落ち着きのある上品なラベンダーピンクの花を咲かせる品種です。丈夫で生長が早く、花付きも良いので、初心者でも育てやすいです。

  • ピンクレディー

白い花弁にオレンジ味のある薄い赤色の縁取りがされている花です。開花時期は6~9月で、草丈が110~120cmと比較的大型の品種となっています。

  • 富士の雪

クリーム色に近い白の花を咲かせる大輪品種です。草丈が高く花数も多いため、とてもボリューム感があり、庭に植える場合にも花束として贈る場合にも大きな存在感があるでしょう。

  • ヘクター

鮮やかな赤色が特徴的な品種で、大輪の花を咲かせます。茎がしっかりとしているので育てやすいです。

グラジオラスの育て方

グラジオラスを自分で育てたいという方のために、ここではグラジオラスの育て方について詳しく解説していきます。

置き場所

グラジオラスは日光が十分に当たる環境を好み、日光が不足すると花の数が減ってしまう恐れがあります。また、強風にさらされると倒れてしまう可能性があるため、日当たりが良く強風にさらされない場所に置くようにしましょう。

グラジオラスは寒さにも弱く、霜が降りると葉にダメージを受けてしまいます。寒い地域で育てる場合、3月~4月に球根を植えると霜が降りてしまうリスクがあるため、気温が下がりそうなときは対策をしてください。球根の場合も0℃以下になると枯れてしまうので、花が終わって葉が黄色くなったころに掘り出します。

水やり

グラジオラスは、土が乾いてから水やりをするようにしましょう。特に成長期や開花期は水分が必要なので、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。ただし、過剰な水やりは根腐れの原因となるので注意が必要です。グラジオラスは多湿が苦手で乾燥に強いため、開花した後はやや乾燥気味でも問題ありません。

 

用土・肥料

先ほども解説した通り、グラジオラスは多湿に弱く乾燥に強いです。そのため、グラジオラスを育てる際には水はけの良い土を用意するようにしてください。庭土や赤玉土に堆肥や腐葉土を混ぜるなどの工夫をしながら、土壌の状態を良くします。

グラジオラスは中性~弱酸性の土を好むため、庭に地植えする際は、苦土石灰などを混ぜて酸性度合いを調節しておくと安心です。

鉢植えの場合は、赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜた土を使用しましょう。

肥料を与えすぎると、花が咲かなくなったり根や葉が枯れてしまったりするので、少なめにしてください。植え付けの時に土に肥料を混ぜておき、花が咲くまでに2〜3回、少量の化成肥料を株の周りにまきます。

植え付け

夏咲きのグラジオラスは、3月末から6月初めにかけて植えるのが最適です。ただし、寒さには弱いので、霜が降りる可能性のある地域では4月になってから植えましょう。

鉢に植える場合は、土の表面から1個分ほどの深さに埋めます。6号鉢に球根を3個ほど入れるのが数の目安です。水はけが良くて肥沃な土を好むので、赤玉土(小粒)と腐葉土を7:3の割合で混ぜたものに、化成肥料を元肥として加えたものを使ってください。または、市販の草花用培養土でも構いません。

地植えにする場合は、日当たりが良く、風の影響が少ないところを選ぶのがコツです。日照時間が短いと花のつきが悪くなりますし、強い風に当たるところに植えると茎が折れてしまったり枯れてしまったりすることがあります。

風の強いところに植える場合は、支柱を立てて固定してあげてください。あとは鉢植えと同じように用土を用意し、15センチくらいの間隔を開けて球根を1個ずつ埋めるだけです。アヤメ科の植物やグラジオラスを以前に植えたことのある土での連作は、病気や害虫の発生を招くのでやめてください。

剪定

花が終わったら、種子ができないように花茎の根元で切り落とします。葉が枯れかけた秋には、まだ少し緑が残っているうちに掘り出すと、球根から木子が外れにくくなります。掘り出した球根は1ヶ月ほど日陰で乾燥させてから、木子や新しい球、古い球などを整理して、傷んでいない良質な球根を選んで紙袋などに入れて室内で保管しておきます。

増やし方

グラジオラスの一般的な増やし方は、新球に付いている木子を取り除いて植える方法です。球根を土から出したときに木子を分けて、春先の3月か4月に植えると育ちます。木子は大きいほうが成長しやすいので、多く付いているときは大きいものを必要な数だけ残しておくと良いでしょう。

グラジオラスを育てる際に注意すべき病害虫

グラジオラスは初心者でも育てやすい植物とされていますが、病気や害虫にかかる可能性もあります。そうならないために、ここではグラジオラスを育てる際に注意すべき病害虫について解説していきます。

病気

グラジオラスがかかりやすい病気としては、首腐病があります。首腐病は細菌が原因で起こる病気で、最初は葉の内側に赤黒い斑点ができ、次第に広がって、最終的に全体が腐ってしまうというものです。土に残る性質があるため、連作によって被害が拡大します。

湿度が高くて暑い環境で発症しやすいので、水やりは控えめにして風を通してください。また、感染した株は早めに焼却してください。

害虫

グラジオラスによく付く害虫としては、葉の裏に付くハダニがいます。ハダニは夏に多く発生し、放っておくとグラジオラスの栄養を吸い取ってしまうため、発見したらすぐに駆除してください。ハダニは薬剤で退治できますが、葉に水をかけるのも予防策として効果的です。

また、グラジオラスはその他にも、赤ダニやスリップス(アザミウマ)などの害虫に悩まされることがあります。赤ダニは葉に白い斑点をつけ、スリップスは蕾や花に食害を与えます。これらの害虫を予防するには、定植時に土に浸透移行性殺虫剤を混ぜると効果的です。さらに、ナメクジやカタツムリも新芽を食べたり、葉に穴を開けたりするので、発見次第駆除しましょう。

豪華なグラジオラスをプレゼントに贈ってみよう

グラジオラスは多くの人に愛される花です。豊富な品種があり、品種によって色・形・大きさが異なるため、贈り物として購入する際も自分用として購入する際も選ぶ楽しみがあります。

グラジオラス全体では「密会」「用心」「記憶」「忘却」「勝利」という花言葉があり、色ごとにも花言葉が異なります。贈る相手やシーンに合わせて、花言葉を検討しながら選ぶと良いでしょう。

大切な人や好きな人、恋人、パートナーに贈る場合には、ピンク色や紫色のグラジオラスがおすすめです。グラジオラスは豪華で美しい花なので、きっと贈った相手も喜んでくれるでしょう。