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5月に咲く花は魅力がいっぱい!ガーデニング向きから切り花まで

5月は、春から夏にかけての爽やかな季節。少しずつ日照時間も長くなり、暖かくなることで花々は一斉に開花して色とりどりに咲き始めます。

また、5月の梅雨に入る前の清々しいシーズンは、ガーデニングを始めるにもぴったりです。

では、どんな花をチョイスすれば良いのでしょうか。花の種類はたくさんあるので、迷ってしまいますよね。

そんな方のために、今回は5月に咲く花の人気の種類をご紹介します。切り花向きとガーデニング向きに分けてご紹介していくので、贈りものやガーデニングの参考にしてみてくださいね。

5月に咲く花/旬の切り花7選

5月に入ると新緑の葉が生え始めて、街路樹や公園の緑も鮮やかになっていきます。

カラフルな花が咲き誇る5月は、散歩するのも楽しいですね。

一方花屋さんでは、チューリップやヒヤシンスなどの春の花は終わり、夏の花が並び始めるでしょう。

ここでは、切り花向きの5月に咲く花を7つ紹介します。

①ホワイトレースフラワー

ホワイトレースフラワーは、地中海沿岸地方原産のセリ科の植物になります。花びらが華奢で、茎の先に細かい花をレースの模様のように付けるのが特徴です。

切り花としては、主役と言うよりも引き立て役になることが多いですが、かすみ草とは違った繊細な魅力があります。

特徴:この花はシーズンが終わると枯れてしまう一年草ですが、こぼれ種で増えるので扱いやすい植物です。また、春まき・秋まき、どちらも可能になります。

②リューココリネ

リューココリネは、南アメリカ原産のユリ科の植物になります。花の姿は星に似ていて、ブルーや白など落ち着いたカラーが多いため、アレンジメントとしても人気です。香りは甘くバニラに似ています。

この花は独特でエレガントな魅力があるので、何本かまとめて花器に入れるだけで存在感がありますよ。

特徴:リューココリネは球根植物です。一般的には夏の終わり頃に花屋さんに出回り、春に花を咲かせます。

 

③カンパニュラ

次に紹介する5月に咲く花は、キキョウ科ホフルブクロ属のカンパニュラです。

カンパニュラはラテン語で「鐘」を意味しています。その名前の通り、カンパニュラの花は小さなベルのようで、とてもキュート。

日本で流通しているものは主に「メディウム」という品種で、別名ツリガネソウとも呼ばれています。

特徴:カンパニュラに込められている花言葉は「感謝」です。そのため母の日の贈り物としても人気があります。華やかなカーネーションやライラックと組み合わせて贈っても良いですね。

④ジャーマンアイリス

ジャーマンアイリスは、花弁の先がレースのように華やかなのが特徴のアヤメ科の植物になります。花の香りは、スミレに似ていて上品でまろやかです。

また、花色も白やピンクをはじめ、ブルーやパステルカラーもあり、バラエティーに富んでいますよ。

花言葉には「情熱」「恋のメッセージ」などがあるので、恋の告白に贈る花としてもぴったりでしょう。

特徴:ジャーマンアイリスは上側の弁と下の弁のカラーが異なることが多く、見た目が華やかなのが魅力。アヤメに似ていますが、より華麗な印象です。

⑤ダイアンサス

5月に咲く花の中には、ナデシコ科のダイアンサスもあります。

和名では「撫子」とも言われており、昔から親しみがあるという方も多いのではないでしょうか。この花はピンクや白の花を咲かせる多年草で、地植えでも鉢植えでも育てることができます。

特徴:撫子と言うと、サッカー女子日本代表の「なでしこジャパン」を思い出す方も多いでしょう。この花は日本ではお馴染みの花であり、日持ちも良くさまざまなシーンで使われています。

⑥ニゲラ

次に紹介するニゲラは、地中海沿岸原産のキンポウゲ科の一年草です。直径3cmほどの繊細でユニークな花を咲かせます。

しかし、花弁に見える部位は実は萼片(がくへん)であることも、この花の面白さです。

ニゲラは日当たりの良い環境を好むため、日照時間が少ないと花付きが悪くなることがあります。

特徴:ニゲラは個性的な花を育てたい方におすすめです。

種を付けた姿には、また違った風情がありドライフラワーにして楽しむこともできますよ。

⑦デルフィニウム

デルフィニウムはキンポウゲ科の植物で、まっすぐに伸びる長い花穂が特徴です。

この花にはたくさんの品種があり、中には草丈が1mを越える八重咲きの品種もあります。花色も紫やピンク・青とさまざまなので、初夏のガーデンを彩るには最適な花です。

また、淡いブルーのデルフィニウムは、ヨーロッパの伝統的なブライダルのおまじないの一つ「サムシングブルー」の花としてもよく知られています。

 

特徴:デルフィニウムの名前はギリシャ語で「イルカ」という意味です。イルカは昔から幸せのシンボルといわれています。

切り花を長く楽しむコツ

きれいな花は、1日でも長く楽しみたいですね。切り花の場合は、下処理や飾った後の水替えなどのお手入れも必須になります。

では、切り花を長く楽しむためには、どのような点に気をつければ良いのでしょうか。

切り花を長く楽しむコツについて見ていきましょう。

花の選び方

花を長く楽しむためには、鮮度が良い花をセレクトする必要があります。

花が咲き切っていたり、葉っぱに元気がないものは避けて、蕾が多い花を選ぶと良いでしょう。

また、花持ちが良い花と悪い花があるので、心配な時は花屋さんに尋ねてから購入してくださいね。

下処理

花を花器に入れる前に下処理をすると、長い間きれいな花を鑑賞できます。

まず下の方の葉っぱを摘み取ってあげてください。これは、メインの花や蕾に十分な栄養が行き渡りやすくするために必要です。

葉が水に浸かると、傷みやすくなるので気をつけましょう。

また、茎を水中で斜めに切ってあげる「水揚げ」を行うのも有効です。(枝物の場合は、クロスに切れ込みを入れるのがおすすめです。)

水替えのタイミング

雑菌が繁殖するのを防ぐためにも、水替えは毎日行いましょう。

とにかく水を清潔にすることを徹底することで、花は生き生きと美しい状態を保つことができます。

また、花の種類によって水の量を調節することも大切です。

例えばガーベラなど、茎がやわらかく傷みやすい花は水を少なめにしてくださいね。

春~秋まで楽しめる花3選

花の中には花期が短いもの、長いものがあります。

それぞれに個性があり魅力もありますが、春から秋にかけてずっと咲いてくれる花は貴重です。

ここでは夏の暑さにも負けずに、春〜秋にかけて長く鑑賞できる花を紹介していきます。

①ゼラニウム

ゼラニウムは、南アフリカ原産のフウロソウ科の植物です。

ヨーロッパでは最も人気がある花のひとつで、窓辺にハンキング仕立てで飾られていることも多いでしょう。

この花の魅力は早春から12月のはじめくらいまで、長い間可愛らしい花を楽しむことができることです。

以前は暑さに弱く夏に枯れてしまうこともありましたが、昨今では改良が進み暑さに強い品種が誕生しています。

ゼラニウムは、風通しが良い場所で育てるようにしてください。品種改良によって耐暑性がある品種もありますが、夏の西日に当たったり、長雨に濡れたりすると弱ってしまうので気をつけましょう。

②サルビア

次に紹介するのは、シソ科のサルビアです。サルビアといえば、昔は花壇を彩る真っ赤な花色が印象的でしたが、最近では寒色系の涼しげな色合いの種類が人気になっています。

中でも「スーパーサルビア」という品種は、春から初冬にかけて長く楽しむことができますよ。

一年草ですが、暖かい地域なら冬越しすることも可能です。

 

サルビアの花は、切り戻しをすることで茎を増やして花の数を増やすことができます。丈夫な植物ですが、真夏にはハダニが発生することがあるので気をつけましょう。

③キャットミント

シソ科の多年草であるキャットミントも、初夏から晩秋にかけて長く鑑賞できる植物です。

見た目はラベンダーに似ています。

また、葉っぱはアッシュグリーンなのでバイオレット色の花との相性が抜群です。

この花は5月31日生まれの人の誕生花で、「無邪気」という花言葉を秘めています。

キャットミントは日当たりが良く、通気性のいい場所を好みます。用土は市販のハーブ用の土を活用するのがおすすめです。

ガーデニング向き/5月に咲く花(多年草)3選

多年草とは基本的に耐寒性や耐暑性に優れている植物が多く、毎年花を咲かせ続けます。

環境の変化に強いので、フラワーガーデンや公園などには景観用として植えられていることも多いでしょう。(しかし原産地では多年草とされていても、日本の気候にはマッチしないため、一年草扱いになる花もあるようです。)

では、5月に咲く花の中でガーデニング向きの多年草には、どんなものがあるのでしょうか。

①ガウラ

ガウラは北アメリカ原産の多年草で、アカバナ科ヤマモモソウ属に分類されている植物です。

別名「ハクチョウソウ」とも呼ばれており、その花姿は白くて小さな蝶が舞っているように見えます。

草丈は30〜150cmと高いので、庭に植える場合は後方に配置するのがおすすめです。

イングリッシュガーデンをモデルにして、ナチュラルな感じで植えるとおしゃれになりますよ。

ガウラをプランターで育成する場合は、市販の草花用の培養土を使うのがおすすめです。水はけの良い土壌を好むので、鹿沼土が多く含まれているものが理想的になります。

②クレマチス

次に紹介するクレマチスは、キンポウゲ科のつる性植物になります。クレマチスのつるは非常に細いですが、その反面花は大きく華やかな印象です。

花の色は多種多様で、白やピンク・紫・黄などがあります。また、色の濃淡が豊富なところも魅力でしょう。

この花はつる性なので、フェンスや壁面などに這わせて育てると素敵ですよ。プランターに植えて行灯仕立てにするのもおすすめです。

クレマチスを庭などに地植えする場合は、なるべく日当たりの良い場所を選びましょう。丈夫な花ですが、日当たりが悪いと花の数が減ってしまうことがあります。

③黄花千日紅

キバナセンニチコウは、北アメリカ原産のヒユ科の多年草です。(センニチコウは、品種によっては一年草として扱われています。)

この花は開花の時期が長く、昔は仏花として利用されてきましたが、昨今では色褪せしないなどの理由から、ドライフラワーとしても人気があります。

草丈は20〜60cmくらいで、赤色やオレンジ色のかわいい花を咲かせますよ。

センニチコウの花に見える丸い部分は、「苞」と呼ばれる葉の1部です。本当の花はとても小さくて、苞に包まれているため、わかりにくいかもしれません。

切り花としての日持ちは、およそ1種間です。

ガーデニング向き/5月に咲く花(一年草・二年草)

一年草・二年草の花の魅力は、季節感を味わえるところです。

また、短い周期で植え替えるため、初心者の方でも負担が少なく、育成することができます。

では5月に咲く花の中でガーデニング向きの一年草・二年草には、どんな花があるのでしょうか。

①ペチュニア

アメリカ原産のペチュニアは、初春から晩秋まで楽しめるナス科の一年草です。

花はアサガオに似ており、色とりどりの花色を持っているのも魅力になります。色の異なるペチュニアを並べてプランターに植えるだけでも、一気に華やかさを増すでしょう。

生長が早くお手入れも簡単なので、初心者の方に特におすすめの植物です。

ペチュニアは環境の変化に強く、春から冬にかけて、次から次に花を咲かせていきます。お手入れもそれほど難しくありませんが、長く開花させたい場合は肥料を与えると良いでしょう。

また、花びらに水がかかると萎れてしまうことがあるので、水やりの際は気をつけてください。

②スカビオサ

スカビオサは、アジア・ヨーロッパ原産のマツムシソウ科の一年草・二年草です。

花の形も、中心が盛り上がったように咲くポンポン咲き・ロゼット状などユニークなフォルムが多いのが特徴になります。中心部が小花を寄せ集めたように咲くのも魅力。

花色は薄紫やピンク・黄・グリーンなどがあるので、何種類かまとめて植えると素敵ですよ。

また、スカビオサには、春咲きと秋咲きがある他、多年草の品種もあります。種まき後は1〜2週間で発芽することが多いようです。

ギフトにぴったり/5月に咲く花

5月は春から初夏にかけての季節で、段々と暖かくなり外で過ごすことが快適になります。

また5月は、さまざまなイベントがたくさんありますね。

特に5月5日の子供の日、第2日曜日の母の日、15日の国際家族デーは、大切な方への気持ちを伝えるのにぴったりです。

ここでは5月に咲く花の中で、ギフトにぴったりの種類をご紹介します。

①バラ

バラの花は初夏を彩る花の中では1番有名で、愛されているのではないでしょうか。

バラは色彩が美しく、色によって異なる花言葉を秘めています。

中でも真っ赤なバラは「愛」の告白、白なら「尊敬」ピンクは「感謝」の気持ちを表すのに最適だといわれているのです。

また、オールドローズなどの古い品種の中には甘くて芳しい香りがあり、世界中の女性を魅了しています。

 

②カーネーション

何層にも重なった花びらがフェミニンなカーネーションは、母の日の贈り物として人気です。

母の日に、この花を贈る習慣は、20世紀のはじめにアメリカから始まりました。

一般的には切り花として利用されることが多いですが、ガーデニング好きの方には鉢植えのプレゼントも喜ばれるのではないでしょうか。

日本ではバラの次に、流通量が多いことで知られているカーネーションの花言葉は赤が「母の愛」ピンクが「女性の愛」白が「純粋な愛」です。

カーネーションは花が長持ちするので、ブーケやアレンジメントにもよく活用されています。

④ビバーナム・スノーボール

ビバーナムは、紫陽花のような見た目が印象的な花になります。

この花は5月初旬くらいからグリーンの花が咲き始めて、少しずつ白に変化していくのが大きな特徴。自然な花色もこの季節の爽やかさにぴったりです。

丸くなったフォルムが、まるで雪玉のように見えることから「スノーボール」という名前が付けられました。

ビバーナムは、初夏だけではなく、秋にも花を咲かせるので1年を通して鑑賞できるのも魅力です。

また、ビバーナムと紫陽花は、よく似ていますが実際は異なるカテゴリになります。見分け方は葉っぱの形で、紫陽花の葉は楕円形で切れ込みはありません。ビバーナムは楓のような形をしているので、すぐに違いが分かりますよ。

まとめ

5月は自然が一斉に息吹く季節です。段々と日照時間が伸びてくるため、花々も活気づき色鮮やかに咲き誇ります。花屋さんでは、一足早く夏の花が出回り始めるでしょう。

爽やかなこの季節、あなたも5月に咲く花をお部屋に飾ってみませんか?

旬の花は花持ちもよく、大切な方へのプレゼントにもぴったりです。イベントも多くなる時期ですので、是非活用してみてくださいね。