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ラ・メールコラム > 花束 > 春にぴったりの切花は?人気の花や長持ちする花をご紹介

寒い冬が終わると、ぽかぽかした日差しが気持ち良い春がやってきます。なんとなく心がうきうきして、楽しい気持ちになる季節です。この時期、花屋さんには色とりどりの春の切花が並びます。

1年で1番花屋さんに並ぶ花の種類が豊富な季節で、真夏は暑さで花持ちが悪くなる花も、春ならたっぷり長く楽しむことができるのです。この記事では、春の切花について詳しく解説していきます。いつまで楽しめるのか、長く楽しむためのコツなども解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。

春の切花がおすすめの理由は?

春は自宅に花を飾るのにも贈り物をするのにもぴったりのシーズンです。フラワーセラピーという言葉があるくらい、花は人の心をリラックスさせる力を持っています。新生活が始まって緊張する日々が続いた時も、部屋に飾った生花を眺めれば、心が落ち着いて、また明日からがんばろうと前向きな気持ちになれるでしょう。

たくさんの花の種類に出会える

この季節は1年で1番、花屋さんに並ぶ花の種類が多い季節です。花の種類はもちろん、カラーバリエーションも豊富なので、花屋さんで花を選ぶのが楽しみになります。この時期にしか出回らない花もあるので、ぜひ素敵な花を探してみてはいかがでしょうか。

安価で購入しやすい

春に出回る花は、家庭でも育てやすい品種が多いこともあり、比較的購入しやすい価格の花が多いです。例えば、チューリップなら1輪300円前後で購入できます。普段はあまり花を飾らない、花に関する知識は少ないけど花が好きといった方は、まずは春の花を取り入れることから挑戦してみるのも良いでしょう。

花持ちが良い

春の切花は気温の低い時期に管理されており、同じ品種でもこの時期に出回るものは花持ちが長い傾向にあります。また、暖房を使った部屋の中では花持ちが短くなるので、エアコンを使わないこの季節は、花をより長く楽しむことが可能です。

春を代表する切花

春は卒業式や、入学式といった花が使われる行事も多いため、花屋さんには多くの種類の花が並びます。この時期にしか出会えない花もあるので、見逃さずに楽しんでください。

チューリップ

春の花、と聞いて真っ先に思い浮かべる人も多いチューリップ。チューリップは花瓶に生けてからも、ぐんぐんと伸びる姿を楽しめる切花です。12月頃から店頭に並び始め、その後2月~3月にかけて出荷のピークを迎えます。

チューリップの魅力は日中と夜で花の表情が変わること。日中には開き、夜になると閉じる性質を持っているので、朝を迎えるのが楽しみになる花です。水をたっぷり吸うので花瓶の水はこまめにチェックしてあげましょう。

スイートピー

スイートピーも春を代表する花です。蝶々が舞っているような咲き姿で、スイートピーには「門出」「優しい思い出」という花言葉があるので、送別や入学のイベントにも重宝されています。あまり知られていませんが、スイートピーは香りの良い切花で、鼻を近づけると優しい春の香りを楽しめるのです。

花びらが薄く湿気に弱いので、水替えの時には花びらに水がかからないように注意してあげましょう。この時期にしか出回らないため、贅沢にスイートピーだけをたっぷり集めて飾るのもおすすめです。優しい咲き姿は、忙しい毎日の心を癒してくれそうですね。

アネモネ

ギリシャ語で風の娘という素敵な意味を持つアネモネは、中心の黒との色のコントラストが絶妙です。大人っぽい雰囲気でアネモネだけを集めても、1輪1輪違った個性を楽しむことができます。

アネモネもチューリップ同様、日中に開き、夜には閉じる花です。蕾の状態からでもすぐに開くので、長く楽しむには蕾の状態を購入すると良いでしょう。

アイリス

凛とした美しい咲き姿が魅力的なのはアイリスでしょう。花屋さんで主に出回っているのはダッチアイリスという品種です。生け花にもよく使われる花で、花持ちは短いものの1輪でも存在感があり、美しい姿を堪能できます。

まれに蕾の状態から開かないものがありますが、できるだけ長く楽しむためには蕾の状態で購入すると良いでしょう。蕾からどんな色の花が開くのか楽しみになりますね。

長持ちする春の切花

春は気温がそれほど高くならないので、人にとっても花にとっても過ごしやすい時期と言えます。そんな春の花の中でも、せっかくならより長く楽しめる切花がほしいという人におすすめしたい切花をまとめました。

アリストロメリア

「百合水仙」という和名の通り、ラッパのような花が放射状に咲いています。1本にいくつも花が付いている、これだけでもとても華やかです。葉は黄色くなりやすいので、変色してきたら取り除きます。花は枯れたものから取り除き、茎をこまめに切り戻してあげると、最後の1輪まで長く楽しめるでしょう。

カーネーション

母の日の花として有名なカーネーションも、花持ちが良いです。開花の時期は春と秋の2回。スプレータイプのカーネーションは蕾が徐々に開くので、より長く楽しむことができます。硬い蕾を取り除くと、他の花に栄養が行き渡るので、元気な花が長持ちするはずです。

マーガレット

野に咲く花のイメージが強いマーガレットも、切花として花屋さんに並んでいます。フランスで、花びらを1枚1枚数えて占う恋占いに使われていたのもマーガレットだと言われているほどロマンチックな花です。

八重咲きのマーガレットやピンク色の品種など、品種改良により種類も豊富に楽しめるようになりました。野の花だけあって花持ちがとても良いので、長く楽しむことができるはずです。

春の切花には葉物も添えるとより綺麗に

花と一緒に葉物を飾ると、花の色がより引き立って美しく見えます。自然のグリーンには癒し効果もあるので、お部屋に花と一緒に飾ればよりリラックスできるはずです。

豆の花

切花として出回っているえんどう豆の葉は、くるくると巻いたツルが魅力的で、春の花と一緒に束ねるとおしゃれな雰囲気のナチュラルな花束に仕上がります。先にはピンクや紫の小さな花が付いていて、花自体の花持ちは良くありませんが可愛らしい花も一緒に楽しむことも可能です。たまに小さなえんどう豆が付いているものもあるので、そういった楽しみ方もできるでしょう。

ブプレリューム

どんな春の花とも相性の良いブプレリューム。実は先端の小さな緑色の部分は花なのですが、動きが出るのでグリーンとして使う花屋さんが多いです。

繊細で弱そうに見えますが意外と長持ちで、しっかり水替えしてあげればこの時期は1週間以上楽しむこともできるとされています。ブプレリュームの花言葉は「はじめてのキス」。なんだかロマンチックな花束に仕上がりそうですね。

春は枝ものもおすすめ

自宅に飾る場合や人にプレゼントする場合は切花を購入する人が多いですが、春は枝ものも豊富に店頭に並びます。枝ものは花持ちも長く、観葉植物のような部屋のセンターグリーンになります。花を付けるものもあるので、飾りたい場所の雰囲気に合わせて選んでみてください。

さくら

春を代表するさくらも、この時期に花屋さんで購入できます。外に行かなくても、自宅でお花見を楽しめるなんて贅沢ですよね。楽しめるのはさくらの開花宣言が出される少し前の1月頃から、4月頃まで。花屋さんには、卒業シーズンを迎える3月頃から入荷するお店が多いです。

枝ものは、縦にはさみを入れて給水面を広くしてあげると水揚げが良くなります。また、切花用の栄養剤を使うと花色が良くなるので活用してみましょう。乾燥には弱いので、水切れを起こさないように花瓶の水には注意をしてください。上手に管理すれば、切花でも葉桜まで楽しむことができます。

こでまり

白い小さな花がたくさん集まった、この時期のナチュラルな花束には欠かせない枝ものです。小さな花と一緒に、優しい緑色の葉がたくさん付いているのでグリーンの代わりにも使えます。

枝ぶりに個性があり、1本で生けても存在感があります。小花が可愛らしいこでまりですが、乾燥すると花が落ちてしまうのでたっぷりの深水に生けましょう。枝ものは思った以上に良く水を吸うので、水切れを起こさないように気を付けてください。

飾って日にちが経つと、花がぽろぽろと落ちてきてしまうので、キッチン周りなどは避けたほうが無難です。気になる場合は、花が落ちる前に振り落としてしまいましょう。

ミモザ

花屋さんの店頭でぱっと目に飛び込んでくる黄色い枝ものが、春の訪れを感じさせてくれるミモザです。毎年ミモザの入荷の時期を心待ちにしているという人も多いのではないでしょうか。

水に入れて花が開く姿を楽しむこともできますし、ドライフラワーとしてスワッグやリースを作ることもできる花です。3月8日はミモザの日、ヨーロッパでは女性にミモザの花を贈る習慣があります。

この時期にしか楽しめない球根植物

花屋さんに並ぶ切花を観察すると、根元に球根が付いているものも並んでいるはずです。この時期にしか並ばない球根植物で、切花と同じようにお水に生けるだけで管理できます。

ヒヤシンス

ヒヤシンスの魅力はなんといってもその香りです。開けば開くほど、グリーンノートと呼ばれる種類の甘い香りが部屋いっぱいに広がります。ユリのような花がたくさん付いた咲き姿は、とてもゴージャスです。

飾る際は、球根が付いたままで口が広めの花瓶に生けましょう。パープルやピンクなど鮮やかな色味を楽しむことができます。

テタテ

この時期にしか出会えない、小さなチューリップの原種です。赤い花を咲かせるミニサイズのチューリップで、テタテという花の名には、フランス語で秘密のおしゃべりという意味があります。小さな花びらがぎゅっと詰まった咲き姿は確かに、ひそひそ話を楽しんでいるようにも見えてきます。名前の通りとても可愛らしい印象の花です。

春のイベントに合う花束は?

送別、卒業、入園、就職。数え出すとキリがないくらい、春は花を贈りたいイベントがたくさんある時期でもあります。そんな春のイベントにはどのような花があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

さくらの花束

さくらの入ったピンク色の花束は、まさにこの時期にしか楽しめません。さくらの色に合わせて、ラナンキュラスやチューリップなど、淡いピンクの花を束ねれば、部屋でお花見気分を楽しめる花束に仕上がります。送別や入学、入園の贈り物にもぴったりな花合わせです。

スイートピーだけの花束

カラーバリエーションが豊富なスイートピーは、スイートピーだけを集めた花束にするのもおすすめです。ふわふわと舞う蝶々のようなフォルムは、同じ花でまとめても動きが出てボリューミーな花束になります。自宅に飾ると春の香りを楽しめるので、日々の疲れも癒してくれそうです。

カラフルなミックス花束

花束は同じ色味でまとめることも多いですが、この時期ならではの花束を贈りたいならカラフルなミックスの花束はいかがでしょうか。組み合わせが難しく感じますが、メインの花を決めてから小花や葉物を少しずつ足していくと、バランス良く束ねられます。

淡めのカラーをまとめてみたり、パープルやイエローのビビットな色をまとめてみたり、色の明るさを揃えてあげると、まとまりのある印象に仕上がるはずです。

春の花を楽しめるのはいつまで?

花屋さんは少し早めに季節の花を取り入れるので、色とりどりの春の花を楽しめる時期は3月頃までです。

例えば、花屋さんに切花としてさくらが並ぶのは3月下旬頃までになります。世間でもさくらが咲く時期が早まっていることもあり、4月にはもう並ばなくなってしまうお店が多いです。

また、チューリップやラナンキュラスなどは、4月になると入荷が減るので、豊富な品種を楽しめるのは3月中旬頃までになります。チューリップは春の花として認識している人が多いですが、実は2月頃から3月までが旬の切花です。

春の花は4月には店頭から姿を消してしまう種類も多いので、思う存分楽しんでおきましょう。

4月になると入荷する花が変わってくる

4月からは、ニゲラやスカビオサなどの草花が並ぶ時期です。4月は前半と後半でかなり花屋さんの中の季節感が変わります。4月中旬までは草花やバラが豊富に並び、下旬以降は人気が高いシャクヤクの季節がやってきます。

スカビオサ

ふわふわとした春の草花で、和名は松虫草と言います。茎の細い繊細な小花で、花束に入れるとナチュラルな雰囲気で人気があり、花や茎の動きを楽しめる切花です。細い茎に対して頭が大きいので、水が下がりがちです。枯れてしまったのかなと思っても、実は水が下がっているだけのことも多いです。そんな時は、新聞紙に包んでからたっぷりのお水に入れて、水揚げしてあげましょう。

シャクヤク

シャクヤクの季節を心待ちにしている人も多いのではないでしょうか。3月から6月にかけて店頭に並びますが、入荷が1番多いのは5月です。

蕾が硬くて開きづらいものは、周りの蜜を拭いてから少し揉むようにしてすると開きやすくなります。咲き始めるとあっという間に開き、長くても4日から5日で花が散ってしまいます。葉が多いと、花が開くまでエネルギーを使ってしまうので、開花前にある程度落としてあげる方が良いでしょう。

ニゲラ

4月から5月にかけて旬を迎える草花、ニゲラ。星のような形をした草花で、花の中では珍しいブルーの色の花を付けます。花びらに見える部分は実はガクで、ニゲラは花びらが散ってから可愛らしい実を付けます。ニゲラの実はドライフラワーとしても花屋さんに並ぶので、興味がある方はぜひ見つけてみてください。

春の切花を長く楽しむためのコツ

最後に、せっかくの綺麗な花をより長く楽しむためにはどうすれば良いのか、そのポイントをまとめました。

水替えをする

花瓶に飾ったら、2日から3日ごとに水替えを行います。切花は生き物なので、水に浸けたままにしていると、バクテリアが繁殖して痛みが進む原因になってしまいます。水替えの時には、茎と花瓶についたぬめりも良く洗い流してあげましょう。

切花の栄養剤を活用する

切花を購入すると付いてくることも多い小さな小袋は、糖分やバクテリアの増殖を抑える抗菌剤が入った長持ちの薬です。水替えの際に使用してあげると、花持ちが良くなるだけではなく糖分が切花の栄養になり、花びらの色つやを良くしてくれます。

枯れた花を取り除く

花が枯れると、エチレンガスが発生するので周りの元気な花が枯れる原因になります。枯れたり痛んだりした花を見つけたら、早急に取り除いてあげましょう。同じ理由で、バナナやりんごは熟す時にエチレンガスを発生させるので避けたほうが良いです。

春は切花を楽しむのにぴったりの季節

春は1年で1番花屋さんに並ぶ花の種類が多く、切花を楽しむにはぴったりの季節です。ギフトで花を貰ったことはあっても、自宅用に購入したことがないという人も多いかもしれません。ぜひこの機会に、普段はあまり花を飾らない、誰かに花を贈ったことがほとんどないという方も、普段の生活に切花を取り入れてみてはいかがでしょうか。フラワーギフトラボでは、春の美しい切花も多数取り揃えておりますので、ぜひご利用ください。