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オリーブの木を室内で育てる秘訣とは?基礎知識から注意点まで紹介

日本では香川県の小豆島で有名なオリーブの木。屋外で育てるイメージが強いかもしれませんが、地植えと鉢植えの2通りの育て方があります。どちらにしても日光に当てる時間が長いほど元気に育ち、10m以上に生長することもあるほどです。

冷涼地では地植えをするのは難しいですが、室内なら育てられます。あなたも樹形が美しくインテリア性が高いオリーブの木を室内で育ててみませんか。この記事では、オリーブの木の基本情報や室内で育てる際の秘訣、メンテナンス方法などを詳しく解説していきます。

オリーブの木の基本情報

シルバーグリーンの葉っぱが魅力的なオリーブの木は、昨今インテリアとしても注目されています。さらに、オリーブの実から摂取されるオリーブオイルは、ヘルシーで美容効果も抜群です。そんなオリーブの木にはどんな特徴があるのでしょうか。ここでは基本的な情報をご紹介していきます。

オリーブってどんな木?

地中海沿岸が原産地であるオリーブの木は、モクセイ科の常緑高木に分類されています。小豆島の土圧町には、樹齢1000年以上の大きなオリーブの木があることで有名です。2011年に遠くスペインから運ばれて来て、3月15日の「オリーブの日」に合わせて植樹されました。

昔から実が収穫できる木として愛されてきましたが、最近では葉の美しさや花言葉などからインテリアとしても人気です。

室内でも育てられるの?

地中海生まれのオリーブの木は、太陽の光が大好きです。したがって、春から秋にかけての生育期には、日光の光をたっぷり浴びさせることが丈夫に育つ秘訣になります。

耐寒性にも優れていますが、-5℃以下になると枯れてしまうので、霜や雪には注意する必要があるでしょう。品種によっては室内の方が育てやすい可能性もあります。室内向けのオリーブについては後の項でご紹介するので、ぜひ後半までご覧ください。

オリーブの花言葉

オリーブの木は、夏の初めに小さくて白やクリーム色のエレガントな花を咲かせます。ジャスミンのような清涼感のあるフローラルな香りが特徴です。では、そんなオリーブの花の花言葉にはどんな思いが秘められているのでしょうか。オリーブには象徴的な2つの花言葉があります。

知恵

花言葉が「知恵」とつけられた由来は、ギリシャ神話に結びついています。ギリシャ神話では、アテネとポセイドンの守護神を巡る争いが記されているのです。神々は人類にとって役立つ贈り物をしたほうを守護神にすることにしました。そのとき、ポセイドンは戦に重宝する馬を選び、アテネは薬用・食用としても有効なオリーブを選んだのです。このことを神々が高く評価して、アテネが支配権を得たと伝えられています。こういった話が由来となり、知恵という花言葉がつけられました。

平和

オリーブに込められている花言葉として、「平和」という意味もあります。由来になっているのは創世記(旧約聖書)にある「ノアの方舟」というストーリーです。

その昔人間のさまざまな堕罪に絶望した神は、大洪水を起こす際にノアに舟を作って逃げるように言いました。そして、ノアは神を信じ、家族と共に無事に逃げ切れたのです。そのときに放ったハトがオリーブの枝をくわえて来たことで、洪水が収まったことを知ったノアは再び地上に復活できました。

この話が元となり、オリーブの木が「平和」のシンボルになったのです。

オリーブの木を室内で育てる秘訣は?

平和の象徴とも言われているオリーブの木は、屋外向けの植物だと諦めている方も多いのではないでしょうか。しかし、条件さえクリアすれば、室内でも簡単に育てることが可能です。

では、室内で育てる際にはどのようなポイントに気をつければ良いのでしょうか。ここでは元気に育てるコツや、水やり・メンテナンスの方法を紹介します。

1番大切なポイント

オリーブの木は日陰が苦手な植物です。そのため、育てるときに1番大切なのは、日当たりの良さになります。

充分に太陽の光が当たる場所に配置すれば元気に生長しますが、日光が当たるところに置くのは難しい、どうしても日当たりが良いところに置けそうにないから心配という場合は、植物用の育成ライトを採用してみましょう。これは日光の代わりに光合成を与えるアイテムで、色々なタイプがあります。ライトを使用する際は、自然の環境に近い状況にすると効果的です。ただし、1日中光を当てていれば良いというわけでないので、注意してください。

水やりの頻度

土の量がある程度制限される鉢植えの場合、根の生長が抑制されてしまうため、水やりが重要な作業になります。回数が決められていれば簡単なのですが、土の状態は季節や天候によって変わってきます。

そこで、水やりのタイミングは、土のコンディションによって判断しなければいけません。鉢植えの場合は土の表面が乾いていたら、たっぷりと水を与えるようにしてください。また、平均的に水が行きわたるように、ジョウロにハス口をつけると効果的です。

肥料

オリーブの木は、年に3回くらいの肥料が必要です。元肥は2月~3月の間に緩効性肥料を与えるのがおすすめになります。追肥は6月・9月~11月の2回、速効性がある化学肥料を与えてください。生長期になる4月~9月には、月に2回ほど液体肥料を使っても良いでしょう。

園芸ショップにはオリーブ専用の肥料もあるので、分からないことがあれば、ショップの店員に相談してみてください。

オリーブの木のメンテナンス方法

次に、オリーブの木のメンテナンス方法をご紹介します。選定と土の入れ替えの2つの方法を見ていきましょう。

剪定

オリーブの木は育てやすい植物なので、基本的なお手入れを欠かさなければ丈夫に育ってくれます。しかし、美しさを維持するためには、ときどきメンテナンスとして剪定をするのがおすすめです。

剪定をする目的は、害虫を防ぐこと・通気性を高めることにあります。休眠期の2月~3月頃に剪定を実行するのがおすすめですが、病気の被害に遭ったような場合は、時期に関わらずその都度手入れをしてください。

もし実をつけたい場合は、剪定し過ぎるのはマイナスになるので注意しましょう。

土の入れ替え

オリーブの木に適している土は、水はけ・水持ちが良い土です。水はけが良く排水性が高い土では、鹿沼土のように空気が抜ける穴がたくさんあるものがおすすめです。

また、水持ちが良い土では、鹿沼土や赤玉土などの保水性がある土を選ぶのが良いです。例えば、市販の野菜用の土に鹿沼土を7:3の割合でブレンドすると良いでしょう。もし難しい場合は、オリーブ専用の用土が販売されているので、そちらをチェックしてみても良いですね。

オリーブの木がかかりやすい病気や害虫

オリーブの木は生命力もありタフですが、ときどき病気や害虫の被害を受けることがあります。室内で育てる場合には被害は少なめですが、もしもダメージに見舞われたら適切な処理をしてあげましょう。どのような状況でも、早めに対処すれば被害を最小限に抑えられます。

病気:炭疽病

オリーブの木がもっともかかりやすい病気は炭疽病です。これは、日本の高温多湿な気候に関係していると考えられています。炭疽病の根本的な原因はまだ解明されていませんが、多くはカビが原因だと言われているのです。この病気になると、植物は段々と元気がなくなり徐々にトラブルが増えていきます。

予防の方法としては、いつも風通しを良くしておくこと、カビが発生しにくい状況を作っておくことが有益です。また、炭疽病の被害に遭いにくい品種を選ぶのも大切なポイントと言えます。

害虫:ハマキムシ

主にオリーブの新芽を狙うのが、「ハマキムシ」です。この虫は4月~11月頃まで発生しますが、夏の暑い盛りには活動が控えめになるのが特徴になります。対策として有効なのは、薬剤を散布する方法です。室内用のオリーブの木は、まだ小さい樹木であることが多いので、傷んだ葉を取り除くだけでも効果があるでしょう。こまめに葉水をするのもおすすめです。

害虫:オリーブアナアキゾウムシ

オリーブの木の天敵とも言われているのが「オリーブアナアキゾウムシ」です。オリーブアナアキゾウムシは、本州や四国地方などあらゆるエリアに分布しています。

この虫が発生する場合は木の根元からと言われているので、探すときは根元をチェックしてみましょう。樹皮に卵を産みつけられてしまったときは、早めにプロに駆除してもらってください。放置すると、内側が侵食されて取り返しのつかないことになるので、気をつけましょう。

オリーブの木を室内に置くメリット

オリーブオイルでも知られるオリーブは、観葉植物としても人気があります。ここからは、その理由を見ていきましょう。

  • 部屋がオシャレになる
  • オリーブの実が収穫できる
  • 風水効果がある

ここでは、オリーブの木を室内に置くメリットをご紹介します。

部屋がオシャレになる

オリーブは樹形がスタイリッシュなので、置くだけで部屋がオシャレな雰囲気になります。オリーブ独特の青みがかった緑色の葉も素敵ですね。

縦に大きく伸びるオリーブの木なら、キッチンなどの窓際に飾って見るのがおすすめです。特に、明るい日差しが入るキッチンなら元気に育ってくれます。また、オリーブの枝をカットして透明な花器に飾るのも良いでしょう。オシャレな色味なので、見ているだけでテンションが上がりますよ。

オリーブの実が収穫できる

オリーブの木は順調に育つと白い花が咲き、やがて実がなります。花が咲くのは5月~6月頃で数日経つと散ってしまいますが、そのうちの1割くらいに実がなるのです。秋に緑色の実がなり、赤から紫、黒へと変化している様子も観察できます。果実は収穫してピクルスなどにして楽しむことができますよ。

風水効果がある

風水は中国発祥の古い学問で、その中には環境を整えることで気の回りが良くなり開運できるという教えがあります。例えば、いつもきれいに掃除をして置く、方位に合った吉アイテムを置くなども、環境を整えることの一環です。

観葉植物は自然のパワーを凝縮したアイテムなので、飾るだけで運気アップできると言われています。特にオリーブの木のように葉が上向きに生える植物は、ポジティブなエネルギーを持っているとして人気があります。玄関に置けば厄除けの効果が期待できますし、家族が集まるリビングに飾れば家族の絆が深まるでしょう。

オリーブを置くと風水効果がアップする方角

オリーブの木はナチュラルで神秘的な美しさがある観葉植物なので、一つあるだけでも部屋の雰囲気が変わります。では、そんなオリーブの木の風水効果をアップさせるにはどうすれば良いのでしょうか。

葉っぱが上向きに生えるオリーブは「成長」を促すパワーがあると言われています。そのため、鬼門とされる北東の方角に置くと、神聖なエネルギーがアップして良い変化を運んで来てくれますよ。

また、家の中央から見て南側に配置すると、直感力が冴え美的センスが高まります。オリーブの木には「知恵」の花言葉も込められているので、才能が開花する可能性もあるでしょう。

室内で育てるのにおすすめのオリーブの木7選

オリーブの木には、非常にたくさんの品種が存在しています。世界中で栽培されているものは、1200種類以上もあると言われているほどです。ここでは日本で手に入りやすいオリーブの木の中で、室内で育てやすいものをピックアップしてご紹介します。

ルッカ

ルッカは葉の緑色が濃く美しい品種です。とても勢いよく生長するので、生育期には剪定が欠かせません。病気や害虫にもかかりにくいので、室内・シンボルツリーにも向いています。

こちらの品種は小豆島でも数多く栽培されており、果実はオイル向きです。味はほんのりと甘く、少しだけ苦みがあるのが特徴になります。少し高さがある個性的な陶器のフラワーポットに飾ると、都会的な雰囲気が楽しめるでしょう。

チプレッシーノ

チプレッシーノはイタリア原産の品種になります。病気にも強く、まだ木が若いうちから実をつける品種です。直立型で背も低いので、室内栽培に適しています。お手入れもしやすく、日当たりが良い場所なら狭くても飾ることができますよ。

地中海を感じさせるような、アンティーク調のテラコッタのフラワーポットと組み合わせると素敵な空間が生まれます。

ミッション

ミッションはアメリカ原産で、直立型で樹形が乱れにくい特徴があります。葉っぱの先端が尖っていて美しいシルバー色をしているため、観賞用としても人気が高いのです。耐寒性にも優れているので、植物を育てたことがない方でも安心して育てられます。小豆島で栽培されているオリーブの木は、約70%がこちらの品種です。

アルボサナ

スペインが原産のアルボサナは、生長がゆっくりしているので初心者でも簡単に育てられる品種です。実は小さめですが、うまく育てればたくさん収穫できます。早ければ2年で結実するところも魅力です。

マットな質感のセメント素材の鉢と組み合わせると、シックに決まります。

マンザニロ

シルバーの葉っぱが魅力的なマンザニロは、スペイン原産のオリーブです。マンザニロの意味はスペイン語では「小さなりんご」で、実がりんごに似ていることからつけられました。葉は小さくやや丸みがあるのが特徴で、枝が密集しているのでコンパクトに育ちます。

個性的な色味の鉢カバーに飾れば、葉とのコントラストが楽しめますよ。

コロネイキ

コロネイキはギリシャ原産の品種で、比較的育てやすい品種です。横に広がるタイプなので、コンパクトにしたい方は剪定が必須になるでしょう。葉は少なめで、形は楕円形で先が尖っています。耐寒性はやや弱いため、地植えにする場合は温暖な地方にお住まいの方に向いている品種です。

オリーブとしての品質も高く、フルーティなのでサラダにかけるとピッタリ合います。

カヨンヌ

フランス原産のカヨンヌは、葉っぱの先がクルンとカールしている珍しいタイプです。濃い緑の葉の裏側にシルバーの色味を持つオシャレな品種なので、観賞用・ギフト用としても人気があります。横側・上側とバランス良く伸びるので、手入れがしやすい点も魅力です。

まとめ

オリーブの木は太陽の光が大好きなので、置くだけでたくさんのパワーがもらえます。光に向かって伸びていく性質は、明るい未来を予言してくれるかのようです。

また、表が緑で裏がシルバーグリーンの葉のコントラストも美しく、鑑賞用としても最適と言えます。

オリーブは縦に伸びるタイプと横に広がって生長するタイプがあり、室内でコンパクトに楽しみたい場合は縦に伸びるタイプがおすすめです。横に広がって生長するタイプを楽しみたい場合は、定期的にメンテナンスするようにしましょう。カットした葉をリビングに飾ったり、リースを作っても素敵ですね。

あなたも自分好みのオリーブの木を見つけて、室内で育ててみませんか。オリーブの木の購入を検討している方は、ぜひフラワーギフトラボをご利用ください。