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お正月にスワッグを飾ろう!おすすめの花や植物をご紹介

お正月の準備は進んでいますか?

空気が冷たくなってきた12月。クリスマスが終わり、年末の雰囲気が町に流れ出す頃、お正月はどんな飾り付けをしようかと考える方も増えてくると思います。

「いつもとは雰囲気を変えて、しめ飾り以外のお正月飾りをしてみたい」とお考えの方におすすめなのが、スワッグのお正月飾りです。

縁起のいいお花や枝物、実物を花束のように束ねて吊るすだけなので簡単にオリジナルのお正月飾りを作ることができますよ。

今年は世界でたった1つのオリジナルのお正月飾りを作ってみてはいかがでしょうか。

今回は、お正月飾りのスワッグにおすすめの縁起の良い材料の紹介と共に、その管理方法を解説します。

 

お正月のスワッグにおすすめの花や植物

スワッグはまだドライになっていない状態で作り、飾っていくうちにドライになっていきます。日に日に乾いて雰囲気が変わっていく姿を見られるのも良いところの1つです。

お正月用ですので、なるべく縁起の良いものを中心に、わざわざドライフラワーにしなくても、吊るしておくだけで綺麗にドライになってくれるおすすめの材料をご紹介します。

 

稲穂

穂先にたくさんの実をつける稲穂。実りある一年を願い、豊かさの象徴としてお正月飾りにはよく使われる材料です。

お米を主食とする日本人にはとても馴染みのある植物ですね。すでに乾燥した状態で販売されているので、乾燥を気にする必要がありません。

ただ、乾燥した茎の部分は力をかけるとポキポキ折れやすくなっています。折れて短くなっていき、最終的に穂先しか残らなかったということがないように、丁寧に扱ってください。

スワッグは、花束のように上に材料を重ねて作っていくので、他の材料の重みで折れてしまわないように最後の方に使用するのがおすすめです。

お正月頃の花屋に行くと材料として売っているか、店頭になくてもお飾りを作るための材料として用意されている場合があるので、店員さんに聞いてみると出してきてくれるかもしれません。

 

いわずと知れた、お正月らしい材料の1つですね。

寒い冬、他の木々が葉を落とす中、青々と青葉を茂らす松は繁栄や健康長寿の象徴とされてきました。

また、年神様を「待つ」木としてもお正月に飾られることの多い木です。

花屋にいくとさまざまな長さの松が売られていますが、スワッグに使うなら50〜60cmくらいまでのものが適しています。

松はスワッグ作りの土台として使うのがおすすめです。松の長さ=スワッグの長さになりますので、お作りになりたい大きさや、飾る場所に合わせて松の大きさを決めてください。

松は種類も豊富です。スワッグにするならば、からげ松や大王松(ダイオウショウ)がおすすめです。少しハードな感じに仕上げたい場合、根っこがついた状態で売られている根引き松もいいかもしれません。

 

ヒムロ杉

クリスマスリースの材料としてもよく店頭に並べられているヒムロ杉。松と同様に常緑樹です。香りも良く、乾燥してもほとんど見た目が変わらないので長く飾るお正月のスワッグにはもってこいの枝物です。

クリスマスシーズンから店頭に並んでいますので、少し早めにお正月飾りを用意したい場合などは松よりも先に手に入れることができます。

ヒムロ杉も松と同じようにスワッグの土台として使うのがおすすめです。長めのものしか無い場合は作りたい長さに合わせて切ってもらうことができるので、店員さんにお願いしてみましょう。

長いものになると枝が太くなり自宅で切るのが大変になので、必要ない長さの場合は切ってもらうのをおすすめします。

 

南天

「難を転ずる」という意味から、縁起物とされる南天。フサ状に赤い実をつけるお正月の定番の枝物です。

実の部分だけをまとめている物と、枝と葉がついた状態の物と2種類の形で売られています。スワッグに使うのは実の部分なので、枝はなくても構いません。

枝付きのものしかない場合は、やはり切ってもらっておきましょう。付いている葉は一緒にスワッグに入れてもいいですし、おせち料理の添え物として使っても緑が映えてとても綺麗です。

赤い実がかわいい南天ですが、玄関の外に飾る場合、お腹を空かせた鳥が啄んでしまうことがあるようなので注意が必要かもしれません。

 

スキミア

あまり馴染みのない植物かもしれないスキミア。

赤や緑の小さな実のような形の蕾をつけるミカン科の植物で、クリスマスシーズンに園芸店などで鉢物として良く見かけます。

切花としても販売されていますので、名前は知らなくても見た事がある方は多いかもしれません。

別名を「億両」と呼ばれており、千両、万両と並んでとても縁起の良い植物です。葉をちぎるとミカン科特有の爽やかな香りがするのも特徴です。

一般的手に入るのは長さのないものです。スワッグの仕上げに結び目の近くにポイントとして使うのがおすすめです。

 

ヒバ

松やヒムロ杉と同じ常緑樹のヒバは、ヒノキチオールという成分を多く含んでおり、雑菌や虫を寄せ付けないという特徴があります。その特徴から建物に使われたり、魔除けの意味で表札などに使われてきました。

ヒムロ杉と同様クリスマスシーズンから出回っているので、早めに手に入るのも嬉しいところです。

よく花屋の店頭で見かけるのは葉が黄色に輝く黄金ヒバ。クジャクヒバとも呼ばれています。いかにも縁起の良さそうな名前ですね。

やはり、スワッグの土台に使うのがおすすめです。土台なので上に別の植物を重ねていきますが、せっかくの綺麗な黄色の葉が隠れ過ぎてしまわないように注意してください。

 

コットンフラワー

コットンフラワーという名前からお花をイメージする方もいらっしゃるかもしれませんが、綿の実のことです。その名の通り綿製品の材料となるコットンフラワーですが、クリスマスシーズンに花屋で手に入れることができます。

ふわふわの白やブラウンの綿が付いている枝はとても可愛く、重々しくなりがちなお正月飾りに可愛さや優しさをプラスしたい時に一役買ってくれます。

クリスマスが終わると片付けてしまうお店もありますので、使いたい場合は早めに購入するか、取り置いてもらうといいかもしれません。

ほとんどがドライの状態で販売されています。最近ではほぼ見た目の変わらない造花も出回っていますので、見つけた時に購入しておいて、早めに飾っておくのもおすすめです。

 

スターチス

ドライフラワーの作品に使われることが多いお花です。

黄色、ピンク、紫、白など色のバリエーションが多く、乾燥してもその鮮やかな色合いが残ることが人気の理由です。

ドライフラワーとしても、まだ乾いていない生花の状態でも売られています。

ほとんど見た目が変わりませんが、扱いやすさからいくと生花を購入する方をお勧めします。乾いた状態ですと、枝が折れやすく、花もポロポロ落ちやすくなってしまうからです。

緑、白、赤など色合いが単調になってしまいがちのスワッグですが、スターチスを入れることで、グンと華やかさを増すことができます。

 

スターリンジア

スターリンジアはあまり馴染みのない花かもしれません。

名前を聞いてすぐに思い浮かぶ人は結構お花に詳しい方だと思います。

スターリンジアはオーストラリアなどの原野に生息するヤマモガシ科の植物です。ワイルドフラワーと呼ばれるプロテアなどの仲間です。

本来はシルバーグレーのお花ですが、赤や黄色などいろいろな色に染めたものが出回っています。

ワイルドフラワーと聞くとゴツそうなイメージですが、スターリンジアはかすみ草くらいの小さなお花がぽつぽつついた可愛らしいお花です。

本来の色のものもいいですが、染められたものを使えば少し個性的なスワッグを作ることができます。

 

パンパスグラス

パンパスグラスもドライフラワー作品の材料として良く使われています。

ススキをゴツくしたような植物でホウキに似た形をしています。ドライフラワーの流行とともに、アパレルショップやカフェなどのディスプレイにも良く使われる様になったので見たことがある方も多いのではないでしょうか。

穂の部分だけで40〜50cmほどあるので穂の根元から切って使うのがおすすめです。間違って穂の部分にハサミを入れてしまうと穂がバラバラになってしまい、後始末がとても大変です。

穂の部分にも大小ありますので、必要な長さのものを選んで購入するのが良いでしょう。

乾燥が進むほどふわふわに変化していき、柔らかく温かい雰囲気が出てきます。エアコンの風が当たったり、人が良く通るぶつかりやすいところに飾ってしまうとふわふわの穂が取れて舞ってしまうので気をつけてください。

 

松ぼっくり

クリスマスの飾りとしても良く見かける松ぼっくりですが、お正月の飾りとしても良く使われています。

先ほどもお伝えした通り縁起がいいとされている松ですが、松ぼっくりも縁起の良いものといわれています。「邪気や不運を避ける」意味や「開いたカサの間にたくさんの幸せが入る」意味があるようです。

また子孫繁栄や豊穣のシンボルとして女性のお守りとされてきた歴史もあります。

そのままではスワッグに付ける事ができないので、カサの隙間にワイヤーや紐を通してくくりつけましょう。

 

唐辛子

調味料として馴染みのある唐辛子ですが、スワッグの材料として使うこともできます。

唐辛子はその辛味と刺激の強さ、真っ赤な色から魔除けとして、世界のいろいろな地域で飾られてきました。日本でも豆まきの時の玄関飾りに使われていますよね。

枝付きでたくさんの唐辛子がついたものがドライや生花の状態で花屋で売られています。生花のものでもそのまま飾っている間にドライになりますので、扱いとしてはどちらも同じです。

完全に乾燥しきっていれば、スターチスのようにポロポロ落ちてしまうこともなく扱いやすい材料です。

 

植物以外にも!お正月のスワッグに取り入れたい素材

さて、お正月飾りに使いやすいお花や枝物、実ものをご紹介してきましたが、お正月飾りに使える材料は植物だけではありません。

紅白や金銀の水引きや、餅花などもお正月らしさを演出してくれる素材です。

クリスマスから手に入る植物でクリスマス飾りを作り、クリスマスが終わったらこれらの素材を足すことで、お正月飾りに作り直すこともできます。

新しいものを作る時間がない時などにも頼りになるアイテムですので、ご参考になさってください。

 

水引飾り

ご祝儀袋などに使われている水引ですが、元々は神事の際にお供物を束ねる紐として使われていました。神聖で穢れのない白一色だった様ですが、次第に紅白、金銀など華やかな色も使われるようになりました。

束ねられた状態で売られているものをご自身で結んでもいいですし、初めから丸く輪に造られているものも売っています。花屋以外にスーパーや雑貨店などでも手に入れやすい素材です。

さまざまな結び方で作られていますので、お好みに合ったものを使うのがいいと思います。

束ねられたものを長いまま吊るしても、ダイナミックで凛としたスワッグを作ることができますよ。

 

餅花

枝に紅白の餅を丸めたものが付いているのが餅花です。

商店街の柱などに付けられている紅白の玉がついた飾りを見たことがある方もいると思います。

花が手に入らない雪深い冬。ヤナギやヌルデ、ミズキの枝に紅白の餅や団子を丸めてつけたのが始まりといわれています。五穀豊穣や新しい年にも美味しいご飯が食べられることを願って飾られてきたようです。

最近では紅白だけでなくカラフルなものも出回っています。

お飾りに使うだけでなく、花瓶などに飾ってもお正月らしい明るい雰囲気が出ますのでおすすめですよ。

 

タッセル

タッセルというと洋風のイメージですが、日本では「房飾り」として6世紀後半頃から使われていたという歴史があります。

その形を箒に喩え、悪いことを払ってくれる「護符」の意味や、一緒に飾られている「結び」と合わせて縁結びの意味を持っているようです。

さまざまな色があるタッセルですが、赤と白の物を使うと華やかなお正月の雰囲気を出すことができます。

スワッグの首元を組紐で縛りその紐の先をタッセルにしたり、長くタッセルを垂らして飾るのも個性的で素敵です。

 

お正月のスワッグはどこに飾ればいい?

素敵に仕上がったお正月のスワッグは、どこに飾るのがいいでしょうか?

スワッグは使う材料によって大きくも小さくも作れるので、仕上がってから飾る所を考えるのもいいですが、作る前に飾る場所を決めておくとサイズやデザインを考えるのに困らずに済みます。

玄関に飾るならドアのサイズに合わせて、室内の壁に飾るなら壁全体の空間に合わせて、廊下に飾るなら人の往来でひっかけてしまわないように、など飾る場所によっては気にしなければならないことが出てくるからです。

ここでは、「玄関」「リビング」「廊下」それぞれの場所に飾るときの注意点をご紹介していきます。

 

玄関

玄関の外側に飾るのは、お正月飾りとして一般的だといえます。

歳神様をお迎えするおもてなしとして、また神様が宿る場所の印として玄関にお飾りを飾ります。

雨風が直接当たるような場所の場合、元々乾いているパンパスグラスやコットンフラワーはあまり向いていません。反対に、生花から使える松やヒバなどの枝物や南天などの実物が良いでしょう。

歳神様だけでなく、お正月に訪問される方を最初にお迎えする場所として、玄関に飾るのはメジャーでおすすめです。

 

リビング

せっかくご自身の好みで作ったお正月のスワッグですから、なるべく目に入るところで楽しみたいという方にはリビングがおすすめです。

リビングでしたら壁に飾るのもいいですし、棚の上などに立てかけたり、横たわらせて飾ることもできます。その場合あまり大きく作りすぎて飾れなくなってしまわないように、あらかじめサイズ感を測ってから作るといいでしょう。

小さなお子さんやペットがいるご家庭の場合は、手の届かない場所に飾るよう気をつけてくださいね。

 

廊下

毎日目にする場所としては、廊下もおすすめです。

リビングのように暖房が効いていない場所であれば、スワッグの持ちが良くなります。

ヒバや松など香りのある植物を使った場合、空間の狭い廊下の方がその香りを感じやすいのもメリットの1つです。

来客などで人の往来が増える場合は、引っかかってしまわないように飾る場所やスワッグ自体の厚みに気をつける必要があります。

玄関から見える廊下の場合、玄関先だけで挨拶される方から見えるのも利点ですね。

 

スワッグを長持ちさせるには?

最後にスワッグを長持ちするためのコツをお伝えします。置く場所やちょっとした手間で綺麗な状態を保てる期間が格段に違いますよ。

お正月飾りは12月28日頃から長くて1月15日頃まで飾ります。3週間近く飾るものなので、できるだけ綺麗な状態を楽しめるようにしたいですね。

最後に、スワッグを長持ちさせるためのお手入れ方法をご紹介します。

 

生花のスワッグは霧吹きで水やりを

松やヒバ、南天、シキミヤなど生花を使って作った場合はこまめに霧吹きで水やりをしてあげましょう。

壁などにかけて飾るスワッグですから、もちろん花瓶などに入れることができません。こまめに霧吹きをかけてあげることで吸水させてあげ、フレッシュさを保てる様にしましょう。

作りたての頃は日に何度も、日を追って行くごとに頻度を減らしてドライにしていきます。いちいち水を汲みに行くのは面倒なので、霧吹きに水を入れたものを近くに置いて置くのがいいかもしれませんね。

ドライフラワーや染めたもの、水引やタッセルなどの素材を一緒に使った場合はそれらに水がかからないように手などで覆ってあげるといいでしょう。

 

風通しのいい場所に置く

生花で作ったスワッグを綺麗にドライにするためには風通しのいいところに置くのがベストです。

霧吹きで湿らせてあげるのと矛盾していると思うかもしれませんが、乾湿をはっきりさせてあげることが大切なのです。

常にジメジメ蒸し蒸ししたような場所では綺麗にドライにならないだけでなく、カビがついてしまったり、最悪虫が発生してしまう可能性もあります。

乾燥している日本のお正月に飾るスワッグなので、そこまで神経質になることはないかもしれませんが、気持ち良い風の通る場所を選んであげるといいでしょう。

 

直射日光が当たる場所は避ける

湿気と合わせてスワッグを飾る場所として避けたいのは直射日光が当たる場所です。

かけてあげた霧吹きの水が温まって植物を痛めてしまったり、急激に乾燥することで植物が日焼け状態になってしまうからです。

また、元々ドライのものは日焼けによる色褪せの原因となってしまいます。

せっかく作ったデザインが崩れてしまう原因になってしまいますので、玄関やリビングに飾る場合など、直射日光の当たる場所にならないように注意してあげましょう。

 

こまめにお手入れする

忙しい年末年始でスワッグまで手が回らない事が多いかもしれませんが、ちょっと目に入った時だけでも、お手入れをしてあげましょう。

霧吹きをする際などに埃を一緒に払ってあげたり、崩れた箇所を直してあげると気持ちよくお正月期間を過ごすことができます。

生花から束ねた場合、乾いてくると枝が痩せて束ねた場所が緩んでくることがあります。緩みすぎて材料がぽろりと落ちてしまってはなんとなく縁起も良くなさそうですので、完全に乾くまでは時々結束部分を締め直してあげたほうがいいかもしれません。

 

まとめ

今回はお正月のスワッグについて、おすすめの植物や長持ちさせるためのお手入れ方法についてご紹介しました。

今回ご紹介したちょっとした所に気をつけてあげれば、簡単に作ることができますよ。

クリスマスの飾りとしては見ることが増えましたが、お正月の飾りとしてはまだあまり見ることが少ないお正月のスワッグ。

毎年同じようなものを飾って飽きてきた方や、他の方とは一味違った特別なものを飾りたい方にとてもおすすめのお正月飾りです。

花屋のスタッフに相談すれば、他にも材料をおすすめしてくれるかもしれません。今年のお正月休みは、お好きな材料を使って豊かな年を迎える準備をしてみてはいかがでしょうか?