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鉢植えのプルメリアの育て方|冬越しの方法や植え替え方法

甘い香りと可愛らしい花が特徴的なプルメリアは、自宅でも育てることが可能です。

プルメリアは品種が多く、種類により花の色や香りも異なるので、色々育ててみたくなりますね。

この記事では、プルメリアについて育て方や種類など詳しく紹介しています。プルメリアについて詳しく知りたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

プルメリアとは

フラダンスを踊る時に首からかけるレイにも使われているプルメリアは、熱帯植物です。

世界中で広く栽培されていて、乾燥に強く寒さにも強い性質を持っています。

プルメリアは、白や赤、ピンク、黄色などさまざまな色の花を咲かせ、とても美しく可愛らしいお花です。香りことも人気の理由のひとつでしょう。

 

プルメリアの基本情報

プルメリアは、キョウチクトウ科インドソケイ属に分類される花です。

茎は多肉質で折れやすい性質をしており、葉っぱは光沢があり皮質です。木は低木も高木もあり、熱帯地方では年中花が咲く植物として知られています。

温暖な地域で広く栽培されていて、大きな花からはとても良い香りがします。メキシコからバナマにかけてが原産地です。

プルメリアの香りは花の種類で異なるものの、甘くてフルーティーな香りなので、芳香剤や香水でも人気が高くなっています。

プルメリアという花名の由来は諸説ありますが、その中のひとつに、フランス人のシャルル・プリュミエがあげられています。彼さまざま々な新種の植物を発見した植物学者として有名です。

 

プルメリアの開花時期

熱帯地方では年中開花するとされているプルメリアですが、基本的には冬に落葉して春にかけて芽が出て開花していきます。開花時期の目安は、5月から10月です。見ごろは6月から9月頃と言われています。

ハワイの場合は4月から11月と長期間にわたりプルメリアが見ごろになるため、さまざまな場所でプルメリアを楽しめますよ。

 

プルメリアには毒がある?!

プルメリアの花はとても美しいのですが、実は葉っぱや茎からは白い樹液が出ることがあり、この樹液は毒性を持つとされています。葉を切ったり、茎を切ってしまうと樹液が出てくるため、樹液が直接手に触れることがないように注意しなければいけません。

特に剪定する際は、葉っぱや茎に触れてしまうことも多いと思うので、必ず手袋をつけて作業するようにしましょう。

 

プルメリアの花言葉

プルメリアの花言葉はたくさんあります。プルメリア全般の花言葉として知られているのは

「気品」「恵まれた人」「親愛」「情熱」などです。西洋の花言葉としては、「美」「魅力」があります。

「気品」や「美」「魅力」といった花言葉は、プルメリアの香りや見た目からつけられたものと言われています。

また、プルメリアは南国の温暖な地域で沢山の光を浴びて成長することから「恵まれた人」や「ひだまり」といった花言葉ができたのではないかといわれています。プルメリアの可愛らしい姿にぴったりな、素敵な花言葉ですね。

 

ハワイで愛されるプルメリア

プルメリアはハワイで愛されており、公園や街中などいたる場所でプルメリアを見ることができます。

ハワイではプルメリアを大切な人の幸せを願う花と位置づけていて、プルメリアの花弁1枚1枚に意味があるとしています。プルメリアの花びらには、優しさ(思いやり)・喜び・協調性・謙虚(素直な心)・忍耐といった意味が込められています。

ハワイでは、このプルメリアの花を満月の夜明けに朝露に包まれたままレイにして好きな人にプレゼントすれば恋が叶うという言い伝えもあるんですよ。

フラダンスをする際に首からかけて使われていることからも、ハワイでは愛されている花であることが分かりますね。

 

プルメリアの品種

プルメリアにはとてもたくさんの品種があります。その数は1500から1700とされていて、さまざまな色と香りを楽しめるお花です。ここでは、定番とされている7種類について紹介します。

 

ディバイン

プルメリアディバインは、高さ20cm以下で、花の中心は黄色、花びらが白とピンクの色をしています。

エキゾチックな香りが楽しめるプルメリアです。

花びらが丸い形をしていて可愛らしく、イエローから白、ピンクとグラデーションのように色がついていてとても美しいです。花もちが良く、レイとして使用されることが多いです。

 

ハワイアン・イエロー

ハワイアン・イエローは、プルメリアの中で定番とされている品種です。

中央が黄色、花びらの色は白で、とても良い香りが楽しめます。育てやすい品種なので、プルメリアをはじめて育てる方にもおすすめです。

 

セラディーン

ハワイでレイに使用されることが多い品種です。香りも花もちも良いので初めてプルメリアを育てる人におすすめといわれています。

大きな花が咲くので、存在感がありますよ。白と黄色のコントラストが美しく、中央にかけてだんだんと黄色が濃くなります。花びらは5枚が少しずつ重なって咲くので、花がやや小ぶりに見えますがそれもまた可愛らしい印象です。

 

シンガーポール・ホワイト

プルメリアは、黄色と白の2色のコントラストのものが有名です。シンガポール・ホワイトも黄色と白の2色となっていますが、黄色の部分はかなり少なく、白がメインとなっています。

ツボミの時期は緑色で、だんだん大きくなり白くなっていきます。開花すると真っ白な花が目立ってとても美しいです。葉っぱには光沢があるので、白の花と葉っぱの光沢感がより存在感のある花に見せてくれるでしょう。香りは優しく、顔を近づけるとほのかに香る程度なので、強い香りが苦手な人も育てやすいです。

 

モナリザ

モナリザは、ピンクと白と黄色のグラデ―ションになったプルメリアです。

外側の花びらは濃いピンク色をしていて、中心に黄色、真ん中は白とピンクのグラデーションのように仕上がっています。色の変化が美しいプルメリアです。

 

キャンディストライプ

普通のプルメリアは花びらが5枚ですが、キャンディストライプは花びらが6枚になることもある品種です。グラデーションがとても美しい品種で、鮮やかで見ていると明るい気分になれます。

 

マウイ・ビューティー

マウイ・ビューティーは、ピンク色の花をしていますが、時間が経過するとだんだんと薄いピンク色に変わっていくのが特徴的です。中心は黄色でピンクと黄色の色の違いも美しいです。

丸みがある花びらで可愛らしく、香りはレモンのように爽やかさがあります。

 

鉢植えのプルメリアの育て方

プルメリアは日当たりの良い場所で育てなければ花が咲いてくれません。

庭植えでも育てることはできますが、日当たりと水はけに注意しなければならず、強風が吹くと傷んでしまいやすいことから、庭植えはあまりおすすめできません。

耐寒性が弱いため、日本では屋外で越冬が難しいことから、プルメリアは鉢植えで育てるのがおすすめです。では、鉢植えで育てる場合、どのように育てれば良いのでしょうか。置き場所や水やり方法など、基本的な育て方についてご紹介します。

 

置き場所

プルメリアは寒くなるまでは外で育てても問題ありません。太陽の光が大好きなので、日当たりの良い場所で育てましょう。しかし気温が10℃以下になってきた場合は、室内で育てなければ傷んでしまいます。

室内で管理する際は、冬を越すために休眠状態にするのがおすすめです。休眠状態にすることで、冬を越して翌年に新しい花を咲かせやすくなります。

冬を越させるためには、日当たりの良い場所に置いて水やりは月に1回から2回にしておきましょう。休眠状態になると、葉っぱは落ちて幹だけになりますが問題ありません。

 

水やり

プルメリアは乾燥に強い花ですが、乾燥に強いからといって水を与えなさ過ぎても枯れてしまいます。しかし、水をあげすぎてしまうと湿気で根腐れの原因にもなるので、注意しなければいけません。

適度に水やりをするためのポイントとしては、土が乾いたら水をたっぷりとあげて、受け皿には水を溜め内容にすることが大事です。冬は、土の表面が乾いて白くなってきたら水やりのタイミング。だいたい1週間から10日に1回で十分です。

 

肥料

プルメリアは、春と夏に肥料を与えるのが基本です。秋や冬は肥料を与える必要がないので注意してください。

春はプルメリアの生育期となるため、1週間に1回は水で薄めた液体肥料による追肥を行うのがおすすめです。水やりの際に一緒に肥料を与えましょう。リン酸が多めの固形、粒状の暖効性肥料を土の上に置く方法でも良いです。

夏は開花時期なので、春と同じように追肥します。

液体肥料は、土に混ぜ込んで使うものではなく、追肥として使用することを目的に作られているので、プルメリアを育てる途中で与える肥料として向いています。即効性のある肥料が多いので、成長にもしっかり働きかけてくれるでしょう。

希釈タイプとストレートタイプがあるので、必ず確認して使ってください。プルメリアの好む肥料の割合は、N(窒素)5:P(リン酸)10:K(カリウム)5とされています。

 

剪定

プルメリアの剪定に適した時期は、年に2回あります。1回目は9月から10月ごろです。この時期は、外でプルメリアを育てている場合は、室内に取り込んであげましょう。室内に入れる際には、室内で育てやすい大きさに剪定していきます。室内に入れる際の剪定は、好みの場所を切れば問題ありません。ただし、根元からしっかり切るようにしましょう。根本を残してしまうとそこから枯れてしまいます。剪定したら切り口に癒合剤を塗っておいてください。

2回目の選定は春先に行います。。春先の剪定は冬の間に枯れてしまった部分を取り除く作業です。

春の剪定は、枯れている部分だけ行えば良いので、必要以上に剪定しないようにしましょう。

 

植え替え

プルメリアを植え替えする時期は、4月から6月が適しています。タイミングは2年に1回がおすすめです。

プルメリアを育てている鉢の土は、長く使っているとだんだんと水はけが悪くなります。また、土の粒の構造も変化してしまうので、育ちにくくなってしまうのです。根腐れも起こしやすいので、長く同じ土を使うのはおすすめできません。土を変えることで土の栄養分も良くなるため、成長しやすくなります。

植え替えをする際は、観葉植物用の土を用意したり、草花専用の培養土を用意する方法が簡単ですが、こだわりたい場合は、ご自身で配合してみるのもおすすめです。赤玉土小粒を6〜7割、腐葉土を3〜4割がプルメリアの土としておすすめですよ。

今植えている鉢よりも2号くらい大きな植木鉢に軽石を敷いて、その上に土を入れ、根を軽く崩した苗を入れます。そして土を植物鉢の隙間に埋め込めば植え替え完了です。

 

害虫

プルメリアは、水やりや日当たりに気を付けていれば、綺麗な花を咲かせてくれます。しかし、花が咲かないというような場合は、病害虫が原因になっている可能性があるでしょう。

プルメリアの病害虫は、さび病・葉ダニ・カイガラムシ・アブラムシなどが挙げられます。

さび病は、糸状菌と呼ばれるカビが発生させる病気で、葉っぱに茶色の斑点が出ているとこの病気になっている可能性が高いです。肥料の過不足や多湿が原因です。さび病になった場合は、斑点のある葉っぱを取り除きましょう。

葉ダニは、葉っぱが白っぽくなり弱った状態です。乾燥がひどいと起こりますので、葉っぱの裏に霧吹きで水をふきかけて予防しまそう。葉ダニは粘着力のあるテープで取り除いてください。

カイガラムシは、見た目が白い貝殻のような害虫で、風通しが悪い場所で発生しやすいです。もし見つけた場合は、爪楊枝で取り除いてください。

アブラムシは被害が大きいとプルメリアにダメージを与え枯らしてしまいます。アブラムシを見つけたら、薬剤ですぐに駆除しましょう。

 

プルメリアの冬越し方法

プルメリアは室内で育てることができますが、日当たりを良くするためにベランダや庭に置く方もいるでしょう。そのような場合、冬になったら室内に取り入れなければいけません。

プルメリアを冬越しさせたら、再び外に出してあげましょう。プルメリアは日光が大好きな花なので夏になって新芽が出てきたら外に出してあげることで、再び綺麗な花を咲かせてくれます。

プルメリアを室内に入れる際は、葉っぱもすべて切り落としてください。葉っぱをつけたまま室内に入れてしまうと、ハダニが発生しやすくなるからです。ハダニが発生してしまうと、次のシーズンに綺麗な花が咲かない可能性もあります。葉っぱを取り除いて休眠状態にしてしまうほうが、シーズンを超えて綺麗な花を楽しめます。

 

プルメリアを挿し木で増やしてみよう

プルメリアは、とても可愛らしい花と香りが特徴的です。育てているとだんだん愛着がわいてきますので、プルメリアを増やしたいと思う方も多いでしょう。

プルメリアを増やしたい場合、簡単に行えるのが挿し木により増やす方法です。では、挿し木で増やすにはどのようにすれば良いのでしょうか。

最後に、プルメリアを挿し木で増やす手順をまとめておきます。なお、プルメリアを挿し木する際は、プルメリアの茎や葉に含まれる毒性成分に触れることがないように注意して行ってくださいね。

 

挿し木におすすめの時期

プルメリアの挿し木をするなら、生育時期の春から初夏にかけてがおすすめです。この時期以外はプルメリアが休眠状態となる時期なので、挿し木には向きません。

 

挿し木の手順

プルメリアを挿し木する場合、どのような手順で行えば良いのかまとめておきます。

  • まずは挿し木用の枝を剪定しなければいけません。プルメリアの枝を先端部分から20cmくらい下で剪定して葉っぱを取って使用します。白い樹液が出てきますが、毒性があるので水で洗い流してください。切った枝は水に浸し水揚げしておきます。
  • 剪定した枝を乾燥させます。水に浸していた部分をふいて風通しの良い場所において1週間くらい置いて下さい。切り口がしっかりと乾燥していればOKです。
  • 植木鉢に用土を入れてプルメリアの枝の切り口を下にして土の中に挿します。枝が10cmくらい埋ればOKです。
  • そのまま風通しの良い場所に保管します。土を湿らせるように水をあげてから保管して発根するのを待ちましょう。土が乾燥してきた場合は、水やりします。枝の先端に新芽が出てきたら挿し木成功です。新芽が出て苗木が育ってきたら、鉢から出して植え替えするようにしてください。鉢のサイズが大きい場合は問題ないですが、明らかに株が大きくなっている、鉢の底から根っこがでてきた等の場合は、鉢を変えなければいけません。

 

まとめ

今回は、プルメリアの基本情報から育て方まで詳しくご紹介しました。日光が大好きな花なので、冬は室内に入れて冬越しさせましょう。

この記事を参考に、可愛い姿と良い香りが魅力的なプルメリアを、ぜひ自宅で育ててみてください。プルメリアのある毎日で、心安らぐ時間が過ごせるはずです。