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直射日光に強い!屋外向きの丈夫な観葉植物たち

室内で育てるインテリアグリーンとして人気の高い観葉植物。

しかし、お家の間取りや立地によっては日当たりがあまり良くないので、室内で育てられるか不安に思う方もいらっしゃいますよね。反対に、窓際やベランダでの栽培を検討している場合には、日当たりが強すぎて不安に感じることもあるでしょう。

そんなお悩みは、直射日光や強い日光にも耐性がある、日光が大好きな観葉植物を選ぶことで解決します!

今回は、直射日光にも強い性質を持つ観葉植物について、おすすめの品種をいくつかピックアップしてご紹介します。

 

直射日光に強い=丈夫な観葉植物

観葉植物を初めて育てる人は、とにかく枯らしてしまわないかが心配ですよね。お世話に自信がないうちは、丈夫な性質を持つたくましい観葉植物を選びましょう。

直射日光に強い観葉植物とは、ある程度の乾燥にも強く、生命力の強い品種です。忙しくてこまめなお世話ができなくても、うっかり水やりを忘れてしまっても、ちょっとやそっとで枯れないようなタフさを持っています。

植物の扱いや育て方に不慣れな初心者には、丈夫な性質の観葉植物は頼もしい存在になってくれますよ。

 

植物によっては強すぎる日光は毒になる

ほとんどの草花は日光が大好きですが、強すぎる日光は葉が焼けてしまう恐れもあります。この状態を「葉焼け」と呼び、焼けた部分は変色してしまうのです。変色した部分は、光合成に必要な葉緑体組織が破壊されている状態となり、一度葉焼けした箇所は再生できません。葉焼けが広範囲に及べば、光合成で十分なエネルギーを確保できなくなり、株が枯れる危険もあります。

そのため、屋外の日差しが強い場所で植物を管理する場合には、直射日光などにも強い品種を選ぶことが大切です。

 

丈夫な性質の観葉植物を育てるメリット

もともとの性質が強い観葉植物を育てることで、多くのメリットがあります。

植物の栽培に慣れていないうちはすべてが手探り状態になりますから、植物の生命力にも頼って、徐々にお世話に慣れていきましょう。

 

管理の手間がかからない

丈夫な観葉植物とは、過酷な環境下でも育つような生命力が強い植物です。したがって、多少お世話を忘れてしまった程度で枯れることはありませんし、小さな失敗が取り返しのつかない事態になることもほとんどありません。

育て方のいろはが分からないうちは、植物が本来持っている生命力にも頼って、少しずつ自信と知識をつけていきましょう。

 

ライフスタイルに適した耐性を持つ

丈夫な観葉植物と言われる品種には、寒さや暑さなどの温度変化、日陰でも育つ耐陰性の有無、多少の水不足では枯れない乾燥への耐性など、多くの耐性を持っているものが挙げられます。

例えば室内で育てる場合、常に半日陰になるような場所で管理する鉢植えは、耐陰性に優れた品種が適しています。日中留守にする時間が長く、湿度管理が難しそうな場合には乾燥に強い品種を選びましょう。このように、自分のライフスタイルや住居環境、管理する場所に応じた耐性を持っている品種を選べば、観葉植物をもっと育てやすくなります。

 

トラブルがあってもリカバリーしやすい

丈夫な性質を持っている観葉植物は、繁殖力や生命力が強い品種です。育てている植物が病気や害虫などの被害によって元気をなくしてしまっても、生命力が強ければ回復力も高いため、リカバリーが可能です。

植物の栽培に慣れている人は、今までの経験からトラブルにも的確に対処できますが、慣れていないうちは右往左往してしまいます。初めて育てる観葉植物は思い入れも強いので、枯れてしまったら結構なショックを受けますよね。こうした苦い経験も時には必要ですが、生き物である以上は健やかに生きていてほしいものです。

万が一のトラブルが起きたときを考えて、回復しやすい丈夫な植物を選びましょう。

 

夏の暑さにも強い

日光に強い観葉植物は、夏の暑さにも耐えられる耐暑性が強いものが多いです。赤道付近の地域に分布する植物などは、特にその傾向が強くなります。

夏の暑さにも耐えられるということは、乾燥にも強い性質を持っていることになります。水やりを忘れてしまったり、与える量が少し足りなかったりしても、元気に育ってくれますよ。

 

日光が大好きな観葉植物たち

主にベランダや屋外、日当たりの良い窓際での管理を考えている方には、直射日光にも耐性がある日光が大好きな観葉植物がおすすめです。

からりと晴れた空の下で生き生きと育つ姿が頼もしい植物たちで、見た目も美しいものばかりです。特に人気が高い観葉植物からピックアップしていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

ユッカ

科・属 リュウゼツラン科・イトラン属
和名 青年の木(せいねんのき)
英名 Yucca
学名 Yucca
原産地 中央アメリカ
花言葉 「勇壮」「偉大」

ユッカは、鋭く尖った細長い葉を上向きに伸ばしていく観葉植物です。鮮やかな緑色の葉と、たくましい幹が若々しさやエネルギッシュさを感じさせ、「青年の木」という別名も持っています。

ユッカの中で最も代表的な品種は「ユッカ・エレファンティペス」で、太くどっしりとした幹を象の足に例えられています。

厳しい環境下で生き抜いてきたユッカは、葉に厚みがあり幹も太く水分を蓄えやすいことから、多少の水不足くらいではびくともしません。

また、上へと真っすぐに幹を伸ばして、葉も上向きに生やしていくシャープな樹形なので、室内のコンパクトなスペースにも飾りやすい観葉植物となっています。

耐寒性も備わっているユッカは寒冷地を除けば地植えでも育てられるので、庭木としても人気です。

ユッカの中でも「ユッカ・フィラメントーサ」は、マイナス25度までの耐寒性を持つ品種なので、寒い地方にお住まいでユッカを庭木として植えたい方は、フィラメントーサを育ててみましょう。

 

オリーブ

科・属 モクセイ科・オリーブ属
和名 オリーブ
英名 Olive
学名 Olea europaea
原産地 地中海地方、中近東、北アフリカ
花言葉 「平和」「知恵」

オリーブは、シャープで美しい樹形から観葉植物として高い人気を誇ります。旧約聖書では平和のシンボルとして書かれ、現地では魔除けの木として庭などに植えられています。害虫がつきにくいため、虫が大の苦手だという方にもおすすめしたい観葉植物です。

地中海地方のからりと乾いた風に吹かれているイメージが強いオリーブですが、意外なことにマイナス3度までの耐寒性があります。もちろん乾燥にも強いので、初心者の方にもおすすめです。水を与え過ぎないよう、根腐れに注意して育てていきましょう。

収穫した実は、オリーブオイルやピクルスなど食用として使われます。実の収穫を目標にする場合は、オリーブは自家結実性が弱い植物なので、開花時期が重なる受粉用のオリーブを2種類以上栽培しましょう。

 

パキラ

科・属 アオイ科・パキラ属
和名 発財樹(はつざいじゅ)
英名 Pachira, Guiana chestnut, Money tree
学名 Pachira
原産地 中南米
花言葉 「快活」「勝利」

観葉植物に詳しくない方でも、パキラの名前は聞いたことがあるというほど、観葉植物の中でもトップクラスの人気を誇る品種です。観葉植物の入門編としていちばんにおすすめしたいほど丈夫な性質を持っています。

観葉植物の中でもトップクラスの人気を誇る「パキラ」は、乾燥に強いだけではなく、耐陰性や耐寒性にも優れている観葉植物です。

生長スピードが速いパキラは、どんどん伸びていきますので、こまめな剪定で樹形を整えて

いく必要がありますが、ざっくりと剪定しても問題ありません。

その昔、貧乏人が株分けや挿し木などで増やしたパキラを売ることで、お金持ちになったという逸話があり、このエピソードから「発財樹」の別名でも呼ばれます。そのため、金運や仕事運が上昇する風水効果も期待できる観葉植物で、縁起物としてビジネスシーンでのグリーンギフトとしても人気があります。

 

シマトネリコ

科・属 モクセイ科・トネリコ属
和名 島梣(しまとねりこ)、台湾塩地(たいわんしおじ)
英名 Griffith’s ash
学名 Fraxinus griffithii
原産地 沖縄地方、台湾、中国、インド、フィリピン
花言葉 「偉大」「思慮分別」「高潔「荘厳」

シマトネリコは、濃い緑色の葉が規則的に並ぶ常緑樹です。室内などの暖かい場所では通年葉を楽しめますが、氷点下にまで下がると一度すべての葉が落葉することもあります。

光沢のある葉から差し込む木漏れ日が涼しげで、庭木やシンボルツリーとして近年人気が高まっている観葉植物です。春から秋の間には、モクセイ科らしい甘やかな香りが漂う白い花を咲かせますよ。

葉軸の左右に規則正しく小さな葉が並んでいますが、シマトネリコのように軸先にひとつ小葉が生える形状を「奇数羽状複葉」と呼びます。とても生長が速い植物なので、剪定で整えないまま放っておくと、わずか数年で建物の2階ほどの高さにまで届いてしまいます。

ちょっと不思議な語感の「シマトネリコ」という名前ですが、「島(に自生する)トネリコ」という意味になります。このトネリコとは「戸に塗る木」という意味です。

トネリコの木はカタカイガラムシ科のイボタロウムシという虫が付きやすいことから、昔の人はイボタロウムシから分泌される蝋のような物質を採取して、戸の潤滑油代わりに使っていたのだそうです。

 

トックリラン

科・属 キジカクシ科・トックリラン属
和名 徳利蘭(とっくりらん)、象の足(ぞうのあし)
英名 Ponytail palm
学名 Beaucarnea recurvata
原産地 メキシコ
花言葉 「多くの才能」

明治時代に日本へとやってきたトックリランは、株元が太く膨らんで徳利のような樹形をしていることから名付けられた名前です。乾燥した過酷な環境下に耐え抜くため、膨らんでいる株元には水分を蓄えています。そのため、多少水やりを忘れてもすぐに枯れることはありませんし、強い日光に当たり続けても枯れにくい性質を持ちます。

トックリランの葉は細長く、葉先がくるんと丸まるように育ちます。どっしりした幹にくるくるとカールした葉が生えているトックリランの姿は、南国の雰囲気が満点ですよ。このふさふさとした葉の様子を馬の尻尾に例えて、英名ではポニーテールとも呼ばれます。

メキシコが原産地なので寒さに弱いように思えますが、マイナス8度までには耐える耐寒性を持ち、寒冷地以外の比較的温暖な地域では屋外でも栽培できます。

自生するトックリランは樹高が10メートルにまで育ちますが、観賞用として販売されている鉢植えのトックリランは大きくなっても1〜2メートル程度ですので、室内でも育てられます。

 

ストレリチア・オーガスタ

科・属 バショウ科・ストレリチア属
和名 白極楽鳥花(しろごくらくちょうか)、旅人の木擬き(たびびとのきもどき)、扇芭蕉擬き(おうぎばしょうもどき)
英名 White bird of paradise, Giant bird of paradise, Wild banana
学名 Strelitzia nicolai
原産地 マダカスカル
花言葉 「輝かしい未来」「あたたかい心」

学名は「ストレリチア・ニコライ」ですが、日本では「オーガスタ」として流通しており、オーガスタ=ストレリチア・ニコライを指している場合が多いです。

オーガスタよりも細い葉を持つストレリチアは極楽鳥に似た鮮やかな花を咲かせます。オーガスタも似た形の花が咲きますが、カラフルな色合いではなく白い花を咲かせるため、「White bird of paradise(天国の白い鳥) 」とも呼ばれています。

他にも、若いうちの株がタビビトノキ(別名:扇芭蕉)の姿によく似ていることから、「旅人の木擬き」や「扇芭蕉擬き」という和名も持っています。

部屋のインテリアに合わせて葉の色を変えてみても楽しいですね。育てる際に暗い場所に置くと葉の色が悪くなってしまうため、日光が良く当たる場所に置きましょう。乾燥した環境を好むため、水やりは土が乾燥して数日経ってからあげてください。

オーガスタの葉は、同じバショウ科のバナナの葉によく似ています。深みのあるダークグリーンの大ぶりな葉は観賞価値が高く、葉を楽しむのであればオーガスタが、花を楽しむのであればストレリチアがおすすめです。大きな葉を持つ観葉植物は、葉から得られる蒸散作用が高いため、室内で育てれば自然の加湿器としても役立ってくれますよ。

ゴールドクレスト

科・属 ヒノキ科・クプレッサス属
和名 ゴールドクレスト
英名 Monterey cypress
学名 Cupressus macrocarpa ‘Goldcrest’
原産地 アメリカ
花言葉 「まっすぐに生きる」「不変」

ゴールドクレストは、日本ではモミの木の代わりとしてクリスマスツリーやリース用の材料としてお馴染みです。刈り込みに強い針葉樹なので、トピアリーに仕立てやすい観葉植物。日光が大好きなゴールドクレストは、黄金色に輝く葉が美しく、洋風の家やお庭との相性がぴったりです。乾燥や寒さにも強いので、庭木としても多く植えられています。

ただし、湿度が高い梅雨から夏の気候は苦手としますので、室内の栽培では風通しを良くしてしっかり換気できる場所で管理してください。

5〜6月頃にかけて、薄水色をした星形の花を咲かせます。実が膨らんでいくと金平糖のようにぷっくりとしたかわいい形になるので、花実を付ける様子も楽しめる観葉植物です。

 

サンスベリア

科・属 キジカクシ科・サンスベリア属
和名 虎の尾(とらのお)
英名 Sansevieria
学名 Sansevieria trifasciata cv. Laurentii
原産地 熱帯アフリカ
花言葉 「永久」「不滅」

「枯らすほうが難しい」とさえ言われるほどの生命力を持つのが、サンスベリアです。肉厚の葉は虎の尻尾のように縞模様が入っていて、一枚一枚が大きくまっすぐ上向きに伸びています。

熱帯地域を原産地とするサンスベリアは、乾燥や高温にも強い耐性があるので、多少の水切れ程度では生育に支障をきたしません。サンスベリアがいくら乾燥に強いとはいえ、あまり長期間水分が不足すると、みずみずしい緑色の葉が茶色に変色してしまうので注意してくださいね。分厚い葉には葉焼けしにくいという利点もあり、強い日光の下でも問題なく育ちます。

サンスベリアを育てるうえで気をつけたいのが、乾燥や高温よりも、蒸れや多湿による根腐れです。基本的には乾燥気味に育てるよう意識しましょう。

 

まとめ

今回は、直射日光にあたっても枯れにくい、丈夫な観葉植物たちをご紹介してきました。

植物を育て慣れていない初心者のうちこそ、たくましい強さを持っている植物の生命力に頼りつつ、徐々にお世話に慣れていきましょう。

自宅の環境や置き場所の関係で、観葉植物の購入を見送っていた方も、場所に適した性質を持つ観葉植物を選べば問題ありません。

育て方のコツがだんだんと分かっていけば、ちょっと難易度の高い植物にもチャレンジできます。グリーンいっぱいのフレッシュな空間作りで、おうち時間をより充実したものにできるといいですね。