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花束の保存方法を5選!おしゃれな加工で花を長く楽しむテクニック

Man holding beautiful flower bouquet on blue background, closeup view. Space for text

お祝いやプレゼントでもらった花束も何日か経つと花が枯れてしまい、捨てるのがもったいないと感じるものです。ひと手間はかかりますが、枯れる前にドライフラワーや押し花などで保存しておけば花を長く楽しむことができます。そんな花束のおしゃれな保存方法を5つ紹介し、それぞれの方法に向いた花の種類と作り方についてまとめてみました。

 

花束の保存方法①ドライフラワー

ドライフラワーは花をただ吊るしておくだけで作れるため、花の保存方法の中でも最もポピュラーな手法として根強い人気があります。花を自然に乾燥させることで長く保存できるように加工するのが、ドライフラワーの基本的な作り方です。乾燥剤を使う方法も含め、それほど費用をかけずに作れるという手軽さが人気の一因となっています。

ドライフラワーに向いている花の種類

 

菊やユリのように水分の多い花だと乾燥させるのに時間がかかって変色しすくなるため、ドライフラワーには不向きです。自然乾燥に向いているのは水分が少なく花びらが多い花で、アジサイやラベンダー・ミモザ・ユーカリなどが挙げられます。バラは水分が比較的多い花ですが、乾燥剤のシリカゲルを使用することでドライフラワーに仕立て上げることが可能です。

作り方①ハンギング法

最も手軽なドライフラワーの作り方は、花を吊るして乾燥させるハンギング法です。麻糸や凧糸などを使って直射日光の当たらない風通しの良い場所に切り花を吊るし、1週間から2週間ほど乾燥させればドライフラワーが完成します。

作り方②シリカゲル(乾燥剤)を使う方法

 

ハンギング法できれいに乾燥させるのが難しい花は、シリカゲルを敷き詰めた密閉容器に花を入れておくことで美しく仕上がります。茎をカットした花の上にもシリカゲルを振りかけ、1週間ほど置いておけば色鮮かやなドライフラワーの完成です。

作り方③電子レンジを使う方法

もっと短時間でドライフラワーを作りたいという場合には、手っ取り早く電子レンジを使う裏技があります。シリカゲルを入れたタッパーに花を並べて30秒から40秒ほど加熱すればドライフラワーが作れますが、直後に花を容器から取り出すのが失敗しないコツです。

 

花束の保存方法②押し花

本などを使って作る押し花は、花を保存する目的で昔からよく行われてきました。押し花にすることで花は平面状に変化しますが、特別な道具や薬剤などを使わなくても作れる手軽さが特徴です。最近は乾燥マットなどの便利な道具がいろいろと考案されており、完成まで何日もかかるのが普通だった押し花の作り方も進化しつつあります。

押し花に向いている花の種類

どのような種類の花でも押し花がきれいにできるというわけではなく、花びらが大きすぎたり重なり合っていたりするような花は向いていません。押し花に向いているのは花びらの水分が少なく薄い花で、ビオラやパンジー・コスモス・ポピーなどが代表的な種類です。さまざまな種類があるハーブも押し花を作りやすいですが、バラやチューリップなど花びらの厚みがある花は上級者に向いています。

 

作り方①新聞紙や本を使う方法

本を使って押し花を作る際には辞書のようにページ数の多い本を使い、ティッシュを敷いた上に花を並べてさらにティッシュを重ねて1週間ほど本を閉じておきます。ティッシュにはさんだ花の上下に新聞紙を重ね、重石を置いて数日ほど乾燥させるのも1つの方法です。

 

作り方②アイロンを使う方法

新聞紙や本を使ったやり方だと押し花が完成するまでに数日を要しますが、アイロンを使えば短時間で済みます。ティッシュと新聞紙で花をはさんだ上から低温に設定したアイロンを20秒から30秒ほど当て、花が乾燥するまで何度か繰り返すという方法です。

 

花束の保存方法③レジンアクセサリー

レジンアクセサリーというのは、エポキシレジンやUVレジンなど特殊な樹脂を使ったハンドメイドの手法です。樹脂を使って固めることで、ドライフラワーや押し花をきれいな状態のまま封じ込めることができます。2種類の液体を混ぜる必要があるエポキシレジンは厚みのある花の保存に適し、紫外線を使って短時間で固めるUVレジンは花びらの薄い花の保存に向いた材料です。

作り方

保存しようとする花に合わせた好みの形状のシリコン型やミール皿を用意し、レジン液を八分目ほど流し込んでおくが事前の準備作業です。次にピンセットなどを使用し、あらかじめちぎっておいた花びらをレジン液に配置していきます。その上で残りのレジン液を流し込むのが基本的な手順ですが、UVレジンを使用する場合はその都度UVライトを当てて硬化させる手順も必要です。レジン液が固まったら型から取り出し、バリ取りなどの仕上げ作業を行います。

 

花束の保存方法④ハーバリウム

花束を長く保存しておく4つ目の方法は、植物標本を意味するハーバリウムです。樹脂に花を封じ込めるレジンアクセサリーに対して、ハーバリウムはオイルを入れた瓶に花を閉じ込めるという違いがあります。専用オイルの中に浮かべておくことで花が長く美しさを保ち、おしゃれなインテリアフラワーとして楽しめるようになります。

バーバリウムに向いている花の種類

バーバリウムを作る際には生花でなく、あらかじめ乾燥させてある花を使うのが一般的です。そのためバーバリウム用にも水分の少ない花や花びらの厚い花など、ドライフラワーやプリザーブドフラワーによく使われる花が選ばれています。中でもカスミソウやアジサイはバーバリウムを作るのに向いており、デイジーやペッパーベリー・バラも人気の花材です。

作り方

まずはミネラルオイルやシリコンオイルなどのオイルと瓶を用意し、ピンセットとウェットティッシュを使って瓶の中をアルコール消毒します。乾いたティッシュで瓶内を拭き取ってから、用意した花材を瓶の中にピンセットで配置していくのが次の手順です。花を入れ終わったところで瓶にオイルを入れる作業に移りますが、花のデザインが崩れないよう慎重に注入する必要があります。オイルから空気が抜けるのを待ってから瓶に蓋をすれば、バーバリウムの完成です。

花束の保存方法⑤プリザーブドフラワー

特殊な液体を使って水分を抜いたプリザーブドフラワーは数年にわたって美しさを長く保てることから、花屋さんでもプレゼント用ギフトとして人気を集めています。プリザーブドフラワーはドライフラワーなどと違って、生花のようにみずみずしいのが最大の特徴です。ドラッグストアなどで簡単に入手できる道具や材料を使えば、自分でもプリザーブドフラワー作りに挑戦できます。

プリザーブドフラワーに向いている花の種類

プリザーブドフラワーに加工すると生花よりも壊れやすくなるため、花びらの薄い花や切れやすい花は向いていません。花びらが肉厚で数も多いバラやカーネーションはきれいな仕上がりが期待できることから、プリザーブドフラワー用として定番の花です。同じように肉厚の花びらを持っていて豪華な印象のあるガーベラや、アジサイ・ヒマワリなどもプリザーブドフラワーに向いています。

作り方

プリザーブドフラワーを作る際にはまず茎を2センチから3センチほど残して花を切り、30分以上は水を吸わせておく必要があります。消毒用エタノールを入れた容器に花を浸して1日ほど密閉させ、脱水と脱色を行うのが次の工程です。さらに2対1の割合でグリセリンと水を混ぜてインクを入れた着色用の溶液を作り、脱水・脱色済みの花を1日ほど浸して液を吸い上げさせます。後は乾燥剤を入れた容器に着色された花を2日ほど入れておけば、プリザーブドフラワーの出来上がりです。

まとめ

以上に紹介した5種類の花束保存方法には、それぞれ向いている花とメリット・デメリットの違いがあります。お祝いやプレゼントにもらった花の種類に適した方法で加工処理を施せば、花束が長く楽しめるインテリアフラワーとして生まれ変わるのです。