4月に旬を迎える、色鮮やかな春の花たち!
サクラが咲き誇り、ハナミズキの花も咲き出し、多くの花を目にする機会の多い4月。
この4月に見頃を迎えている旬のお花には、いったいどんな種類があるのでしょうか?
今回は、野草や樹木、球根植物など、4月に旬を迎えるお花についてご紹介します。
4月が旬!見頃を迎える草花
それでは、さっそく4月が旬のお花を見ていきましょう。
4月は咲く花が多く、お花屋さんのラインナップもより賑やかになる季節です。
フラワーギフトにお悩みの方は、旬の花を取り入れるとより素敵なものに仕上がりますよ。
花束やアレンジメントに取り入れるのに最適なお花から、街中で見かけるお花までご紹介していきます。
チューリップ
科・属 | ユリ科・チューリップ属 |
和名 | 鬱金香(うこんこう) |
英名 | Tulip |
学名 | Tulipa gesneriana |
原産地 | トルコ |
春に咲く花といえば、サクラの次にチューリップを思い浮かべる人も多いかもしれません。
球根植物のチューリップは、学校の授業で育てる機会もあり、小さいうちからとても馴染み深い草花です。
定番のカップ状の咲き方以外にも、八重咲きやフリンジ咲き、パーロット咲きなど、同じチューリップとは思えないほどのバリエーションが存在しています。
葉茎の美しい緑色と、鮮やかな花色との対比も楽しめて、老若男女問わず愛されるお花です。
フリージア
科・属 | アヤメ科・フリージア属 |
和名 | 菖蒲水仙(あやめすいせん・しょうぶすいせん)、浅黄水仙(あさぎすいせん)、香雪蘭(こうせつらん) |
英名 | Freesia |
学名 | Freesia hybrida |
原産地 | アフリカ南部 |
フリージアの魅力として、美しい花色の他にも良い芳香が挙げられます。
一般には白いフリージアの品種は、キンモクセイに似た甘く濃い香りを持っており、黄色いフリージアはやや酸味のある甘い香りがありますよ。
控えめながらの存在感のある花姿、カラー展開が豊富であることから、寄せ植えやアレンジメントなどで人気が高いです。
そんなフリージアには「純潔」「親愛の情」「あどけなさ」の花言葉があります。
スズラン
科・属 | キジカクシ科・スズラン属 |
和名 | 鈴蘭(すずらん) |
英名 | Lily of the valley |
学名 | Convallaria majalis |
原産地 | ヨーロッパ、アジア |
小さな鈴の形の花をきれいに並べて咲くスズランは、純白の清楚な印象があるお花と、みずみずしい鮮やかな緑色の葉茎とのコントラストが美しい花姿を持ちます。
ヨーロッパのイメージが強いお花ですが、日本が原産地の品種もありますよ。
ただ、日本原産のスズランは残念ながらあまり流通しておらず、流通しているスズランのほとんどが、日本のスズランよりも大きくて香りが強いドイツスズランです。
スズランの花言葉には「再び幸福が訪れる」「純潔」「謙遜」などがあります。
ヨーロッパにおいては、スズランは聖母マリアのシンボルとなっているので、「純潔」の花言葉があります。
フランスでは5月1日を「JOUR des MUGUETS」(スズランの日)と呼んでおり、大切な人にスズランを贈る日となっています。近年では日本でも広がってきている風習なので、ぜひスズランをプレゼントしてみませんか?
菜の花
科・属 | アブラナ科・アブラナ属 |
和名 | 菜の花、菜花、花菜(はなな)、菜花(なばな) |
英名 | Turnip rape, Chinese colza |
学名 | Brassica napus
Brassica rapa var.nippo-oleifera |
原産地 | ヨーロッパ、西アジア |
菜の花とは、アブラナ科・アブラナ属に分類されている植物を総称する呼び方になります。
鮮やかな黄色い花をすっと立ち上げるように咲く菜の花を見ると、春の訪れを感じますね。
黄色く光り輝くように埋め尽くされた菜の花畑の光景は、大変見事です。
明るい花姿からイメージされるように「快活」「明るさ」「豊かさ」などの花言葉があります。
桃の節句のフラワーギフトに使用されることが多いですが、青々とした葉っぱと明るい黄色の花は、他の花と一緒に花束にしても素敵ですよ。
ラナンキュラス
科・属 | キンポウゲ科・キンポウゲ属 |
和名 | 花金鳳花(はなきんぽうげ) |
英名 | Buttercup |
学名 | Ranunculus asiaticus |
原産地 | 西アジア、ヨーロッパ |
薄紙を幾重にも重ねたような繊細な花姿が美しいラナンキュラスは、その美しさからフラワーアレンジメントでは高い人気を誇ります。
八重咲きのラナンキュラスは、切り花として一輪挿しで飾っても存在感が充分です。
色のバリエーションも、赤・白・ピンク・黄色・オレンジ色ととても豊富なので、花束に取り入れやすいですね。
デリケートそうな姿とは裏腹に、病気や害虫に強いタフな一面を持っていることからもギフトにおすすめできます。
そんなラナンキュラスの花言葉は、「とても魅力的」「晴れやかな魅力」「光輝を放つ」などがあり、贈り物として選びやすいのも嬉しいですね。
ネモフィラ
科・属 | ムラサキ科・ネモフィラ属
(ハゼリソウ科・ルリカラクサ属) |
和名 | 瑠璃唐草(るりからくさ) |
英名 | Baby blue eyes |
学名 | Nemophila menziesii |
原産地 | 北アメリカ |
空や海をイメージさせる美しく澄んだブルーの花が魅力のネモフィラは、とても繁殖力が強いので、お庭のグラウンドカバーとしても優秀です。
横に広がって群生していくので、広大な敷地を利用してネモフィラを群生させると、まさしく圧巻の光景が広がります。
空との境目が分からなくなるような一面のブルーは、幻想的な雰囲気さえ漂っています。
茨城県にある「国営ひたち海浜公園」や、埼玉県にある「国営武蔵丘陵森林公園」は、国内でも特に人気のあるネモフィラ畑を有しています。
最大の魅力とも呼べる澄んだ青色は、英名では「Baby blue eyes(赤ちゃんの青い目)」と例えられています。
かすみ草と一緒に小さな花束にするのも、可愛らしくてちょっとしたプレゼントにおすすめです。
スミレ
科・属 | スミレ科・スミレ属 |
和名 | 菫(すみれ) |
英名 | Violet |
学名 | Viora mandshurica |
原産地 | 温帯~暖帯に広く分布 |
春の野草であるスミレは、紫色を表す和名の「菫色(すみれいろ)」や、英語で紫を表す「Violet」の語源にもなっています。
鮮やかな紫色を持っているスミレの花は、紫以外にも白やピンク色がありますよ。
そんなスミレには、「誠実」「謙虚」「小さな幸せ」の花言葉があります。
ひっそりと咲く慎ましくて控えめな姿から、「誠実」「謙虚」の花言葉が付けられたのでしょうか。道端でふとスミレの花を見かけると、確かに小さな幸せを感じますよね。
ハナニラ
科・属 | ネギ科・ハナニラ属 |
和名 | 花韮(はなにら) |
英名 | Spring starflower |
学名 | Ipheion uniflorum |
原産地 | 南アメリカ |
ハナニラは、桜の花が咲く頃になると、足元に星形の花が咲き出します。
白をベースにしてやや青みがかっているハナニラには、神秘的な雰囲気も感じられますね。
名前にニラとあるように、葉や球根を少し擦ってみるとこするとニラの匂いがしますが、触ったりしなければ匂いはしないので、道端に植わっている状態で香ることはありません。
球根植物のハナニラは、植えっぱなしにしておいても花を咲かせてくれます。一旦球根を植え付けてしまえば、その後のお世話はほとんど不要です。
シバザクラ
科・属 | ハナシノブ科・フロックス属 |
和名 | 芝桜(しばざくら) |
英名 | moss phlox |
学名 | Phlox subulata |
原産地 | 北アメリカ |
サクラに似ている形の花を、地面一面に広がって咲かせるシバザクラも、各地に名所があるお花です。
春になると、「花のカーペット」とも呼べるほど、一面に敷き詰められたシバザクラを見ることができますよ。ネモフィラ畑とはまた違った華やかな雰囲気があります。
芝のように広がっていくシバザクラは、お庭のグラウンドカバーによく使われますが、芝のように踏んでも良い草花ではありませんので、あまり踏み込めない場所で育てます。
小花が群生するシバザクラには、「合意」「一致」「忍耐」「希望」などの花言葉があります。
見頃を迎えている公園が多いので、ぜひ足を運んでみませんか?
ワスレナグサ
科・属 | ムラサキ科・ワスレナグサ属 |
和名 | 勿忘草(わすれなぐさ) |
英名 | forget-me-not |
学名 | Myosotis scorpioide |
原産地 | 温帯地域 |
川の近くなどの湿地を好んで咲いているワスレナグサは、青や紫などの寒色系の花色をよく見かけます。開花時期は長いのが特徴で、春から初夏頃までお花を見ることができますよ。
現地では多年草なのですが、日本の気候では夏を前にして枯れてしまうため、一年草として扱われています。日本の暑さに耐えられないため耐暑性は低い草花となっています。
ワスレナグサの花言葉は「私を忘れないで」「真実の愛」です。これらの花言葉は、ドイツに古くから伝わる恋人たちのエピソードに由来しています。
欧米では友情や愛情や真実の象徴とされているので、恋人へのプレゼントにはもちろん、家族や友人に贈るのもおすすめです。
4月が旬!見頃を迎える樹木
4月は樹木の花も見頃を迎えるものが多いです。ここからは、花屋で枝ものとして出回る花の樹木についてご紹介していきます。
お部屋に切り枝を生けると春を感じるインテリアにもなりますし、香りでも日々の生活を癒してくれるでしょう。
春に咲く花というと桜を思い浮かべる方が多いかと思いますが、それ以外にもさまざまな種類の樹木の花があります。花の名前を知っていると、春の街歩きがより楽しくなりますよ。
それでは順番に見ていきましょう。
サクラ
科・属 | バラ科・サクラ属 |
和名 | 桜(さくら) |
英名 | Cherry blossom |
学名 | Prunu, Cerasus |
原産地 | 北半球などの温暖地域 |
春の花の代表であるサクラは、4月咲く花としていちばんに名前が挙がるお花です。
春の風物詩とも呼べるサクラには、桜前線として有名なソメイヨシノ(染井吉野)以外にも、数百種類以上の品種が存在します。
品種により開花時期も異なり、冬に咲く桜や、ソメイヨシノよりも早く咲く早咲き品種もありますよ。
花言葉には「精神の美」「優美な女性」があり、上品で艶やかな花姿の桜にはぴったりな花言葉です。
4月になるとお花屋さんでも切り枝で出回ることが多く、春らしい贈り物として最適でしょう。
モクレン
科・属 | モクレン科・モクレン属 |
和名 | 木蓮(もくれん) |
英名 | Mulan magnolia |
学名 | Magnolia liliiflora, Magnolia quinquepeta |
原産地 | 中国 |
平安時代から愛されているモクレンは、海外でも人気の高いお花です。
紫木蓮(シモクレン)と白木蓮(ハクモクレン)があり、この2種類は花色や樹高が異なります。
モクレンの花言葉は「自然への愛」「崇高」「持続性」があります。
モクレンによく似ている花に「コブシ」があり、どちらも植物学的に見ると仲間ではありますが、コブシは6枚の花弁を持ち、ハクモクレンは9枚の花弁を持っています。
桜と同様にお花屋さんで切り枝で出回るので、お部屋のインテリアとしても最適です。
ユキヤナギ
科・属 | バラ科・シモツケ属 |
和名 | 雪柳(ゆきやなぎ) |
英名 | Thunberg’s meadowsweet |
学名 | Spiraea thunbergii |
原産地 | 中国 |
ユキヤナギは公園や街角などでよく見かけるお花で、白い小花を枝の先にびっしり咲かせています。枝は枝垂れているので、とてもしなやかな花姿です。
ユキヤナギというと、花色は白だけだったのですが、品種改良によってピンク色も誕生しています。
花が咲くのは3月から5月ですが、ユキヤナギの枝ものはお花屋さんでは周年流通しています。白く可愛らしい花つきの枝が出回るのは1月から3月が最盛期で、春の枝物として人気の高いお花です。
コデマリ
科・属 | バラ科・シモツケ属 |
和名 | 小手鞠(こでまり) |
英名 | Reeves spirea |
学名 | Spiraea cantoniensis |
原産地 | 中国 |
先ほどご紹介したユキヤナギによく似たお花が、コデマリです。
同じくバラ科・シモツケ属で、ユキヤナギのように白い小花をびっしりと咲かせますが、コデマリは球状にこんもりと集まって咲かせるので、小さな手毬のようなフォルムをしています。別名では「手毬花(てまりばな)」とも呼ばれます。
コデマリも、ユキヤナギと同様に春の枝物として人気が高く、1月から4月にお花屋さんに出回ります。桜などの他の枝物や、春のお花と一緒に生けると素敵ですよ。
ライラック
科・属 | モクセイ科・ハシドイ属 |
和名 | 紫丁香花(むらさきはしどい) |
英名 | Lilac |
学名 | Syringa vulgaris |
原産地 | ヨーロッパ南東部 |
ヨーロッパ原産のライラックは、北海道などの涼しい環境で育ちます。ヨーロッパでは街路樹として植えられており、ライラックが咲くと春の訪れを感じるようです。日本の桜のような存在ですね。
小花を房状に咲かせる存在感のある花姿をしており、花からは甘い香りが漂います。
ライラックには「思い出」「友情」「謙虚」の花言葉があります。
色別にも花言葉があるライラックは、紫に「恋の芽生え」「初恋」、白に「青春の喜び」「無邪気」などの花言葉があります。
そんなライラックも枝ものとして1月から6月までお花屋さんに出回ります。流通期間が長いですが、1月ごろはオランダ産、4月には国産のライラックが旬となり、産地を変えながら長く流通します。
甘く爽やかな香りも人気のひとつで、お部屋に飾れば美しい花姿と一緒に香りでも癒してくれるでしょう。
モッコウバラ
科・属 | バラ科・バラ属 |
和名 | 木香薔薇 |
英名 | banksia rose |
学名 | Rosa banksiae |
原産地 | 中国西南部 |
モッコウバラは、刺がないバラの品種。花の色は黄色と白があり、白い花の方が香りが強いです。他のバラの中で1番に花を咲かせ、春の訪れを教えてくれます。
日本の夏を乗り越えられるほどの強靭な生命力を持っているお花なので、育てやすく人気が高いお花です。
薄く小さな花弁を持ち幾重にも重ねて咲く姿が可愛らしく、花も集まって咲くので、ボリューミーに見えます。つるバラなのでアーチに絡ませて育てたり、育てる上でもさまざまな楽しみ方ができるでしょう。
花言葉には「純潔」「初恋」「素朴な美」などがあります。
お花屋さんでは鉢植えで売っているので、ガーデニング好きの方へのプレゼントにもおすすめですよ。育てやすいので園芸初心者にもおすすめの植物です。
柔らかな印象の可愛らしいお花は、花束にしても素敵です。
まとめ
今回は、4月に咲いている主な花をご紹介してきました。
長い冬が終わり、色鮮やかな花々が咲き出す4月は、気温も暖かくなるので気持ち的にも軽やかになりますね。
散歩中にいろいろな花を見かけると、とても嬉しい気持ちになります。
この時期に咲く花は、他にもまだまだたくさんありますので、お出掛け先や散歩先などで探してみてくださいね。