緑の真珠のようなグリーンネックレス|特徴や育て方、風水効果は?
近年インテリアとして人気が高まっている、グリーンネックレスという観葉植物をご存じでしょうか。
名前のとおり、可愛らしい球状の葉が連なっているネックレスのような姿をしています。
育て方が簡単で室内でも育てやすいため、初心者も挑戦しやすい観葉植物です。
今回は、グリーンネックレスの特徴や育て方、花言葉や風水的な効果などについて、詳しくご紹介していきましょう。
グリーンネックレスの基本情報
まずは基本情報から見ていきましょう。
科・属 | キク科・セネシオ属 |
和名 | 緑の鈴、ミドリノスズ |
英名 | string of beads |
学名 | Senecio rowleyanus |
原産地 | 南西アフリカ |
「緑の鈴」という和名もあり、その名の通り鮮やかな緑色の小球状のものは葉っぱが特徴的な植物です。
グリーンネックレスの特徴
グリーンネックレスは、南西アフリカの乾燥地帯を原産地とする、セネキオ属に入る多肉植物です。
特徴的な玉状の葉は、雨期を除いてほぼ雨が降らない過酷な環境で生きていくため、水分を少しでも多く貯えるために多肉化したもの。
つる性の植物ですが、自ら巻き付いていくことはなく、茎や葉を長く下へと伸ばして垂らしていきます。
この性質を活かして、ハンギングで吊るして飾るインテリアグリーンとして人気が高まっていますよ。
ころんとしている姿はチャーミングで、ビーズやグリーンピースにも似ていますね。
どの季節でも入手しやすいので、お花屋さんをはじめ、ホームセンターや100円ショップなどでも苗が取り扱われています。
特に、雑貨店やインテリアショップなどでは、おしゃれな鉢に入れて販売されているので、持ち帰ってすぐに育て始めることができますよ。
グリーンネックレスの名前の由来
丸くころころとした可愛らしい姿から、和名では「緑の鈴」と呼ばれており、英名では、糸に通したビーズと言う意味の「string of beads」と呼ばれています。
和名・英名のどちらも、グリーンネックレスの特徴的な小球状のフォルムから名付けられた名前です。
グリーンネックレスの花言葉
葉が特徴的なグリーンネックレスですが、秋から冬にかけて葉のつけ根から花茎を伸ばしていき、その先に花を咲かせることがあります。
グリーンネックレスはキク科の観葉植物なので、1cmほどのかなり小ぶりな花を密集させるキク科によく見られる頭状花序の花を咲かせますよ。
花からほのかに甘い香りが漂うグリーンネックレスの花言葉は、「健やかな成長」「青春の思い出」「豊富」です。
過酷な環境下でもぐんぐん生長していくグリーンネックレスの強さと、たくさんの玉がいくつも付いている様子から付けられた素敵な花言葉ですね。
グリーンネックレスは「春秋型」
グリーンネックレスのような多肉植物は、生育時期の違いで「夏型」「冬型」「春秋型」の3つに分類されます。
グリーンネックレスの生育期は春と秋であるため「春秋型」の植物です。
春秋型は、真夏・真冬に水やりを控えめにして育て、植え替えや株分けなどの作業も、春か秋に行いましょう。
グリーンネックレスをインテリアに取り入れよう
グリーンネックレスは、その首飾りのような特徴的な姿が魅力で、インテリアとしても人気の高いことが分かりました。
観賞性が高いグリーンネックレスは、実は風水的にも大変縁起の良い観葉植物だとされています。
お部屋に飾って楽しむことで、良い風水効果を得ることもできるのです。
次は、グリーンネックレスをインテリアに取り入れるうえでの、飾り方やメリットなどをご紹介しましょう。
インテリアグリーンとして楽しめる
グリーンネックレスは、鉢に植えて飾るだけではなく、その垂れ下がる茎を活かして、ハンギングバスケットで吊るす飾り方がおすすめです。
高い位置に吊るすことで、葉がこぼれ落ちてゆらゆらと揺れる様子を眺めることができますよ。
あえてよく視界に入る場所に飾ることで、ゆったりと落ち着いた気持ちにもなれそうです。
寄せ植えのアクセントにもなる
多肉植物のグリーンネックレスは、多肉植物同士の寄せ植えとの相性が抜群です。
寄せ植えの基本として、生育環境が似ている植物同士を植えることが前提なので、生育条件もマッチしていて管理しやすいメリットがあります。
同じ春秋型の多肉植物である、花のように華やかな姿の「エケベリア」や、こんもりとした姿の「セダム」などとあわせると、鉢が充実して豪華な仕上がりになるでしょう。
多肉植物の寄せ植えでは、なるべく株同士の間を詰め気味で植えるのがおすすめです。近い間隔で植えるとぎっしりとしていて見映えも良く、その隙間からこぼれるようにしてグリーンネックレスが垂れる様子が、ナチュラルさをより引き立たせてくれますよ。
グリーンネックレスの風水効果
観葉植物には風水効果を期待できるものが多く、風水的な観点からインテリアに観葉植物を取り入れる方も多くいらっしゃいます。
グリーンネックレスを風水観点から見ると、特に重要な3要素が揃っているのだそうです。
まずは、「玉の形」です。これは、完璧や保護を表すものだとされています。
次に、つるの「揺れ」ですが、揺れによってエネルギーや気の流れを変えるという効果があるそうです。
そして葉の「緑色」には、良い気を招いたり、癒しの気を発生させたりする風水効果があると言われています。
また、ころんとした玉状の葉が連なる様子は、良縁をもたらす効果もあるので、対人運や恋愛運などの上昇も期待できそうですね。
見た目の愛らしさに癒されつつ、風水効果も高いグリーンネックレスで運気を上げてみてはいかがでしょうか。
似ている品種にご注意を!
グリーンネックレスを購入する際には、均等に葉が並んでおり、触ってもぽろぽろと葉が落ちず、葉がぷっくりつやつやとしている健康な株を選びましょう。
葉の色が変色していたり、しぼんでいたりするものは元気がない証拠なので避けてください。
グリーンネックレスと同じセネキオ属で、見た目がよく似ているものには、アーモンド形の葉の「アーモンドネックレス(京童子)」や、桃に似た形の「ピーチネックレス」、三日月形の「三日月ネックレス」など、個性的な葉の形の品種があります。
ちなみに、茎が紫色をしている「ルビーネックレス」という品種もグリーンネックレスとして売られていることがありますが、ルビーネックレスはオトンナ属でグリーンネックレスとは異なります。
多肉植物は、先述したように西域時期の違いによって育て方が変わってきます。
購入時は、育て方について詳しく教えてもらえる店員さんがいるお店で購入できると安心です。
グリーンネックレスの基本の育て方
多肉植物であるグリーンネックレスは、葉に水分を貯め込んでおけるため、少し水やりを忘れたくらいで枯れる心配はありません。
かえって、水の与え過ぎによって枯らしてしまうことが多くあります。
グリーンネックレスを育てるうえでは、水やりの頻度と置き場所に注意して管理しましょう。
ポイントを抑えて育てていけば、初心者の方にもチャレンジしやすい観葉植物です。
ここからは、グリーンネックレスの基本的な育て方についてご紹介します。
土作り
まず土ですが、グリーンネックレスの自生地は砂漠の乾燥地帯なので、水はけの良い土が必須になります。
市販のものでは、サボテンや多肉植物用の培養土を使ってください。
自分でブレンドする場合には、
小粒の赤玉土5:パーライト3:ピートモスor腐葉土2 |
の割合で混ぜると良いでしょう。
ハンギングなどで吊るす場合には、パーライトの割合を増やすと、鉢を軽量化できるのでおすすめです。
地植えでも育てられるのですが、ずっと地面に葉が接していると風通しが悪く、傷みやすくなってしまうため、鉢植えで育てることをおすすめします。
地植えにしたい場合には、高めの花壇の縁から葉を垂らすようにして植えるなどの工夫が必要になります。
置き場所
乾燥地帯で育つグリーンネックレスは、日当たりと通気性の良い場所が大好きです。
ただし日光が好きと言えども、強すぎる直射日光には弱いため、窓際ではレースカーテンやブラインド越しになるようにして置いたり、明るい半日陰などに置いたりして管理してください。
耐暑性にすぐれていると言っても、鉢内の温度が高温になりすぎると、中で蒸れて根腐れを起こす危険もあるので、夏場は暑すぎない場所で管理します。
同様に、多湿すぎる環境でも根腐れを起こしてしまいますので、梅雨の時期などは特に風通しを意識しましょう。
水やり
水はけが良く、乾燥気味の土を好むグリーンネックレスには、水やりの頻度は控えめにするくらいで問題ありません。
目安として、水分を貯めている葉に張りがなくなってきたりしぼんできたり、シワが見えてきたりしたら、たっぷり水を与えるといいでしょう。
鉢土が乾いたのを確認してから2〜3日後に与えるのも、ちょうどよいタイミングです。
休眠期に入る冬季は、水やりは月に1回ほどで充分です。
冬と夏に水を与え過ぎると根腐れを起こし、株を回復させるエネルギーがないため、そのまま枯れてしまうことも珍しくありません。
幸いにも葉の張り具合が水やりメーターとして機能しているので、よく葉を観察して水やりの頻度を調節していきましょう。
過湿状態には特に注意して、水やり後には受け皿に溜まった水をすぐに捨てるよう心がけてください。
肥料
グリーンネックレスは、先述のように「春秋型」の生育リズムで育ちます。
生育期である春と秋に希釈した液体肥料や緩効性肥料を与えることで、葉の色やツヤなどが良くなり、効果的に成長を促進させることができるでしょう。
ただし、もともと養分が少ない環境下で育つグリーンネックレスは、肥料もそこまで必要としませんので、あまり神経質に肥料を与えなくても大丈夫です。
生育期以外の季節に肥料を与え過ぎると、肥料やけを起こしてしまい根腐れにも繋がりますので注意してください。
剪定
グリーンネックレスの剪定は、春から秋の生育期の間に行ないましょう。
葉が落ちてすかすかだったり、色が変色していたりと株が元気をなくしているときは、茎の根元を10cmほど残して切り戻すと、元気を取り戻すことがあります。
夏を迎える前に混み合った茎を切り戻しておくと、高温による蒸れを防ぐこともできるでしょう。
冬越し
グリーンネックレスは耐寒性があり0度までには耐えられるため、住んでいる地域によってはベランダなどでも管理することができます。
気温がマイナスになると、たくさん水分を貯めている葉が徐々に凍結をし始めてしまいますので、外で管理する場合には温度管理に気を付けてください。
室内で管理している場合でも、窓際に置いている場合には夜間になると急激に温度が下がるので、凍結の恐れがあります。
冷え込む夜には、部屋の奥や中ほどへ移動させたり、寒い廊下などで管理したりしないようにしましょう。
また、暖房の風が直接葉に当たると、せっかく貯めこんだ水分が蒸発してしまうので、暖房器具の近くや風の当たる場所には置かないようにしてください。
植え替え
グリーンネックレスは、1〜2年に1回のペースで一回り大きな鉢へ植え替えると良いでしょう。
水はけの良い環境を好むグリーンネックレスは、長く同じ土で育てていると、水はけが悪くなっていき根腐れのリスクが高まります。
植え替えの適期は、春から真夏を迎える前までがベストです。真夏や冬などの気温の低い時期に植え替えてしまうと、株の回復力が足りずに弱ってしまうので注意してください。
一定期間が経過していなくても、鉢底から根が飛び出していたり、土が減っていたり、成長しすぎてバランスが悪くなっていたりしたら植え替えのタイミングになります。
他にも、葉が変色していたり、葉に触れると落ちやすくなっていたりする株に元気がない場合も、植え替えによってリフレッシュさせることができるでしょう。
【植え替えの手順】
(1)植え替え前には水やりをストップして、土が乾いた状態にしておきましょう。
(2)鉢から株を引き抜き、根を崩しながら優しくほぐし、土を落とします。
(3)変色している根や傷んでいる根は、清潔なハサミや刃で取り除いておきます。
(4)鉢底ネット・鉢底石を敷いた新しい鉢に、土を3分の1ほど入れておきます。
(5)鉢に株を置いて土を足していき、細かい部分まで隙間を埋めていきます。
(6)風通しが良く、涼しく明るい日陰に置いて、3日後くらいから水を与えます。
グリーンネックレスの増やし方
グリーンネックレスは、「挿し木」「水挿し」「株分け」の方法によって増やしていくことができます。植え替え作業と同じく、春から真夏を迎える前までが適期です。
挿し木の場合には剪定で切り落とした茎を使い、株分けの場合には植え替え作業と並行して行うのがおすすめです。
生命力の強いグリーンネックレスは、葉を土に触れさせると増えていくほどのパワーを持っています。
育て方に慣れてきたら、グリーンネックレスを増やして、どんどんお部屋をにぎやかにしていきましょう。
挿し木
グリーンネックレスは、挿し木での増やし方がいちばん簡単ですので、初めてチャレンジする方は挿し木から挑戦してみましょう。
挿し木で増やす場合には、切り口から雑菌が侵入しやすいので、肥料が入っていない無菌の赤玉土やバーミキュライトなどを混ぜた土を用意してください。
【挿し木の手順】
(1)10粒以上の葉がある15〜20cmの茎を、清潔なハサミなどでカットします。
(2)土の上に並べ、葉が半分ほど隠れるくらい土を被せます。
(3)土の表面が乾いてから、霧吹きなどを使い全体に水やりを行ないます。
(4)風通しの良い明るい日陰に置いて、発根を待ちましょう。
(5)1ヶ月ほど経って発根を確認したら、大きな鉢へ植え替えて通常のお世話をします。
水挿し
グリーンネックレスは水挿しでも増やせますが、根腐れを起こしやすいため、挿し木よりは難易度が高いかもしれません。
水挿しの成功率を上げるためには、とにかく清潔に保つということが重要です。
挿し穂を浸ける水には、ハイドロカルチャー用の根腐れ防止剤を入れておき、毎日清潔な水に取り替えてください。
水の様子を観察しやすいように、クリアな素材の器を使いましょう。
葉は水に浸からないようにします。毎日水を変え、発根したら根の部分が土に触れるように植えつけます。
【水挿しの手順】
(1)10粒以上の葉がある15〜20cmの茎を、清潔なハサミなどでカットします。
(2)清潔な水を入れた容器に、茎の半分が浸るくらいに挿し穂を入れます。
(3)直射日光が当たらない場所で2週間ほど管理し、発根したら鉢に植え替えましょう。
ちなみに、グリーンネックレスはハイドロカルチャー(水栽培)で育てることもできますが、水栽培に慣れていないうちは根腐れさせてしまう可能性が高いです。
過湿に弱い多肉植物ですので、水栽培には不向きとなっています。
株分け
株分けは、植え替え作業とあわせて行なうと、株への負担が少なく済みますので、並行して行なうと良いでしょう。
ほとんどは植え替えの手順と同様で、株を出した際にいくつかに切り分ければ株分けできます。
【株分けの手順】
(1)株分け前には水やりをストップして、土が乾いた状態にしておきましょう。
(2)鉢から株を引き抜き、根を崩しながら優しくほぐし、土を落とします。
(3)手やハサミなどを使い、株を2〜3個に切り分けます。
(4)鉢底ネット・鉢底石を敷いた新しい鉢に、土を3分の1ほど入れておきます。
(5)鉢に分けた株を置いて土を足していき、細かい部分まで隙間を埋めていきます。
(6)風通しが良く、涼しく明るい日陰に置いて、3日後くらいから水を与えます。
まとめ
今回は、グリーンネックレスの特徴や育て方、飾り方などをご紹介してきました。
玉状の葉が繋がるようにしてつるを垂らすグリーンネックレスは、インテリアグリーンとして人気が高い品種です。
生命力が強いので、初心者の方でも育てやすいおすすめの観葉植物です。
ハンギングでビーズのように吊り下げてみたり、他の多肉植物たちとあわせて寄せ植えをしてみたり、グリーンネックレスを楽しんで育ててみてくださいね。