やわらかでガーリーな印象のピンク色のお花たちを季節別にご紹介
明るく華やかなピンク色の花は、春を感じて心が躍る色合いですね。
愛らしくやわらかな印象のピンク色は、好きな方も多いと思います。フラワーギフトなど、お花の贈り物を選ぶときには、贈りたいお花の色から決めていくのもおすすめですよ。
今回は、愛らしいピンク色の花を咲かせる品種をピックアップして、花の見頃の季節に分けてご紹介していきたいと思います。それでは見ていきましょう。
ピンク色が与える印象
ピンクは、華やかながらも優しく柔らかいカラーです。
女性的な印象やフェミニンな印象、母性や恋愛、愛情や感謝を思い浮かべやすい色になっています。
特に女性には喜ばれやすい色なので、女性向けのギフト包装やリボンなどにはピンクも多く選ばれますね。
眺めていると心が和やかになり、優しい気持ちの流れ込んでくるようなピンク色には春の花を代表するサクラや、ひな祭りの飾りである桃の花が印象付けるのか、特に春のイメージが強くあります。
春以外にも、ピンク色の優しげな色の花を咲かせる植物はたくさんありますので、さっそくご紹介していきましょう。
春に咲くピンクの花
春に咲くピンクの花で真っ先に思い浮かべるのは桜や桃の花ですが、暖かくなりつぼみがだんだんと開いていく春には、艶やかなピンク色の花が多く咲く季節です。
3〜5月頃に見頃を迎える花を、春に咲くピンクの花としてご紹介したいと思います。
アネモネ
神話などにも深い関わりのあるアネモネは、涼しい秋に芽を出して、春になると花を咲かせ、夏を迎える前には塊根を作り休眠期に入る植物です。
排水性と日当たりの良さにさえ気を付けていれば、球根をずっと植えたままにしていても毎年花を咲かせてくれます。
咲いている花がまだまだ少ない2月下旬頃から咲き出すアネモネは、鮮やかで目を惹く色が多く、その咲き方もバリエーション豊かで、一重咲き、八重咲き、半八重咲きなど、咲き方による表情の違いも楽しめますよ。
花言葉には「あなたを愛します」「はかない恋」があり、 赤は「君を愛す」、白は「真実」「期待」、紫は「あなたを信じて待つ」という色別の花言葉もあります。
カーネーション
母の日のギフトとしてお馴染みであるカーネーションは、寒さや暑さに強く、花もちの良いお花です。
ポピュラーな赤い花色の他にも、白やピンク、黄色などがあります。
カーネーションの花言葉には「無垢で深い愛」があり、赤には「母への愛」、ピンクは「女性の愛」「美しい仕草」「感謝」、白は「純粋な愛」「私の愛は生きています」という色別の花言葉も付けられています。
チューリップ
いつの時代でも人気のあるチューリップは、球根植物の代表品種としてもお馴染みですね。
寒さには強いのですが、夏の暑さは大の苦手です。
交配種の球根は、毎年新しい球根を購入する必要がありますが、原種の球根は3年ほど植えっぱなしにしていても花を咲かせます。
春らしい陽気になってきた頃に開花するチューリップは、品種数が膨大にあるので、花色や咲き方のバリエーションを楽しむことができます。
花の色はピンク以外に赤、白、黄、オレンジ、紫、緑、黒などもあります。
チューリップ全体には「思いやり」の花言葉があるので、ギフト向きのお花です。
色別には、赤が「愛の告白」「真実の愛」と情熱的なもので、ピンクは「愛の芽生え」「誠実な愛」とこちらも恋愛模様の花言葉です。
チューリップを恋人やパートナーへ贈る場合には、黄色に「望みのない恋」白には「失われた愛」という花言葉もあるので、誤解のないよう配慮が必要かもしれませんね。
ヒヤシンス
春先に甘い香りを漂わせるヒヤシンスは、チューリップに次いで有名な球根植物です。
茎に連ねて小花を咲かせるヒヤシンスには見応えがあり、花もちも良いため春になると切り花として多く流通します。
ヒヤシンスの球根は、深刻なダメージを受けない限りは毎年花を咲かせてくれます。
花言葉には「スポーツ」「ゲーム」がありますが、これはギリシャ神話に登場する美少年ヒュアキントスと、太陽神アポロンとの恋物語に由来します。
ちなみに色別には、白は「控えめな愛らしさ」、紫は「悲しみ」、赤には「嫉妬」の花言葉がありますので、使いどころにはやや注意しましょう。
ラナンキュラス
キンポウゲ科・キンポウゲ属のラナンキュラスは、薄く繊細な花びらが幾重にも重なっている上品な花姿が魅力的なお花です。
そのふんわりとしながらもボリュームのある花姿は、アレンジメントにも使いやすいお花で、切り花としての人気が大変高くなっています。
ラナンキュラスも球根植物で、中でも「ラックス」は球根を植えたままでも毎年花を咲かせてくれるありがたい品種です。
ラナンキュラスの花言葉には、全体に「とても魅力的」「華やかな魅力」という、相手の性格や容姿などを褒める素敵な花言葉があります。
他にも、白は「純潔」、ピンクには「飾らない美しさ」、黄色は「優しい心遣い」など、色別にも。ギフトに贈りやすい花言葉がありますよ。
ルピナス
ルピナスは、藤に似た花を上へ長く伸ばすので、「ノボリフジ(登り藤)」「サカサフジ(逆さ藤)」というおもしろい別名が付けられています。
乾燥気味の涼しい場所を好むため、地域によっては多年草扱いになりますが、気候の合わない場所では一年草扱いとなります。
ヨーロッパでは食用や薬草として使われていた歴史があり、服用すると心が明るくなったり想像力が高まったりすると信じられていたので、「想像力」「いつも幸せ」「あなたは私の安らぎ」の花言葉が付けられました。
シバザクラ
観光名所も多いシバザクラは、寒さや暑さに強く、匍匐(ほふく)するように繁殖していく植物です。その性質を活かして、ガーデニングではグラウンドカバーとしても活躍します。代表的なピンク色の他にも、紫や白があります。
シバザクラの花言葉は「合意」「一致」「臆病な心」などで、小さな花が集まって咲く様子に由来しています。
ビオラ
スミレ科・スミレ属のビオラは、暑さに弱いお花です。
花色はピンク以外にほとんどの色が揃っているのではないかというほどのバリエーションがあり、花径の大きさもさまざまです。
パンジーよりも小さな花を秋から5月頃までとかなり長い間咲かせてくれるお花です。
小さな花が次々と咲かせていくので、しおれた花がらをこまめに摘み取っておくと、新しい花が続々と咲いてくれますよ。
ビオラには「思慮深い」「誠実」「少女の恋」の花言葉があります。
夏に咲くピンクの花
続いては、夏の暑さにも負けず、炎天下でも健気に咲く、元気いっぱいなピンクの花をご紹介していきます。
春や秋と比べると、夏に咲く花はビビッドなカラーのものが多い印象ですよね。集めてみるとやはり、鮮やかなピンク色のお花が多くなりました。
夏に咲くピンクの花、あなたはいくつ知っていますか?
インパチェンス
別名「アフリカホウセンカ」とも呼ばれるインパチェンスは、パッと目に飛び込んでくる鮮やかな花色が魅力的なお花です。
ガーデニングにもおすすめの品種で、鉢植えや寄せ植えにも向いていますよ。
4月から秋口までと花期が長いのが特徴で、花を次々と咲かせていきますが、寒さには弱いので、四季がある日本では一年草として扱われます。
ビビッドカラーの花色から、「鮮やかな人」「強い個性」という花言葉を持っています。
ダリア
大輪の花が豪華なダリアは、キク科の多年草です。
7月頃から秋まできらびやかな花を咲かせてくれます。
人気の高さから品種改良が重ねられ続け、大変品種が多いのが特徴です。
花径や咲き方、花色も豊富で同じダリアだと思えないものもあるので、お気に入りの品種を探してみてくださいね。
ダリアも球根植物で、球根の形は楕円形と、ちょっと珍しい形をしています。
ダリアには「優雅」「気品」「栄華」と大輪の花にふさわしい花言葉がある一方で、「気まぐれ」や「裏切り」の花言葉も持っています。
デルフィニウム
デルフィニウムは本来多年草ですが、寒さに強いながらも日本の夏を越せないために一年草として扱われています。
涼しげなブルーのデルフィニウムがポピュラーですが、可愛らしいピンク色もありますよ。
花言葉には「清明」「あなたは幸福をふりまく」「高貴」「誰もがあなたを慰める」という、素敵な言葉ばかり付いています。
クレマチス
クレマチスは、キンポウゲ科クレマチス属のつる性の植物です。
「つる性植物の女王」とも呼ばれており、フェンスやアーチなどに誘引して仕立てるのがおすすめです。
ぐんぐん生長していくので、適宜剪定を行なって調整することと、つるが絡まらないよう上手に誘引するのが育て方のコツでしょう。
クレマチスには「精神の美」「旅人の喜び」の花言葉があります。
アルストロメリア
アルストロメリアはエキゾチックな雰囲気の漂うお花として人気です。
花びらの内側には鮮やかな線状の斑点が入り、その見た目のとおり花言葉にも「エキゾチック」と付けられています。
「持続」の花言葉もあり、アルストロメリアの花持ちの良さから添えられた言葉です。
他にも、赤は「幸い」、ピンクは「気配り」、白には「凛々しさ」があるので、夏のフラワーギフトとして贈りやすいお花ですね。
ペンタス
ペンタスは、小さな星型の可愛い小花を、傘状に咲かせるのが特徴的です。
かなり長い期間花が咲いていて、暑さにも負けない強さを持っています。
花色は赤や紫、白もあり、咲き終わった花をまめに摘み取ると長持ちしますよ。
濃い緑色の葉は楕円をしていて、はっきりと葉脈が見える様子が美しいです。
星形の小花から「願い事」「希望が叶う」といった願いにまつわる花言葉があるので、七夕のお花としても人気があります。
ニチニチソウ
「ジニア」とも呼ばれているキョウチクトウ科のニチニチソウは、日本の夏にとても強く、5月から10月頃という長期間、猛暑日の中でも元気いっぱいに新しい花を咲かせていくパワフルな花です。
湿気には弱いので、日当たりと水はけの良さに注意して管理してください。
花言葉は、休まず花を咲かせ続ける様子から「楽しい思い出」「生涯の友情」「優しい追憶」など、にぎやかで明るい花言葉が付いています。
ジギタリス
「狐の手袋」の別名もあるジギタリスは、初夏になると鈴型のお花を穂状に咲かせます。
花言葉は「不誠実」「隠されぬ愛」という、ちょっと身構えてしまうような言葉がありますが、これはギリシャ神話に由来しています。
花には毒がある有毒植物なので、小さなお子さまやペットのいるご家庭では管理には注意してください。
バラと並べて植えられるイングリッシュガーデンの定番品種としても人気となっています。
繁殖力が強く、環境が適していればこぼれ種でどんどん増えていく植物です。
タチアオイ
夏の青空をバックにすっくりと伸びるタチアオイの花は、ハイビスカスにも似ています。下から上へと順に花を咲かせていく、「咲き上がる性質」を持っているのです。
寒さにも暑さにも強いのですが、株自体の寿命は長くないのですが、こぼれ種から芽吹いていくこともあります。
花言葉には、その堂々とした佇まいから「野心」「豊かな実り」「気高く威厳に満ちた美」「大望」などがありますよ。
秋・冬に咲くピンクの花
続いては、秋と冬の時期に見頃を迎えるピンク色のお花についてご紹介します。
だんだんとお花が減ってくる秋冬には、ピンク色がより目を惹きますよね。
道端で見かけたり、店頭で見かけたりして記憶に残っているお花が、この中にあるかもしれません。
コスモス
秋の代名詞ともいえるコスモスは、群生している観光名所などもあり、私たち日本人には馴染み深いですよね。
可愛らしい花姿ながらも、どこか寂し気な雰囲気を感じさせるのは、コスモスの持つ空気なのか、それとも秋の気配なのでしょうか。
そんなコスモスの花言葉には、「乙女の真心」や「愛情」という愛らしい言葉がありますよ。
品種展開も豊富で、中にはチョコレートのような香りを漂わせる「チョコレートコスモス」という珍しい品種も存在しています。
ケイトウ
漢字で「鶏の頭」と書き表すケイトウは、その名前のとおりに鶏の頭にあるトサカのような姿が特徴的なお花です。
トサカのような見た目の物もあれば、日の灯ったキャンドルのような可愛い品種や、フリルのように波打つ品種もあり、種類によって姿がかなり変わる個性を持っています。
見た目の印象を裏切らず、花言葉には「おしゃれ」「個性」「風変わり」と付けられています。
花は全体的にふわふわとした質感なので、思わず指先で撫でてしまいたくなるやわらかさです。
シュウメイギク
英語では「Japanese anemone(ジャパニーズアネモネ)」と呼ばれるシュウメイギクは、名前に「菊」とありますが、キンポウゲ科イチリンソウ属でアネモネの仲間です。
華道の素材や茶花として使われることが多く、切り花として人気です。
シュウメイギクの花言葉には、「忍耐」「多感な時」「薄れゆく愛情」「淡い思い」「あせていく愛」などがあります。
ネリネ
ネリネの花びらには光沢があり、日の光に当たるとキラキラと光るため、「ダイヤモンドリリー」の別名も持っています。
花の形は、ユリの小花が集まったようなヒガンバナによく似ており、同じ球根植物です。
鉢花としても人気の高いネリネですが、その観賞価値の高さから切り花としても人気となっています。寒さや湿気に弱いので、冬越しと夏の高温多湿には注意して管理すれば、植えっぱなしにしていても開花してくれるでしょう。
ヘリクリサム
カサカサとした乾き気味の質感を持つお花ですが、美しい光沢を持っています。
乾燥気味の性質から、ドライフラワーにしても色褪せが少ないので、近年インテリア用としても人気が高い品種です。そのため、「永遠の思い出」「記憶」といった花言葉が付けられています。
日本では「麦藁菊(むぎわらぎく)」と呼ばれており、これは乾燥している花の様子が、麦藁に似ていることから名付けられたそうです。
シクラメン
シクラメンは冬を代表する鉢植えで、お歳暮などの贈答品として人気です。
最近では花の香りを楽しめる品種も出てきています。
室内用のシクラメンを品種改良して作られた、コンパクトサイズのガーデンシクラメンだと、寒さには強く冬でも屋外で管理できるのですが、こちらのシクラメンは寒さに弱いので室内管理が必須です。
シクラメンの花言葉には、「清純」「思慮深い」「内気」があります。
カトレア
「洋ランの女王」とも呼ばれるカトレアは、ラン科らしい見映えの良い華やかで豪華な花が特徴です。各季節に花を咲かせる品種がありますが、最も有名なものは冬咲き品種でしょう。
カトレアはその妖艶な美しい花姿から「魔力」や「魅惑的」という全体の花言葉があります。ピンクには「成熟した大人の魅力」、白は「魔力」、黄色は「魅力」など、いずれも大人の女性へと向けた花言葉になりそうですね。
カトレアは、土を必要とせずに木の肌や岩肌などに根を張って育っていく着生植物です。胡蝶蘭もこの仲間ですね。
適度な湿度と木漏れ日のような柔らかい日当たりを好みますので、管理する際には葉水などをこまめにかけて、明るい場所で育てましょう。
まとめ
今回は、ピンク色の愛らしい花を咲かせる草花についてご紹介してきました。
優しい印象を生み出すピンク色を効果的に使えば、視覚効果や気持ちへの効果も期待できます。
贈り物のフラワーギフトアレンジに取り入れたり、お家のインテリアとして飾ってみたり、お庭に取り入れてみたりと、穏やかな気持ちになれるピンクのお花を存分に楽しんでみてくださいね。