フラワーギフトをお選びになるとき、何色のお花にしようか迷ったことはありませんか。色とりどりのお花を目にすると、どれも素敵で選べないという方もいらっしゃるかもしれませんね。お悔やみやお供えのお花の場合は、白をベースに淡い黄色やピンク、寒色系のお花をアクセントカラーとして加えてあるものを選ぶことがマナーになっています。一方、お祝いや記念日は、お相手を祝福する気持ちを表現するために、明るい色のお花を選ぶという方が多いのではないでしょうか。例えば、オレンジや黄色などのビタミンカラーのお花は、空間を明るく彩ってくれますので、まさにお祝いにはうってつけと言えそうです。また、慶事やお祭りに使われる紅白幕をイメージした赤と白のお花のフラワーギフトを選ぶという方もいらっしゃいます。人は赤い色を見ると、心身が活動的になる交感神経が活発化し、高揚感を得られます。ワクワクする気持ちになりますから、赤いお花もお祝いノシーンにはおすすめのお花です。

しかし、中には、お祝いの準備で忙しかったためリラックスして過ごしたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのようなご多忙の方へは、ピンク色のお花をお贈りするのがおすすめです。なぜなら、ピンク色には、怒りやストレスを軽減し、心身をリラックスさせる効果があるためです。1979年には、ピンク色が人に与える影響を検証するために海軍矯正施設で実験が行われました。それは、独房の壁をピンク色に塗るというものです。ピンク色の壁の独房で過ごした囚人は、攻撃性が低下しおとなしくなったという結果が得られました。そのため、現在は、スイスやドイツ、アメリカなどの刑務所には、ピンク色が取り入れられています。

ピンク色のお花をお贈りするなら、バラの花をお選びいただくと、さらにリラックス効果が得られるかもしれません。アロマテラピーの研究・普及活動をしている団体が、女性にバラの香りの精油を身に着けて1か月過ごしてもらったところ、被験者より「精神が安定した」「リラックスできた」という声が寄せられました。これは、バラの香りを作り出す成分・シトロネロールには沈静効果があり、心身をリラックスさせる副交感神経が活発になるためです。

このように、ピンク色のお花、特にバラの花は、人をリラックスさせてくれることがわかっています。空間を明るく華やかにしてくれるだけでなく、心にも作用する素敵な贈り物として喜んでいただけるのではないでしょうか。