お仕事関係の方やお取引先の企業、目上の方などに観葉植物をお贈りするとき、どのような種類のものをお選びになりますか。ビジネスシーンでは、姿が上品で優雅、高級感があり、縁起が良いとされている胡蝶蘭の鉢植えが定番の贈り物になっています。しかし、時には胡蝶蘭以外のものをお贈りしたいときもあるのではないでしょうか。

ここでおすすめしたいのが、観葉植物の「シマトネリコ」です。シマトネリコは小さな丸い葉をたくさんつける植物で、繊細で涼しげな雰囲気を持っています。常緑樹で一年を通じて青々とした葉を付けるため、シンボルツリーとしてご自宅に植える方も少なくありません。ビジネスシーンや目上の方などへの贈り物としてシマトネリコをおすすめするのは、このような素敵な佇まいだけではありません。シマトネリコには、「偉大」「荘厳」「高潔」といった威風堂々とした姿を連想させるような花言葉が付けられているためです。相手の方への敬意を表現するには、うってつけの花言葉ではないでしょうか。

では、なぜシマトネリコにこのような壮大な花言葉が付けられたのでしょうか。それは、かつてシマトネリコの樹液を写経に使う墨に混ぜて使われていたことに由来します。写経とはその名の通りお経を書き写すことで、印刷技術がなかったときに仏教の教えを広めるための手段として始まったと言われています。また、お経を書き写すことで神仏からのご利益があると考えられ、信仰の行為として行う人もいました。このように、仏教的に見て尊い行為にシマトネリコが使われていたことが、「偉大」「荘厳」「高潔」といった花言葉の由来になっていると言われています。

トネリコの花言葉は北欧神話が由来だと言われている説もあります。北欧神話では9つの世界があり、「世界樹」と呼ばれるトネリコの木が9つの世界をつないでいることから、神聖視されていることが由来です。ただし、このトネリコはシマトネリコではなく、セイヨウトネリコであるとも言われています。とはいえ、トネリコと名の付く植物には共通して「偉大」「荘厳」「高潔」という花言葉が付けられています。このような花言葉や神話、シマトネリコが写経に使われてきた背景を踏まえると、シマトネリコは敬意を示す方への贈り物に適しているのではないでしょうか。

相手の方を敬うような花言葉を持っているシマトネリコをお仕事関係の方や尊敬している方への贈り物に選んでみてはいかがでしょうか。敬意が伝わる、素敵な贈り物になるのではないかと思います。