「トネリコ」という観葉植物をご存知でしょうか。艶やかな小さな葉をたくさんつける植物で、街路樹に用いられたり公園に植えられたりしていますので、見たことがあるという方も多いかもしれません。ご自宅のシンボルツリーとしてお庭に植えている方もいらっしゃいます。小さな葉が生い茂る姿がさわやかで、飾られた空間を涼やかな雰囲気してくれるため、人気の高い観葉植物です。洋室や和室にはもちろんのこと、オフィスや建物のエントランスなど、どのような空間にもマッチしそうですので、場所を選ばず飾っていただけるのではないでしょうか。

そんなトネリコの花言葉は「威厳」「偉大」「荘厳」などです。穏やかで涼しげな姿からは、想像しにくいような花言葉だと感じるかもしれません。では、なぜこのような花言葉が付けられたのでしょうか。それは昔、写経をするときにトネリコの樹皮を煮詰めて墨を混ぜたものを用いていたことが由来だと言われています。

トネリコはヨーロッパにも生息しており、古くから神聖視されてきました。北欧神話には、トネリコは「イグドラシル」という世界全体を表す聖なる樹として登場します。「偉大」や「威厳」といった花言葉のイメージにぴったりですね。また、古代ヨーロッパにおいてトネリコは、悪意を持って人を睨むとその相手を呪う効果がある「邪眼」や蛇の毒牙から身を守ってくれる魔除けとして使われていました。そのため、魔女はトネリコの木の近くに住み、空飛ぶホウキの柄はトネリコでできていたという言い伝えが残っています。現在でも、トネリコは悪い縁や悪い運を寄せ付けない力があると考える方もおり、玄関やオフィスの入り口にトネリコを飾ると、建物の中に悪い気を持ち帰らずにすむと言われています。

風水においては、家族運の向上に効果があるとされている植物です。家族運とは、家族の絆を強める運気のことで、夫婦円満や良縁も家族運に含まれます。リビングの運気を良くすることが家族運向上のカギと言われていますから、リビングにトネリコを飾っていただくと効果がありそうですね。

トネリコは日本では写経の墨に使われ、古代ヨーロッパでは「聖なる木」とされてきたことから、縁起の良い観葉植物です。古くから日本にも生息していましたから、観葉植物は初心者という方でも育てすいので、どのような方にもお贈りできそうです。お祝いに贈り物をする機会がありましたら、トネリコをお贈りしてみてはいかがでしょうか。