お花を飾ると心身への良い影響が得られるのをご存知でしょうか。お花は、眺める人の目を楽しませてくれたり、空間を華やかに彩って居心地の良い環境作りをサポートしてくれたりするだけではないのです。例えば、お花を目にすると心が和んだり、逆に高揚感を得られたりしたことはありませんか。これは、お花が心身に作用しているためなのです。

お花に関する研究によると、お花を見たりいただいたりすると、さまざまなホルモンが分泌されます。お花を見て分泌されることがわかっている代表的なものは、精神を安定させるセロトニンやストレスを軽減してくれるオキシトシン、やる気を促すドーパミンなどで、「幸せホルモン」と呼ばれる物質です。幸せホルモンが分泌されることで、人は幸福感を得ていると言われていますから、お花は人を幸せにしてくれるものだと言えるのではないでしょうか。

また、見るお花の色によって他のホルモンの分泌が促されたり、自律神経が活発化したりします。例えば、ピンクのお花を見たときには、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が促進されます。エストロゲンは、肌のうるおいを保ち、女性らしい体づくりをサポートしてくれますから、女性にとってはうれしい効果ではないでしょうか。また、青いお花を見ると、副交感神経と呼ばれる自律神経が活性化します。副交感神経が活性化すると、脈拍や呼吸が緩やかになり、精神が落ち着くためリラックス効果が期待できるでしょう。

すべてのホルモン分泌にかかわっていると言われているのが、白いお花です。人は白いお花を見ると、脳にある視床下部と松果体と呼ばれる部分が刺激を受け、大脳と小脳の両方に作用すると言われています。その結果、モチベーションが芽生える、気分がリフレッシュできるといったさまざまな良い効果が得られます。白いお花を見ると清々しい気持ちになるのは、身体の反応によるものなのです。

さらに、お花は人の心理にも作用します。お花をお部屋に飾ると掃除や片付けがはかどったことはありませんか。人は、空間に美しいものがあると、無意識に「その周囲も美しくあるべきだ」と考えると言われています。そのため、掃除や片付けがしたくなるという仕組みです。お部屋がなかなか片付かないという方は、お花を飾ってみると綺麗に片付くかもしれませんね。

お花を飾ることで、多くのうれしい効果が得られます。「美しい」という理由でお花をお贈りしていた方は多いかもしれません。しかし、これらのようなお花の素晴らしい効果をしれば、お花の贈り物はより素敵なものだと感じるのではないでしょうか。