母の日や父の日、お誕生日、結婚記念日など特別な日にはお花をお贈りするという方は多いのではないでしょうか。ご友人が習い事の発表会などに出演すれば、お花を持って応援しに行くという方もいらっしゃるかと思います。お花をお贈りするときには、花束とフラワーアレンジメントのどちらをお贈りした良いか、迷うという方はいらっしゃいませんか。花束は読んで字のごとく、お花や葉ものなどを集めて一つの束にしたものです。一方、フラワーアレンジメントは、花器に吸水性のスポンジにお花を挿して作ります。両方とも、フローリストが、お花が美しく見えるよう、試行錯誤しながら作ります。デザイン性が高いので、どちらをお贈りしようか迷ってしまうのも無理はありません。では、花束とフラワーアレンジメントのどちらが良いのでしょうか。それは、お贈りする相手の方の好みや習慣、お渡しするシーンによって異なります。

フラワーアレンジメントのメリットは、何と言っても気軽に飾れるところです。受け取ったら、そのまま飾れますので、花瓶を用意する必要もありません。お花を飾り慣れていない方やお忙しい方、入院中の方にお花をお贈りするなら、フラワーアレンジメントがおすすめです。一方、花束は飾るときには、花瓶の深さに合うよう茎をカットし、ご自身の手で活ける必要があります。しかし、ご自分のお好きな形に活けられますし、一つの花束を複数に分けて飾るというアレンジも可能です。普段からお花を飾る習慣をお持ちの方や、ご自身の好みにアレンジして飾りたいという方は、花束をお贈りすると喜んでいただけそうです。

発表会など人前でお花をお贈りするなら、花束が適しています。なぜなら、フラワーアレンジメントよりも花束の方が受け渡ししやすいためです。特に、花束の片側が「背」になっている「ワンサイドタイプ」という花束が渡しやすくておすすめです。花束を渡すときには、片方の手で持ち手を持ち、もう片方の手は背の部分に添えてお渡しするためです。受け渡しをする姿も美しく見えます。ちなみに、花束の背がなく、丸い形に形成した花束は「ラウンドタイプ」と呼ばれています。日本では、ワンサイドタイプが主流ですが、欧米で「花束」というと、こちらのラウンドタイプのことを指すことが一般的です。

花束とフラワーアレンジメントの特徴を知っておくと、どちらをお贈りすればよいか、見えてくるのではないでしょうか。フラワーギフト選びの参考にしていただけますと幸いです。