花器に吸水性のスポンジを入れ、そこに色とりどりのお花を挿すフラワーアレンジメント。花器から溢れんばかりのお花を挿すため、大変華やかでお祝いのギフトとして高い人気を誇ります。また、花束のように花瓶に合わせて茎をカットしたり、吸水性を高めるために水揚げをしたりする必要がなく、いただいたらそのまま飾れる手軽さも人気の理由です。フラワーアレンジメントはお花の美しさを気軽に楽しめますが、ひと工夫していただくと、お花を長持ちさせられます。

まず、フラワーアレンジメントをいただいたら、包装紙やセロファンを外してあげることが大切です。包装紙は、配送や持ち運びのときにお花が傷つかないよう、外部の刺激から守るものです。包まれたままですと、風通しが悪くて蒸れてしまい、お花が傷む原因となってしまいます。包装されていた状態の方が美しく見えるため、そのままにしておく方もいらっしゃいますが、できるだけお花を長く楽しみたい場合は、包装を外すことをおすすめいたします。

次に、フラワーアレンジメントを飾る場所を考慮することもポイントです。お花は陽の光を浴びて育ちますが、切り花は直射日光が苦手です。直射日光に当たりすぎると、早く枯れてしまいます。また、エアコンの風が直接当たってしまうとお花が乾燥し、枯れやすくなります。このような理由から、日光やエアコンの風が当たらない場所がお花にとって良い環境です。また、猫や犬などペットを飼われている方は、ペットが誤って食べてしまわないよう、ペットの手が届かない所へ置いていただくことが重要です。お花の種類によっては、動物にとって有害な物質が含まれており、ユリやチューリップ、シクラメン、キキョウ、アジサイ、パンジー、カーネーションなど、食べてしまうと場合によっては重篤な健康被害を引き起こす可能性がありますので、ご注意ください。

フラワーアレンジメントのお手入れは比較的容易ですが、ポイントを念頭に入れておくと、お花の寿命を延ばせるでしょう。お手入れ方法は、お花が挿してあるスポンジにお水を注ぐだけですが、スポンジが乾く前にお水を注いであげることがポイントです。なぜなら、スポンジは完全に乾いてしまうと、吸水力が落ちてしまうためです。頻度は、環境によってことなりますが、夏は毎日、冬は2,3日に一度が目安です。

このように、お花を大切に扱っていても、いつかは枯れてしまいます。お花が枯れてしまったら、そのままにせず抜き取ってあげると、細菌の繁殖が防げます。お花を抜きすぎてすき間ができてしまったら、まだ元気なお花を小さな花瓶やカップなどに移し替えていただくと、また違った楽しみ方ができ、おすすめです。

フラワーアレンジメントをお贈りするときには、美しい姿をできるだけ長く楽しんでいただけるよう、このようなお手入れのコツを一緒にお伝えしてみてはいかがでしょうか。