お花には大きな力があることをご存知でしょうか。お花が持つ力について特に意識しなくても、お部屋やオフィスなどに飾って眺めていただくだけで、幸福感を得られ、心が安らいだと感じたことがある方は多いのではないかと思います。まさにこれが、お花が持つ力です。お花は人の心身に良い影響を与えることが、研究でわかっており、1989年には季節のお花に触れて脳を刺激して活性化させる「フラワーセラピー」という心理療法が生まれました。

では、お花はどのように心身に作用するのでしょうか。まず、お花を見ると「幸せホルモン」と呼ばれる3つの物質が分泌されます。幸せホルモンとは、精神を安定する作用のセロトニン、やる気を促すドーパミン、そして、幸福感を与えるオキシトシンです。お花を眺めると心が安らぐといった現象はこれらのホルモンによるものなのです。さらに、お花は過去の嫌な記憶を忘れさせてくれる効果もあります。ある研究で、被験者に嫌悪や恐怖を感じるような画像を見せた後に、お花の画像を見せたところ、不快な画像を見たことによって生じたストレスが減少したという結果が得られました。

健康面では、3ヵ月にわたってお花や野菜を育てた人は、そうでない人に比べて免疫力をあらわす数値が高いという結果から、お花に触れる行為は免疫力を向上させるということがわかっています。

また、お花の色によって、心身への作用が異なります。例えば、青や水色などの寒色系のお花は心と身体をリラックスへと導いてくれます。これは、寒色系のものを見ると、筋肉を緩め呼吸スピードを緩やかにする副交感神経が優位になるため。お忙しい方や落ち着いて過ごしたいという方には、寒色系のお花をお贈りすると喜んでいただけそうですね。逆に、赤いお花は血流を促進し体温を上げる交感神経を活発にします。交感神経が優位になると、モチベーションがアップし、活動的になり、集中力が高まります。ここ一番の勝負どきを控えている方や、お祝いのシーンを盛り上げたいという方には赤系のお花がおすすめです。

このようなお花が持つ力を知っておくと、花束やフラワーアレンジメントなどが、より一層素敵な贈り物だと思うのではないでしょうか。お花は、ほかにも風水効果があったり、素敵な花言葉が付けられたりしており、縁起が良い贈り物でもあります。縁起の良さというのは、科学的に証明されていませんが、ゲン担ぎをする方や縁起を気にされる方にとっては、お花は大変うれしい贈り物になりそうですね。心身に良い影響を与えてくれ、縁起も良いお花を贈り物に選んでみてはいかがでしょうか。